国立がん研究センターの調査によると、一生のうちにがんを罹患する女性は2人に1人。そして女性は乳がんの罹患率が第1位(がん全体の9%)だそうです。ちょっと怖いデータですよね…。
民間の医療保険には、オプション追加で乳がんを含む女性特有疾病の保障を手厚くできるタイプがあります。具体的に言うと
- がんや女性特有の疾病で入院した場合、入院給付金が増額される。
- 乳房切除・乳房再建・子宮摘出・卵巣卵管摘出といった女性特有の手術を受けた場合、まとまった金額の一時金が給付される。
です。
日本の公的保険制度はしっかりしているので、医療費の自己負担額は3割。さらに高額療養費制度があるので毎月の医療費上限も決まっています。女性特有の疾病だからといってかかる医療費が突出して高くなるということはありません。
なので、このような女性特有の疾病に対して保障額を上乗せしても意味がないという意見もあります。
しかし、乳房切除・子宮摘出・卵巣摘出といった手術は他の手術よりも精神的ダメージが大きいです。手術を受けて凹んでいるところに、ドンっと一時金が給付されれば、
「退院したら旅行へ行こう」
「美味しいものを食べにいこう」
「欲しかったバッグを買ってみよう」
といったように、ほんの少しだけ前向きな気持ちになれる方もいらっしゃいます。決して意味がない特約ではありません。
ちなみにですが、最近は乳がんとなっても乳房切除ではなく乳房温存療法(部分的な切除と放射線治療の組み合わせ)が選ばれることが多いです。乳房温存療法なら温泉にも入れると言われているので、乳房再建が必要となることもないでしょう。民間の医療保険は乳房再建術の保障額を大きくしてインパクトを与えることがあるのですが、そこにはこだわり過ぎないほうがよいかと。
この記事では厳選した10社の医療保険の「乳がんを含む女性特有疾病の保障」を比較します。女性特有疾病の保障を含む総合的な観点から評価して、以下の10社がいまのところ
「おすすめできる医療保険」
です。
①オリックス生命「CURE Lady Next(キュアレディネクスト)」
②三井住友海上あいおい生命「&LIFE 新医療保険Aセレクト」
⑤SOMPOひまわり生命「健康をサポートする医療保険 健康のお守り」
比較ポイントは以下の3点とします。
- 入院保障の有無
- 手術(乳房切除・子宮摘出・卵巣卵管摘出等)の保障内容
- 月々の保険料
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女性特有疾病の保障内容を比較する。
各社医療保険の女性特有疾病の保障内容を比較します。比較項目は
- 入院給付金
- 手術給付金
の2点です。
入院給付金は、女性特有の疾病が原因で入院した場合に増額されます。例えば、主契約が入院1日5,000円だとして、オプションで女性特有疾病に対する保障を付加すると保障額が倍になって入院1日10,000円といった感じ。
保障対象の女性特有疾病には数多くの種類があります。例えば、
- がん全般
- 乳房・子宮・卵巣・尿管・膀胱・尿道等の良性新生物
- 卵巣機能障害・子宮内膜症といった女性特有の疾病
- 鉄欠乏性貧血・低血圧症・膀胱炎・甲状腺障害(バセドウ病等)といった女性に多い疾病
- 妊娠・出産にまつわる症状
といった疾病ですが、保障対象の疾病が生命保険各社によって微妙に異なります。下表に疾病別にまとめてみました。
がん | 良性新生物 | 血液 | 内分泌 | 耳 | 循環器 | 神経 | 消化器 | 筋骨格 | 生殖器 | 妊娠 | |
オリックス | 〇 | 〇 | × | 〇 | × | × | × | 〇 | × | △ | 〇 |
あいおい | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
チューリッヒ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
はなさく | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ひまわり | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | △ | 〇 | 〇 |
メットライフ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | △ | 〇 | 〇 |
メディケア | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ファースト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | × | 〇 | △ | 〇 | 〇 |
FWD | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
イオン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
その疾病の種類のなかで概ね揃っているなら「〇」、一部欠けていると「△」、全くないと「×」にしてます。
優秀なのはチューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ Lady」です。他社が保障対象にしている疾病は概ね揃ってますし、心疾患や脳血管疾患といった他社が保障していない疾病も保障しています。
次点は三井住友海上あいおい生命「&LIFE 新医療保険Aセレクト」、はなさく生命「はなさく医療」、メディケア生命「新メディフィットA」、FWD生命「FWD医療」、イオン・アリアンツ生命「元気パスポート」の5社。ここあたりは横一線です。
耳が「×」になっている医療保険がありますが、具体的に言うとメニエール病です。メニエール病は通院で治療することが多いのですが、急性期の治療は入院することもあるようなので、念のため気にしておいたほうがよいかと。
それと、筋骨格が「△」になっている医療保険もチラホラありますが、骨粗鬆症が保障対象に含まれていないんですよね。骨粗鬆症も必ずしも入院が必要な疾病ではありませんが、年を重ねれば増えてくる疾病ではあります。珍しい疾病ではありません。
また、手術給付金は
- 乳房切除術
- 乳房再建術
- 子宮摘出術
- 卵巣摘出術
といった手術を保障対象とすることが多いです。上記の手術を受けた際に10万円とか15万円とかの手術給付金を受け取れます(乳房再建だと50万円とかです)。
あと、気の利いた医療保険だと乳房・子宮・卵巣に関する手術をまるごと保障対象としていたり、乳房温存療法を考慮して放射線治療も保障対象だったり、抗がん剤の副作用による脱毛が発生した際にウィッグ代として5万円給付とかもあります。
各社の手術保障を下表にまとめます。
医療保険 | 手術給付金 |
オリックス生命 | なし |
三井住友海上あいおい生命 | 【女性疾病給付特約】 ・乳房切除術 ・乳房再建術 ・子宮摘出術 ・卵巣摘出術 ・入院中手術 ・外来手術 ・放射線治療 |
チューリッヒ生命 | 【女性総合疾病特約】 ・乳房手術 ・乳房再建術 ・子宮摘出術 ・卵巣摘出術 ・子宮または子宮附属器にかかわる手術 ・放射線治療 ・不妊治療 ・出産祝金 |
はなさく生命 | 【女性医療特約】 ・乳房切除術 ・乳房再建術 ・子宮摘出術 ・卵巣摘出術 ・乳房、子宮、卵巣、卵管、甲状腺または副甲状腺にかかわる手術 ・特定不妊治療 |
SOMPOひまわり生命 | なし |
メットライフ生命 | 【女性特定部位手術・形成サポート特約】 ・乳房、子宮、子宮附属器(卵巣および卵管)、甲状腺および副甲状腺(上皮小体)に対する手術 ・乳房再建術 ・乳輪、乳頭再建術 ・脱毛 ・植皮術または瘢痕形成術 |
メディケア生命 | 【女性医療特約】 ・乳房手術 ・乳房再建術 ・子宮摘出術 ・卵巣摘出術 |
ネオファースト生命 | 【女性疾病保障特約】 ・乳房再建術 ・乳がんによる手術 ・子宮の手術 ・卵巣卵管の手術 |
FWD生命 | 【女性総合医療特約】 ・乳房切除術 ・乳房再建術 ・卵巣切除 ・子宮切除 ・乳房にかかわる手術 ・子宮または子宮附属器にかかわる手術 ・脱毛 |
イオン・アリアンツ生命 | 【女性医療特約】 ・乳房切除術 ・乳房再建術 ・乳頭再建、乳輪再建術 ・子宮摘出術 ・卵巣摘出術 ・子宮または子宮附属器にかかわる手術 |
手術給付金のないオリックス生命・SOMPOひまわり生命はやや保障が弱め。
各社特色があるので一概に比較は難しいのですが、甲状腺手術・脱毛・瘢痕形成術まで保障対象のメットライフ生命「マイフレキシィ」が最も範囲が広いと感じます。
次点としては放射線治療が保障対象となる三井住友海上あいおい生命、チューリッヒ生命かと。乳房・子宮・卵巣の手術をまるごと保障対象とするはなさく生命・ネオファースト生命・FWD生命あたりも良好な保障内容だと感じます。FWD生命は脱毛が保障対象、はなさく生命は不妊治療や甲状腺・副甲状腺の手術が保障対象といった特徴がありますね。
続いて月々の保険料を比較します。保障内容は極力合わせていますが、厳密には一致しないので、ここはご参考程度に。ここでは30歳と40歳を例に比較してみます。
医療保険 | 30歳女性 | 40歳女性 | 備考 |
オリックス生命 | 1,920円 | 2,060円 | 【主契約】 入院1日5,000円 入院中手術10万円 外来手術2.5万円 女性入院給付金1日5,000円 【その他のオプション】 先進医療特約 |
三井住友海上あいおい生命 | 2,463円 | 2,558円 | 【主契約】 入院1日5,000円 入院中手術5万円 外来手術2.5万円 放射線治療5万円 集中治療10万円 【女性疾病給付特約】 女性入院給付金1日5,000円 入院中手術5万円 外来手術2.5万円 乳房切除15万円 乳房再建15万円 子宮摘出15万円 卵巣摘出15万円 放射線治療5万円 【その他のオプション】 先進医療特約 |
チューリッヒ生命 | 1,544円 | 1,724円 | 【主契約】 入院1日5,000円 入院中手術5万円 外来手術2.5万円 放射線治療5万円 【女性総合疾病特約】 女性入院給付金1日5,000円 乳房手術25万円 乳房再建術50万円 子宮摘出術25万円 卵巣摘出術25万円 子宮または子宮附属器にかかわる手術5万円 放射線治療25万円 【その他のオプション】 先進医療特約 |
はなさく生命 | 2,079円 | 2,284円 | 【主契約】 入院1日5,000円 入院中手術5万円 外来手術2.5万円 放射線治療5万円 【女性医療特約】 女性入院給付金1日5,000円 乳房切除25万円 乳房再建50万円 子宮摘出25万円 卵巣摘出25万円 乳房、子宮、卵巣、卵管、甲状腺または副甲状腺にかかわる手術5万円 特定不妊治療5万円 【その他のオプション】 先進医療特約 |
SOMPOひまわり生命 | 不明… | 不明… | - |
メットライフ生命 | 2,224円 | 2,514円 | 【主契約】 入院1日5,000円 【女性疾病入院特約】 女性入院給付金1日5,000円 【女性特定部位手術・形成サポート特約】 女性特定部位入院手術10万円 女性特定部位外来手術2.5万円 乳房再建50万円 乳輪・乳頭再建術10万円 脱毛5万円 瘢痕形成10万円 【その他のオプション】 先進医療特約 手術総合特約(入院中10万円、外来2.5万円、放射線10万円、骨髄ドナー5万円) |
メディケア生命 | 1,940円 | 2,015円 | 【主契約】 入院1日5,000円 入院中手術5万円 外来手術2.5万円 放射線治療5万円 骨髄移植5万円 骨髄幹細胞の採取手術5万円 【女性医療特約】 女性入院給付金1日5,000円 乳房切除15万円 乳房再建50万円 子宮摘出15万円 卵巣摘出15万円 【その他のオプション】 先進医療特約 |
ネオファースト生命 | 円 | 円 | 【主契約】 入院1日5,000円 入院中手術2.5万円 外来手術2.5万円 【女性疾病保障特約】 女性入院給付金1日5,000円 乳房切除15万円 乳房切除以外の乳房手術5万円 乳房再建50万円 子宮摘出15万円 子宮摘出以外の子宮手術5万円 卵巣摘出15万円 卵巣摘出以外の卵巣手術5万円 【その他のオプション】 先進医療特約 |
FWD生命 | 1,625円 | 1,718円 | 【主契約】 入院1日5,000円 入院中手術5万円 外来手術2.5万円 放射線治療5万円 移植術5万円 骨髄ドナー5万円 【女性総合医療特約】 女性入院給付金1日5,000円 乳房切除15万円 子宮摘出15万円 卵巣摘出15万円 乳房にかかわる手術5万円 子宮または子宮附属器にかかわる手術5万円 乳房再建50万円 脱毛2.5万円 【その他のオプション】 先進医療特約 |
イオン・アリアンツ生命 | 1,793円 | 1,980円 | 【主契約】 入院1日5,000円 入院中手術5万円 外来手術2.5万円 放射線治療5万円 【女性医療特約】 女性疾病入院給付金1日5,000円 乳房切除25万円 乳房再建50万円 乳頭・乳輪再建5万円 子宮摘出25万円 卵巣摘出25万円 子宮または子宮附属器にかかわる手術5万円 【その他のオプション】 先進医療特約 |
保障範囲が広いメットライフ生命ですが、保険料はやや高め。
チューリッヒ生命とFWD生命の保険料が拮抗していますが、入院保障の保障範囲(疾病の種類)と、手術の保障額を加味すれば、チューリッヒ生命の方が一歩先に感じます。
あとはイオン・アリアンツ生命も入院保障も悪くないですし、手術の保障額も良い感じです。保険料とのバランスが良いですね。
ということで、女性特有疾病の保障を手厚くするのなら、チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ Lady」が最有力な候補になるかと。保険料も最安値クラスですし、保障内容も秀逸です。
次点としてはFWD生命「FWD医療」、もしくはイオン・アリアンツ生命「元気パスポート」でしょうか。ひとまずはこの3社で比較しておけばよいかと。
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