【評価S】ネオファースト生命の医療保険「ネオdeいりょう」デメリットと評価

だいぶ良いです。

必要な保障はしっかりラインアップされてますし、以下の条件を満たせば保険料が割引されて業界最安値クラスになります。

①過去5年以内に8日以上入院していない。
②過去5年以内に以下の病気で入院していない。
‐ がん(上皮内がんは除く)
‐ ぜんそく
‐ 尿路結石(腎・尿管・ぼうこう・尿道結石)
‐ 糖尿病
‐ 関節リウマチ
‐ 椎間板ヘルニア
‐ 子宮内膜症
‐ 不妊症
③過去1年以内にタバコを吸っていない、もしくは体型(BMI)が18以上27未満
※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

オプションにちょっと気になる注意点もありますが、上記①~③の条件を満たすなら、有力な候補となる医療保険でしょう。

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」ここがポイント
  • 健康体割引が適用されれば保険料は業界最安値クラスです。
  • 自費診療保障上乗せ型がん治療特約がなかなか強力です
  • がん診断特約・三大疾病一時金給付特約のがんの2回目以降の給付条件がすごく良いです(特に女性はメリット大)。

医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。

医療保険の選び方

リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。

  1. 入院保障:入院は短期化していますが、超長期の入院となる可能性はゼロではありません。3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の長期入院に耐えられるかは要チェックです。
  2. 通院保障(抗がん剤治療保障):通院治療だと働けることも多いのですが、本当に怖いのは通院で副作用のきつい抗がん剤治療(辛過ぎて働けない…)を受けるケース。こんな状況を保障してくれるかが重要です。最近の医療保険は健康保険が適用されない自由診療の抗がん剤治療も保障対象にすることがあります。
  3. 三大疾病一時金:医療保険にはがん・心疾患・脳血管疾患で入院すると毎年100万円といった保険金が支払われるオプションがあります。生活費の補填という意味でも、長期の闘病に備えるという意味でも、重要な保障です。
  4. 先進医療保障:先進医療には健康保険が適用されません。治療費は全額自己負担です(数百万円となることもあります)。医療保険が先進医療をしっかり保障してくれるかも要チェックです。

まずはざっと概要を書いておきます。上記4点について、ネオファースト生命「ネオdeいりょう」の概要と評価は以下のとおりです。

項目 内容 評価
入院保障 がん・心疾患・脳血管疾患が無制限保障(三大疾病支払日数限度無制限特則) A
通院保障(がん) 抗がん剤治療特約あり(抗がん剤治療特約・自費診療保障上乗せ型がん治療特約) A
三大疾病一時金 【対象となる疾病・給付条件】
がん:1回目診断確定、2回目以降入院・通院
心疾患:手術、もしくは1日以上の入院
脳血管疾患:手術、もしくは1日以上の入院
【給付間隔・上限】
1年に1回、回数無制限
A
先進医療保障 通算2,000万円上限・10年更新型 B
30歳の月額保険料
(入院給付金1万円、保険料支払期間終身)
男性:1,420円
女性:1,650円
※健康体割引適用時の保険料。
A
40歳の月額保険料
(入院給付金1万円、保険料支払期間終身)
男性:2,020円
女性:2,030円
※健康体割引適用時の保険料。

入院保障に大きな問題はありません。オプションの三大疾病支払日数限度無制限特則を付加すれば、がん・心疾患・脳血管疾患の入院が無制限保障となります。この点は安心です。

がんの保障も問題なし。抗がん剤治療特約を付加すれば、抗がん剤治療を受けた月に定額給付です。通院で抗がん剤治療を受けてるけど、副作用が辛くて働けない!なんていう状況もきっちり保障されます。さらに、自費診療保障上乗せ型がん治療特約を付加すれば、自由診療の抗がん剤治療(全額自己負担)も保障対象。この点も安心でしょう。

また、三大疾病一時金の保障対象は幅広くがん・心疾患・脳血管疾患です。ちょっと古いがん保険だと心疾患・脳血管疾患の保障対象が急性心筋梗塞・脳卒中に限定されることもありますが、ネオファースト生命「ネオdeいりょう」はそんなことありません。

がんの2回目以降の給付条件も入院or通院なので最近のスタンダートに沿っているのですが、他社より一歩進んでいるのがホルモン剤治療でも一時金が給付される点です。後述しますが、この点は女性にとって大きなメリットかと。

先進医療保障は2,000万円限度で保障。この点は良いのですが、10年更新型なんですよね…。10年ごとに保険料が更新(上がる可能性が高い)される点には要注意です。他社だと終身型といって一生涯保険料が変わらないタイプが主流です。

冒頭書いたとおり、大きな特徴は条件を満たせば保険料が割引になる点。下記①~③全てを満たせば、保険料が割引されます。

①過去5年以内に8日以上入院していない。
②過去5年以内に以下の病気で入院していない。
‐ がん(上皮内がんは除く)
‐ ぜんそく
‐ 尿路結石(腎・尿管・ぼうこう・尿道結石)
‐ 糖尿病
‐ 関節リウマチ
‐ 椎間板ヘルニア
‐ 子宮内膜症
‐ 不妊症
③過去1年以内にタバコを吸っていない、もしくは体型(BMI)が18以上27未満
※BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で求められます。

割引されれば保険料は業界最安値クラスです。

ちなみにですが、ネオファースト生命は第一生命のグループ会社です。ネットや保険ショップ専用の生命保険・医療保険を開発している生命保険会社で、第一生命が過去のしがらみ(営業職員や全国の支店網を維持するのに経費がかかる等)によってできないことをやってます。大手のグループ会社なので経営上の心配は無用でしょう。

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目次

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」の保障内容を評価します。

冒頭のところで入院保障・通院保障(がん)・三大疾病一時金・先進医療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。

【主契約】入院給付金

主契約は入院保障・手術保障・死亡保障の3本立てです。

まずは入院給付金から。

名称 給付額 給付条件
入院給付金 入院1日につき3000円~20,000円から選択可能。
※1,000円単位で選択可能。
入院1日につき給付

オーソドックスに「入院給付金×入院日数」が保障されるのですが、入院1回に対する入院日数の保障上限を60日間・120日間から選べます。

ちなみにですが、入院日数の平均は以下のとおり。

全体平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター

上記のリンク先を参照頂けるとわかるのですが、入院日数は意外と短いです。最近の医療は入院から通院にシフトしています。

「これなら保障上限60日間で十分じゃん!」

と思ってしまいますが、あくまでこれは平均です。脳血管疾患は平均からしても入院が長引きますし、がんも部位や症状によっては入院が長引きます。

ということで、医療保険には特定の疾病に限定して入院を無制限保障するオプションがあります。ネオファースト生命「ネオdeいりょう」は無制限保障オプションを下記2種類から選べます。

