持病がある方や、過去に大病を経験した方でも加入できるはなさく生命「かんたん告知はなさく医療」。
加入できる条件は以下のとおり。下記3点が全て「いいえ」であれば加入できます。
①直近3カ月以内に、医師により入院・手術・検査・先進医療をすすめられたことがありますか。
②過去2年以内に、病気やケガで入院・手術・先進医療をうけたことがありますか。
③過去5年以内に、悪性新生物または上皮内新生物、肝硬変、認知症、アルコール依存症、統合失調症で医師による診療をうけたことがありますか。
条件は平均的ですが、ちょっと注意が必要なのはがん経験者の方。
パンフレット等を見ると③の条件のただし書きに「悪性新生物または上皮内新生物については、治療・投薬をうけた最後の日から10年以上経過」とありますが、他社は同様の条件が「5年以上経過」となることが多いです。本条件を満たせずに加入NGとなった場合でも、他社なら加入OKとなる可能性があります。
ちなみに、はなさく生命なんて知らない方がほとんどかと思いますが、得体の知れないあやしい保険会社ではありません。
はなさく生命は国内大手の日本生命が2019年4月に設立した保険ショップ向けの生命保険会社です。日本生命が様々なしがらみ(たくさんの営業職員や日本全国の支店網を維持するのに経費がかかる等)でできないことをやってます。バックに大手がいるので、安心して加入できる生命保険会社といっていいでしょう。
持病がある方や大きな病気を経験された方だと、かんたんに保険の乗り換えができません。契約した医療保険と一生涯つきあっていくことが多いです。生命保険会社への信頼感だとか、安心感は重要です。
医療保険の相談は保険クリニックで!
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はなさく生命「かんたん告知はなさく医療」の保障内容を評価します。
主契約は入院・手術を保障するシンプルな構成。
オプションも必要十分にそろってます。
【主契約】入院給付金・手術給付金
名称 | 給付額 | 給付条件 |
入院給付金 | 入院1日につき3000円から10,000円の範囲内で選択可能(1,000円単位)。 | 入院1日につき給付 |
手術給付金 | 【Ⅰ型】 入院中手術:入院給付金の10倍・20倍・50倍(手術の内容によって給付額が変わる) 外来手術:入院給付金の5倍 【Ⅱ型】 入院中手術:入院給付金の10倍 外来手術:入院給付金の5倍 |
手術1回につき給付 |
放射線治療 | 1回につき入院給付金の10倍 | 放射線治療を受けたとき。 |
まずは入院の保障。
入院保障はシンプルに入院日数×入院給付金を保障。入院1回あたりの給付限度日数は60日or120日から選べます。
また、3大疾病入院支払日数無制限特則というオプションを付加すれば、
- がん・心疾患・脳血管疾患の入院を無制限保障。
- 肝疾患・膵疾患・腎疾患・糖尿病・高血圧性疾患大動脈瘤等の入院を60日延長。
です。
しかし、入院日数平均は以下のとおり。そこまで長くありません。
全年齢の平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター)
これだけ見ると、
「これなら給付限度日数60日で十分だろ!」
と思ってしまいますが、疾病によっては入院が長引きます。脳血管疾患の入院日数平均は77.4日ですし、平均では入院日数が短いがんも部位や症状によっては入院が長引きます。
さらに持病のある方は入院が長引くことが多いですし、がん・心疾患・脳血管疾患は再発したときの方が症状は重くなりがちです。
医療保険の役割が万が一の壊滅的な状況を救うことにあると考えれば、3大疾病入院支払日数無制限特則は付加しておいた方が良いでしょう。
「どれだけ入院が長引いても、お金のことはなんとかなる」
という安心感は重要です。
続いて手術の保障。
手術給付金はⅠ型とⅡ型から選択できます。
Ⅰ型は手術の種類によって保障額が変わります。例えば、開腹・開頭・開胸といったきつい手術は入院給付金の50倍を保障。Ⅱ型は手術の種類に関わらず定額保障です。
最近はがんの手術で開胸・開腹することは減ってきています。代わりに用いられるのが胸腔鏡・腹腔鏡手術。腹や胸を一思いにかっさばくのではなく、小さい穴を空けて内視鏡と手術器具を挿入するといった手術です(患者の負担が軽い)。
他社だと胸腔鏡手術・腹腔鏡手術も開胸・開腹と同じ扱いとすることがあるのですが、はなさく生命「かんたん告知はなさく医療」は胸腔鏡手術・腹腔鏡手術は50倍ではなく20倍保障。保障はちょっとだけ弱めです。高額療養費制度を利用すれば月々の医療費上限はある程度決まりますし、定額保障で保険料が安いⅠ型でも十分かなと。
