【評価B】チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」のデメリットと評価

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」の主契約はシンプルに抗がん剤治療保障のみ。

保障対象の抗がん剤治療には、欧米では承認されて使用が進んでいるものの、日本では承認が遅れていて健康保険が適用されない(全額自己負担)最新のやつも含まれます。最近増えている自由診療の抗がん剤治療も保障対象に含むタイプのがん保険ですね。

また、保障内容がシンプルなので、主契約に限れば月々の保険料は激安です。

「医療保険には既に加入しているけど、抗がん剤治療の保障がない…」

「いま入ってるがん保険は自由診療の抗がん剤治療が保障対象外…」

といった場合に候補となるのがチューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」です。

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」ここがポイント
  • 治療ベースで保障するがん保険です。
  • 主契約だけなら保険料は激安です。
  • 自由診療の抗がん剤治療も保障対象です。

がん保険は大きく3つのタイプに分けることができます。

①入院ベースで保障するがん保険。よくある「入院1日1万円!」といった保障内容のがん保険です。入院日数×入院給付金(5千円とか1万円)を受け取ることができます。

②一時金ベースで保障するがん保険。がんと診断されたらまとまった金額(100万円とか)がドンっと給付されるがん保険です。

③治療ベースで保障するがん保険。手術・抗がん剤・放射線といったがんの治療を受けた月に定額(10万円とか)が給付されるがん保険です。

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」は典型的な「③治療ベースで保障するがん保険」です。

がんの入院は短期化していて平均20日程度で退院できるので、①は時代遅れになりつつあります。現在のがん保険の主流は②と③です。チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」は時代の流れに沿ったがん保険でしょう。

がん保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。

がん保険の選び方

リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の3点です。

  1. 先進医療特約の保障内容。保険料が一生涯変わらない終身型であること、保障額上限が2,000万円であること。できれば一時金を受け取れることの3点が重要です。
  2. がん診断一時金の給付条件。がん診断一時金の給付条件は生命保険各社バラバラです。差が出るのは一時金の2回目以降の給付条件です。2回目以降の給付間隔が1年に1回で、給付条件に通院が含まれているのがベストです。
  3. 抗がん剤治療の保障範囲。保障回数上限が120回もしくは無制限で、健康保険が適用されない自由診療の抗がん剤治療も保障対象となっていればベストです。

まずはざっと概要を書いておきます。上記3点について、チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」の概要と評価は以下のとおりです。

項目 内容 評価
先進医療特約の保障内容 タイプ:終身型
保障額上限:2,000万円
一時金:20万円
A
がん診断一時金の給付条件 給付回数:無制限
給付間隔:2年
1回目の給付条件:がんと診断確定
2回目以降の給付条件:がんで入院
C
抗がん剤治療の保障範囲 給付回数:120回(自由診療は12回)
自由診療の抗がん剤治療が保障対象
A
30歳の月額保険料
(抗がん剤10万円・自由診療抗がん剤20万円)
男性:620円
女性:770円
A
40歳の月額保険料
(抗がん剤10万円・自由診療抗がん剤20万円)
男性:860円
女性:990円

先進医療特約は問題ありません。一生涯保険料が変わらない終身型ですし、限度額も他社同等の通算2,000万円。交通費や宿泊費に使える一時金も潤沢に支払われます。

一時金の給付条件はイマイチです。給付間隔は2年に1回で、2回目以降は入院が条件。最近のがん保険は「1年に1回、2回目以降は入院もしくは通院で治療を受けていればお支払い!」がスタンダードなので、一時金を重視するなら他社のがん保険を検討した方がよいでしょう。

また、抗がん剤治療の保障範囲は良いです。冒頭書いたとおり、保障対象には全額自己負担となる自由診療が含まれます。他社の抗がん剤治療保障は健康保険が適用される範囲の抗がん剤治療に限定されることもあり、この点はメリットですね。

主契約に限定すれば保険料は激安。主契約に限定すればコスパ良好ながん保険です(オプションを追加していくと高くなる)。

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チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」の基本情報

