【緩和型】定期保険・収入保障保険・終身保険の告知事項と保険料比較ランキング

持病のある方や大きな病気を経験された方でも加入できる緩和型の定期保険・収入保障保険・終身保険。

発売している生命保険各社は多くないのですが、その告知事項(加入条件)や保険料はピンキリです。A社に加入できなかったとしても、B社だったら加入できた!なんてことはよくありますし、同じ保障内容でも保険料は2割から3割程度高くなることもあります。

本記事では、まず各社が発売している緩和型定期保険の告知事項と保険料を比較してみます。比較対象は以下のとおり。

①オリックス生命「FINE Support Plus(ファイン・サポート・プラス)」

②はなさく生命「かんたん告知はなさく定期」

③楽天生命「スーパーたよれる定期保険」

④アクサダイレクト生命「はいりやすい定期」

⑤太陽生命「選択緩和型定期保険」

緩和型定期保険は保障内容がシンプル(亡くなったら保障)なのですが、契約から1年以内は保障半額になるやつもあります。保険料の安い緩和型定期保険が正義!とは言い切れなかったりします。

また、子どもが独立するまでの親の死亡保障が目的であれば、定期保険よりも収入保障保険の方が合理的です。本記事では緩和型収入保障保険も比較しています。

最後に

「お墓代やお葬式くらいは準備しておきたい」

「加入できる生命保険が見つからない…」

といった方に向けて、緩和型終身保険も比較しています。

緩和型定期保険・収入保障保険・終身保険の相談は保険クリニックで!
(↓をクリックすると保険クリニックへ移動します)

生命保険 見直し

緩和型定期保険の告知事項と保険料を比較する

生命保険に加入するには「告知事項」に回答する必要があります。

告知事項とは、健康状態のアンケートみたいなもの。現在の健康状態や、過去の病歴なんかを聞かれます。この告知事項で条件を満たせない場合は

「せっかくお申込み頂いたのですが、ちょっと無理です…」

と、保険会社に加入を断られてしまいます。

健康な方が加入できる定期保険の告知事項は厳しいです。持病のある方や大きな病気を経験された方だと基本的に加入NG。

「せっかくお申込み頂いたのですが、ちょっと無理です…」

とあっさり言われて終了です。

その告知事項をゆるくして、持病のある方や大きな病気を経験された方でも加入しやすくしたのが緩和型定期保険です。

緩和型定期保険の平均的な告知事項は以下の3点。下記3点が全て「いいえ」であれば加入できます(緩和型収入保障保険・終身保険も↓がほぼ標準)。

条件①
最近3か月以内に、医師から入院・手術のいずれかをすすめられたことがありますか。

条件②
過去2年以内に、病気やケガで入院をしたこと、または手術をうけたことがありますか。

条件③
過去5年以内に、がんまたは上皮内新生物・肝硬変・統合失調症・認知症・アルコール依存症で、医師の診察・検査・治療・投薬のいずれかをうけたことがありますか。

しかし、各社微妙に告知事項の内容が違います。繰り返しますが、A社だと加入NGだったけど、B社なら加入できたということがあり得ます。

下表に比較対象とした緩和型定期保険の告知事項をまとめます。

条件① 条件② 条件③
オリックス 3か月以内に入院or手術or検査をすすめられた。 2年以内に入院or手術 5年以内にがんまたは上皮内新生物・肝硬変・統合失調症・認知症・アルコール依存症で診察・検査・治療・投薬
はなさく 3か月以内に入院or手術or検査or先進医療をすすめられた。 2年以内に入院or手術or先進医療 5年以内に悪性新生物または上皮内新生物・肝硬変・認知症・アルコール依存症・統合失調症で診療
楽天 3か月以内に入院or手術or先進医療による療養をすすめられた。 2年以内に入院or手術 5年以内にがん(悪性新生物・上皮内新生物)・肝硬変・慢性肝炎・狭心症・心筋梗塞・糖尿病による合併症で診察・検査・治療・投薬。
また、2020年8月1日以降に高度異形成・HSIL・CIN3で診察・検査・治療・投薬。
公的介護保険の要介護認定・要支援認定(40歳以上)。
アクサダイレクト 現在入院または、3か月以内に入院or手術or検査をすすめられた。 (なし) 5年以内に特定の疾病で診察・検査・治療・投薬を受けた。
太陽 現在妊娠or入院。
または、3か月以内に入院or手術or先進医療による療養をすすめられた。
または、現在肝硬変または悪性新生物の疑いあり
6ヶ月以内に入院or手術
または、過去2年以内に入院or手術をし、同じ病気やけがで6ヵ月以内に診察・検査・治療・薬の処方を受けた。
5年以内に悪性新生物で入院または手術。
または、認知症と診断or疑いを指摘or要介護・要支援の認定(申請含む)