三大疾病支払日数限度無制限特則 以下の3疾病の入院保障を無制限に延長する。
・がん
・心疾患
・脳血管疾患
八大疾病支払日数限度無制限特則 以下の8疾病の入院保障を無制限に延長する。
・がん
・心疾患
・脳血管疾患
・糖尿病
・高血圧性疾患、大動脈瘤等
・肝疾患
・膵〈すい〉疾患
・腎疾患

他社にも入院保障の延長オプションはありますが、3大疾病だけだったり、8大疾病だけだったりと選択肢が狭いことがあります。どちらも選べるのはメリットですね。

医療保険の役割が万が一の壊滅的な状況を救うことにあると考えれば、入院日数の無制限保障は重要です。無制限延長オプションを付加しても保険料はそこまで上がらないので、少なくとも三大疾病支払日数限度無制限特則は付加しておいた方が安心と感じます。

また、2024年8月に「短期入院10日給付特則」が新設されました、

短期入院10日給付特則は、10日以内の短期入院でも一律10日分の入院給付金を受け取れるというオプションです。例えば5日間といった短期入院の場合、

短期入院10日給付特則なし:入院給付金5日分を受け取れる。
短期入院10日給付特則あり:入院給付金10日分を受け取れる。

といった違いがあります。

入院すると医療費以外に日用品費や交通費といった費用がかかります。入院1日あたりの平均費用は2.1万円というデータがありますが、短期入院の場合は入院給付金を入院日数分だけ受け取っても赤字入院になることが多いです。

短期入院10日給付特則を付加しておけば、赤字の額を縮小できるかなと。

入院が短期化している現状では有効なオプションですが、10日以内の入院であれば貯蓄の切り崩しで乗り切れる方も多いでしょう。有給休暇を使えば、収入が減ることもないはずです。極端に手持ちの現金が少ないといった方でなければ、あえて付加する必要性も薄いかなと感じます。

【主契約】死亡給付金

続いて死亡給付金です。

名称 給付額 給付条件
死亡給付金 入院給付金の50倍~200倍の範囲で選択可能。 亡くなった場合

医療保険に死亡保障をまとめることで手続きが楽になるメリットはありますが、医療保険を解約すると死亡保障も消滅です。医療保険は医療技術の進歩や社会情勢にあわせて進化していくので、将来的に他社へ乗り換えたくなることもあるのですが、

「医療保険は解約したいけど、死亡保障は残しておきたい!」

といったことはできません。そして新たに死亡保険に入ると、年齢が上がっているので保険料も上がります。

また、通常の終身保障(一生涯の死亡保障)には解約返戻金といって解約すれば支払った保険料の一部、もしくは全額に利息が上乗せされて戻ってくるのですが、ネオファースト生命「ネオdeいりょう」の死亡保障には解約返戻金がありません。解約するとそれまで積み立ててきた保険料は全て損失です。

さらに、ネオファースト生命の死亡保障には高度障害が含まれません。高度障害とは、両手切断・両足切断・両目失明といった超ハードな状態。経済的な面だけを考えれば亡くなるよりもつらい状況です。

一般的な死亡保障は高度障害を亡くなった場合と同様に保障します。この点もネオファースト生命のデメリットでしょう。

多少手続きが面倒でも、医療保障と死亡保障は分けておいたほうが無難です。

【重要です】手術保障特則

特約名 給付額 給付条件
手術保障特則 以下の4パターンから選択可能。
【Ⅰ型】
入院1倍:入院中手術が入院給付金の5倍、外来手術が入院給付金の5倍
入院2倍:入院中手術が入院給付金の10倍、外来手術が入院給付金の5倍
入院4倍:入院中手術が入院給付金の20倍、外来手術が入院給付金の5倍
【Ⅱ型】
入院中手術が入院給付金の5倍~40倍(手術の内容によって給付額が変動)、外来手術が入院給付金の5倍。
手術・放射線治療1回につき給付

一般的な医療保険では必須となることが多い手術保障ですが、ネオファースト生命「ネオdeいりょう」ではオプション化されています。オプションなので手術保障なしにすることも可能です。

オプション化している理由は後述する治療保障特約でしょう。治療保障特約を付加すれば、手術を含む入院中の医療費と外来手術の実費が保障されます。手術保障特則を取るか、治療保障特約を取るかですね。

手術保障は定額保障のⅠ型と、疾病によって保障額が変わる(がん・急性心筋梗塞・脳卒中といった重い手術を厚く保障)Ⅱ型から選べます。保険料が高いのは保障が厚いⅡ型。

まあでも高額療養費制度を利用すれば月々の医療費上限はある程度決まるので、定額保障で保険料が安いⅠ型でも十分かなと。医療費をカバーする目的であれば、Ⅰ型の入院1倍もしくは入院2倍でも十分とは感じます。

【重要ですが…】先進医療・患者申出療養特約

特約名 給付額 給付条件
先進医療・患者申出療養特約 保障期間通算で2,000万円までの技術料。 先進医療・患者申出療養を受けた場合。

先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(入院費や診察費等は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円上限で保障してくれるのが先進医療特約です。

例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の一種です。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。

重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。

しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療・患者申出療養特約です。

先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療・患者申出療養特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。

また、特約名称にあるとおり患者申出療養も保障対象に含まれます。

患者申出療養とは、患者からの申出を起点として、健康保険が適用されない治療を受けられる制度です。

「どうにもならないので〇〇という治療を受けさせてください!」

と国に申請して、認められれば技術料以外の入院料・診察料等が3割負担に軽減されます(技術料は先進医療と同様に全額自己負担)。

ただし、患者申出療養は普及しているとは言えません。厚生労働省の資料によると、令和2年7月1日から令和3年6月30日までに1年間で患者申出療養を受けた方は208人。現状だと患者申出療養を受ける確率はかなり低めです。

