親しみやすさのある商品名ですが、保険料は高め。
医療保障や介護保障をオプションで追加できる点が特徴ですが、よくよく見ると保障内容が良いとも思えず、これなら医療保険・介護保険を別に加入した方が良いかなと感じます。
定期保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の2点です。
定期保険は安いが正義です。とにかく安く!
まずはざっと概要を書いておきます。上記2点について、フコクしんらい生命「だいじょうぶ」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
30歳の月額保険料 (保険金額2000万円、保障期間60歳まで) |
男性:5,820円 女性:4,300円 |
C |
40歳の月額保険料 (保険金額2000万円、保障期間70歳まで) |
男性:11,560円 女性:7,000円 |
|
クレジットカード払い | 可能 | A |
保険料は高めです。
この後比較していきますが、保険料の観点からすると選ぶ理由はありません。
生命保険の相談は保険クリニックで!
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フコクしんらい生命「だいじょうぶ」の基本情報・保障内容
まずは基本情報を一覧にしました。他の定期保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保障内容 | 【定期保険】 ・死亡、高度障害時に保険金を受け取れます。 ・保障は保険料を支払っている期間のみです。 ・毎月支払う保険料は掛け捨てです。貯蓄性がありません(解約返戻金がない、もしくは少額です)。 |
選択できる保険金額 (死亡・高度障害時に受け取れる金額) |
100万円~7億円 |
保険料を支払う回数 | 年払 or 半年払 or 月払 |
保険料を支払う方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 |
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」のメリット
定期保険にしては珍しく、医療保障と介護保障をオプション追加できます。
特約(オプション)の保障内容は下表のとおり。
特約名 | 保障内容 |
軽度介護保障特約 | 下記のいずれかに該当した場合に一時金を受け取れます。 ①軽度認知障害と診断されたとき ②所定の認知症と診断されたとき ③要支援1・2に認定されたとき ④要介護1以上に認定されたとき ⑤2年ごと、または保険期間満了時に生存しているとき。 |
介護保障定期保険特約 | 下記のいずれかに該当した場合に一時金を受け取れます。 ①所定の認知症と診断されたとき ②要介護2以上に認定されたとき |
がん保障定期保険特約 | 下記に該当したときに一時金給付。 ①初めてがんと診断確定されたとき。 |
特定疾病保障定期保険特約 | 下記のいずれかに該当したときに一時金給付。 ①初めてがんと診断確定されたとき。 ②急性心筋梗塞が原因による60日以上の労働制限 ③脳卒中が原因による60日以上の後遺障害の継続 |
軽度介護保障特約・介護保障定期保険特約
保障内容は悪くありません。軽度介護保障特約はちょっと物忘れが増えてきた程度の軽度認知障害や要支援から保障されますし、介護保障定期保険特約は一般的な介護保険と同じく要介護2から保障です。
しかし、結論としては不要でしょう。
定期保険は現役世代が
「子どもが独立するまで!」
といった期間限定で加入することが多いと思いますが、現役世代が要介護状態もしくは認知症と診断される可能性は極めて低いです。40歳未満はそもそも要介護認定を受けることができないですし、40歳以上65歳未満で要介護認定を受けられるのは下記16疾病が原因の場合のみ。
- がん(末期)
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 後縦靭帯骨化症
- 骨折を伴う骨粗しょう症
- 多系統萎縮症
- 初老期における認知症
- 脊髄小脳変性症
- 脊柱管狭窄症
- 早老症
- 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
- 脳血管疾患
- 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
- 閉塞性動脈硬化症
- 関節リウマチ
- 慢性閉塞性肺疾患
- 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
65歳以上であれば原因に関わらず条件を満たせば要介護認定を受けられますし、認知症と診断される方も増えてきますが、そもそも一生涯で要介護認定を受ける確率はそれほど高くありません。
さらに、軽度介護保障特約・介護保障定期保険特約の保障期間は最長で85歳まで。85歳で保障が終わります。85歳を過ぎて要介護認定を受けても保障はされません。
上記リンク先に書いたとおり、そもそも介護保険・認知症保険が必要かは微妙ですが、それでも必要と感じる方は終身保障(一生涯保障)の介護保険・認知症保険を選んだ方がよいでしょう。
特定疾病保障定期保険特約
一般的な医療保険だと3大疾病一時金と呼ばれるオプションです。
がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の条件を満たした場合に一時金が給付されるのですが、保障内容はやや時代遅れの感があります。以下、ポイントです。
- 【BAD】上皮内がんが保障対象外。
- 【BAD】心疾患・脳血管疾患の保障範囲が急性心筋梗塞・脳卒中に限定される。
- 【BAD】心疾患・脳血管疾患の保障条件が60日ルール。
- 【BAD】給付回数が1回のみ。
上皮内がんとは、がん細胞が血管やリンパ管に到達していない初期のがんを指します。がん細胞は血管やリンパ管で運ばれて転移していくので、上皮内がんの段階でサッと手術で切り取れば再発や転移する可能性は低いと言われてます。
最近の医療保険は上皮内がんも通常のがんと同じく一時金が給付されます。まあ上皮内がん程度で経済的に困窮する可能性は低いのですが、乳がんは上皮内がんであっても通常のがんと同程度の治療が必要となることもあります。女性は要注意でしょう。
また、心臓と脳の保障範囲は急性心筋梗塞・脳卒中に限定されます。
急性心筋梗塞は心疾患の一部です。保障対象が急性心筋梗塞に限定されると、急性心筋梗塞以外の心疾患は保障されません。平成29年の厚生労働省の調査によると心疾患全体の患者数1,732千人のうち、急性心筋梗塞の患者数は47千人。割合にすると2.7%に過ぎません。