【重要ではありません】引受緩和型入院一時給付特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受緩和型入院一時給付特約 | 1万円~10万円の範囲内で選択可能 | 1日以上入院したとき。 |
短期入院だと主契約の入院給付金だけでは医療費や入院中の諸費用(交通費とか生活雑貨)をカバーできないケースもあり得ます。そこを補填するのが入院一時給付金の目的。入院一時金は入院日数に関わらず、入院すれば必ず(日帰り入院でも)給付されます。
入院一時金は他社の医療保険にもよくあるオプションです。他社と比較して良くも悪くもありません。貯蓄が乏しく入院費用に不安を感じる方はつけておいても良いオプションですが、そうでないなら不要でしょう。
ちなみにですが、40歳男性が入院一時金5万円を付加すると、月々の保険料は1,170円上がります。43ヶ月で支払った保険料の総額が5万円を超える(50,310円)ので、おおよそ3年半に1回入院すればペイできる計算です。
元を取るのは難しいかもしれません。自分で貯めておくのも選択肢です。
【微妙です…】引受緩和型女性疾病入院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受緩和型女性疾病入院特約 | 入院1日につき3,000円~5,000円から選択。 ※1,000円単位で選べます。 |
所定の女性特有の疾病で入院した場合。 |
以下の疾病で入院した場合に、主契約の入院給付金が上乗せされる特約です。
- 子宮や卵巣に関わるような女性特有の疾病
- パセドウ病や貧血といった女性に多い疾病
- 流産や帝王切開といった妊娠・出産に関わる症状
- がん全般
保障対象となる疾病は他社同等。悪くありません。
ただし、他社だと入院だけでなく乳房や卵巣・子宮に関わる手術を受けた場合に、主契約の手術給付金が増額されることもあります。はなさく生命はそこまでやってないみたいですね。
保険料も安くはありません。40歳女性が入院給付金5,000円で付加した場合、月々の保険料は1,150円上がります。
FWD生命が発売しているFWD生命「FWD医療引受緩和」にも女性特有の疾病を保障するオプションがありますが、こちらは40歳女性が入院給付金5,000円で付加した場合の特約保険料が月929円。それでいて、入院だけでなく、手術も保障されます。
【重要ではありません】引受緩和型退院後通院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受緩和型退院後通院特約 | 退院後の通院1日につき、定額給付。 | 通院した場合。 |
退院後の通院1日に対して定額給付される特約です(入院していない通院は保障対象外)。
保障される条件は以下のとおり。
がん以外 | ・退院後180日間までが保障対象。 ・1回の入院につき30日間の通院が保障対象。 ・保障期間通算で1,095日間の通院が保障対象 |
がん | ・退院後5年間までが保障対象。 ・1回の入院につき無制限保障。 ・保障期間通算で無制限保障。 |
がん以外の通院保障は他社同等で退院後180日まで保障。がんだと退院後5年間の通院が無制限保障されます。これは安心感ありますよね。
ただし、保障額は通院1日5,000円程度。通院だと働くことも不可能ではないので、
「仕事が忙しいし、たった5,000円のために手続きするほうがめんどくさい!」
ということもけっこうあります。
特約保険料も安くはありません。40歳男性が通院1日5,000円で付加すると、月々の保険料は1,460円上がります。80歳まで契約すると支払った保険料総額は約70万円。80歳までに退院後の通院を140回すればペイできる計算です。元を取るのはけっこう難しいかなと。
ちなみにですが、本当に怖いのは副作用のきつい抗がん剤治療を通院で受けるケースです。この場合は満足に働くこともできず、短期入院となることも多い(抗がん剤を打つときだけ入院)ので入院給付金は少額。こんなピンチに対応できる特約が後述する抗ガン剤・ホルモン剤治療特約です。
抗ガン剤・ホルモン剤治療特約の保障額は月10万円。これなら手続きする気力も沸きます。通院に備えるならば、優先するべきは抗ガン剤・ホルモン剤治療特約と感じます。
【重要です】 引受緩和型先進医療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受緩和型先進医療特約 | 保障期間通算で2,000万円までの技術料。 | 先進医療を受けた場合。 |