なので、先進医療のみを保障対象としている他社の医療保険と比較して、

「患者申出療養が保障対象!すごい!」

とまでは言えませんが、将来的に患者申出療養が普及する可能性を踏まえれば、メリットではあります。

以上が概要です。以下、ポイント。

  • 【BAD!】一時金がないこと。
  • 【BAD!】10年ごとに保険料が更新されること。

先進医療を受けられる病院は限られているため、遠方に移動することもあります(上述した重粒子線治療を受けられる病院は2023年10月時点で全国7ヶ所のみ)。その交通費・宿泊費等をカバーするために、他社は一時金10万円程度、もしくは実費を給付することが多いのですが、ネオファースト生命「ネオdeいりょう」には一時金がありません。

ただし、後述する自費診療保障上乗せ型がん治療特約を付加すれば、先進医療・患者申出療養を受けた月に少なくとも10万円が給付されます(がんに限る)。なのでこの点は解消可能なささいなデメリットといったところ。

気になるのは10年ごとに保険料が更新される点です。

現状は月々100円程度の保険料で先進医療・患者申出療養特約を付加できますが、今後先進医療が普及し、保険会社の保険金支払いが膨らめば、保険料が爆上げされる可能性も否めません。10年ごとに保険料は更新されますが、現状より安くなる可能性は低いでしょう。

他社の医療保険は「終身型」といって、契約時の保険料が一生涯続くタイプが主流です。もちろん安心なのは終身型。

まとめると、ネオファースト生命「ネオdeいりょう」の先進医療・患者申出療養特約はちょっとさみしい保障内容かなと。先進医療特約を重視して医療保険を選ぶのであれば、他社の医療保険を検討した方がよいでしょう。

【重要ではありません】入院一時給付特約

特約名 給付額 給付条件
入院一時給付特約 1万円~20万円の範囲で選択可能(5,000円単位)。 ケガや病気で入院したとき。
日帰り入院でも給付される。

入院すると給付される一時金です。

短期入院でも、日用品や交通費がそれなりにかかるので、入院で赤字になりたくない方や、手持ちの現金が極端に少なくて医療費破産の可能性がある方にとっては有効な特約ですが、短期入院から長期入院まで民間の医療保険でがっちり備えると、保険料がめちゃくちゃ高くなります。

短期入院は貯蓄で備えて、発生したら貯蓄でカバーするのが難しい長期入院を民間の医療保険で備えるのがコスパのよい入り方。入院1日あたりの平均費用は2.1万円というデータがありますが、まずは2週間から1ヶ月程度の入院をカバーできるくらい貯蓄をすることです。

保障額もたいしたことはないですし、必要性はあまり感じられません。それでも短期入院に備えるのなら、上述した短期入院10日給付特則の方が保険料は安くコスパが良いと感じます。

【重要です】がん診断特約

特約名 給付額 給付条件
がん診断特約 一時金10万円~200万円の間で選択可能。
(1年に1回限度。支払回数無制限)
【初回】
がんと診断確定されたとき。
【2回目以降】
1日以上の入院または通院したとき。

がんと診断された場合に一時金が給付される特約です。治療の早い段階でまとまった金額(100万円とか)を受け取れるので、

「医療保険、入っておいてよかった…」

と分かりやすく実感できるのが、こちらのがん診断特約です。

特にがん診断特約が役立つのは、がんが失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方。

東京女子医大の調査では、がんと診断されてからフルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうです。時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。

そんなときにドカッと100万円とかを銀行口座に振り込んでくれるのが、がん診断特約です。生活を破綻させないためにも必要な特約です。

以下、ポイント。

  • 【GOOD!】上皮内がんも保障対象。
  • 【GOOD!】1年に1回間隔で回数無制限給付。
  • 【GOOD!】2回目以降の給付条件が入院に限定されていない。通院が含まれる。

保障内容は良いです。

上皮内がんとは、がん細胞が血管やリンパ管に到達しておらず、再発や転移する可能性が低い初期のがんを指します。

「早めに見つかって良かったですね」

と言われるのが上皮内がん。軽度のがんなので、ちょっと古い医療保険だと保障額が減額されたり、給付回数が1回だけだったりするのですが、ネオファースト生命は通常のがんと同じ扱いです。この点はメリットでしょう。

上皮内がんを特に気にする必要があるのは女性です。乳がんは上皮内がんであっても通常のがんと同程度の治療が必要になるケースがあります。

条件を満たす限り1年に1回間隔かつ回数無制限給付される点も安心です。

こちらもちょっと古い医療保険だと2年に1回給付となることもありますが、がんなんて2年以内に再発することは珍しくありません。再発して苦しんでるのに

「いやー、前回から2年経過してないので一時金お支払いできませんよ」

なんて言われたらイラっときます。1年に1回間隔で一時金給付される点もネオファースト生命のメリットです。

また、2回目以降の給付条件が入院または通院です。入院だけでなく、通院で治療を受けている場合でも一時金が給付されます。

最近の医療は入院から通院へシフトしています。がんの3大治療は手術・薬物療法(抗がん剤)・放射線治療と言われていますが、手術を除けば通院で受けることが増えてきています。他社だと、2回目以降の給付条件が入院に限定されることがあるのですが、これだと通院治療のみの場合は一時金が給付されません。通院治療でも一時金給付される点はネオファースト生命のメリット。

さらに、ネオファースト生命が他社より一歩進んでいるのがホルモン剤治療を受けるための通院でも保障される点です。

他社は

手術・抗がん剤(ホルモン剤治療含まず)・放射線治療を受けるための通院

であれば一時金給付することが大半なのですが、ネオファースト生命は

手術・抗がん剤(ホルモン剤治療含む)・放射線治療・先進医療・患者申出療養を受けるための通院

が給付条件です。一歩進んでます。

ホルモン剤治療は男性だと前立腺がん、女性は乳がん・子宮頸がんの治療に使われるのですが、特に乳がんは再発予防のために5年から10年に渡ってホルモン剤治療が続くことがあります。ネオファースト生命は再発予防のためのホルモン剤治療でも1年に1回一時金給付です。

