持病がある方や大きな病気を経験された方でも加入できるFWD生命「FWD医療引受緩和」。
加入できる条件は他社よりもゆるいです。下記3点が全て「いいえ」であれば加入できます。
1.最近3か月以内に、医師から入院または手術をすすめられたことはありますか。
2.過去1年以内に、病気やけがで入院をしたこと、または手術をうけたことがありますか。
3.過去5年以内に、以下①②のいずれかに該当したことがありますか。
①がん(上皮内新生物を含みます)と医師に診断されたこと
②統合失調症、肝硬変、アルコール依存症、認知症で入院をしたこと
詳細は後述しますが、他社との違いは2の条件です。他社は過去2年以内に入院や手術があれば加入NGですが、FWD生命「FWD医療引受緩和」は過去1年に期間を短縮。まずこの点はメリット。
また、3の条件も他社よりもゆるいです。がんと診断されてから5年間経過していれば加入できるので、がん経験者の方でも比較的加入しやすい緩和型医療保険と言っていいでしょう(他社は最後の治療から5年経過で加入OKが多いです)。
加入条件がゆるいと保険料は高くなりがちですが、保険料は業界最安値クラスです。さらに、必要な保障は揃ってますし、選べるオプションの種類も豊富。2023年9月には引受基準緩和型自由診療抗がん剤治療特約が発売され、自由診療の抗がん剤治療も保障対象にできるようになりました。
欠点らしい欠点が見当たらない緩和型医療保険だと感じます。
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FWD生命「FWD医療引受緩和」の保障内容を評価します。
保障内容は充実しています。
主契約で入院・手術・放射線治療・骨髄移植を保障。オプションで先進医療・3大疾病・女性特有の疾病に対する保障を手厚くすることができます。
【主契約】入院給付金・手術給付金・放射線治療給付金・移植術給付金・骨髄ドナー給付金
まずは入院保障から。
名称 | 給付額 | 給付条件 |
入院給付金 | 入院1日につき1,000円~20,000円から選択可能。 ※500円単位で選択可能。 ※1回の入院の支払限度日数を30日型・60日型・120日型から選択可能。 |
入院1日につき給付 |
入院保障はオーソドックスに「入院給付金×入院日数」が保障されるのですが、入院1回に対する入院日数の保障上限を30日・60日・120日から選べます。
ちなみにですが、入院日数の平均は以下のとおり。
全体平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター)
上記のリンク先を参照頂けるとわかるのですが、入院日数は意外と短いです。脳血管疾患は長引くこともありますが、がんとか心疾患は意外と入院期間は短め。
これだけ見ると
「保障上限30日でもまあまあ十分じゃん!」
と思ってしまいますが、あくまでこれは平均。持病がある方だとか、過去に3大疾病を経験(今回が再発)した方は入院が長引きがちです。
ということで、FWD生命「FWD医療引受緩和」は特定3大疾病入院無制限特則を付加すれば、3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の入院が無制限保障となります。
特定3大疾病入院無制限特則を付加しても月々の保険料は大きく変わらないですし、医療保険の役割が万が一の壊滅的な状況を救うことにあると考えれば、特定3大疾病入院無制限特則は付加しておいた方が良いでしょう。
「どれだけ入院が長引いても、お金のことはなんとかなる」
という安心感は重要です。
続いて手術保障です。
手術保障は「1型」「2型」「3型」の3タイプから選択できます。
タイプ | 給付額 |
1型 | 保障なし |
2型 | 入院中手術:入院給付金の10倍 外来手術:入院給付金の5倍 放射線治療:入院給付金の10倍 移植術:入院給付金の10倍 骨髄ドナー:入院給付金の10倍 |
3型 | 入院中手術:入院給付金の10倍・20倍・60倍 外来手術:入院給付金の5倍 放射線治療:入院給付金の20倍 移植術:入院給付金の60倍 骨髄ドナー:入院給付金の10倍 |
保険料が安くなるのは全く保障のない1型ですが、それなりの費用がかかる手術の保障や、がんの3大治療のひとつである放射線治療が保障対象外となるのは不安です。
3型は手術の種類によって保障額が変わります。例えば、開腹・開頭・開胸といったきつい手術は入院給付金の60倍を保障。2型は手術の種類に関わらず定額保障です。
もちろん保険料が高いのは保障が厚い3型。余裕があれば3型ですが、高額療養費制度を利用すれば月の医療費上限はある程度決まるので、定額保障の2型でも十分かなとは思います。
ちなみに、ちょっとしたメリットが放射線治療の給付間隔が30日に1回である点。他社は60日に1回が多いです。放射線治療は平日毎日通院して34日~39日を1クールとすることが多いので、FWD生命は保障を2回受けられるかと(他社は1回だけ)。
【重要です】引受基準緩和型先進医療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型先進医療特約 | ・保障期間通算で2,000万円までの技術料。 ・技術料の10%給付。 |
先進医療を受けた場合。 |
先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(診察費や入院費は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円まで保障してくれる特約です。
例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の進化版です。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。
重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。
しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。