告知事項が標準的なのはオリックス生命とはなさく生命の2社です。はなさく生命は条件①②に先進医療が加わっていますが、先進医療とは国が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療を指します(公的医療保険が適用されない)。まだまだ黎明期なので、過去に受けたことがある方は極々少数ではないかと。そこまで気にする必要はないでしょう。

楽天生命の条件①②は標準的ですが、③の対象となる疾病が他社よりも幅広です。「高度異形成・HSIL・CIN3」というのは子宮頸がんの状態を指しているので、女性は要注意。また認知症に関わらず要介護・要支援認定を受ければ加入NGです。一方で、アルコール依存症と統合失調症は条件に含まれないので、該当する方が他社で加入NGであっても楽天生命なら加入OKとなる可能性があります。

アクサダイレクト生命は条件②がありません。ばっさり落とされてます。ただし、条件③の対象となる疾病が他社よりも多いです。詳細は公式サイトに掲載されていますが、あらゆる疾病がひっかかるので、過去5年以内に大病を経験した方は加入しにくいかなと。

最も条件が緩いのは太陽生命です。

条件①は肝硬変・悪性新生物が疑いありでNGなので若干厳しめ。しかし、条件②は過去2年以内に入院や手術を受けたとしても、6ヶ月以内に同じ病気で診察・検査・治療・薬の処方を受けたことがなければ加入OKなので他社より緩いです。また、条件③も対象はがんのみ。認知症はNGですが、その他の疾病は条件に含まれていません。なかなか画期的です。

続いて保険料を比較します。

緩和型定期保険の保険料は高いです。健康な人が入れる定期保険の保険料に一定額が割り増しされてます。

まあでも

「万が一のことがあったとしても、遺された家族はお金に困らず生活していける」

という安心感は重要でしょう。持病のある方や大病を経験された方の切実な問題を解決できるのが緩和型定期保険です。

とはいえ、無駄なお金は1円も払いたくはありません。冒頭書いたとおり、同じ保障内容でも保険料は生命保険会社によってピンキリです。

ここでは

  • 死亡保障500万円
  • 保障期間10年間

といった保障内容で、月々の保険料を比較してみます(代表例として40歳・50歳で比較)。

男性 女性 備考
40歳 50歳 40歳 50歳
オリックス 3,755円 7,985円 2,950円 5,190円
はなさく 3,520円 6,980円 3,215円 5,055円
楽天 4,275円 6,040円 3,290円 3,970円 契約から1年は保障半額
アクサダイレクト 3,020円 6,465円 2,645円 4,260円 契約から1年は保障半額
太陽 3,445円 4,920円 3,195円 3,315円

40歳で最も保険料が安いのは男女ともにアクサダイレクト生命です。

アクサダイレクト生命「はいりやすい定期」は30代~40代といった若い方の保険料が比較的安くおさまります。ただし、上述のとおり大病を経験した方は条件③があるために加入が難しい…。また、契約から1年は保障半額という制約もあります。契約から1年以内に亡くなった場合、上表の保障内容だと500万円ではなく250万円しか受け取れません。

次点は男性がはなさく生命と太陽生命と競い合い、女性はオリックス生命ですね。アクサダイレクト生命「はいりやすい定期」に加入できなかったり、契約から1年以内は保障半額という制約を許容できない場合の受け皿になるのが、この3社です。

ちなみに、太陽生命は対面相談ができない(ネット申し込みのみ)ので、複雑な告知事項を自己判断で回答しなければなりません(コールセンターのサポートは受けられます)。もしも自己判断で回答した告知事項に誤りがあれば、遺族が保険金を受け取れないこともあります。

「まあこんなもんか!」

とテキトーに告知事項に回答すると、いざというときに凄まじく後悔することになります。

ということで、告知事項には慎重に回答することが大切です。太陽生命の保険金不払い率は他社と比較しても悪くないので、おそらくコールセンターで親切なサポートを受けられたり、加入時の審査をきっちりやっているのでしょう。些細な点でも迷うことがあれば、コールセンターに確認を。