これはなかなか画期的。10年に渡って毎年100万円を受け取れれば、笑いが止まらないでしょう。

特約保険料も他社と比較して高くはありません。余裕があれば後述する三大疾病一時金給付特約、少なくともがん診断特約は付加しておいた方が安心だと感じます。

【重要ではありません】がん通院特約

特約名 給付額 給付条件
がん通院特約 通院1日につき2,000円~10,000円の範囲内で選択可能。 がんによる退院後5年以内の通院。通院日数は無制限。

退院後にがんの治療を受けるために通院した場合を保障するオプションです(入院のない通院は保障対象外)。

退院後5年以内の通院を無制限保障する点は他社と比較しても手厚いのですが、保障額は通院1日5,000円程度。

「5,000円のために手続きする方がめんどくさい!」

ということもよくあります。

がんの通院治療に備えるのなら、後述する抗がん剤治療特約の方が優先度は高めかなと。

【重要です】抗がん剤治療特約

特約名 給付額 給付条件
抗がん剤治療特約 1ヶ月5万円~30万円の間で選択可能。 抗がん剤治療を受けた月ごとに給付。

抗がん剤治療を受けた月に定額給付するオプションです。

手術でがん細胞を切り取ることができれば、がんも怖くはありません。手術を受けるために3週間程度入院して、退院後は予防措置として副作用の軽い抗がん剤を数回打つか放射線治療を受ければ治療は終了して経過観察へ。退院後に働くことも不可能ではないので、経済的なダメージもそんなに大きくはありません。

本当に怖いのは手術で切り取ることができないケースです。この場合は

数日の入院or通院で抗がん剤を打つ→3週間自宅で安静にする

を繰り返す終わりの見えない治療になります。副作用の強い抗がん剤を用いることが多いので、満足に働くこともできず経済的なダメージも日増しに大きくなっていきます。

こういった「抗がん剤ドロ沼」に陥ったときに月10万円とかを銀行口座に振り込んでくれるのが本特約。優先度は高めです。

保障内容は悪くありません。他社は給付回数に60回とか120回といった制限が設けられることもありますが、ネオファースト生命は無制限保障。上述した5年から10年といった長期に渡る乳がん再発予防のためのホルモン剤治療にも耐えられます。この点は女性にとって安心でしょう。

また、上述したがん通院特約の保障額は通院1日5,000円程度ですが、こちらの保障額は月10万円とかです。これなら手続きする気力も沸きます。

ただし、ネオファースト生命「ネオdeいりょう」は後述する自費診療保障上乗せ型がん治療特約が強力です。

【重要です】自費診療保障上乗せ型がん治療特約

特約名 給付額 給付条件
自費診療保障上乗せ型がん治療特約 1ヶ月5万円~30万円の間で選択可能。 がん治療を受けた月ごとに給付。

公的健康保険が適用されるがんの3大治療(手術・抗がん剤治療・放射線治療)を受けた際に「がん治療給付金」として月10万円程度を給付する特約です(入院でも通院でも保障)。

さらに、

  • 先進医療
  • 患者申出療養
  • 自由診療

といった公的健康保険が適用されないがんの治療を受けた場合は、がん治療給付金に加えて「がん自費診療上乗せ給付金」として月10万円程度が上乗せされます。

がん自費診療上乗せ給付金はなかなか強力です。健康保険が適用される抗がん剤のなかに目ぼしい効果があるものを見つけられない場合、

欧米では効果が認められて使用が進んでいるけど、日本では承認が遅れている抗がん剤

を医師から提案されることがあります。

もちろん日本未承認の抗がん剤治療には健康保険が適用されません。こんな抗がん剤治療を受けることになると、

  1. 製薬会社の治験
  2. 先進医療
  3. 患者申出療養
  4. 自由診療

のどれかを選択することになります。

運良く治験を受けられれば薬剤費は無料。その他の医療費も健康保険が適用されるので、医療費はググっと抑えられます。

2と3の先進医療・患者申出療養は上述した先進医療・患者申出療養特約で説明したとおり。このケースは先進医療・患者申出療養特約が治療費実費を2,000万円上限で保障するので、お金のことを心配せずに治療を受けられます。

「医療保険…入っておいてよかった…」

と、心の底から実感できるのがこのケースです。

ただし、先進医療と患者申出療養はまだまだ黎明期です。令和3年に先進医療を受けた方は5,843人(がん以外も含む)ですし、患者申出療養は令和2年7月1日から令和3年6月30日までの1年間で208人(参考:厚生労働省)。

実際は4の自由診療で受けるケースが多いでしょう。

自由診療は先進医療・患者申出療養とは異なり、治療費全額が自己負担です。本来であれば健康保険が適用されて3割負担となる診察料・入院料といった費用も10割負担。もちろん高額療養費制度も利用できません。

厚生労働省が↓のリンク先に未承認・適応外の抗がん剤をまとめてますが、その治療費は1発100万円を超えることもざらにあります。これを全額自腹で支払うのはかなり厳しい…。

国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト(2021年10月31日改訂版)(PDF)

一般庶民にはなかなか手が届かない治療ですが、ネオファースト生命はここまで保障しています。本特約を付加しておけば、自由診療を受けた月に定額(5万円~30万円)が給付されます。まあ1発100万円の治療費に対して10万円とか20万円とか保障されても焼け石に水の感もありますが、それでもないよりはマシ。

最近は自由診療を保障する医療保険が増えつつありますが、他社だと自由診療の給付回数が12回限度となることもあります。ネオファースト生命は24回限度なので、他社と比較しても頑張ってます。

特約保険料もそこまで高くはないので、

「最悪のケースは自由診療に頼ることも辞さない!」

という方にとっては、優先度高めのオプションでしょう。

ちなみにですが、焼け石に水にならないのがFWD生命「FWD医療」です。FWD生命の自由診療抗がん剤治療特約は通算3,000万円まで自由診療の実費を保障です。

【重要ではありません】保険料払込免除特約

特約名 給付額 給付条件
保険料払込免除特約 以降の保険料支払いが免除される。
(保障は継続)
下表のとおり

よくCMで見る「以降の保険料は頂きません!」という特約です。

下表の条件を満たした場合に、以降の保険料支払いが免除されます。

タイプ 保険料支払いが免除される疾病 条件
三大疾病A型 がん(上皮内がん含む)・急性心筋梗塞・脳卒中 【がん】
がんと診断された場合。
【急性心筋梗塞・脳卒中】
手術、もしくは20日以上継続した入院
三大疾病B型 がん(上皮内がん含む)・心疾患・脳血管疾患 【がん】
がんと診断された場合。
【心疾患・脳血管疾患】
手術、もしくは1日以上の入院
八大疾病型 がん(上皮内がん含む)・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・膵疾患・腎疾患 【がん】
がんと診断された場合。
【心疾患・脳血管疾患】
手術、もしくは1日以上の入院
【その他の疾病】
手術、もしくは1日以上の入院