先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(診察費や入院費は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円まで保障してくれる特約です。
例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の進化版です。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。
重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。
しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。
先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。
通算2,000万円まで保障は他社同等。ただし、他社には技術料実費に加えて一時金として10万円程度給付されることがあります。
先進医療を受けられる病院は限られているため、遠方に移動することもあります(上述した重粒子線治療を受けられる病院は2023年10月時点で全国7ヶ所のみ)。一時金は交通費・宿泊費等に使うことを想定したお金ですが、はなさく生命には一時金がありません。この点はちょっと残念。
また、契約してから1年間は保障額が半額です。契約から1年以内に先進医療を受けた場合、例えば治療費に300万円かかったとしても保障額は半額の150万円。150万円は自腹で支払うことになります。
古い緩和型医療保険には契約から1年間は保障半額といった制限がよく見られましたが、最近は撤廃されつつあります。この点はデメリットでしょう。
まあでも、先進医療に賭けるしか手段がなくなったのにお金が全然足りない!となったら悔やんでも悔やみきれません。人生一発レッドカードを避けるためにも優先度高めの特約です。
【重要です】引受緩和型特定疾病一時給付特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受緩和型特定疾病一時給付特約 | 10万円~100万円の範囲内で選択可能。 | ■がん 【初回】初めてがんと診断確定 【2回目以後】がんによる入院 ■心疾患 急性心筋梗塞は1日以上の入院または手術。その他の心疾患は継続20日以上の入院または手術。 ■脳血管疾患 脳卒中は1日以上の入院または手術。その他の脳血管疾患は継続20日以上の入院または手術。 |
条件を満たせばまとまった金額の一時金が給付される特約です。
例えば、がんと診断されるとポンっと100万円給付されるのが本特約。実際に受け取ってみるとわかるのですが、治療の早い段階で大きなお金を確保できるので、その後の安心感が違います。いざというときに、
「医療保険に入っておいてよかった!」
と実感できるオプション。医療費だとか入院中の諸費用だとか収入が減少した場合の生活費補填だとか、様々な用途に使える便利な一時金です。
特に特定疾病一時給付特約が役立つのは、がんが失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方。
東京女子医大の調査では、がんと診断されてからフルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。
そんなときにドカッと100万円を銀行口座に振り込んでくれるのが特定疾病一時給付特約です。生活を破綻させないためにも重要な特約です。
選べる保障はがんのみを保障とする「がん保障型」と、がん・心疾患・脳血管疾患を保障する「3大疾病保障型」の2つがあります。もちろん保険料が安いのは保障範囲が絞られる「がん保障型」。
以下、ポイントです。
- 【GOOD】給付間隔が1年に1回。
- 【GOOD】心疾患・脳血管疾患がまるごと保障対象。
- 【BAD】がんの2回目以降の一時金給付条件が入院。
ちょっと古い医療保険だと一時金の給付間隔が2年に1回となることがありますが、がんも心疾患も脳血管疾患も2年以内に再発することは珍しくありません。それなのに、
「前回から2年経過してないんで一時金お支払いできませんよ!」
ってあっさり言われたらイラっとします。その点、はなさく生命は1年に1回給付です。この点はメリット。
また、他社の医療保険だと心臓と脳の保障対象が急性心筋梗塞・脳卒中に限定されることがあります。
急性心筋梗塞は心疾患の一部です。保障対象が急性心筋梗塞に限定されると、急性心筋梗塞以外の心疾患は保障対象外。平成29年の厚生労働省の調査によると心疾患全体の患者数1,732千人のうち、急性心筋梗塞の患者数は47千人。割合にすると2.7%に過ぎません。