50歳で最も保険料が安いのは太陽生命です。50代以降の保険料がびっくりするくらい安いのが太陽生命。契約から1年は半額保障という制約もありません。告知事項も緩くて、保険料も安いという謎の緩和型定期保険です。

次点は楽天生命ですが、契約から1年間は保障半額という制約があります。この点が気になるなら、無難なところははなさく生命かなと。

緩和型収入保障保険も比較してみる。

掛け捨ての死亡保障には、定期保険の他に収入保障保険もあります。子どもが独立するまでの親の死亡保障が目的なら、定期保険よりも収入保障保険の方がおすすめ。

定期保険は亡くなるとまとまった金額を一気にドバっと受け取れます。亡くなったときに子どもが2歳であっても20歳であっても受け取れる金額は常に同額。しかし、子どもが2歳のときに必要な金額と、20歳のときに必要な金額は大きく違うはずです。

収入保障保険は亡くなると保障期間終了まで毎月定額が銀行口座に振り込まれます。例えば、月の保障額10万円・保障期間20年で契約した場合、

契約から2年後に亡くなった場合の保障額:10万円×12ヶ月×18年=2,160万円
契約から18年後に亡くなった場合の保障額:10万円×12ヶ月×2年=240万円

を受け取れます。子どもが成長するに連れて徐々に保障額が減少していくので、保障額が常に必要十分に収まります。

子どもが独立するまでの親の死亡保障という目的であれば、定期保険よりも収入保障保険の方が合理的。しかし、緩和型の収入保障保険を発売している生命保険会社は多くありません。2024年2月現在では、以下の2社のみ。

①はなさく生命「かんたん告知はなさく収入保障」

②FWD生命「FWD収入保障引受緩和」

ここも2社の告知事項と保険料を比較してみます。

まずは告知事項から。

条件① 条件② 条件③
はなさく 3か月以内に入院or手術or検査or先進医療をすすめられた。 2年以内に入院or手術or先進医療 5年以内に悪性新生物または上皮内新生物・肝硬変・認知症・アルコール依存症・統合失調症で診療
FWD 3か月以内に入院or手術orがんの疑いで精密検査・再検査をすすめられた。 2年以内に次の病気で入院
脳:脳卒中、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血
心臓:心筋梗塞、狭心症、心房細動、ブルガダ症候群
5年以内に特定の病気と診断or入院or手術

はなさく生命の告知事項は緩和型定期保険と同じです。まあまあ標準的です。

FWD生命は条件①は「がんの疑い」が条件に入っているので、はなさく生命よりもやや厳しめ。条件②は脳と心臓の疾病に限定されているので、はなさく生命よりも緩い。そして条件③の具体的な病名は公式サイトから参照できるパンフレットに記載されていますが、はなさく生命よりもかなり幅広です。

ということで、両社一長一短あります。過去に大きな病気を経験された方だと、FWD生命は条件③がやや厳しいので、はなさく生命の方が加入しやすいかなと。

続いて保険料。ここは

  • 保障期間60歳まで
  • 月10万円保障

といった保障内容で、月々の保険料を比較してみます(代表例として30歳・40歳で比較)。

男性 女性 備考
30歳 40歳 30歳 40歳
はなさく 4,745円 5,845円 2,985円 3,305円 契約から1年は保障半額
FWD 4,947円 6,216円 3,117円 3,588円 契約から1年は保障半額

男女ともに保険料が安いのははなさく生命ですが、両社の最低保証期間に

はなさく生命:2年
FWD生命:5年

といった違いがあります。

最低保証期間とは、少なくとも保障を受けられる期間のこと。例えば、上表のケースで59歳10ヶ月で亡くなった場合に、60歳までの2ヶ月(10万円×2ヶ月)しか保障を受けられない!となれば、多くの人は「収入保障保険なんてクソ!」とSNSに乱暴なクレームを投稿するでしょう。

