親しみやすさのある商品名ですが、保険料の観点からすると厳しいかなぁという印象の定期保険です。
ただ、フコクしんらい生命「だいじょうぶ」は特約(オプション)が充実してます。死亡保障だけではなくて、
- 認知症
- 介護
- 3大疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中)
に対する保障をオプションで追加できます。
あらゆる保障をひとつにまとめることができるので手続きは楽なんですが、定期保険は死亡保障を増額する必要がある時期(子育て期間中とか)に限定したワンポイントリリーフであることを踏まえると、ひとつにまとめてしまうのは危険かと。
例えば、30歳の方が60歳までの保障期間で契約したとして、認知症・介護の保障をオプションで追加しても、更新しなければ保障されるのは60歳まで。本当に認知症・介護の保障が必要となる老後は保障されなくなってしまいます。
定期保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の3点です。
定期保険は安いが正義です。とにかく安く!
まずはざっと概要を書いておきます。上記3点について、フコクしんらい生命「だいじょうぶ」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
30歳の月額保険料 (保険金額2000万円、保障期間60歳まで) |
男性:5,820円 女性:4,300円 |
C |
40歳の月額保険料 (保険金額2000万円、保障期間70歳まで) |
男性:11,560円 女性:7,000円 |
|
特約について | 【軽度介護保障特約】 要介護・要支援に認定された場合に一時金を受け取れます。また、2年ごとに予防・治療給付金を受け取れます。 【介護保障定期保険特約】 要介護2以上に認定された場合、もしくは認知症と診断された場合に一時金を受け取れます。 【がん保障定期保険特約】 がんと診断された場合に一時金を受け取れます。 【特定疾病保障定期保険特約】 がんと診断された場合、もしくは心筋梗塞・脳卒中で所定の条件を満たした場合に一時金を受け取れます。 【リビングニーズ特約】 余命6ヶ月と宣告された場合、生前中に保険金を受け取れます。 |
B |
クレジットカード払い | 可能 | A |
掛け捨ての定期保険にしては保険料が高めです。冒頭書きましたし、この後比較していきますが、保険料の観点からすると選ぶ理由はありません。
オプション(特約)が充実していますが、それぞれにクセがあります。介護・認知症・3大疾病の保障が必要なら、別に介護保険や医療保険に加入したほうが良いなあという印象です。
生命保険の相談は保険クリニックで!
(↓をクリックすると保険クリニックへ移動します)
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」の基本情報・保障内容
まずは基本情報を一覧にしました。他の定期保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保障内容 | 【定期保険】 ・死亡、高度障害時に保険金を受け取れます。 ・保障は保険料を支払っている期間のみです。 ・毎月支払う保険料は掛け捨てです。貯蓄性がありません(解約返戻金がない、もしくは少額です)。 |
選択できる保険金額 (死亡・高度障害時に受け取れる金額) |
100万円~7億円 |
保険料を支払う回数 | 年払 or 半年払 or 月払 |
保険料を支払う方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 |
保障される期間 | 保険料を支払っている期間のみ |
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」のメリット
定期保険は死亡保障を増額しておきたいとき(子供が小さいときなど)のワンポイントリリーフといった役割なので、ややこしい特約は不要と考えていますが、選択肢が広がるといった意味でメリットとしました。
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」では、以下の特約を追加することができます。
特約名 | 保障内容 |
軽度介護保障特約 | 下記のいずれかに該当した場合に一時金を受け取れます。 ①軽度認知症と診断されたとき ②所定の認知症と診断されたとき ③要支援1・2に認定されたとき ④要介護1以上に認定されたとき ⑤高度障害状態となったとき ⑥亡くなったとき ※上記の他に、2年ごとに予防・治療給付金を受け取れます。 |
介護保障定期保険特約 | 下記のいずれかに該当した場合に一時金を受け取れます。 ①所定の認知症と診断されたとき ②要介護2以上に認定されたとき ③高度障害状態となったとき ④亡くなったとき |
がん保障定期保険特約 | がんと診断されたとき、一時金を受け取れます(上皮内がんは保障対象外)。 |
特定疾病保障定期保険特約 | 下記のいずれかに該当した場合に一時金を受け取れます。 ①がんと診断されたとき(上皮内がんは保障対象外) ②急性心筋梗塞が原因による60日以上の労働制限 ③脳卒中が原因による60日以上の後遺障害の継続 |
ちょっと長くなるので、介護系特約と3大疾病系特約に分けて説明します。
軽度介護保障特約・介護保障定期保険特約について
軽度介護保障特約・介護保障定期保険特約の保障内容は悪くないです。軽度認知症から要介護状態まで幅広く保障対象になってますので、認知症・介護の保障が必要と考える方には安心の保障内容になっています。
認知症保険・介護保険で強いのは朝日生命「あんしん介護」なんですが、両者の保障内容を比較してみます。
フコクしんらい生命 | 朝日生命 | |