ただし、急性心筋梗塞以外の心疾患だと、はなさく生命の保障条件は「手術または継続20日以上の入院」なんですよね。
生命保険文化センターによると、心疾患全体の入院日数平均は24.6日。35~64歳に限れば12.6日。「継続20日以上の入院」は低いハードルではありません。
例えば狭心症は2,3日程度入院して手術も受けずに退院することも少なくありません。これだと「手術または継続20日以上の入院」の条件に合致せず、保障対象外になります。
なので、
「入院もしくは手術で即保障!」
であれば、すごく大きなメリットですが、
「心疾患をまるごと保障!ただし、手術または継続20日以上の入院が条件!」
だと、メリット感は低下します。急性心筋梗塞のみを保障する医療保険とそんなに変わらないけど、手術も保障条件に含まれるからそこそこ良いね、くらいかと。
脳卒中も脳血管疾患の一部ですが、脳卒中には
- 脳梗塞
- くも膜下出血
- 脳出血
が含まれます。平成29年の厚生労働省の調査によると脳血管疾患の患者数1,115千人のうち、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血の患者数合計は973千人。割合にすると87.2%です。
ということで、脳血管疾患でも脳卒中でも大きな差はありませんが、脳血管疾患の方がちょっと安心かな、とは感じます。
ちょっと残念なのが、がんは2回目以降の給付条件が入院に限定される点。
がんの3大治療は手術・薬物療法(抗がん剤)・放射線治療と言われていますが、手術を除けば通院で受けることが増えてきています。条件が入院に限定されてしまうと、通院治療のみの場合は一時金の給付対象外。がんの治療が続いているのに一時金給付されないこともあるでしょう。
同じく緩和型医療保険のFWD生命「FWD医療引受緩和」は
「入院でも通院でも治療を受けていれば一時金給付!」
なので、条件はFWD生命のほうがゆるいです(契約者に有利)。この点ははなさく生命のデメリットでしょう。
ちなみにですが、保険料は比較的安いです。40歳男性が3大疾病保障型で保障額50万円で付加した場合、月々の保険料は2,800円上がります。
FWD生命は保障額50万円で3,920円なので、はなさく生命より1,120円高いです。保険料とのバランスで考えれば、はなさく生命は十分アリです。
【重要です】引受緩和型抗がん剤・ホルモン剤治療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受緩和型抗がん剤・ホルモン剤治療特約 | 1~10万円の範囲で選択可能。 | 抗がん剤治療を受けた月に給付。 |
公的医療保険制度の対象となる抗がん剤治療・ホルモン剤治療を受けた月に定額給付される特約です。
抗がん剤治療が必要になるケースは大きく2パターンあります。
- 手術でがん細胞を切除できて、再発予防するための抗がん剤治療。
- 手術でがん細胞を切除できず、進行を遅らせるための抗がん剤治療。
1のケースはあっさりと抗がん剤治療は終了します。働きながらの治療も不可能ではないので、経済的なピンチに陥ることもそんなにありません。
本当に怖いのは2のケースです。この場合は副作用が辛くて満足に働くことも難しく、収入減もあり得ます。治療の終わりも見えなくなり、銀行口座の残高が徐々に減っていく抗がん剤ドロ沼にハマります。
ベッドの上で虚空を見上げながら
「あ、これ、やばいかも…」
と、メンタルが削られまくるなかで、毎月定額を銀行口座に振り込んでくれるのが本特約。優先度高めのオプションです。
保障内容は悪くありませんが、給付回数の上限はやや短めの60回(60ヶ月)。まあ一生涯で60回抗がん剤を打つことも稀ですが、乳がん再発予防のためのホルモン剤治療は5年から10年の長期に渡ることもあるので、女性にとってはちょっと気になるところではあります。
また、保険料も安くはありません。
40歳男性が月10万円保障で付加すると、月々の保険料は1,390円上がります。一方で、先ほどから比較しているFWD生命「FWD医療引受緩和」は月10万円保障で保険料は月888円。さらにFWD生命は回数無制限保障。この点も、はなさく生命にはないメリットです。
【重要ではありません】引受緩和型3大疾病保険料払込免除特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
引受緩和型3大疾病保険料払込免除特約 | 保険料の支払いが免除される。 (保障は継続する) |
特定疾病一時給付特約と同じ。 |