しかし、最低保証期間があるので

はなさく生命:61歳10ヶ月までの2年間保障を受けられる。
FWD生命:64歳10ヶ月までの5年間保障を受けられる。

です。これなら穏やかな気持ちで保障を受けられます。

FWD生命も最低保証期間2年を選択できます。最低保証期間を合わせれば、両社の保険料に大きな差はないかなと。

どちらを選ぶか悩ましいところではありますが、同じ保障内容で保険料に大差がないなら、はなさく生命の方が安心感はあります。

はなさく生命は国内大手の日本生命のグループ会社です。いまいち知名度の低いはなさく生命ですが、バックには創業100年を超える日本生命が控えています。経営上の心配はまず無用かと。

一方で、FWD生命はコロコロと社名が変わる外資系(香港資本)の生命保険会社です。差し迫った経営上の不安はないと思いますが、将来的には日本から撤退する可能性もゼロではありません(撤退しても既契約は別の保険会社が引き継ぐはずですが…)。

持病のある方や大病を経験された方は保険の乗り換えが難しいです。加入した保険と一生涯つきあっていくことが多いので、保険会社の安心感は割と重要です。

という点を加味すれば、はなさく生命の方が優勢かなと。

ちなみに、FWD生命には「配偶者同時災害死亡時割増特則」という無料オプションがあります。

配偶者同時災害死亡時割増特則とは、その名のとおり夫婦が同じ事故で亡くなった場合に保障額が倍になるオプションです。考えたくもありませんが、家族でドライブに出かけて交通事故に遭遇し、両親は亡くなり子どもだけが生き残ったといったケースは保障が倍額されます。

レアケースだと思いますが、配偶者同時災害死亡時割増特則に魅力を感じる方はFWD生命の方が良いでしょう。

緩和型終身保険も比較してみる。

最後に終身保険。

上述した定期保険・収入保障保険は保障が期間限定(10年間とか60歳まで)であるのに対し、終身保険は保障が一生涯続きます。

また、終身保険は掛け捨てではありません。一定期間後に解約すると、支払った保険料の一部が解約返戻金として戻ってきます。なので貯蓄性があるというのもその特徴。

ただし、緩和型終身保険は保険料が高いです。定期保険や収入保障保険と比較すると驚くほど高いので、なかなか保障額を上げるのは難しいです。子どもが独立するまでの親の死亡保障というよりも、

「お葬式代とお墓代くらいは自分で用意しておきたい…」

といった目的に使われることが多いです。

ここも緩和型終身保険の告知事項と保険料を比較してみます。比較対象の緩和型終身保険は

①オリックス生命「ライズ・サポート・プラス」

②メットライフ生命「ずっとスマイル」

③かんぽ生命「かんぽにおまかせ」

④アクサ生命「アクサの「長期保障」の定期保険 OKライフ」

⑤SOMPOひまわり生命「新・誰でも終身」

⑥アフラック「終身保険どなたでも」

の6つとします。これでメジャーな緩和型終身保険は網羅できているかなと。

まずは告知事項から。

条件① 条件② 条件③
オリックス 3か月以内に入院or手術or検査をすすめられた。 2年以内に入院or手術 5年以内にがんまたは上皮内新生物・肝硬変・統合失調症・認知症・アルコール依存症で診察・検査・治療・投薬
メットライフ 3か月以内に入院or手術orガンの疑いでの再検査・精密検査をすすめられた。 1年以内に入院or手術 5年以内にがん・肝硬変・統合失調症・アルコール依存症・認知症で診断・入院・手術
かんぽ 3か月以内に入院or手術or放射線治療・温熱療法をすすめられた。 2年以内に入院or手術or放射線治療・温熱療法 3年以内にがん・肝硬変・認知症で診察・検査・治療・投薬・指導
アクサ 3か月以内に入院or手術をすすめられた。
または
現在がん・悪性新生物・上皮内新生物・慢性肝炎・肝硬変で診察・検査・治療・投薬
2年以内に入院or手術or放射線治療・温熱療法 (なし)
ひまわり (なし) (なし) (なし)
アフラック (なし) (なし) (なし)

最も条件が緩いのはSOMPOひまわり生命とアフラックの2社。2社で発売されている緩和型終身保険は「無告知型(無選択型)」と言って、告知事項がありません。誰でも加入できます。