軽度認知症 | 保障対象 | 保障対象(軽度認知症保障特約) |
認知症 | 【手厚い!】 認知症と診断確定 |
認知症と診断確定かつ要介護1 |
要支援状態 | 【手厚い!】 要支援1から保障 |
要支援2から保障 |
要介護状態 | 要介護1から保障 | 要介護1から保障(年金タイプ) 要介護3から保障(一時金タイプ) |
死亡・高度障害 | 【手厚い!】 保障対象 |
ー |
保障が手厚いのはフコクしんらい生命「だいじょうぶ」です。
軽度認知症・要支援1から保障対象なので、かなり軽度の状態から一時金を受け取ることができます。一時金は自宅の改築費用なんかに使えますよね。
ちなみにですが、軽度認知症とは認知症の前段階のことを指します。日常生活に支障はないものの、記憶力が衰えてきたような状態です(こちらにわかりやすく書いてます)。軽度認知症の段階で適切な処置をすることで、認知症の発症を遅らせることができると言われています。
続いて毎月支払う保険料を比較してみます。保障が手厚くても毎月保険料が高ければちょっと悲しい。全く同じ保障内容で比較するのは不可能なので、ここは参考程度に(極力あわせました)。
フコクしんらい生命 | 朝日生命 | ||
保障内容 | 軽度認知症 | 認知障害給付金5万円 | 軽度認知症給付金10万円 |
認知症 | 認知症診断給付金80万円 | 認知症一時金500万円 | |
要支援状態 | 要支援給付金20万円 | 要支援一時金50万円 | |
要介護状態 | 軽度介護給付金100万円 介護保険金400万円 |
介護一時金300万円 | |
死亡・高度障害 | 高度障害・死亡600万円 | ー | |
その他 | 予防・治療給付金3万円 | ー | |
保険料 | 45歳男性 | 7,505円 | 6,561円 |
まぁ妥当なところです。保障内容の割にはちょっと安いかなと感じるくらい。
ただし、フコクしんらい生命には気になる点があります。
上表の保険料は45歳からの30年間(75歳まで)のみを保障対象とした場合です。75歳までに介護が必要となる可能性はそこまで高くありません。
じゃあ75歳を過ぎた後はどうなるかですが、保険契約を更新することなります。契約を更新すると保険料はグッと上がります(高齢になるほど保険料は上がります)。年金暮らしで高い保険料を払い続けられるかちょっと不安ですよね。
さらに、軽度介護保障特約・介護保障定期保険特約が更新できるのは85歳まで。つまり、軽度介護保障特約・介護保障定期保険特約が保障するのは85歳までです。
介護が必要となる可能性が高くなる85歳以降が保障対象にならないという点は厳しい。介護保障として成立していないのではないか…。
一方で、朝日生命は上表の保険料を払い続ける限り、何歳になっても保障対象です。僕ならフコクしんらい生命より、朝日生命の介護保険の方が安心と感じます。
がん保障定期保険特約・特定疾病保障定期保険特約について
続いてがん保障定期保険特約・特定疾病保障定期保険特約です。ポイントを書いておきます。
- 【BAD】上皮内がんが保障対象外。
- 【BAD】特約がん保険金の支給回数が1回のみ。
- 【BAD】心疾患・脳血管疾患の保障対象が急性心筋梗塞・脳卒中に限定される。
- 【BAD】心疾患・脳血管疾患の保障条件が60日ルール。
上皮内がんとは血管やリンパ管にがん細胞が到達していない初期段階のがんで、サッと手術で切り取ってしまえば転移・再発の可能性は低いと言われているのですが、最近のがん保険だと上皮内がんも保障対象となっていることが多いです。フコクしんらい生命「だいじょうぶ」が保障対象外としているのはデメリットかと。
また、特約がん保険金が1回の保険金給付で無効になる点もデメリットでしょう。最近のがん保険は1年に1回を限度に回数無制限で一時金を給付するタイプがあります。1年に1回給付であれば、再発・転移にも備えられますよね。
また、心疾患・脳血管疾患に対する保障も微妙です。
保障範囲は急性心筋梗塞・脳卒中に限定されていますし、保障を受けるためには60日間の労働制限もしくは後遺症が条件となります。
他社の医療保険にも心疾患・脳血管疾患の一時金保障がありますが、幅広く心疾患・脳血管疾患を保障対象としていることが多く、また支給条件は入院もしくは手術を受ければ即支給となっており、「60日間の継続」という厳しいルールではありません。
まとめると、がん保障定期保険特約・特定疾病保障定期保険特約もそこまで魅力的な内容にはなっていないかなと。
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」のデメリット
1点目はメリットのところで書きました。ここでは2点目について説明していきます。
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」は保険料が高いです。ちょっと比較をしてみます。比較対象は
- 業界最安値水準のメディケア生命「メディフィット定期保険」
- 健康体割引のあるチューリッヒ生命「定期保険プレミアムDX」
- 同じく健康体割引のあるメットライフ生命「スーパー割引定期保険」
の3つの定期保険です。
チューリッヒ生命とメットライフ生命には、タバコを吸わない方で血圧と体型(BMI)が標準値内だと毎月支払う保険料が割引される仕組みがあります。細かい割引適用条件は上記のリンク先をご参照頂きたいのですが、割引が適用されれば保険料はかなり安くなります。
ここでは割引適用後の保険料で比較してみます。
※保険料算出条件:30歳、60歳まで保障、保険金額2,000万円。
フコクしんらい生命 | メディケア生命 | チューリッヒ生命 (健康体割引あり) |
メットライフ生命 (健康体割引あり) |
|
30歳男性 | 5,820円 | 3,374円 | 3,360円 | 3,060円 |