まずは基本情報を一覧にしました。他のがん保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。

保険の種類 【がん保険】
・がんに備える保険です。
・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。
・保険料が値上がりすることはありません。
主契約 【抗がん剤治療給付金】
公的健康保険が適用される抗がん剤治療を受けた月に定額給付。
自由診療抗がん剤治療給付金】
自由診療の抗がん剤治療を受けた月に定額給付。
特約(オプション)
【悪性新生物保険料払込免除特約】
がんと診断された場合に、以降の保険料支払いを免除。
【ガン先進医療特約】
先進医療の技術料実費と一時金を給付。
【ガン通院特約】
通院1日に対し定額給付。
【ガン診断特約】
所定の条件を満たした場合に一時金給付。
【ガン治療特約】
ホルモン剤治療(自由診療含む)・緩和療養等の治療を受けた月に定額給付。
【ガン手術特約】
手術・放射線治療1回に対し定額給付。
【ガン入院特約】
入院1日に対し定額給付。
【ガン診断後ストレス性疾病特約】
ガンと診断された5年以内にストレス性疾患と診断された場合に一時金給付。
保険料を支払う期間 10年間・55歳まで・60歳まで・65歳まで・70歳まで・75歳まで・80歳まで・終身払(一生涯)から選択可能。
保険料を支払う回数 月払・年払から選択可能。
保険料を支払う方法 口座振替、クレジットカード払から選択可能。
保障される期間 終身(一生涯)
加入方法 対面・郵送・ネット

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」の保障内容を評価します。

冒頭のところで先進医療特約・がん一時金・抗がん剤治療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。

【主契約】抗がん剤治療給付金/自由診療抗がん剤治療給付金

給付金 給付額 給付条件 給付間隔
抗がん剤治療給付金 10万円~30万円の範囲で選択可能。
(5万円単位)
公的医療保険制度の給付対象となる抗がん剤治療を受けたとき。 月1回
自由診療抗がん剤治療給付金 Ⅰ型:抗がん剤治療給付金の2倍
Ⅱ型:抗がん剤治療給付金の4倍
欧米で承認された所定の抗がん剤治療のうち、抗がん剤治療給付金対象外(公的医療保険制度の給付対象外)となる治療を受けたとき。 月1回
(最大12回)

主契約は抗がん剤治療に対する保障です。抗がん剤治療を受けた月に定額給付されます。

抗がん剤治療が必要になるケースは大きく2パターンあります。

  1. 手術でがんを切除できて、再発予防するための抗がん剤治療。
  2. 手術でがんを切除できず、進行を遅らせるための抗がん剤治療。

1のケースはあっさりと抗がん剤治療は終了します。働きながらの治療も不可能ではないので、経済的なピンチに陥ることもそんなにありません。

本当に怖いのは2のケースです。この場合は副作用が辛くて満足に働くことも難しく、収入減もあり得ます。治療の終わりも見えなくなり、銀行口座の残高が徐々に減っていく抗がん剤ドロ沼にハマります。

ベッドの上で虚空を見上げながら

「あ、これ、やばいかも…」

と、メンタルが削られまくるなかで、毎月10万円といった定額を銀行口座に振り込んでくれるのがチューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」です。

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」の大きな特徴は自由診療の抗がん剤治療が保障対象となる点でしょう。欧米では承認されているものの、日本では承認が遅れている抗がん剤治療を受けた月にも一時金が給付されます。

抗がん剤治療を受けた方のうち、2割弱が自由診療を併用したというデータもあり、最近は自由診療が極々マイナーな治療方法とは言えなくなってきています。また、自由診療の抗がん剤治療は月100万円を超えることもあり、この金額が全額自己負担はかなり厳しい…。

他社のがん保険だと、保障範囲が健康保険適用内の抗がん剤治療に限定されることもあります。自由診療の抗がん剤治療が保障される点はチューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」のメリットでしょう。