しかし、契約から2年以内に病気で亡くなった場合は、それまでに支払った保険料が戻ってくるだけ。

「余命6ヶ月!」

というような切羽詰まった方が加入しても、2年間は生き残らないと意味がありません。

とはいえ、なんとしても家族にお金を遺しておきたい方にとって最後の希望がSOMPOひまわり生命とアフラックの2社です。緊迫した状況であれば、2社で比較です。

次点はアクサ生命です。

緩和型終身保険は過去5年の大病経験を条件にすることが多いのですが、アクサ生命は過去2年以内に入院・手術がなければ加入できます。これはゆるい。

ちなみに、アクサ生命「アクサの「長期保障」の定期保険 OKライフ」は厳密には一生涯保障が続く終身保険ではなく、保障期間が最長98歳まで続く定期保険です。98歳を超えて生き残る方は多くはないですし、一定期間を過ぎれば解約返戻金っぽいやつもあるので、本サイトでは終身保険として扱っています(アクサ生命もそのつもりで販売してるはず)。

その次に緩いのがメットライフ生命とかんぽ生命の2社。

メットライフ生命は条件②が過去1年以内に短縮されていて、かんぽ生命は条件③が過去3年に短縮。最も条件が厳しいのはオリックス生命といった結果です。

続いて保険料を比較してみます。ここは

  • 死亡保障500万円(アクサ生命は情報がないので1,000万円)

といった保障内容で、月々の保険料を比較してみます(代表例として40歳・50歳で比較)。

男性 女性 備考
40歳 50歳 40歳 50歳
オリックス 14,835円 18,630円 12,275円 14,650円
メットライフ 14,635円 19,405円 11,740円 14,950円 契約1年以内は保障半額。
災害死亡時は割増あり。
かんぽ 19,700円 32,750円 18,750円 31,100円 養老保険(65歳満期で算出)。
契約1年以内は保障半額。
アクサ 25,170円 34,960円 20,780円 27,540円 保障額1,000万円。
契約1年以内は保障半額。
ひまわり 15,505円 20,405円 12,415円 16,215円 契約2年以内は既払込保険料を返却。
アフラック 17,940円 23,866円 14,577円 18,635円 契約2年以内は既払込保険を返却。
災害死亡時は4倍保障。

無告知型のSOMPOひまわり生命とアフラックは、通常の緩和型終身保険であるオリックス生命・メットライフ生命・アクサ生命よりも高めです。誰でも加入できる代わりに、無告知型は保険料が高めに設定されています。

無告知型の2社で比較すると、保険料が安いのはSOMPOひまわり生命ですね。アフラックの保険金額は保険料で決まる(他社はその逆)ので、上表の保険料は保障額500万円とした場合の推定値になりますが、少なくともSOMPOひまわり生命よりも安くなるということはないかと。

アフラックには「災害死亡時は4倍保障」というSOMPOひまわり生命にはないメリットがありますが、ここでいう災害死亡時というのは主に交通事故です。

交通事故で亡くなる方は年間約3,500人。1年間に約144万人が亡くなるので、交通事故で亡くなる方の割合は約0.25%。400人に1人です。

交通事故で亡くなる確率はかなり低いですし、交通事故で亡くなると4倍の保障額が必要となるということもないでしょう。無告知型の緩和型終身保険は保険料が安いSOMPOひまわり生命「新・誰でも終身」が優勢です。

その他の4社の緩和型終身保険を比較すると、最も保険料が安いのはアクサ生命になるかと。

アクサ生命の公式サイトに掲載されている情報が少ないので、上表ではアクサ生命のみ保障額1,000万円の保険料で比較していますが、保険料を2で割ればライバルのオリックス生命・メットライフ生命よりも安くなります。同じ保障額であれば、多くのケースでアクサ生命が2社よりも安くなると感じます。

ただし、繰り返しますがアクサ生命は保障期間が最長98歳まで。98歳を超えて亡くなった場合は死亡保障を受けられません。この点が気になる方は、オリックス生命とメットライフ生命で比較です。

メットライフ生命はアフラックと同じく災害死亡時には保険金額が割増されますが、対面で申し込めば災害死亡保険金を外すことができます。災害死亡保険金を外した上でオリックス生命と保険料を比較してみて、際立ってメットライフ生命の方が安い場合はメットライフ生命、ほぼ同額であれば1年目から満額保障のオリックス生命が無難です。

ちなみに、保険料がズバ抜けて高いかんぽ生命は養老保険です。他社とはちょっと保障内容が異なります。

養老保険は満期を迎えると、死亡保険金額と同額を受け取れます。上表のケースであれば、生きて65歳を迎えた場合にも500万円を受け取れます(もちろん65歳より前に亡くなった場合も500万円保障)。他社の終身保険は亡くなるまで保険金満額を受け取れません。