最も保障範囲が広く、条件が優しいのは八大疾病型です。他社と比較しても条件は良いです。

まあそもそもネオファースト生命「ネオdeいりょう」の保険料はそんなに高くないので、保険料の支払いが免除されたとしても家計への影響は軽微かなと。もちろん特定疾病保険料払込免除特約は有料オプションです。付加すると保険料がググっと上がります。

必要性は薄いでしょう。

【重要です】三大疾病一時金給付特約

特約名 給付額 給付条件
三大疾病一時金給付特約 10万円~200万円
(10万円単位で選択可能)
【がん】
1回目は診断、2回目以降は入院。
【心疾患・脳血管疾患】
手術、もしくは1日以上の入院

上述した「がん診断特約」の保障範囲を心疾患・脳血管疾患まで拡大したのが三大疾病一時金給付特約です。

以下、ポイント。

  • 【GOOD!】上皮内がんも保障対象。
  • 【GOOD!】がんの2回目以降の給付条件に通院が含まれる。
  • 【GOOD!】給付間隔が1年に1回。
  • 【GOOD!】心疾患・脳血管疾患をまるごと保障(入院即保障)。

がんの保障条件は「がん診断特約」と同じ。上皮内がんもきっちり保障されます。2回目以降の給付条件に通院が含まれいて、ホルモン剤治療でも一時金給付される点は女性にとってメリットでしょう。

また、心臓と脳の疾病をまるごと保障している点も安心です。ちょっと古い医療保険だと、心疾患・脳血管疾患の保障対象を急性心筋梗塞・脳卒中に限定していることがあります。

急性心筋梗塞は心疾患の一部です。保障対象が急性心筋梗塞に限定されると、急性心筋梗塞以外の心疾患は保障対象外。平成29年の厚生労働省の調査によると心疾患全体の患者数1,732千人のうち、急性心筋梗塞の患者数は47千人。割合にすると2.7%に過ぎません。

また、心疾患が入院即保障となる点もメリットです。

他社の医療保険だと

「20日以上の入院or手術」

が条件となることが多いのですが、生命保険文化センターによると心疾患の入院日数平均は24.6日。34~65歳は12.6日。20日以上の入院は低いハードルではありません。

例えば狭心症は2~3日程度入院して手術も受けずに薬剤治療だけで退院することも少なくありません。これだと他社なら「20日以上の入院」の条件に合致せずに保障対象外。入院即保障である点もネオファースト生命「ネオdeいりょう」のメリットです。

また、脳卒中も脳血管疾患の一部ですが、脳卒中には

  • 脳梗塞
  • くも膜下出血
  • 脳出血

が含まれます。平成29年の厚生労働省の調査によると脳血管疾患の患者数1,115千人のうち、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血の患者数合計は973千人。割合にすると87.2%です。

ということで、脳血管疾患でも脳卒中でも大きな差はありませんが、脳血管疾患の方がちょっと安心かな、とは感じます。

ちなみにですが、脳血管疾患は入院が長引きます。生命保険文化センターによると脳血管疾患の入院日数平均は77.4日。なので、他社の「20日以上の入院」でも保障されることが多いのですが、まあでもネオファースト生命の入院即保障の方が優れていることは確かでしょう。

まとめると、

がん:他社より良い
心疾患:他社より良い
脳血管疾患:他社より良いけど実質的にはほぼ同等

といったところ。保障内容は良いです。特約保険料も他社比較で高くはありません。

【重要ではありません】生活習慣病重症化予防特約

特約名 給付額 給付条件
生活習慣病重症化予防特約 5万円 高血圧性疾患・脂質異常症・糖尿病・高尿酸血症で薬剤治療を受けたとき等

高血圧性疾患・脂質異常症・糖尿病・高尿酸血症で薬剤治療を受けたときに5万円給付されるといった特約です(心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・大動脈瘤等・肝疾患・膵疾患、腎疾患の治療を目的とした入院または手術を受けたときも薬剤治療を開始したとみなす)。

どれも長期に渡って薬を飲み続ける疾病ですが、生活習慣病重症化予防特約の保障額は5万円で、給付回数は1回のみ。

「毎月5万円お支払いします!」

だったら意味があると感じますが、5万円を1回受け取ってもどうにもならないでしょう。

必要性は薄いかなと。

【重要ではありません】通院特約

特約名 給付額 給付条件
通院特約 【通院給付金】
通院1日につき2,000円~10,000円の範囲で選択可能。
【がん以外】
退院後180日以内の通院。1回の入院で通院30日まで給付。保障期間通算で1095日が限度。
【がん(上皮内がんも対象)】
退院後5年以内の通院。通院日数は無制限。
【通院一時給付金】
1回の通院期間で0円~20,000円の範囲で選択可能。
通院給付金が支払われる通院をしたとき。

上述した「がん通院特約」の保障範囲をがん以外にも拡大したのがこちらの通院特約です。

ポイントは以下のとおり。

  • 【GOOD!】通院一時金が給付される。
  • 【GOOD!】がんの場合は退院後5年間の通院が保障対象。さらに回数無制限保障。

保障内容は現在は発売されている医療保険のなかでもトップクラスです。大きな欠点はありませんが、がん通院特約と同じく保障額は5,000円程度。

「仕事忙しいし、5,000円のために手続きする方がめんどくさい!」

ということもよくあるので、必要性は薄いでしょう。

【要否が分かれます】治療保障特約

特約名 給付額 給付条件
治療保障特約 医療費自己負担額の実費を給付。 ・公的医療保険対象の入院をしたとき。
・外来で公的医療保険対象の手術、放射線治療等を受けたとき。

治療保障特約は入院や外来の手術・放射線治療を受けた際に、病院の窓口で支払う医療費自己負担額の実費を保障する特約です。

  • 公的医療保険で医療費の自己負担額は3割に軽減。さらにその3割が治療保障特約でカバーされる。
  • 差額ベッド代や食事代等の公的医療保険でカバーされない費用は、主契約の入院給付金でカバーされる。

といったように、入院に関する費用の大部分をカバーできるようになります。お金の心配をせずに治療に専念できるという点はメリットですよね。

以下、ポイントです。

  • 【BAD!】10年ごとに保険料が更新される(保険料が上がっていく)。
  • 【GOOD!】長期入院に強い。

上述した先進医療特約と同じく治療保障特約は10年更新型です。10年ごとに保険料が上がっていきます。例えば、30歳男性が10万円型で契約した場合の特約保険料は以下のとおり(健康保険料率で試算)。