さらに、急性心筋梗塞の保障条件は
「60日以上の労働制限」
です。
生命保険文化センターによると、心疾患全体の入院日数平均は24.6日、35~64歳に限れば入院日数平均は12.6日です。心臓は構造がそれほど複雑ではないので、退院すればサクッと働けることも多いです。60日以上の労働制限はハードルが高いので、急性心筋梗塞で倒れたとしても一時金が給付されないこともあるでしょう。
最近の医療保険は
「心疾患で入院or手術したら一時金即お支払い!」
が当たり前です。この点もフコクしんらい生命「だいじょうぶ」のデメリット。
脳卒中も脳血管疾患の一部ですが、脳卒中には
- 脳梗塞
- くも膜下出血
- 脳出血
が含まれます。平成29年の厚生労働省の調査によると脳血管疾患の患者数1,115千人のうち、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血の患者数合計は973千人。割合にすると87.2%です。
ということで、脳血管疾患でも脳卒中でも大きな差はありませんが、脳血管疾患の方がちょっと安心かな、とは感じます。
また、脳卒中も
「60日以上の後遺障害の継続」
が保障条件ですが、脳卒中は入院が長引きます。生命保険文化センターによると、脳血管疾患全体の入院日数平均は77.4日、35~64歳に限れば入院日数平均は51.8日。退院後も後遺障害が続いてリハビリを受けることもあるので、60日以上の後遺障害の継続はそれほど高いハードルではありませんが、最近の医療保険は
「脳血管疾患で入院or手術したら一時金即お支払い!」
が当たり前なので、フコクしんらい生命の給付条件は厳しいかと。
最後に、給付は1回のみです。
がんも急性心筋梗塞も脳卒中も、より重症になるのは再発時ですが、給付が1回のみなので再発しても一時金は給付されません。
最近の医療保険は
「1年に1回、条件を満たせば回数無制限でお支払い!」
が当たり前。これなら再発やら長期闘病に備えることができます。
まとめると、本気で3大疾病に備えるのならば他社の医療保険と比較しておいた方がよいでしょう。
がん保障定期保険特約
続いてがん保障定期保険特約です。上述した特定疾病保障定期保険特約の保障対象をがんに絞り込んで、その代わりに保険料を安くしたのが本特約。
こちらも保障内容はやや時代遅れかなと。以下、ポイントです。
- 【BAD】上皮内がんが保障対象外。
- 【BAD】給付回数が1回のみ。
2点とも上述した特定疾病保障定期保険特約と同じです。
特に、給付回数が1回のみである点は要注意。転移と再発を繰り返すようながんの長期闘病に備えるには不安が残ります。
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」のデメリット
保険料は高めです。
ここで他社の定期保険と月々の保険料を比較してみます。比較対象は業界最安値クラスのネオファースト生命「ネオde定期」。これに勝てれば上の上の定期保険です。
比較条件は保険期間10年・保険金額500万円とします。
フコクしんらい生命 | ネオファースト生命 | |
30歳男性 | 1,065円 | 570円 |
30歳女性 | 945円 | 465円 |
40歳男性 | 1,545円 | 1,030円 |
40歳女性 | 1,280円 | 780円 |
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」が1.5倍から2倍程度高くなってます。
これくらい違うと選ぶ理由がなくなるかなと…。
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」の評価
評価:C(S、A~C)
保険料は高め。
医療保障や介護保障をオプションで追加できる点は選択肢の広さという点でメリットですが、医療保障の保障内容はやや時代遅れの感がありますし、定期保険に加入する現役世代に介護保障が必要かは微妙です。
よって評価は「C」としました。他社の定期保険との比較は必須でしょう。
下記リンク先で定期保険の保険料比較をしています。こちらもご参考に。
フコクしんらい生命「だいじょうぶ」の相談をするなら。
フコクしんらい生命を取り扱っている保険料ショップは多くありません。最寄の保険ショップで取り扱っていない可能性もあります。
せっかく足を運んだ保険ショップで、
「あー、うち、フコクしんらい生命やってないんですよー、すいませんー」
なんて言われることも多いので、事前にフコクしんらい生命を取り扱っているか確認しておきましょう。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
【保険の相談なら!】保険クリニック
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保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、定期保険にはこれが稀にあります(特にネット申し込みに多い)。
告知事項の誤りの主な原因は契約者の勘違いです。なので、保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
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という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
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④以下を入力して予約完了。
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もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。
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相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止になってしまいます。
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まとめ
公式サイト:フコクしんらい生命
保険料の高さから、選ぶ理由は見当たりません。特約の種類は豊富ですが、わざわざ定期保険のオプションとして追加するほどでもないかと。
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※2023年5月更新