保険料払込免除特約は、よくCMで見る「以降の保険料は頂きません!」という特約です。所定の条件を満たせば、以降の保険料支払いが免除されます(もちろん保障は継続)。
緩和型医療保険は保険料が高くなりがちなので、保険料の支払いが免除されると確かに嬉しいのですが、保険料払込免除特約はもちろん有料オプションです。付加すれば月々の保険料が上がりますし、その上昇率もけっこうえぐいです。必要かどうかは微妙なところ。
ちなみにですが、保険料払込免除特約は
- 上皮内がん保障あり型
- 上皮内がん保障なし型
の2タイプから選択できます。
上皮内がんとはがん細胞がリンパ管や血管に達していない初期のがんで、サッと手術で切り取ってしまえば再発や転移する可能性は低いと言われてます。
「早めに見つかって良かったね」
と言われるのが上皮内がん。大腸がんだと2割、子宮頸がんだと半数以上が上皮内がんで発見されたというデータもあるので、上皮内がんと診断されることは珍しくありません。
他社の保険料払込免除特約だと、上皮内がんが条件に含まれていたりいなかったりバラバラです。まあでも上皮内がん程度で保険料が払えなくなるほど生活が苦しくなることも稀なので、保険料が安い「上皮内がん保障なし型」で十分かなと。
しかし、繰り返しますが、そもそも保険料払込免除特約が必要かどうかは微妙です。
はなさく生命「かんたん告知はなさく医療」のメリット
保険料はそこそこ安いです。微妙な言い回しですが、高くはありません。
40歳と50歳を例に他社の緩和型医療保険と比較してみます。比較対象は緩和型医療保険のスタンダートであるオリックス生命「キュア・サポート・プラス」、及び先ほどから登場しているFWD生命「FWD医療引受緩和」とします。
はなさく生命 | オリックス生命 | FWD生命 | |
保障内容 | 入院1日5,000円 手術入院5万円外来2.5万円 3大疾病入院支払日数無制限特則 先進医療特約あり |
入院1日5,000円 手術入院5万円外来2.5万円 七大生活習慣病入院給付特則(三大疾病無制限型) 先進医療特約あり |
入院1日5,000円 手術入院5万円外来2.5万円 特定3大疾病入院無制限特則 先進医療特約あり |
40歳男性 | 3,454円 | 3,575円 | 2,939円 |
40歳女性 | 3,259円 | 3,225円 | 2,689円 |
50歳男性 | 4,344円 | 4,425円 | 3,820円 |
50歳女性 | 3,879円 | 3,920円 | 3,364円 |
はなさく生命はオリックス生命とほぼ同等。
緩和型医療保険は下記で比較しているのですが、はなさく生命は2位グループの真ん中くらいです。
保険料がずば抜けて安いのがFWD生命です。先ほどから比較していますが、FWD生命の緩和型医療保険は保障内容でも保険料でも他社の一歩先を行ってる感があります。
しかし、FWD生命は社名がコロコロ変わる外資系(香港資本)の保険会社なんですよね。
冒頭書いたとおり、持病がある方や大きな病気を経験された方だと、そうかんたんに医療保険の乗り換えはできません。契約した緩和型医療保険と一生涯つきあっていくことが多いです。長いつきあいになる保険会社への信頼感は割と重要で、
「外資系はちょっと…、いつ日本から撤退するか不安だし…」
という方もいらっしゃると思います。
まあでも現状でFWD生命に経営上の問題はないと思ってますし、仮に買収されて再び社名が変わったとしても、原則的には買収先が既契約を引き継ぐので契約者の不利になる可能性は低いです。
それでも何となく不安を感じる方の受け皿になるのが、上表で比較したオリックス生命や、はなさく生命です。どちらも国内資本ですし、冒頭書いたとおりはなさく生命は日本生命のグループ会社。日本生命のブランド料に払ってると考えれば、決して高くはない保険料かなと。
はなさく生命「かんたん告知はなさく医療」のデメリット
先進医療特約は加入から1年間保障半額。
繰り返しますが、先進医療特約は加入から1年間保障半額です。例えば、治療費300万円かかったとしても、保障は150万円。
メリットのところで挙げた他社の緩和型医療保険だと、
FWD生命:1年目から満額保障
オリックス生命:1年目は半額保障。2年目から満額保障。
です。1年目から満額保障する緩和型医療保険もあります。
入院1回のカウント方法に注意。
入院給付金の入院1回のカウント方法は、最近増えてきている
「180日以内の再入院は同一の原因であるかを問わず1回の入院とみなす」
方式です。
一般的な医療保険は異なる原因で180日以内に再入院した場合を、別々の入院として扱います。例えば、
1回目の入院:肺炎で20日入院した。
2回目の入院:1回目の入院を退院してから30日後に大腸がんで60日入院した。