先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。
また、先進医療を受けられる病院は限られているため、遠方に移動することもあります(上述した重粒子線治療を受けられる病院は2023年10月時点で全国7ヶ所のみ)。一時金として技術料の10%が給付されますが、これは交通費・宿泊費を目的とした保障です。
保障上限額は他社同等ですし、一時金もあります。保障内容は悪くありません。優先度高めのオプションです。
ちなみにですが、特約保険料が激安です。40歳男性だと先進医療特約の特約保険料は月89円。他社の緩和型医療保険も月200円程度なので高くはありませんが、FWD生命「FWD医療引受緩和」はさらに安くなってます。
【重要ではありません】引受基準緩和型入院一時金特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型入院一時金特約 | 1回の入院で5万円から10万円の範囲内で選択可能(1万円単位) | 入院したとき。 |
入院すれば必ず一時金が給付される特約です(日帰り入院でも保障対象)。
短期入院でも、日用品や交通費がそれなりにかかるので、入院で赤字になりたくない方や、手持ちの現金が極端に少なくて医療費破産の可能性がある方にとっては有効な特約ですが、短期入院から長期入院まで民間の医療保険でがっちり備えると、保険料がめちゃくちゃ高くなります。
短期入院は貯蓄で備えて、発生したら貯蓄でカバーするのが難しい長期入院を民間の医療保険で備えるのがコスパのよい医療保険の入り方。入院1日あたりの平均費用は2.1万円というデータがありますが、まずは1ヶ月程度の入院をカバーできるくらい貯蓄をすることです。
保障額もたいしたことはないですし、必要性はあまり感じられません。
【重要ではありません】引受基準緩和型通院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型通院特約 | 通院1日につき1,000円~10,000円の範囲で選択可能(1,000円単位)。 | 退院後に通院した場合。 |
入院したあとの通院1日に対して定額給付する特約です。
・退院後180日以内の通院を保障、支払限度日数は30日。ただし、がん・心疾患・脳血管疾患は退院から5年間の通院を無制限保障。
といった保障内容ですが、ポイントは太字のがん・心疾患・脳血管疾患の通院は5年間無制限保障される点。
がんの通院が5年間無制限保障される医療保険はよくあるのですが、FWD生命「FWD医療引受緩和」はその上を行って心疾患・脳血管疾患の通院も5年間無制限保障です。心疾患・脳血管疾患は血管が詰まってしまうと長期に渡って血管をサラサラにする薬を飲み続けることになるので、通院が長引くことは少なくありません。この点はメリットでしょう。
ただし保障内容が良いので、保険料も高め。40歳男性が引受基準緩和型通院特約を保障額5,000円で付加すると月々の保険料が1,513円上がります。入院したあとの通院が年4回あればペイできる計算です(入院のない通院は保障対象外)。
最近は通院しながら働けることも多いですし、通院1回5,000円程度の保障額だと請求手続きする方がめんどくさい!ということもけっこうあります。優先度は高くないかなと。
【良い保障内容です】引受基準緩和型女性総合医療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型女性総合医療特約 | 【入院】 入院給付金:入院1日につき1,000円~20,000円の範囲で選択可能。 【手術】 乳房観血切除術:入院給付金×30倍 卵巣観血切除術:入院給付金×30倍 子宮観血切除術:入院給付金×30倍 乳房にかかわる手術:入院給付金×10倍 子宮または子宮附属器にかかわる手術:入院給付金×10倍 乳房再建:入院給付金×100倍 外見ケア:入院給付金×5倍 |
女性特有の疾病で入院、もしくは手術を受けたとき。 |
女性のみ付加できる入院・手術を手厚く保障するオプションです。
- 子宮筋腫・子宮内膜症などの女性特有の疾病
- がん全般
- パセドウ病などの女性に多い疾病
- 妊娠・出産に関する症状
で入院した場合に主契約の入院給付金が増額されたり、乳房・卵巣・子宮に関する手術を受けた場合に主契約の手術給付金が増額されるオプションです。
そもそも緩和型医療保険に女性特有の疾病を保障するオプションがあることは珍しいですし、保障内容も優れています。他社だと保障対象の手術を乳房切除・乳房再建・子宮摘出・卵巣摘出の4種類に限定することが多いのですが、FWD生命は乳房・子宮・子宮附属器に関わる手術を幅広く保障対象にしています。この点はメリットでしょう。
さらに、外見ケアも保障対象です。具体的には抗がん剤の副作用で脱毛してしまったケースですね。ウィッグも良質なものだと10万円くらいしちゃうので、保険からウィッグ代が給付されるのは助かります。ウィッグ代まで保障対象にするのも珍しい。
このような女性特有の手術に対して保障額を上乗せしても意味がない(かかる医療費は通常の手術と同じ)という意見もあります。確かに平均からすると、女性疾病の手術が他の疾病より飛び抜けて高くなるということはありませんし、高額療養費制度を利用すれば月々の医療費上限はある程度決まります。最近は乳房再建術(インプラントや自家組織による再建)にも健康保険が適用されます。
しかし、乳房切除・子宮摘出・卵巣摘出といった手術は他の手術よりも精神的ダメージが大きいです。手術を受けて凹んでいるところに、ドンっと一時金が給付されれば、
「退院したら旅行へ行こう」
「美味しいものを食べにいこう」
「欲しかったバッグを買ってみよう」
といったように、前向きな気持ちになれる方もいらっしゃいます。
40歳女性が入院給付金5,000円で女性総合医療特約を付加した場合、特約保険料は月929円です。保障内容の良さを鑑みれば、保険料は高くありません。
「これは必要!これは安心!」と感じるのであれば付加して良い特約と感じます。
ちなみに。