30歳:+773円/月
40歳:+1,118円/月
50歳:+2,137円/月
60歳:+3,644円/月
70歳:+5,437円/月(Ⅱ型)

50歳から急激に保険料が上がります。保険料が一生涯変わらないのなら選択肢となり得ますが、保険料が急カーブで上がっていくのを考えると、オーソドックスに「主契約+手術保障+三大疾病一時金」でいいのではないかと(最後の方で比較してます)。

一方で、実費保障は長期入院に強いです。

保障上限が360万円なので、1ヶ月の支払い限度額に10万円を選択した場合は概ね3年間(36か月)程度の入院が保障されます。

主契約の入院給付金の保障上限を60日間とした場合、入院が60日を超えたところで保障がプツッと途切れます。三大疾病支払日数限度無制限特則・八大疾病支払日数限度無制限特則を付加すれば特定の疾病に限定して無制限保障となりますが、それ以外の骨折やらメンタル疾患やら聞いたこともないような難病で長期入院になった場合の主契約の保障は60日間まで。

ちなみに、令和2年の厚生労働省調査によると、最も入院患者の多い疾病が統合失調症です。

「統合失調症なんて罹るわけないだろ!」

と思ってしまいますが、実態としては日本人の100人に1人が罹る身近な疾病です。がん・心疾患・脳血管疾患よりも入院患者は多く、そして統合失調症の入院は長引きがち。入院が1年間を超えることも珍しくありません。

こういうケースでは実費保障が強いです。長期入院になったとしても、医療費実費が3年間保障されれば安心でしょう。

【良い保障内容です】女性疾病保障特約

特約名 給付額 給付条件
女性疾病入院給付金 入院1日につき3,000円~20,000円の間で選択可能。 女性特有の病気で入院した場合
女性特定手術給付金 基準給付額を10万円~200万円の範囲で選択可能。 乳がん・子宮・卵巣・卵管の手術を受けたとき
乳房再建給付金 乳房再建術を受けたとき

女性特有の疾病での入院や手術を手厚く保障するオプションです。もちろん、付加できるのは女性のみ。

女性疾病入院給付金は主契約の入院給付金に対する上乗せです。

上乗せ分の主な用途は差額ベッド代でしょう。1部屋5~6人の大部屋での入院はプライベートがカーテンの仕切り1枚です。プライベートを保つのは難しい空間なので、気になる方は差額ベッド代を払い、個室や少人数の部屋を確保する必要があります。

他社にも同じような女性特有疾病の入院を手厚く保障するオプションがあるのですが、違いが表れるのは保障される疾病の種類です。他社だと甲状腺障害や貧血、リウマチといった女性に多い疾病を保障対象外とすることもあるのですが、ネオファースト生命はきっちり保障対象です。この点は優秀。

また、女性特定手術給付金・乳房再建給付金は手術給付金の上乗せです。保障される手術は乳房再建・乳がん手術・子宮・卵巣卵管の4種類で、他社と比較してもまあまあ平均的。

このような女性特有の手術に対して保障額を上乗せしても意味がない(かかる医療費は通常の手術と同じ)という意見もあります。確かに平均からすると、女性疾病の手術が他の疾病より飛び抜けて高くなるということはありませんし、高額療養費制度を利用すれば月々の医療費上限はある程度決まります。最近は乳房再建術にも健康保険が適用されます。

しかし、乳房切除・子宮摘出・卵巣摘出といった手術は他の手術よりも精神的ダメージが大きいです。手術を受けて凹んでいるところに、ドンっと一時金が給付されれば、

「退院したら旅行へ行こう」

「美味しいものを食べにいこう」

「欲しかったバッグを買ってみよう」

といったように、前向きな気持ちになれる方もいらっしゃいます。

保障内容は良いですし、特約保険料もそんなに高くはないので、「これは必要!これは安心!」と感じるのであれば付加して良い特約です。

ちなみに。

リスク低減のために健康な方の乳房を切除&再建した場合も、ネオファースト生命は保障します。遺伝性乳がんを発症した場合、がん細胞に侵された乳房だけでなく健康な方の乳房も切除することがあるのですが、こんなケースの乳房切除&再建もネオファースト生命は保障します。

他社はがん細胞を摘出するための乳房切除&再建しか保障しないことが多いので、この点はメリットでしょう。血縁者に乳がん経験者がいて、遺伝性乳がんに不安を抱える方にとっては有力な選択肢となります。

【重要ではありません】特定損傷特約

特約名 給付額 給付条件
特定損傷特約 5万円or10万円で選択可能 ・病気・ケガによる骨折
・関節脱臼、腱・靭帯・半月板の断裂、熱傷

骨折、関節脱臼、腱・靭帯・半月板の断裂、熱傷の治療を受けたときに一時金を受け取れる特約です。

激しいスポーツ(ラグビーとか本気の登山とか)を趣味にしている方にとっては必要かもしれませんが、多くの方にとっては不要でしょう。保障額も1回5万円or10万円なので、お小遣い程度にしかならないかと。

ちなみにですが、保障されるのは80歳までです。ちょっと転んだだけで骨折するような年齢を迎える頃は保障されません。

【シミュレーション】僕が「ネオdeいりょう」に入るなら。

僕がネオファースト生命「ネオdeいりょう」に入るなら、以下の保障内容にします。

  • 主契約:入院給付金5000円(60日型・三大疾病支払日数限度無制限特則あり)
  • 特約:手術保障特約Ⅰ型(入院1倍)、先進医療・患者申出療養特約、三大疾病一時給付特約50万円、自費診療保障上乗せ型がん治療特約10万円

このシミュレーションで月々の保険料は40歳男性で4,237円、40歳女性で4,132円です(健康保険料率)。

一方で、ネオファースト生命「ネオdeいりょう」だと上述した治療保障特約をメインに据えるという考え方もあります。例えば以下の保障内容。

  • 主契約:入院給付金5000円(60日型・三大疾病支払日数限度無制限特則あり)
  • 特約:治療保障特約10万円型、先進医療・患者申出療養特約

このシミュレーションだと月々の保険料は下表のとおり(健康保険料率で試算してます)。

男性 女性
40歳 2,353円 2,200円
50歳 4,003円 3,318円
60歳 6,735円 5,475円
70歳 9,947円 8,878円

40歳時点の保険料は安く感じますが、10年ごとに保険料が上がっていきます。

治療保障特約を検討されている方は、10年後・20年後の保険料を気にしてみてください。目先の保険料の安さで契約してしまうと、後々後悔することになります。

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」のメリット

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」ここがポイント!
  • 【check】条件を満たせば、保険料が割引される。
  • 【check】がんの自由診療が保障される(自費診療保障上乗せ型がん治療特約)。