といった場合、1回目と2回目の原因が異なるので別々の入院として扱います。入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、
1回目の入院:20日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:60日分の入院給付金をお支払い
なので、合計80日分の入院給付金を受け取れます。
一方で、はなさく生命は異なる原因でも180日以内の再入院は同じ入院とカウントします。↑と同じケースで入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、
1回目の入院:20日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:1回目に20日支払っているので、未消化の40日分の入院給付金をお支払い
ということで、合計60日分の入院給付金しか支払われません。
異なる原因で連続して入院することは稀だと思いますが、全くない話ではありません。この点はやや注意です。
復活制度がない。
一般的な生命保険には復活制度があります。
例えば、
- 口座振替で契約していたけど、口座に入金し忘れた。
- クレジットカードの支払限度額を超えてしまっていた。
といったとき、2ヶ月間保険料の支払いがなければ、保険契約は一旦失効します。しかし、その後(概ね3年以内)に保険料の支払いを再開できれば、同じ条件で保険契約を「復活」させることができます。これが復活制度です。
しかし、はなさく生命には復活制度がありません。保険契約が一旦失効すると再契約する必要があります。
再契約すると、間違いなく保険料は上がります。
例えば、40歳の時に契約し、50歳で失効した場合、再契約すると50歳で契約した時の保険料となります。医療保険は年齢が上がると保険料も上がります。50歳で契約した保険料は確実に高くなります。
ちゃんと毎月保険料を支払っていればデメリットにはなりませんが、ついうっかりと言うこともあります。この点は注意しておきましょう。
はなさく生命「かんたん告知はなさく医療」の評価
評価:A(S、A~Cで判定)
保障内容は悪くありません。主契約できっちり入院と手術が保障されますし、オプションも必要十分にそろっています。3大疾病一時金も悪くはありませんし、抗がん剤治療特約もあります。
保険料も決して高くはありません。メリットで比較したとおり緩和型医療保険はFWD生命が飛び抜けてますが、はなさく生命は2位グループの真ん中といったところ。
よって評価は「A」としました。S評価のFWD生命には及ばないけど、十分候補に入る緩和型医療保険です。
比較対象として以下を挙げておきます。
●FWD生命「FWD医療引受緩和」
保障内容も保険料も他社の一歩先を進んでます。気になるのは外資系でコロコロと社名が変わる点。持病のある方や、大きな病気を経験された方だと、医療保険の乗り換えは難しく、この点はちょっと不安に思うかも(僕はあまり気にしてませんが…)。
●三井住友海上あいおい生命「&LIFE 医療保険Aセレクト(引受緩和型)」
オプションの種類が豊富で、保険料はFWD生命に次ぐ2位グループの上位。財閥系のグループ会社という安心感もあります。
●メディケア生命「新メディフィットRe(リリーフ)」
こちらもオプションの種類が豊富で保険料は2位グループの上位。親会社は国内大手の住友生命です。
緩和型医療保険は下記で比較してますので、こちらもご参考に。
上記の比較記事にも書いてますが、緩和型医療保険の加入条件(告知事項)を満たせなかった場合は、超緩和型のなないろ生命「なないろメディカルスーパーワイド」が最後の希望です。
はなさく生命「かんたん告知はなさく医療」の相談をするなら。
はなさく生命「かんたん告知はなさく医療」は全国の保険ショップで取り扱ってます。ご近所の保険ショップでも取り扱っているはず。
しかし、いざ保険ショップに行ってみて、
「あー、すいません、うち、はなさく生命やってないんですよ」
なんて言われたら立ち直れないですよね。そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがはなさく生命を取り扱っているか確認しておきましょう。
手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックなら、はなさく生命はもちろんのこと、比較記事で取り上げた全ての保険会社と提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