リスク低減のために健康な方の乳房を切除&再建した場合も、FWD生命は保障します。遺伝性乳がんを発症した場合、がん細胞に侵された乳房だけでなく健康な方の乳房も切除することがあるのですが、こんなケースの乳房切除&再建もFWD生命は保障します。
他社はがん細胞を摘出するための乳房切除&再建しか保障しないことが多いので、この点は画期的です。血縁者に乳がん経験者がいて、遺伝性乳がんに不安を抱える方にとっては有力な選択肢となります。
【重要ではありません】引受基準緩和型特定3大疾病保険料払込免除特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型特定3大疾病保険料払込免除特約 | 保険料支払いが免除される。 | ■がん ・診断確定 ■心疾患 ・手術 ・急性心筋梗塞の場合は1日以上の入院 ・急性心筋梗塞以外の場合は15日以上の入院 ■脳血管疾患 ・手術 ・脳卒中の場合は1日以上の入院 ・脳卒中以外の場合は15日以上の入院 |
よくCMで見る「以降の保険料は頂きません!」っていう特約です。条件を満たせば、以降の保険料支払いが免除されます。
緩和型医療保険は保険料が高くなりがちなので、保険料の支払いが免除されると確かに嬉しいのですが、保険料払込免除特約はもちろん有料オプションです。付加すれば月々の保険料が上がりますし、その上昇率もけっこうえぐいです。必要かどうかは微妙なところ。
こちらも誰でも付加できるオプションではありません。下記2つの質問が、どちらも「いいえ」である場合に付加できます。
1.過去2年以内に、以下の心疾患、脳血管疾患またはそれらの疑いで医師の診察・検査・治療・投薬(薬の処方を含みます)をうけたことがありますか。
2.過去2年以内に、以下の検査(女性の場合は婦人科検査を含みます)で異常(要再検査・要精密検査・要治療を含みます)を指摘されたことがありますか。(ただし、再検査や精密検査の結果、がん(上皮内新生物を含みます)が否定された場合は「いいえ」となります。)
①健康診断・人間ドック
②がん検診
まあでも必要性は薄いでしょう。
【重要です】引受基準緩和型特定3大疾病給付金特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型特定3大疾病給付金特約 | 10万円~100万円の間で10万円単位で選択可能。 | ■がん ・診断確定、入院、通院 ■心疾患 ・手術 ・急性心筋梗塞の場合は1日以上の入院 ・急性心筋梗塞以外の場合は15日以上の入院 ■脳血管疾患 ・手術 ・脳卒中の場合は1日以上の入院 ・脳卒中以外の場合は15日以上の入院 |
がん・心疾患・脳血管疾患に罹り、所定の条件を満たせば毎年大きな金額の一時金を受け取れるオプションです。実際に受け取ってみるとわかるのですが、働くこともできずに医療費が膨らんでいく中で、
「医療保険…入っておいてよかった…」
と分かりやすく実感できるオプションです。
特に本特約が役立つのは、がんが失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方。
東京女子医大の調査ではがんと診断されてから、フルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。
そんなときに100万円を銀行口座に振り込んでくれるのが本特約です。生活を破綻させないために必要な特約です。
ポイントは以下の5点です。
- 【GOOD】給付間隔が1年に1回。
- 【GOOD】上皮内がんも保障対象。
- 【GOOD】がんの2回目以降の給付条件に通院が含まれる。
- 【GOOD】心疾患・脳血管疾患をまるごと保障対象にしている。
- 【GOOD】脳血管疾患にリハビリ給付金あり。
保障内容はほぼ完璧です。
ちょっと古い医療保険だと一時金の給付間隔が2年に1回となることありますが、2年で治療が終わらなかったり、2年以内にがん・心疾患・脳血管疾患が再発する方は少なくありません。それなのに、
「前回から2年経過してないんで一時金お支払いできませんよ!」
ってあっさり言われたらイラっとします。その点、FWD生命「FWD医療引受緩和」は1年1回給付です。悪くありません。
また、上皮内がんという初期のがんも保障対象です。上皮内がんとはがん細胞がリンパ管や血管に達していないがんで、サッと手術で切り取ってしまえば再発や転移する可能性は低いと言われてます。
こちらもちょっと古い医療保険だと、
「上皮内がんなんてがんじゃないから!」
と保障対象外になることもありますが、FWD生命「FWD医療引受緩和」はきっちり保障対象。乳がんは上皮内がんであっても通常のがんと同程度の治療が必要となることもあり、この点は特に女性とって安心でしょう。
さらに、がんの給付条件は「診断・入院・通院」です。
他社だと
1回目:「あなたはがんです」と診断されたら一時金給付
2回目以降:がんで入院したら一時金給付
といったように、2回目以降の給付条件が入院に限定されることがあります。がんの3大治療は手術・薬物療法(抗がん剤)・放射線治療と言われていますが、手術を除けば通院で受けることが増えてきています。2回目以降も診断・入院・通院で給付される点はメリットでしょう。
心疾患・脳血管疾患をまるごと保障対象としている点もメリットです。他社の医療保険だと、急性心筋梗塞・脳卒中に限定していることがあります。
急性心筋梗塞は心疾患の一部です。保障対象が急性心筋梗塞に限定されると、急性心筋梗塞以外の心疾患が保障対象外になります。平成29年の厚生労働省の調査によると心疾患全体の患者数1,732千人のうち、急性心筋梗塞の患者数は47千人。割合にすると2.7%に過ぎません。
ただし、急性心筋梗塞以外の心疾患だと
「15日以上の入院、もしくは手術」
が条件なんですよね。
繰り返しますが、生命保険文化センターによると、心疾患全体の入院日数平均は24.6日。35~64歳に限れば12.6日。
例えば狭心症は2,3日程度入院して手術も受けずに退院することも少なくありません。これだと「手術、もしくは15日以上の入院」の条件に合致せず、保障対象外になります。