条件を満たせば保険料が割引される。

冒頭書いたとおり、以下の①~③すべての条件を全て満たせば、保険料が割引されます。

①過去5年以内に8日以上入院していない。
②過去5年以内に以下の病気で入院していない。
‐ がん(上皮内がんは除く)
‐ ぜんそく
‐ 尿路結石(腎・尿管・ぼうこう・尿道結石)
‐ 糖尿病
‐ 関節リウマチ
‐ 椎間板ヘルニア
‐ 子宮内膜症
‐ 不妊症
③過去1年以内にタバコを吸っていない、もしくは体型(BMI)が18以上27未満
※BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で求められます。

他社と比較しつつ、月々の保険料がどれくらい安くなるかを表にします。

比較対象は業界最安値水準のメディケア生命「新メディフィットA」とします。新メディフィットAは保障内容も保険料もトップレベルなので、これに勝てればかなり優秀。保障内容は極力合わせましたが、枝葉の部分が異なるのでここはご参考までに。

ネオファースト生命 メディケア生命
保障内容 入院5,000円
入院60日保障
3疾病入院無制限保障
入院手術5万円
外来手術2.5万円
先進医療・患者申出療養特約
入院5,000円
入院60日保障
3疾病入院無制限保障
入院手術5万円
外来手術2.5万円
先進医療・患者申出療養特約
割引あり 割引なし 保険料は一律
30歳男性 1,212円 1,682円 1,295円
30歳女性 1,409円 1,874円 1,350円
40歳男性 1,707円 2,325円 1,755円
40歳女性 1,691円 2,386円 1,475円

割引ありならメディケア生命「新メディフィットA」と保険料が拮抗します(女性はメディケア生命の方がやや安い)。

一方で割引なしだと価格メリットはなくなります。メディケア生命に惨敗です。

メリットとして割引がある点を挙げましたが、割引が適用されて他社の最安値クラスの医療保険といい勝負(ネオファースト生命が候補に入る)、割引が適用されなければ他社を検討した方がよいでしょう。

がんの自由診療が保障される(自費診療保障上乗せ型がん治療特約)。

これは上述のとおりですね。自費診療保障上乗せ型がん治療特約を付加すれば、がんの自由診療を保障対象にできます。

繰り返しになりますが、自由診療は健康保険が適用されず、治療費は全額自己負担です。自由診療には欧米では承認されているものの、日本では承認が遅れている最新の抗がん剤が含まれますが、こんな抗がん剤治療は目が飛び出るほど高額です。

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」のデメリット

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」ここにご注意!
  • 【check】割引の条件を満たさない場合は保険料は高い。
  • 【check】先進医療・患者申出療養特約、治療保障特約が10年更新型。
  • 【check】入院1回のカウント方法に注意。
  • 【check】復活制度がない。

割引の条件を満たさない場合は保険料は高い。

メリットのところで書いてますが、割引が適用されなければ保険料は他社の医療保険より割高になることが多いです。

他社の医療保険を検討した方がよいでしょう。

先進医療・患者申出療養特約、治療保障特約が10年更新型

先進医療・患者申出療養特約、治療保障特約は一生涯保険料が変わらない終身型ではなく、10年ごとに保険料が更新される10年更新型です。先進医療・患者申出療養特約、治療保障特約を付加した場合、10年ごとに保険料が上がっていく覚悟をした方がよいでしょう。

治療保障特約のような実費精算型の保障は他社でも10年更新型であることが多いです。この点はやむなしな気もしますが、先進医療特約は他社だと一生涯保険料が変わらない終身型が主流です。

入院1回のカウント方法に注意。

入院給付金の入院1回のカウント方法は、最近増えてきている

「〇〇日以内の再入院は同一の原因であるかを問わず1回の入院とみなす」

方式です。

一般的な医療保険の入院給付金は、異なる原因で再入院した場合を別々の入院として扱います。例えば、

1回目の入院:大腸がんで40日入院した。
2回目の入院:1回目の入院を退院してから10日後に肺炎で30日入院した。

といった場合、1回目と2回目の原因が異なるので別々の入院として扱います。入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、

1回目の入院:40日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:30日分の入院給付金をお支払い

なので、合計70日分の入院給付金を受け取れます。

一方で、ネオファースト生命は異なる原因でも30日以内の再入院は同じ入院とカウントします。↑と同じケースで入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、

1回目の入院:40日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:1回目に40日支払っているので、未消化の20日分の入院給付金をお支払い

ということで、合計60日分の入院給付金しか支払われません。若いうちに異なる原因で連続して入院することは稀だと思いますが、特に歳を重ねて身体が弱くなってからはあり得ます。致命的なデメリットとは言えませんが、この点はやや注意です。

ちなみに、他社でも同様のルールが設けられていることがあります。他社は退院後60日以内の入院を同一カウントすることが多いのですが、ネオファースト生命は2023年4月に他社より短い退院後30日以内に改定。改善されてます。

退院後30日以内に異なる原因で入院する可能性はそんなに高くはないでしょう。歳を重ねてからもそんなに多くはないかなと。

復活制度がない

一般的な生命保険会社には復活制度があります。

例えば、

  • 口座振替で契約していたけど、口座に入金し忘れた。
  • クレジットカードの支払限度額を超えてしまっていた。

といったとき、2ヶ月間保険料の支払いがなければ、保険契約は一旦失効します。しかし、その後(概ね3年以内)に保険料の支払いを再開できれば、同じ条件で保険契約を「復活」させることができます。これが復活制度です。

しかし、ネオファースト生命には復活制度がありません。保険契約が一旦失効すると再契約する必要があります。

再契約すると、間違いなく保険料は上がります。

例えば、30歳の時に契約して40歳で失効した場合、40歳の保険料で再契約です。医療保険は年齢が上がると保険料も上がります。40歳の保険料は30歳よりも確実に高くなります。