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保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」
という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
①保険クリニックのサイトにアクセスする。
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50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。はなさく生命はもちろんのこと、比較記事で取り上げた全ての保険会社と提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。
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【保険ショップの検索・予約なら】保険相談ニアエル
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近所に保険クリニックがない場合は、保険相談ニアエルで最寄りの保険ショップを検索してみてください。保険ショップには複数回相談に訪問することもあるので、自宅との距離のは割と重要です。
保険相談ニアエルは全国1,500店舗の保険ショップを区市町村単位で検索できます。保険ショップに関する
- 取り扱っている保険会社
- 実際に利用した人の口コミ
- 営業時間、交通アクセス等の基本情報
といった情報も掲載されています。取り扱っている保険会社が事前にわかるので、希望していた保険を提案されなかった!といった悲劇もないですし、厳しい口コミもそのまま掲載されているので、ちゃんと選べば安心して相談ができるかなと。
また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で
- 相談希望日時
- 氏名
- 生年月日
- 電話番号
- 相談内容(保険見直しor新規加入orその他)
だけ入力すれば完了。1分程度で終わる作業です。
予約した後には店舗から電話で予約確認があります。電話の際にざっくりと相談したい内容だとか、その他の要望(女性スタッフ希望等)を伝えておけば、相談もスムーズに進みます。
もちろん予約は無料です。気軽に予約して大丈夫です。
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生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。
生命保険の相談はもちろん無料です。
しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:はなさく生命「かんたん告知はなさく医療」
保障内容は悪くありません。主契約もしっかりしてますし、オプションも必要十分にそろってます。
保険料も高くはありません。業界最安値クラスとはいきませんが、安い方には分類されます。
また、知名度は高くないはなさく生命ですが、日本生命のグループ会社です。持病がある方や大きな病気を経験された方だと、医療保険の乗り換えはそうかんたんにはできません。契約した保険と一生涯つきあうことが多く、保険会社への信頼感だとか安心感は重要です。
全般的にはよくできた緩和型医療保険でしょう。
比較対象として以下を挙げておきます。
●FWD生命「FWD医療引受緩和」
保障内容も保険料も他社の一歩先を進んでます。気になるのは外資系でコロコロと社名が変わる点。持病のある方や、大きな病気を経験された方だと、医療保険の乗り換えは難しく、この点はちょっと不安に思うかも(僕はあまり気にしてませんが…)。
●三井住友海上あいおい生命「&LIFE 医療保険Aセレクト(引受緩和型)」
オプションの種類が豊富で、保険料はFWD生命に次ぐ2位グループ。財閥系のグループ会社という安心感もあります。
●メディケア生命「新メディフィットRe(リリーフ)」
こちらもオプションの種類が豊富で保険料は2位グループ。親会社は国内大手の住友生命です。
保険クリニックなら、はなさく生命はもちろんのこと、比較記事で取り上げた全ての保険会社と提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれるので、迷ったら手っ取り早いのは保険クリニックです。
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※2022年8月更新