なので、
「心疾患なら入院即保障!」
であれば、すごく大きなメリットですが、
「心疾患をまるごと保障!ただし、急性心筋梗塞以外は手術か15日以上入院が条件!」
だと、メリット感は低下します。急性心筋梗塞のみを保障対象とする医療保険とそんなに変わらないけど、手術が保障条件に含まれるからそこそこ良いね、くらいかと。
脳卒中も脳血管疾患の一部ですが、脳卒中には
- 脳梗塞
- くも膜下出血
- 脳出血
が含まれます。平成29年の厚生労働省の調査によると脳血管疾患の患者数1,115千人のうち、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血の患者数合計は973千人。割合にすると87.2%です。
ということで、脳血管疾患でも脳卒中でも大きな差はありませんが、脳血管疾患の方がちょっと安心かな、とは感じます。
ちなみに、脳血管疾患の保障にはリハビリ給付金があります。
脳血管疾患は発症すると手術・治療を経て、リハビリを受けることが一般的ですが、現在の制度では公的健康保険が適用されて病院でリハビリを受けられるのは発症から180日間まで(高次脳機能障害の場合)。上限を超えた場合は介護保険に切り替わり、介護施設でリハビリを受けることになります。
介護保険に切り替わると入院ではなくなるので、医療保険の入院保障はストップします。リハビリが続いて辛い状況なのに、医療保険から保障を受けられなくなりますが、そのタイミングで一時金50%給付です。これはかなり良心的。他社には見られない保障です。
いろいろ書きましたが、他社と保障内容を比較すると、
- がんは手厚い(2回目以降の給付条件に診断・通院が含まれる)
- 心疾患は他社同等
- 脳血管疾患は手厚い(リハビリ給付金あり)
といったところです。保障内容は良いです。
ただし、保障内容が手厚い代わりに、保険料は他社比較でやや高めです。例えば、40歳男性が一時金50万円で契約すると、月々の保険料が3,834円上がります。
80歳まで契約した場合の保険料総額は184万円。一生涯で一時金を4回受け取れればペイできる計算です。元を取るのはちょっと難しいかもしれません。
まあでも緩和型医療保険で大切なのは経済合理性よりも安心感だったりします。先述のとおり、がんと診断されて凹んでいるところに50万円が振り込まれれば、
「お金のことは大丈夫」
だとか、
「治ったら美味しいものを食べに行こう。旅行に行こう。欲しかったバッグを買おう」
といったように、ちょっとだけ明るい気持ちになれます。
そういう意味では重要な特約です。
ちなみにですが、誰でも付加できるオプションではありません。下記2つの質問が、どちらも「いいえ」である場合に付加できます。
1.過去2年以内に、以下の心疾患、脳血管疾患またはそれらの疑いで医師の診察・検査・治療・投薬(薬の処方を含みます)をうけたことがありますか。
2.過去2年以内に、以下の検査(女性の場合は婦人科検査を含みます)で異常(要再検査・要精密検査・要治療を含みます)を指摘されたことがありますか。(ただし、再検査や精密検査の結果、がん(上皮内新生物を含みます)が否定された場合は「いいえ」となります。)
①健康診断・人間ドック
②がん検診
【重要です】引受基準緩和型抗がん剤治療給付金特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型抗がん剤治療給付金特約 | 5万円~30万円/月の範囲で選択可能(1万円単位) | 抗がん剤治療・ホルモン剤治療を受けるために入院・通院したとき |
公的医療保険制度の対象となる抗がん剤治療・ホルモン剤治療を受けた月に一時金が給付される特約です。
抗がん剤治療が必要になるケースは大きく2パターンあります。
- 手術でがん細胞を切除できて、再発予防するための抗がん剤治療。
- 手術でがん細胞を切除できず、進行を遅らせるための抗がん剤治療。
1のケースはあっさりと抗がん剤治療は終了します。働きながらの治療も不可能ではないので、経済的なピンチに陥ることもそんなにありません。
本当に怖いのは2のケースです。この場合は副作用が辛くて満足に働くことも難しく、収入減もあり得ます。治療の終わりも見えなくなり、銀行口座の残高が徐々に減っていく抗がん剤ドロ沼にハマります。
ベッドの上で虚空を見上げながら
「あ、これ、やばいかも…」
と、メンタルが削られまくるなかで、毎月定額を銀行口座に振り込んでくれるのが抗がん剤治療給付金特約。優先度高めのオプションです。
保障内容は良いです。回数無制限保障のため、乳がん再発予防のためのホルモン剤治療(10年続くこともある)にも耐えられます。女性にとっては安心でしょう。
そして保険料も比較的安めです。40歳男性なら保障額10万円で月々の保険料は888円。仮に80歳まで契約するなら支払った保険料総額は約43万円なので、抗がん剤治療を5回受ければペイできます。経済合理性から見ても十分アリです。
ただし、誰でも付加できるオプションではありません。下記質問が「いいえ」である場合に付加できます。
1.過去2年以内に、以下の検査(女性の場合は婦人科検査を含みます)で異常(要再検査・要精密検査・要治療を含みます)を指摘されたことがありますか。(ただし、再検査や精密検査の結果、がん(上皮内新生物を含みます)が否定された場合は「いいえ」となります。)
①健康診断・人間ドック
②がん検診
【重要です】引受基準緩和型自由診療抗がん剤治療特約
給付額 | 給付条件 | 上皮内がん |
薬剤料実費 (通算3,000万円) |
保険診療および先進医療の対象外となる所定の抗がん剤治療・ホルモン剤治療を受けたとき。 | 給付対象 |
上述した引受基準緩和型抗がん剤治療給付金特約は健康保険が適用される抗がん剤を保障対象としているのに対し、こちらは健康保険が適用されない抗がん剤治療を保障する特約です。
保障対象は自由診療・患者申出療養の抗がん剤治療。
欧米では効果が認められて使用が進んでいるけど、日本では承認が遅れている抗がん剤
なんかがそれです。
こんな抗がん剤治療を受けることになると、
- 製薬会社の治験