ちなみにですが、同じく自由診療の抗がん剤治療を保障対象とするがん保険にFWD生命「がんベスト・ゴールド」メディケア生命「メディフィットがん保険」があります。違いはその保障限度額。

チューリッヒ生命:抗がん剤治療給付金の2倍×12回(Ⅰ型の場合)
メディケア生命:抗がん剤治療給付金の2倍×24回
FWD生命:治療費実費を保障期間通算3,000万円

抗がん剤治療給付金は10万円程度を設定することが多いのでメディケア生命は480万円程度、チューリッヒ生命は240万円程度が保障上限。FWD生命がダントツで大きな保障額になることがわかります。自由診療の抗がん剤治療保障を重視する場合は、FWD生命「がんベスト・ゴールド」も要チェックです。

【重要ではありません】悪性新生物保険料払込免除特約

よくCMでみる「以降の保険料は頂きません!」っていう保障です。

がんと診断された場合に、以降の保険料支払いが免除されるのですが、チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」はそもそも保険料が安いため、あまり効果的ではありません。

悪性新生物保険料払込免除特約はもちろん有料オプションです。付加するとググっと保険料が上がります。必要性は低いでしょう。

【重要です】ガン先進医療特約

給付額 給付条件
・先進医療の技術料実費(保障期間通算で2,000万円まで保障)
・一時金20万円
先進医療を受けた場合。

先進医療とは、公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので治療費は全額自己負担。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その医療費実費を保障してくれる特約です(2,000万円まで保障)。

例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の進化版。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。

重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。

しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。

先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。

以下、ポイントです。

  • 【GOOD!】保障期間通算で2,000万円まで保障。
  • 【GOOD!】一時金20万円の給付あり。

保障上限2,000万円は他社同等。悪くありません。

また、先進医療を対応できる病院は限られているため、遠方に移動することもあり得ます。一時金はその場合の宿泊費・交通費に使われることを想定しています(一時金が給付されないがん保険もあります)。20万円あればちょっとした観光もできるでしょう。

保障内容は他社と比較して悪くありません。特約保険料も月100円程度なので、基本的には付加しておくべきオプションです。

【重要ですが…】ガン診断特約

給付額 給付条件 給付間隔 上皮内がん
50万円から100万円の範囲で選択可能 【1回目】がんと診断された場合。
【2回目以降】がんで入院した場合。
2年に1回(給付回数無制限) 給付対象(0.1倍)

がんと診断された場合に一時金が給付される特約です。治療の早い段階でまとまった金額(100万円とか)を受け取れるので、

「がん保険、入っておいてよかった…」

と分かりやすく実感できるのが、こちらの一時金特約。働けなくなった場合の生活費補填、がんの医療費、入院中の諸費用等、様々な用途に使える便利な一時金です。

特にガン診断特約が役立つのは、がんが失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方。

東京女子医大の調査ではがんと診断されてから、フルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。

そんなときに100万円を銀行口座に振り込んでくれるのがガン診断特約です。生活を破綻させないために必要な特約です。

以下、ポイントです。

  • 【BAD】給付間隔が2年に1回。
  • 【BAD】2回目以降の給付は入院が条件。通院治療だけでは給付されない。
  • 【BAD】上皮内がんだと保障額が減額される。

他社のがん保険と比較すると保障条件はイマイチ。

給付間隔は2年に1回。最近のスタンダードは1年に1回です。がんなんて2年以内に再発することは珍しくありませんが、

「前回から2年経過していないので、一時金お支払いできませんよ」

と言われて終了です。がんが再発して凹んでるところに追い打ちをかけられます。この点はデメリットでしょう。

また、2回目以降の給付条件は入院に限定されます。通院治療だけの場合は一時金が支払われません。例えば、放射線治療なんて通院で受けることが多いのですが、入院がなければ一時金は給付されません。最近のがん保険は入院でも通院でも治療を受けていれば一時金給付されるので、この点もデメリット。

また、がんの進行度によって保障額が変わります。

①上皮内がん:がん診断給付金の0.1倍
②ステージⅢのがん:同1.0倍
③ステージⅣのがんおよび特定のがん:同1.5倍
④上記以外のガン:同0.5倍

上皮内がんとはがん細胞が血管やリンパ管に到達していない初期のがんを指します。

「早めに見つかって良かったですね」

と言われるのが、上皮内がん。上皮内がんの給付額は0.1倍なので一時金100万円で契約していれば10万円。

まあ確かに上皮内がんだと治療費もそんなにかかりませんが、他社のがん保険は上皮内がんも通常のがんと同じ扱いをすることが多いので、この点もデメリットでしょう。特に乳がんは上皮内がんであっても通常のがんと同程度の治療費がかかることもあります。女性は注意です。

ちなみに、先ほど一時金の給付間隔が2年に1回と書きましたが、がんが進行すれば2年以内でも差額が支払われます。

例えば、一時金100万円で契約していた場合、

ステージⅡのがんと診断されたら100万円×0.5倍の50万円お支払い

数か月後にステージⅢに進行したら100万円×1.0倍の100万円から既に支払った50万円を差し引いた50万円をお支払い

さらにステージⅣへ進行したら、100万円×1.5倍の150万円から既に支払った50万円×2回を差し引いた50万円をお支払い

です。

合理的な保障内容とは言えますが、他社の

「入院でも通院でも治療を受けていれば1年に1回100万円!」

といったシンプルな条件と比較して、特約保険料が特段安くなるわけでもなく…。だったら他社の方が良いかなと感じます。

【重要ではありません】ガン通院特約

給付額 給付条件 保障期間 上皮内がん
通院1日あたり5,000円~30,000円の範囲で選択可能(1,000円単位) 入院日の前日から遡及して60日以内の通院、及び退院日の翌日から365日以内の通院 退院後通院期間あたり1入院120日まで 給付対象

がんで入院する前後の通院に対して、通院1日あたりに定額給付される特約です(入院のない通院は保障対象外)。

入院前の通院も保障対象となる点はメリットでしょう。他社は退院後の通院に限定されることもありますが、がんなんて通院で何度か検査をして、治療方針が決まってから入院することもあります。

まあでも給付額は通院1日5,000円程度なので、

「保険金請求の手続きする方がめんどくさい!」

ということがけっこうあります。必要性は薄いかと。

【重要ではありませんが…】ガン入院特約

給付額 給付条件 保障期間 上皮内がん
入院1日あたり5,000円~30,000円の範囲で選択可能(1,000円単位)。 入院したとき。 無制限 給付対象

入院1日あたりに定額給付される特約です。

がんの入院治療は短期化しています。入院日数の平均は以下のとおりです。

胃の悪性新生物:22.3日
結腸及び直腸の悪性新生物:16.4日
肝及び肝内胆管の悪性新生物:20.8日
気管、気管支及び肺の悪性新生物:21.1日
(参考:生命保険文化センター

がん系の入院は平均20日程度で退院できます。意外と短いですよね。

とはいえこれは平均です。入院が長期化する可能性はゼロではありません(水泳の池江璃花子さんは10ヶ月入院されたそうです)。

がん保険の目的が、

「確率は低いけど、発生したら壊滅的なダメージを受けるリスクに備えること」

にあるとすれば、余裕があれば付加しても良い特約です。

【重要です】ガン手術特約

給付額 給付条件 保障期間 上皮内がん
手術1回あたり10万円~60万円の反映で選択可能。
(5万円単位)
所定の手術・放射線治療を受けたとき。 回数無制限 給付対象

がんの3大治療は

  • 手術
  • 抗がん剤
  • 放射線治療

と言われていますが、主契約が保障するのは抗がん剤治療のみ。主契約が保障していない手術と放射線治療を保障するのがガン手術特約です。保障内容は悪くありませんし、付加しておいた方が安心でしょう。

ちなみにですが、以下の女性特有手術を受けた場合、おまけ程度に保障額が上乗せされます。

①乳房観血切除術
②子宮摘出術
③卵巣摘出術
④子宮・子宮附属器にかかる手術(②③を除く)
⑤乳房再建術(①を受けたことによる手術)

他社にも同じようなオプションがありますが、他社だと保障対象の手術が①②③⑤のみになることがあります(④が保障対象外)。なので、チューリッヒ生命は保障範囲はやや広め。

ただし、保障額が大きくはないんですよね。保障額はガン手術給付金の0.5倍なので、ガン手術給付金を10万円とすれば5万円です。

まあでも、平均からすると女性特有のがんが治療費がものすごい高くなるということはありませんし、高額療養費制度を利用すれば月々の医療費上限はある程度決まります。最近は乳房再建術にも健康保険が適用されます。

上記①~⑤はメンタル的にもきつい手術なので、上乗せ分は自分へのご褒美に退院後にパーッと使うで良いと思います。5万円もあれば十分楽しめるでしょう。

【重要です】ガン治療特約

給付金 給付額 給付条件 上皮内がん
ホルモン剤治療給付金 5万円/月 公的医療保険制度の給付対象となる所定のホルモン剤治療を受けたとき。 給付対象
自由診療ホルモン剤治療給付金 10万円/月
(12回限度)
所定のホルモン剤が処方・投与される次のいずれかの治療を受けたとき
①欧米で承認され、かつ公的医療保険制度対象外の治療
②先進医療または患者申出療養による療養であること
給付対象
ガン緩和療養給付金 5万円/月
(12回限度)
公的医療保険制度の給付対象となる所定のガン性疼痛緩和の療養を受けたとき。 給付対象
ガン治療関連給付金 5万円/月
(12回限度)
医科診療報酬点数表または歯科診療報酬点数表の算定対象となる治療を受けたとき。 給付対象

主契約とガン手術特約の保障範囲に含まれない様々な治療を保障対象とするのがガン治療特約です。

「通院でも入院でも、がんの治療を受けたら毎月定額給付しますよ!」

という意味合いの特約ですね。

ホルモン剤は女性だと乳がん、男性だと前立腺がんの治療なんかに使われますが、女性が受ける乳がん再発予防のためのホルモン剤治療は5年から10年の長期に渡ることあります。

本特約はホルモン剤治療を受けた月に5万円保障。通算で600万円保障なので、最大120ヶ月保障されます。最近はホルモン剤治療を無期限で保障するがん保険も発売されてますが、120ヶ月あればまあまあ安心できるかなと。女性は優先度高めのオプションでしょう。

また、緩和療養とは痛みを和らげるような治療です。モルヒネを打つとかそういう状態です。

むかしは手の施しようがない末期に緩和療養が使われてましたが、最近は治療の初期から使われることが増えています(ムダに痛みを我慢しても仕方ない)。

まあでもやっぱりよく使われるのは末期。末期になれば3大治療を受けることもなくなるので、保障が切れることも多いでしょう。保障が途切れてから亡くなるまでの最期の数か月を支えるのが本特約です。残された家族のためにも、優先度は高めです。

【重要ではありません】ガン診断後ストレス性疾病特約

給付額 給付条件
5万円・10万円・20万円から選択可能 ガンと診断確定された後5年以内に、所定のストレス性疾病と診断されたとき。

がんが原因でうつ病等のストレス性疾患を患った場合に一時金を給付される特約です。

がんと診断されれば誰しもがものすごい凹みます。楽観的な方なら2週間程度で元の精神状態に戻れるのですが、20%程度の方はそのままうつ病を発症してしまうといったデータがあります。そこを保障するのが本特約。

じゃあ必要かと言うと微妙です。5万円~20万円の金額を1回だけ受け取ったところで、何に使うのか。いまいち用途がわからない特約です。

【使えます】無料セカンドオピニオンサービス

がんで絶望的な状況に陥ると、主治医以外の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞きたくなります。しかし、一般人には医師の知り合いなんていないですよね。そんなときに、無料で医師を紹介してくれるサービスはかなり役に立ちます。

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」は株式会社ライフケアパートナーズと提携して、無料のセカンドオピニオンサービスを提供しています。専門相談員(看護師)が専門医を紹介してくれます。

【シミュレーション】僕が「終身ガン治療保険プレミアムZ」に入るなら。

僕がチューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」に入るなら、以下の保障内容にします。

  • 主契約:抗がん剤治療給付金10万円(Ⅰ型)
  • 特約:ガン先進医療特約、ガン治療特約、ガン手術特約

抗がん剤治療給付金は月10万円でⅠ型(自由診療の場合は月20万円保障)とします。高額療養費制度を前提とすれば、僕の年収なら保障額は月10万円で十分。

また、がんの3大治療(手術・抗がん剤・放射線)はカバーしておきたいので、ガン手術特約も付加しておきます。これにガン治療特約も付加しておけば、がんの治療は一通り保障対象になります。治療費はこれで概ねカバーできるかと。

一方で、入院特約・通院特約・診断特約は外しました。診断特約は付加しておきたいのですが、保障がちょっと弱いんですよね。あとは余裕があれば入院特約を付加して、長期入院に備えれれば、そこそこ安心できる保障内容になると考えています。

このシミュレーションで40歳男性の保険料は月2,310円、40歳女性は月2,140円。保険料はこのあと比較していきます。

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」のデメリット

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」ここにご注意!
  • 【check】一時金の給付条件がイマイチ。
  • 【check】オプションを付加して万能型にすると保険料は高くなる。

繰り返しますが、一時金保障(ガン診断特約)の保障条件はイマイチです。2年に1回給付だったり、2回目以降は入院に条件が限定されていて通院治療だけだと給付されなかったり、上皮内がんだと保障額が減額されたりと、デメリットが目立ちます。

一時金保障を重視するのであれば、他社のがん保険を検討した方がよいでしょう。

また、主契約は抗がん剤治療の保障のみ。がんの3大治療(手術・抗がん剤・放射線治療)のうち、ひとつしか保障されません。メインのがん保険とするには保障の弱さを感じます。

そこで様々なオプションを追加して全方位に備えられる万能型にしていくのですが、そうなると保険料は高くなります。

ここで万能型にした場合の保険料を比較してみます。比較対象は同じ治療保障タイプのがん保険であるSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」とします。

終身ガン治療保険プレミアムZ 勇気のお守り(がん治療給付型)
保障内容 抗がん剤治療10万円/月
自由診療抗がん剤治療20万円/月
ホルモン剤5万円/月
自由診療ホルモン剤10万円/月
緩和療養5万円/月
がん手術10万円/1回
放射線治療10万円/1回
その他治療5万円/月
がん先進医療特約
がん診断一時金100万円
抗がん剤治療10万円/月
自由診療抗がん剤治療20万円/月
ホルモン剤10万円/月
自由診療ホルモン剤20万円/月
緩和療養10万円/月
がん手術10万円/月
放射線治療10万円/月
入院10万円/月
自由診療乳房再建術10万円/1回
がん先進医療特約
がん診断一時金100万円
非喫煙者も喫煙者も保険料は同じ 非喫煙者 喫煙者
30歳男性 3,460円 2,331円 2,441円
30歳女性 3,340円 2,881円 3,511円
40歳男性 4,620円 3,361円 3,531円
40歳女性 4,050円 3,761円 4,661円

保障内容は極力合わせてますが、ぴったり一致とはなってません。「勇気のお守り」の方が手厚くなっているかと。

大きな違いは一時金の給付条件です。「勇気のお守り」は1年に1回給付で、2回目以降は入院もしくは通院で給付。上皮内がんも同額給付です。この点はチューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」にはないメリットですね。

また、SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」は非喫煙者だと保険料が割引されます。タバコを1年間吸わないと保険料が割引されます。

まあでも割引適用有無に関わらず、保険料は男性は「勇気のお守り」の勝ち、女性は非喫煙者であれば「勇気のお守り」の勝ち、喫煙者だと「終身ガン治療保険プレミアムZ」の勝ちですね。ただし、保障内容の手厚さを加味すれば、喫煙者の女性も「勇気のお守り」を候補に入れた方がよいと感じます。

この後のメリットにも書いてますが、チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」は

「いま入ってるがん保険の抗がん剤治療の保障がイマイチ(自由診療が保障対象外とか)。なので、抗がん剤治療の保障を手厚くしたい」

といった場合のちょい足しに使えます。

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」のメリット

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」ここがポイント!
  • 【check】自由診療の抗がん剤治療保障を追加したい場合はおすすめ。

主契約だけだと保険料は激安です。主契約のみ保険料は以下のとおり。

30歳男性:620円/月
30歳女性:770円/月
40歳男性:860円/月
40歳女性:990円/月

この保険料で健康保険適用内の抗がん剤治療を受けたときに月10万円、自由診療の抗がん剤治療だと月20万円です。これは安い。

デメリットに書いたとおり、メインのがん保険とするためにオプションを付加していくと保険料は他社より高くなりますが、主契約に絞れば競争力のある保険料です。抗がん剤治療の保障を強化したい方に向いているがん保険ですね。

※チューリッヒ生命の最低保険料は月1,500円です。保険料を支払う期間を終身ではなく、少しだけ短くしてみたり、保険料を年払いにしてみましょう。

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」の評価

評価:「B」(S、A~Cで判定)。

一芸に秀でたがん保険です。

「いま入ってるがん保険の抗がん剤治療の保障がちょっと弱い…。自由診療の抗がん剤治療も保障してほしい…」

といった場合に使えます。主契約はシンプルに抗がん剤治療の保障のみですが、自由診療の抗がん剤治療も保障対象に含みます。そして主契約に限れば保険料は激安。

一方で、メインのがん保険とするには頼りなさを感じます。主契約は抗がん剤治療保障だけなので、オプションでその他の保障を追加していくと保険料は比較的高め。一時金の給付条件もイマイチ。

よって評価は「B」が妥当と感じます。刺さる人には刺さるがん保険ですね。

比較対象として下記のがん保険を挙げておきます。

SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」。メインに据えられるがん保険です。男性、もしくはタバコを吸わない女性であれば保険料は業界最安値クラスです。自由診療の抗がん剤治療も保障対象にできますし、その他の保障にも大きな欠点はありません。多くの方にとって最有力となるがん保険です。

FWD生命「がんベスト・ゴールド」。保険料はやや高めですが、自由診療となる抗がん剤治療の保障を手厚くしたいのなら、「がんベスト・ゴールド」が最有力の候補となります。通算3,000万円は桁違いの保障額です。その他の保障内容にも大きな問題はなく、きれいにまとまってるがん保険です。

がん保険全般の比較は下記リンク先でやってます。こちらもご参考に。

がん保険の保険料比較

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」の相談をするなら。

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」はご近所の保険ショップで相談できます。

ただし、チューリッヒ生命を扱っている保険ショップってそんなに多くないんですよね。フラッと保険ショップに立ち寄ってみて、

「うち、チューリッヒ生命の保険、取り扱ってないですよ」

なんて言われたら悲しいですよね。そんなことがないように事前に調べておきましょう。

手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックなら、チューリッヒ生命はちろんのこと、この記事で比較対象としたSOMPOひまわり生命・FWD生命とも提携しています。3社間の比較も可能です。

注意!保険ショップは予約しましょう!
保険ショップへの飛び込み相談も可能ですが、スタッフが事前準備できないため最適なプランにたどり着けないことがあります(事前準備にはけっこう時間がかかります)。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。

【オリコン顧客満足度3年連続No.1!】保険クリニック

  • オリコン社顧客満足度調査にて、3年連続No.1を獲得しています。
  • 全国250店舗以上の窓口で相談できます。オンラインでの相談も可能。もちろん相談は無料です。
  • 50社以上の保険会社と提携しています。

保険クリニックの予約は↓をクリック!