ちゃんと毎月保険料を支払っていればデメリットにはなりませんが、ついうっかりと言うこともあります。この点は注意しておきましょう。

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」の評価

評価:S(S、A~Cで判定)

割引の条件を満たせば保険料は業界最安値クラスです。また、自費診療保障上乗せ型がん治療特約はなかなか強力。がん保障はかなり手厚いですし、三大疾病一時金の保障条件も優秀です。

先進医療特約が10年更新型という点はちょっと気になりますが、大きな欠点は見当たりません。保険料割引の条件を満たすことができれば、有力な候補となる医療保険でしょう。

よって評価は「S」としました。

比較対象として以下の医療保険を挙げておきます。

チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」
保険料が激安。自由診療の抗がん剤治療を保障対象にできたり、女性特有の疾病に対する保障を厚くできたりで、保障内容も良好です。ネオファースト生命の割引条件を満たせなかった場合の受け皿になり得ます。

メディケア生命「新メディフィットA」
こちらも保障内容に大きな欠点は見当たらず。自由診療の抗がん剤治療も保障対象にできますし、先進医療特約も終身型。現在の医療保険のスタンダードです。

医療保険の保険料は下記リンクで比較しているので、ご参考までに。本サイトでおすすめしている保障内容を中心に比較しています。

医療保険の保険料比較

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」の相談をするなら。

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」は全国の保険ショップで取り扱ってます。ただし、ネオファースト生命は歴史が浅いので取り扱っている保険ショップが少ないんですよね…。

いざ保険ショップに行ってみて、

「あー、すいません、うちネオファースト生命やってないんですよ」

なんて言われることのないように、事前に最寄の保険ショップがネオファースト生命を取り扱っているか確認しておきましょう。

手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックならネオファースト生命はもちろん、この記事で比較対象としたチューリッヒ生命・メディケア生命とも提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれます。

注意!保険ショップは予約しましょう!
保険ショップへの飛び込み相談も可能ですが、スタッフが事前準備できないため最適なプランにたどり着けないことがあります(事前準備にはけっこう時間がかかります)。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。

【保険の相談なら!】保険クリニック

  • 第三者機関の顧客満足度調査にて、継続的に高い評価を獲得しています。
  • 全国250店舗以上の窓口で相談できます。オンラインでの相談も可能です。
  • もちろん相談は無料です。
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保険クリニック

保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。

わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。

保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。

保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは

  1. 契約時の告知事項に不備があった。
  2. 契約上、保険会社に支払う責任がない。

の2点。

1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。

また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。

そんなときに、

「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」

といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。

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予約は簡単です。

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③予約日時を選択する。

④以下を入力して予約完了。

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もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。

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といった情報も掲載されています。取り扱っている保険会社が事前にわかるので、希望していた保険を提案されなかった!といった悲劇もないですし、厳しい口コミもそのまま掲載されているので、ちゃんと選べば安心して相談ができるかなと。

また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で

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だけ入力すれば完了。1分程度で終わる作業です。

予約した後には店舗から電話で予約確認があります。電話の際にざっくりと相談したい内容だとか、その他の要望(女性スタッフ希望等)を伝えておけば、相談もスムーズに進みます。

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生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。

生命保険の相談はもちろん無料です。

しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、

「うーん、よく考えてみます…」

と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。

相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。

生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!

まとめ

公式サイト:ネオファースト生命「ネオdeいりょう」

割引の条件を満たせば保険料は業界最安値クラスです。保障内容も悪くはなく、三大疾病一時金・自費診療保障上乗せ型がん治療特約は優秀です。

端的に言うと

  • 割引の条件を満たす。
  • がんの保障を手厚くしておきたい(特に女性)。
  • 先進医療・患者申出療養特約が10年更新型でも気にならない。

といった方なら有力な候補となる医療保険です。

比較対象として以下の医療保険を挙げておきます。

チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」
保険料が激安。自由診療の抗がん剤治療を保障対象にできたり、女性特有の疾病に対する保障を厚くできたりで、保障内容も良好です。ネオファースト生命の割引条件を満たせなかった場合の受け皿になり得ます。

メディケア生命「新メディフィットA」
こちらも保障内容に大きな欠点は見当たらず。自由診療の抗がん剤治療も保障対象にできますし、先進医療特約も終身型。現在の医療保険のスタンダードです。

ネオファースト生命「ネオdeいりょう」全国の保険クリニックで相談できます。保険クリニックならチューリッヒ生命・メディケア生命とも提携しているので、各社の比較もかんたんにやってくれます。迷ったら保険クリニックが手っ取り早いです。

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※2024年8月更新 短期入院10日給付特則・手術保障特則・生活習慣病重症化予防特約の新設、死亡保障特則の改定、保険料率改定を反映。

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コメント

  1. あさの ひろあき より:

    最近結婚してどのような保険に入ればよいかすごく参考にさせていただいています。
    可能ならガン保険でセコムのメディコムの記事を書いていただけないでしょうか?
    ご検討よろしくお願い致します。

    • nejio より:

      あさのひろあき様

      コメントありがとうございました!そしてご結婚おめでとうございます!
      ご質問のセコムのガン保険の件ですが、あさの様が20代・30代で、短期間のがん保障が必要とお考えなら、非常に優れたがん保険です。
      若いうちは保険料が安いので、家計の大きな負担とはならずに加入できます。

      しかし、5年毎に保険料が更新(上がる)ので、長期間契約した場合の保険料総額は安くはなりません。
      他社の一生涯保険料が変わらないがん保険と比較してみても良いと感じます。
      また、治療費の実費は補償されますが、一時金支給は3年に1回なのでがんで働けなくなった場合の保障も手厚くありません。

      まとめると、

      ・加入者が若く、短期間の保障を考えている。
      ・現在就業不能保険に加入している、もしくは配偶者に一定の収入がある等で、がんの治療で働けなくなっても生活が立ち行かないということにはならない。

      であれば、おすすめできるがん保険です。

      ・加入者が40代以降
      ・長期間の保障を考えている。
      ・がんで働けなくなった場合の保障が気になる。

      のであれば、朝日生命「スマイルセブンSuper」、SOMPOひまわり生命「健康をサポートする医療保険 健康のお守り」あたりとの比較がおすすめです。

      以上、回答がお役に立てれば幸いです。
      (すいません。新しい記事を書く時間をなかなか確保できず一旦はこちらでご勘弁を…)