- 先進医療
- 患者申出療養
- 自由診療
のどれかを選択することになります。
運良く治験を受けられれば薬剤費は無料。その他の医療費も健康保険が適用されるので、医療費はググっと抑えられます。
2の先進医療は上記の先進医療特約で説明したとおり、健康保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。
先進医療には健康保険が適用されません。診察料・入院料といった技術料以外の医療費は健康保険が適用されるものの、先進医療の技術料は全額自己負担。
しかし、このケースは上述した先進医療特約を付加しておけば救われます。治療費の実費が2,000万円まで保障されるので、
「医療保険…入っておいてよかった…」
と、心の底から実感できるでしょう。
3の患者申出療養は患者が国に
「未承認薬の抗がん剤だけど、他に手段がないので受けさせてください!」
と申請する制度です。
申請が認められれば先進医療と同じく診察料・入院料といった技術料以外の医療費は健康保険が適用されますが、こちらも技術料は全額自己負担。
ただし、患者申出療養はまだまだ黎明期です。患者申出療養を利用した方は令和2年7月1日から令和3年6月30日までの1年間で208人(参考:厚生労働省)。患者申出療養を利用することになれば本特約で治療費実費をカバーできますが、現状ではレアケースです。
実際は4の自由診療で受けるケースが多いでしょう。
自由診療は先進医療・患者申出療養とは異なり、治療費全額が自己負担です。本来であれば健康保険が適用されて3割負担となる診察料・入院料といった費用も10割負担。もちろん高額療養費制度も利用できないので、治療費は青天井に膨らみます。
国立がん研究センターが2021年10月時点の未承認・適応外の医薬品を下記リンク先にまとめてますが、月100万円かかる抗がん剤なんてざらにあります。
→国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト(2021年10月31日改訂版)(PDF)
経済アナリストの森永卓郎さんがステージ4のすい臓がんであることを2023年12月に公表されましたが、原発不明がんと診断されたため抗がん剤を打つことができず、自由診療のオプジーボを投与したというニュースが報じられました。この治療費が1ヶ月半で400万円。2024年現在では、すい臓がんへのオプジーボは健康保険が適用されません。
400万円は全額自己負担ですが、本特約の保障額上限は3,000万円。この400万円が全額保障されます。
「最悪の場合は自由診療を受けることも辞さない!」
という方にとっては重要な特約です。
ただし注意点があります。自由診療抗がん剤治療特約は5年更新。契約から5年ごとに特約保険料が更新されます。現在は現役世代なら男女ともに月720円程度で付加できますが、将来的には特約保険料が上がる可能性もあります。
ここらへんはFWD生命もどれくらい保険金支払いが膨らむか読めないところがあるんでしょう。ひとまず5年間でどれくらい保険金支払いがあるか試してみて、予想以上に保険金支払いが膨らめば特約保険料上げる、もしくは特約廃止といった流れでしょうか。
まあでも契約から5年後に特約保険料があり得ないくらい上がったら、その時点でオプション削除も可能です。自由診療抗がん剤治療特約はお金があれば救われる命を救う特約です。いまFWD生命「FWD医療引受緩和」に加入するのなら、付加しておくべきオプションでしょう。
【重要ではありません】引受基準緩和型特定損傷特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型特定損傷特約 | 5万円または10万円 | 骨折等の治療を受けたとき。 |
骨折・脱臼・腱の断絶・靭帯の断絶・半月板の損傷といった、サッカー選手が激しく削られたときに受けるようなケガを保障する特約です。
激しいスポーツする人にとっては重要かもしれませんが、そうでなければ必要性は薄いでしょう。給付額も5万円または10万円とお小遣い程度ですし、10年更新型なので保険料は10年ごとに上がります。
また、契約更新は70歳まで。保険期間は契約更新してから10年なので、保障されるのは最長でも80歳までです。一生涯の保障ではありません。骨が弱って転倒しただけで骨折するようになる頃には保障対象外になってしまいます。
下記質問が「いいえ」である場合に付加できるオプションですが、必要性は薄いでしょう。
1.過去1年以内に圧迫骨折、または変形性関節症で医師の診察・検査・治療・投薬(薬の処方を含みます)をうけたことがありますか
【販売休止】引受基準緩和型特定感染症診断一時金特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型特定感染症診断一時金特約 | 5万円または10万円 | 一類感染症、二類感染症、三類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症と診断されたとき。 |
※引受基準緩和型特定感染症診断一時金特約は2022年10月に販売休止となりました。
新型コロナウィルスを含む所定の感染症と診断された場合に一時金が給付される特約です。入院していなくても保障対象です(在宅療養でも保障対象)。
新型コロナウィルスが収束しそうにない現状ではかなり魅力的な保障内容です。40歳男性なら一時金10万円で契約しても月々の保険料は140円。
月140円でコロナに感染すれば10万円です。FWD生命が赤字覚悟でやってるプロモーションとしか考えられない…。FWD医療引受緩和を売り込むための並々ならぬ決意を感じさせます。
ちなみにですが、保障期間は5年です。5年後には自動更新されます。
【重要ではありません】引受基準緩和型終身死亡保障特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受基準緩和型終身死亡保障特約 | 10万円~200万円の範囲で選択可能。 ※10万円単位 |
亡くなった時 |
亡くなった場合に備える特約です。
選択できる保障額は最大200万円と大きくありません。遺族の生活費というよりも、亡くなった場合のお葬式代・お墓代に備えるのが本特約の目的でしょう。
保障は一生涯続くのですが、終身払を選んだ場合は保険料も生きている限り払い続けます。パンフレットの例だと、60歳女性が保障額100万円で本特約を付加すると、月々の保険料は2,767円上がります。
2,767円×345ヶ月(30年2ヶ月)=1,001,654円
なので、30年2ヶ月以上生きてしまうと、支払った保険料総額が死亡保険金100万円を超えてしまい、契約者が損をするという計算です。そして長生きすればするほど損失は膨らみます。
まあ平均余命くらいまでに亡くなればお得なので、他社と比較しても決して悪くはありません。ただし、持病と上手におつきあいができていて、
「もしかしたら、平均より長生きしちゃうかも…」
という方なら、自分で貯めるということも検討した方が良いかと。
「そんなに長生きできそうにないなあ…」
という方であれば、本特約を付加してもよいでしょう(難しい判断だと思います…)。
本特約はお葬式代・お墓代が目的ですが、子どもが独立するまでの親の死亡保障であれば、合理的なのは収入保障保険です。持病のある方や大病を経験した方でも加入できる定期保険・収入保障保険・終身保険は下記リンク先で比較しているので、ご参考までに。
【緩和型】定期保険・収入保障保険・終身保険の告知事項と保険料比較
【重要ではありません】健康給付金特則
5年間以内に継続10日以上の入院がなければ入院給付金×10倍を受け取れるというオプションです。結論から言うと全く不要です。
例えば、40歳男性が入院給付金1万円で健康給付金特則を付加すると月々の保険料は1,448円上がります。
5年間に支払った保険料総額は
1,448円×12ヶ月×5年=86,880円
です。これで入院がなければ10万円を受け取れるので、13,120円の得。入院すると86,880円がパァです。割に合わないギャンブルです。
それでも若いうちにはギャンブルに勝つ可能性が高いのですが、歳を取るに連れて可能性は低くなっていきます。健康給付金特則は「特則」なので、契約途中でオプション解約することができません。歳をとってからも安くない保険料を払い続け、そして入院してしまったら胴元(保険会社)の総取りです。
全くもって不要でしょう。他社にも同じような健康給付特則がありますが、結局は胴元が大きく儲かる仕組みになっています。
FWD生命「FWD医療引受緩和」のメリット
保険料は最安値クラス。
保険料はぶっちぎりで安いです。
40歳と50歳を例に他社の緩和型医療保険と比較してみます。比較対象は緩和型医療保険のなかでも知名度の高いオリックス生命「キュア・サポート・プラス」、及びメディケア生命「新メディフィットRe」とします。
メディケア生命 | オリックス生命 | FWD生命 | |
保障内容 | 入院1日5,000円 手術入院5万円外来2.5万円 3大入院無制限タイプ 先進医療特約あり |
入院1日5,000円 手術入院5万円外来2.5万円 七大生活習慣病入院給付特則(三大疾病無制限型) 先進医療特約あり |
入院1日5,000円 手術入院5万円外来2.5万円 特定3大疾病入院無制限特則 先進医療特約あり |
40歳男性 | 2,970円 | 3,575円 | 2,939円 |
40歳女性 | 3,035円 | 3,225円 | 2,689円 |
50歳男性 | 3,945円 | 4,425円 | 3,820円 |
50歳女性 | 3,730円 | 3,920円 | 3,364円 |
保障内容は極力あわせて比較してますが、メディケア生命とオリックス生命が競り合うのを横目に、FWD生命がズバっと安くなってます。
上表では40歳・50歳を例に比較しましたが、FWD生命は全ての年代において他社より飛び抜けて安い感があります。
緩和型医療保険は下記で比較してますので、こちらもご参考に。
オプションの種類が豊富。
緩和型医療保険だとオプションの種類が寂しくなることが多々あるのですが、FWD生命「FWD医療引受緩和」は健康な人が入れる医療保険とほぼ同等のオプションがあります。
特に、
- がん・心疾患・脳血管疾患で所定の条件を満たした場合に、一時金が給付されるオプション(特定3大疾病給付金特約)。
- 抗がん剤治療を受けた月に定額給付されるオプション(抗がん剤治療給付金特約)。
- 女性特有の疾病に関する入院・手術を手厚く保障するオプション(女性総合医療特約)。
といった医療保険では優先度高めのオプションが揃ってる点はメリットでしょう。
加入条件がちょっと緩い。
冒頭書いたとおり、他社の緩和型医療保険と比較して加入条件はゆるいです。
ここもオリックス生命「キュア・サポート・プラス」と比較してみます。
FWD生命 | オリックス生命 | |
条件① | 最近3か月以内に、医師から入院または手術をすすめられたことはありますか。 | 最近3か月以内に、医師から入院・手術・検査のいずれかをすすめられたことがありますか。 |
条件② | 過去1年以内に、病気やけがで入院をしたこと、または手術をうけたことがありますか | 過去2年以内に、病気やケガで入院をしたこと、または手術をうけたことがありますか。 |
条件③ | 過去5年以内に、以下①②のいずれかに該当したことがありますか。 ①がん(上皮内新生物を含みます)と医師に診断されたこと ②統合失調症、肝硬変、アルコール依存症、認知症で入院をしたこと |
過去5年以内に、がんまたは上皮内新生物・肝硬変・統合失調症・認知症・アルコール依存症で、医師の診察・検査・治療・投薬のいずれかをうけたことがありますか。 |
大きな違いを赤字にしています。
まずは条件①。オリックス生命は検査をすすめられただけで加入NG。定期健診で「要再検査」・「要精密検査」と判定されれば加入NGになってしまいます(検査した結果、問題なければ加入OK)。
一方で、FWD生命は検査が条件に含まれません。入院・手術をすすめられた場合だけ加入NG。条件がゆるいのはFWD生命です。
続いて条件②。こちらはオリックス生命が2年以内なのに対して、FWD生命は1年以内に期間が短縮されています。こちらも条件がゆるいのはFWD生命。
最後に条件③。
冒頭書いたとおり、FWD生命はがんと診断されてから5年経過していれば加入できます。オリックス生命は診察・検査・治療・投薬から5年経過なので、がんと診断されてから加入できるまでの期間はFWD生命の方が短くなるでしょう。
また、統合失調症、肝硬変、アルコール依存症、認知症はオリックス生命が通院治療でも加入NGなのに対し、FWD生命は入院しなければ加入OKです。実際は入院することが多い疾病ではありますが、こちらも条件がゆるいのはFWD生命かなと感じます。
ということで、全般的に条件がゆるいのはFWD生命です。上表ではオリックス生命と比較してみましたが、それ以外の他社と比較してもFWD生命は加入条件がゆるいです。緩和型医療保険のなかでもトップクラスにゆるいのがFWD生命です。
ちなみにですが、それでもFWD生命「FWD医療引受緩和」の加入条件を満たせない場合は、なないろ生命「なないろメディカルスーパーワイド」を検討してみてください。なないろ生命は緩和型のさらに上を行く超緩和型です。なないろ生命が最後の希望です。
自由診療の抗がん治療を保障対象にできる。
上述した引受基準緩和型自由診療抗がん剤治療特約を付加すれば、自由診療の抗がん剤治療の薬剤費実費が3,000万円上限で保障されます。
繰り返しますが、自由診療の抗がん剤なんて月100万円を超えることがざらにあります。さらに治療は数ヶ月続くので、貯蓄を使い果たしても足りないケースもあるでしょう。そんな薬剤費の実費を保障してくれるのは安心です。
自由診療の抗がん剤治療を保障する緩和型医療保険は貴重です。他には
●メディケア生命「新メディフィットRe(リリーフ)」
自由診療の抗がん剤治療を受けた月に定額保障。
●チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZワイド」
自由診療の抗がん剤治療を受けた月に定額保障。
●東京海上日動あんしん生命「メディカルKit エール」
自由診療の抗がん剤治療実費を保障(上限1億円)。
といったところ。自由診療の保障を重視するのなら、↑の3社と比較です。
FWD生命「FWD医療引受緩和」のデメリット
FWD生命の信頼度。
最初に書いておきますが、私は全く心配していません。
そもそもFWD生命は富士火災という損害保険会社のグループ企業(富士生命保険株式会社)だったのですが、2011年にアメリカ資本のAIGグループに買収されてAIG富士生命保険株式会社に社名を変更しています。
そして、2017年には香港資本のパシフィック・センチュリー・グループ(PCG)に買収されてFWD富士生命保険株式会社に社名を変更。
2021年にはFWD生命保険株式会社に社名を変更。社名から完全に「富士」を削除しています。
ということで、FWD生命はころころと社名が変わる外資系(香港資本)の生命保険会社です。
持病がある方や大きな病気を経験された方だと、医療保険の乗り換えは難しいです。加入した緩和型医療保険に一生涯頼ることが大半です。
そんな一生モノの医療保険を、買収されてころころ社名が変わる外資系の生命保険会社に任せていいのかという不安は確かにあります(特に年配の方に多い)。
まあでも仮にまた買収されたとしても、原則的には買収先の保険会社が既契約を引き継ぎますし、万が一保険会社が破綻したとしても、日本には生命保険契約者保護機構という組織があるので、保険契約が全く無効になることはあり得ません(保障額の減額はあるかもしれませんが)。
そもそもFWD生命は安定しています。苦情率も業界平均と比較して悪くない状態をキープしてますし、保険金の支払い能力を示すソルベンシーマージン比率も1,041.5%(2023年3月末時点)。ソルベンシーマージン比率は200%を超えれば安全と言われてますが、大きく上回ってます。格付は生命保険会社としては低めの「BBB+(FR)」ですが、投機的な水準ではないのでまず大丈夫かと。
先のことははっきり言えませんが、もしも友人にFWD生命について質問されたら、
「別に気にするほどでもないんじゃないの」
と答えます。
入院1回のカウント方法に注意
この点はデメリットというよりも注意点です。入院給付金の入院1回のカウント方法は、最近増えてきている
「〇〇日以内の再入院は同一の原因であるかを問わず1回の入院とみなす」
方式です。
一般的な医療保険は異なる原因で再入院した場合を別々の入院として扱います。例えば、
1回目の入院:肺炎で20日入院した。
2回目の入院:1回目の入院を退院してから30日後に大腸がんで60日入院した。
といった場合、1回目と2回目の原因が異なるので別々の入院として扱います。入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、
1回目の入院:20日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:60日分の入院給付金をお支払い
なので、合計80日分の入院給付金を受け取れます。
一方で、FWD生命は異なる原因でも90日以内の再入院は同じ入院とカウントします。↑と同じケースで入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、
1回目の入院:20日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:1回目に20日支払っているので、未消化の40日分の入院給付金をお支払い
ということで、合計60日分の入院給付金しか支払われません。若いうちに異なる原因で連続して入院することは稀だと思いますが、特に歳を重ねて身体が弱くなってからはあり得ます。致命的なデメリットとは言えませんが、この点はやや注意です。
ちなみに、同様のルールを設けている他社は「180日以内の再入院」を同一の入院として扱うことが多いのですが、FWD生命は「90日以内の再入院」なので期間が短縮されています。けっこう良心的です。