保険クリニック

保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。

わかりやすく実績を確認できるのが、オリコン社が毎年行っている保険ショップの顧客満足度調査です。利用者5,826人に対し、保険ショップ全28社に関するアンケート調査を実施。見事に3年連続顧客満足度No.1を獲得しています。

(引用:https://life.oricon.co.jp/rank_hokenshop/

注目すべきはアフターフォローです。

亡くなったら保障対象になる死亡保険に生命保険会社と揉める要素はありません。一方で、微妙なグレーゾーンが存在するがん保険は、医師が書く診断書の表現ひとつで保障対象にならないことがあります。

そんなときに、

「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」

といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけ。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。

保険ショップ全28社のなかで、保険クリニックはアフターフォローの満足度もNo.1です。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。

実際に利用した方の口コミは以下のとおり。

「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」

という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。

予約は簡単です。

①保険クリニックのサイトにアクセスする。

保険クリニック

②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。

③予約日時を選択する。

④以下を入力して予約完了。

  • 相談方法(来店or訪問)
  • 名前
  • 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
  • 要望等(任意入力)

これで予約は完了。1分もあれば予約できます。

50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。チューリッヒ生命はもちろんのこと、比較対象としたFWD生命・SOMPOひまわり生命とも提携しているので、比較もかんたんにやってくれます。

もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫ですよ。

保険クリニックの予約は↓をクリック!

保険クリニック

【相談場所を選びません!】マネードクター

マネードクターの予約は↓をクリック!

マネードクター

最寄りに保険クリニックがない場合は、マネードクターを検討してみてください。マネードクターも全国の店舗でも相談できますが、予約をすれば自宅でも職場でも近所の喫茶店にでも訪問して相談を受けてくれます。

相談場所を選ばないので、

「自宅の近くに保険ショップがない…」

「わざわざ保険ショップまで行くの面倒くさい!」

「子供が小さくて、保険ショップまで行けない…」

そんな方にはぴったりのサービスです。

ちなみにですが、マネードクターを実際に利用した人の口コミは以下のとおり。

もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。

マネードクターは30社以上の保険会社と提携しています。マネードクターもチューリッヒ生命はもちろんのこと、比較対象としたFWD生命・SOMPOひまわり生命とも提携してます。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。

マネードクターの予約は↓をクリック!

マネードクター

生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。

生命保険の相談はもちろん無料です。

しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、

「うーん、よく考えてみます…」

と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。

相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。

生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!

まとめ

公式サイト:チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムZ」

主契約は抗がん剤治療の保障のみ。最近増加してる自由診療の抗がん剤治療も保障対象になるがん保険です。さらに保障がシンプルなので保険料は激安。

「いま入ってるがん保険の抗がん剤治療の保障がちょっと弱い…。自由診療の抗がん剤治療も保障してほしい…」

といった場合のちょい足しとして使えるがん保険です。

しかし、メインのがん保険にするには保障に物足りなさを感じます。一時金の給付条件がイマイチだったり、オプションを追加していくと保険料が比較的高くなったり…。

メインのがん保険ならSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」が現在最も競争力があるかと。男性、もしくはタバコを吸わない女性であれば保険料は業界最安値クラスです。自由診療の抗がん剤治療も保障対象にできますし、その他の保障にも大きな欠点はありません。

また、自由診療の抗がん剤治療に対する保障を重視するならFWD生命「がんベスト・ゴールド」が最適です。保険料はやや高めですが、自由診療の抗がん剤治療を通算3,000万円保障は桁違いです。

ひとまずこの2社と比較した上で決めるのが、賢いがん保険の選び方でしょう。

とはいえ、比較なんて面倒ですよね。保険クリニックなら上記3社と提携しているので、かんたんに比較してくれます。迷ったら保険クリニックが手堅いです。

保険クリニックの予約は↓をクリック!

保険クリニック

※2022年9月更新

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