ここで上表の40歳男性を例に損得計算をしてみます。緩和型終身保険は一生涯保険料を払い続けることが多いのですが、何歳までに亡くなれば

支払った保険料総額 < 受け取れる保険金

を満たすかという損得分岐点を比較してみます。

オリックス生命 68歳1ヶ月までに亡くなれば得
メットライフ生命 68歳5ヶ月までに亡くなれば得
かんぽ生命 61歳1ヶ月までに亡くなれば得
アクサ生命 73歳1ヶ月までに亡くなれば得
SOMPOひまわり生命 66歳10か月までに亡くなれば損
アフラック 63歳2ヶ月までに亡くなれば得

最も損得分岐点が早い(損する可能性が高い)のはかんぽ生命ですが、かんぽ生命は65歳を迎えると500万円の満期保険金を受け取って契約終了。以降は保険料の支払いもなくなるので、損が膨らみ続けるということはありません。支払った保険料総額が591万円(19,700円×12ヶ月×25年)なので、最大でも損失は91万円。

他社は生きている限り保険料を払い続けるので、長生きすればするほど損が膨らみます。例えば、オリックス生命に加入して100歳で亡くなると、

支払った保険料総額:10,681,200円(14,835円×12ヶ月×60年)

に対して、受け取れるのは500万円なので、損失は500万円以上。

という点を加味すれば

「もしかしたら、思ったより(80歳くらいまで)長生きしちゃうかも…」

という方には、かんぽ生命「かんぽにおまかせ」はまあまあアリでしょう。SOMPOひまわり生命「新・誰でも終身」も保険料払込期間に60歳までを選択できるので、両社を比較して長生きした場合でも損失が膨らまない方を選ぶのが賢いと感じます。

ただし、このケースは貯蓄で貯めても良いかなと。持病と上手につきあってるけど何となく不安で保険を考えているといった方であれば、長生きするほど損が膨らむ保険よりも、手堅く貯蓄で備えた方が結果的にはお得になる可能性が高いかなと。

「そんなに長生きできそうにないなあ…」

という方であれば、

  • オリックス生命「ライズ・サポート・プラス」
  • メットライフ生命「ずっとスマイル」
  • アクサ生命「アクサの「長期保障」の定期保険 OKライフ」

の3社で比較です。上述のとおり3社に微妙な違いがあるので、保険料以外の観点でも比較してみることが大切です。

「いますぐにでも保障が必要」

という緊迫感のある方なら、誰でも加入できて保険料も比較的安いSOMPOひまわり生命「新・誰でも終身」が良いかなと。お得になるのは2年以上は生きることができるけど、そこまで長生きはできないとったケースに限定されますが、それでも

「(2年間生きられれば)遺族に何かを遺すことができる」

という安心感を得ることはできますし、

「2年間はなんとしても生き残る」

という前向きな気持ちになる方もいらっしゃいます。

以下、補足です。

世の中には持病のある方や大病を経験した方でも加入できる緩和型医療保険があるのですが、緩和型医療保険にも特約(オプション)として一生涯の死亡保障を付加できるやつがあります。

緩和型医療保険の死亡保障は保険料が安いというのがその特徴。死亡保障単体で比較すれば、↑の6つより保険料は安くなることが多いです(医療保障もあるのでトータルの保険料は高くなります)。

緩和型医療保険の死亡保障には2つのタイプがあります。

①解約返戻金のある死亡保障

②掛け捨ての死亡保障

①は↑で比較した6つと同じタイプです。一定期間後に解約すれば解約返戻金として支払った保険料の一部が戻ってきます。その代わりに保険料は高め。

「もしかしたら、途中で解約してしまうかも…」

という方であれば、①の方がお得になることもあります。

②のタイプは解約返戻金をバッサリ削除する代わりに保険料が激安。損得分岐点は平均余命を超えることもあり、損するケースは少ないというのがメリットです。

①のタイプの緩和型医療保険は以下の3つ。

オリックス生命「キュア・サポート・プラス」

FWD生命「FWD医療引受緩和」

メディケア生命「メディフィットRe(リリーフ)」

②のタイプの緩和型医療保険は以下の3つ。

チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZワイド」(保険料激安!)