FWD生命「FWD医療引受緩和」の評価
評価:S(S、A~Cで判定)
オプションの種類は豊富ですし、加入条件はゆるいのに保険料は業界最安値クラス。大きな欠点も小さな欠点も見当たらない緩和型医療保険です。
なかには外資のFWD生命に不安を覚える方がいらっしゃるかもしれませんが、純粋に保険商品として見れば、現状ではトップクラスの緩和型医療保険でしょう。よって評価は「S」としました。
比較対象として下記を挙げておきます。FWD生命に不安を感じる方は、下記とも比較を。2位グループの緩和型医療保険です。
●三井住友海上あいおい生命「&LIFE 医療保険Aセレクト(引受緩和型)」
オプションの種類が豊富で、保険料はFWD生命に次ぐ2位グループ。財閥系のグループ会社という安心感もあります。
●メディケア生命「新メディフィットRe(リリーフ)」
こちらもオプションの種類が豊富で保険料は2位グループ。親会社は国内大手の住友生命です。
緩和型医療保険は下記で比較してますので、こちらもご参考に。
ちなみにですが、加入条件がゆるいFWD生命「FWD医療引受緩和」でも加入できない場合は超緩和型医療保険のなないろ生命「なないろメディカルスーパーワイド」が最後の希望です。FWD生命よりもさらに加入条件がゆるいです。
FWD生命「FWD医療引受緩和」の相談をするなら。
FWD生命「FWD医療引受緩和」は全国の保険ショップで取り扱ってます。
しかし、いざ保険ショップに行ってみて、
「あー、すいません、うちFWD生命やってないんですよ」
なんて言われたら立ち直れないですよね。そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがFWD生命を取り扱っているか確認しておきましょう。
手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックならFWD生命はもちろんのこと、比較記事で取り上げた全ての保険会社と提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
【保険の相談なら!】保険クリニック
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保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」
という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
①保険クリニックのサイトにアクセスする。
②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。
③予約日時を選択する。
④以下を入力して予約完了。
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これで予約は完了。1分もあれば予約できます。
50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。FWD生命はもちろんのこと、比較記事で取り上げた全ての保険会社と提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
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保険相談ニアエルは全国1,500店舗の保険ショップを区市町村単位で検索できます。保険ショップに関する
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また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で
- 相談希望日時
- 氏名
- 生年月日
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だけ入力すれば完了。1分程度で終わる作業です。
予約した後には店舗から電話で予約確認があります。電話の際にざっくりと相談したい内容だとか、その他の要望(女性スタッフ希望等)を伝えておけば、相談もスムーズに進みます。
もちろん予約は無料です。気軽に予約して大丈夫です。
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生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。
生命保険の相談はもちろん無料です。
しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:FWD生命「FWD医療引受緩和」
加入条件がゆるいのに保険料は業界最安値クラスです。
主契約はしっかり入院・手術・放射線治療・骨髄移植が保障されますし、オプションの種類が豊富でクオリティも高め。
なかには外資のFWD生命に不安を感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、そこさえ気にならなければ最有力の候補になるかと。
FWD生命に不安を感じる方は、下記が候補になります。
●三井住友海上あいおい生命「&LIFE 医療保険Aセレクト(引受緩和型)」
オプションの種類が豊富で、保険料はFWD生命に次ぐ2位グループ。財閥系のグループ会社という安心感もあります。
●メディケア生命「新メディフィットRe(リリーフ)」
こちらもオプションの種類が豊富で保険料は2位グループ。親会社は国内大手の住友生命です。
FWD生命「FWD医療引受緩和」は全国の保険クリニックで相談できます。保険クリニックならFWD生命の他にも、比較記事で取り上げた全ての保険会社と提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
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※2024年12月更新 入院一時金特約・特定3大疾病給付金特約・終身死亡保障特約の特約保険料改定を反映。