30歳女性 | 4,300円 | 2,354円 | 2,940円 | 2,760円 |
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」が飛びぬけて高くなってます。
毎月の保険料がこれくらい違うと、ちょっと厳しいですよね。この保険料差が30年続くと、保険料総合計の差はかなり大きくなるかと。
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」の評価
評価:C(S、A~C)
保険料の観点からすると、フコクしんらい生命「だいじょうぶ」を選ぶ理由は見当たらないというのが正直な印象です。特約(オプション)の種類は豊富ですが、それぞれの保障内容は貧弱かと。よって評価は「C」としました。
定期保険を検討されているのなら、
- 業界最安値水準のメディケア生命「メディフィット定期保険」
- 健康体割引のあるチューリッヒ生命「定期保険プレミアムDX」
- 同じく健康体割引のあるメットライフ生命「スーパー割引定期保険」
この3社で比較してみると良いです。
また、保険料が安い死亡保障は定期保険だけではありません。最近は収入保障保険が主流になりつつあります。
収入保障保険で最強なのはFWD生命「FWD収入保障」です。このあたりも選択肢に加えてみると良いです。特に、小さいお子さんのいる家庭にFWD生命「FWD収入保障」はおすすめです。
ちなみにですが、下記リンク先で定期保険の保険料比較をしています。こちらもご参考に。
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」の相談をするなら。
フコクしんらい生命はあまりメジャーではなく、取り扱っている保険料ショップも多くありません。最寄の保険ショップで取り扱っていない可能性もあります。
せっかく足を延ばした保険ショップで、
「あー、うち、フコクしんらい生命やってないんですよー、すいませんー」
なんて言われることも多いのですが、この記事で比較したメディケア生命・メットライフ生命・チューリッヒ生命・FWD生命なら取り扱っている保険ショップも多めです。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
【オリコン顧客満足度2年連続No.1!】保険クリニック
保険クリニックの予約は↓をクリック!
保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが、オリコン社が毎年行っている保険ショップの顧客満足度調査です。利用者5,826人に対し、保険ショップ全28社に関するアンケート調査を実施。見事に2年連続顧客満足度No.1を獲得しています。
(引用:https://life.oricon.co.jp/rank_hokenshop/)
アフターフォローの満足度もNo.1です。
万が一の場合には契約者の味方になってくれますし、子供が生まれた!転職することになった!子供が独立した!といったようなイベントが発生した際には保険の見直し相談にも乗ってくれます。契約した後はほったらかしみたいな保険ショップが多い中、保険クリニックならきめ細やかなアフターフォローが期待できます。この点もメリットですね。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」
という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
①保険クリニックのサイトにアクセスする。
②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。
③予約日時を選択する。
④以下を入力して予約完了。
- 相談方法(来店or訪問)
- 名前
- 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
- 電話番号
- メールアドレス
- 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
- 要望等(任意入力)
これで予約は完了。1分もあれば予約できます。
40社以上の保険会社と提携している点も評価できます。フコクしんらい生命とは提携していませんが、比較対象としたメディケア生命、チューリッヒ生命、メットライフ生命・FWD生命とは提携しています。比較もかんたんにやってくれますよ。
もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。
保険クリニックの予約は↓をクリック!
生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。
生命保険の相談はもちろん無料です。しかも、無料で相談したからといって、生命保険に必ず入らなければならないということはありません。
おすすめされた生命保険に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止になってしまいます。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:フコクしんらい生命
保険料の高さから、選ぶ理由は見当たりません。特約の種類は豊富ですが、わざわざ定期保険のオプションとして追加するほどでもないかと。
定期保険を検討されているのなら、
- 業界最安値水準のメディケア生命「メディフィット定期保険」
- 健康体割引のあるチューリッヒ生命「定期保険プレミアムDX」
- 同じく健康体割引のあるメットライフ生命「スーパー割引定期保険」
この3社で比較してみると良いです。
また、掛け捨ての死亡保障ならFWD生命「FWD収入保障」も選択肢に入れてみて下さい。収入保障保険のなかでは、最安値クラスの保険料です。
保険クリニックの予約は↓をクリック!