東京海上日動あんしん生命「メディカルKit エール」

ネオファースト生命「ネオdeいりょう健康プロモート」

ここらへんも加えて比較してみると良いです。

【緩和型】定期保険・収入保障保険・終身保険の相談をするなら。

この記事では緩和型の定期保険・収入保障保険・終身保険を比較してきましたが、緩和型保険の告知事項は複雑ですし、誤りがあった場合は保障を受けられないという悲劇もあり得ます。いざというときに

「いや~、告知義務違反なので保険金お支払いできないですね~」

なんて言われたら、悔やんでも悔やみきれません。

告知事項には、専門家に対面で説明を受けながら回答した方が無難です。

また、保険ショップによって取り扱っている保険会社は異なります。小規模な保険ショップだと、

「あ!うちアクサダイレクト生命はやってないんですよ~。オリックス生命とはなさく生命とは提携してるんですどね~」

ということはよくあります。そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがどこの保険会社を取り扱っているか確認しておきましょう。

手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックは本記事で比較したオリックス生命・はなさく生命・アクサダイレクト生命・FWD生命・メットライフ生命・アクサ生命・SOMPOひまわり生命・アフラック各社と提携しています。緩和型の定期保険・収入保障保険・終身保険を対面で相談をするのなら、手っ取り早いのは保険クリニックです(緩和型医療保険も相談できます)。

注意!保険ショップは予約しましょう!
保険ショップへの飛び込み相談も可能ですが、スタッフが事前準備できないため最適なプランにたどり着けないことがあります(事前準備にはけっこう時間がかかります)。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。

【保険の相談なら!】保険クリニック

  • 第三者機関の顧客満足度調査にて、継続的に高い評価を獲得しています。
  • 全国250店舗以上の窓口で相談できます。オンラインでの相談も可能です。
  • もちろん相談は無料です。
  • 50社以上の保険会社と提携しています(業界最高水準)。

保険クリニックの予約は↓をクリック!

保険クリニック

保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。

わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。

保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。

保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは

  1. 契約時の告知事項に不備があった。
  2. 契約上、保険会社に支払う責任がない。

の2点。

1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケース。上述のとおり緩和型定期保険・収入保障保険の告知は複雑なので、告知義務違反で保険金を受け取れないことが稀にあります。

告知義務違反は保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。

また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。

そんなときに、

「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」

といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。

保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。

実際に利用した方の口コミは以下のとおり。

「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」

という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。

予約は簡単です。

①保険クリニックのサイトにアクセスする。

保険クリニック

②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。

③予約日時を選択する。

④以下を入力して予約完了。

  • 相談方法(来店or訪問)
  • 名前
  • 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
  • 要望等(任意入力)

これで予約は完了。1分もあれば予約できます。

もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。

保険クリニックの予約は↓をクリック!

保険クリニック

【保険ショップの検索・予約なら】保険相談ニアエル

保険ショップの検索・予約は↓をクリック!

保険相談ニアエル

近所に保険クリニックがない場合は、保険相談ニアエルで最寄りの保険ショップを検索してみてください。保険ショップには複数回相談に訪問することもあるので、自宅との距離のは割と重要です。

保険相談ニアエルは全国1,500店舗の保険ショップを区市町村単位で検索できます。保険ショップに関する

  • 取り扱っている保険会社
  • 実際に利用した人の口コミ
  • 営業時間、交通アクセス等の基本情報

といった情報も掲載されています。取り扱っている保険会社が事前にわかるので、希望していた保険を提案されなかった!といった悲劇もないですし、厳しい口コミもそのまま掲載されているので、ちゃんと選べば安心して相談ができるかなと。

また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で

  • 相談希望日時
  • 氏名
  • 生年月日
  • 電話番号
  • 相談内容(保険見直しor新規加入orその他)

だけ入力すれば完了。1分程度で終わる作業です。

予約した後には店舗から電話で予約確認があります。電話の際にざっくりと相談したい内容だとか、その他の要望(女性スタッフ希望等)を伝えておけば、相談もスムーズに進みます。

もちろん予約は無料です。気軽に予約して大丈夫です。

保険ショップの検索・予約は↓をクリック!

保険相談ニアエル

生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。

生命保険の相談はもちろん無料です。

しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、

「うーん、よく考えてみます…」

と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。

相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。

生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする