【評価A】メディケア生命「メディフィットがん保険」デメリットと評価

メディケア生命「メディフィットがん保険」は治療ベースで保障するがん保険です。

よくある「入院1日につき1万円!」といった入院ベースの保障ではなく、最近の主流である「抗がん剤治療を受けたら月10万円!」といった治療受けたら保障されるがん保険ですね。

治療ベースのがん保険としては後発組なので、他社のがん保険を研究してうまく良いとこ取りしてるなあと感じます。保障内容は現在発売されているがん保険のなかでは最高峰。

月々の保険料も保障内容を加味すれば決して高くはないでしょう。がんにがっちり備えたい方であれば候補に入るがん保険です。

メディケア生命「メディフィットがん保険」ここがポイント
  • 治療ベースのがん保険です。
  • 保障内容に大きな欠点は見当たりません。
  • 保険料は平均より安くなってますが、業界最安値クラスとまではいきません。

がん保険は大きく3つのタイプに分けることができます。

①入院ベースで保障するがん保険。よくある「入院1日1万円!」といった保障内容のがん保険です。入院日数×入院給付金(5千円とか1万円)を受け取ることができます。

②一時金ベースで保障するがん保険。がんと診断されたらまとまった金額(100万円とか)がドンっと給付されるがん保険です。

③治療ベースで保障するがん保険。手術・抗がん剤・放射線といったがんの治療を受けた月に定額(10万円とか)が給付されるがん保険です。

メディケア生命「メディフィットがん保険」は「③治療ベース」タイプのがん保険です。がんの入院は短期化していて平均20日程度で退院できるので、①は時代遅れになりつつあります。現在のがん保険の主流は②と③です。

がん保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。

がん保険の選び方

リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の3点です。

  1. 先進医療特約の保障内容。保険料が一生涯変わらない終身型であること、保障額上限が2,000万円であること。できれば一時金を受け取れることの3点が重要です。
  2. がん診断一時金の給付条件。がん診断一時金の給付条件は生命保険各社バラバラです。差が出るのは一時金の2回目以降の給付条件です。2回目以降の給付間隔が1年に1回で、給付条件に通院が含まれているのがベストです。
  3. 抗がん剤治療の保障範囲。保障回数上限が120回もしくは無制限で、健康保険が適用されない自由診療の抗がん剤治療も保障対象となっていればベストです。

まずはざっと概要を書いておきます。上記3点について、メディケア生命「メディフィットがん保険」の概要と評価は以下のとおりです。

項目 内容 評価
先進医療特約の保障内容 タイプ:終身型
保障額上限:2,000万円
一時金:15万円
A
がん診断一時金の給付条件 給付回数:無制限
給付間隔:1年or2年(選択可能)
1回目の給付条件:がんと診断確定
2回目以降の給付条件:がんで入院・通院
A
抗がん剤治療の保障範囲 給付回数:無制限
自由診療の抗がん剤治療も保障対象。
A
30歳の月額保険料
(基本給付金額10万円)
男性:640円
女性:920円
A
40歳の月額保険料
(基本給付金額10万円)
男性:950円
女性:1,250円

先進医療特約は問題ありません。一生涯保険料が変わらない終身型ですし、限度額も他社同等の通算2,000万円。交通費や宿泊費に使える一時金もあります。

一時金の給付条件も問題ありません。給付間隔は1年に1回を選択可能ですし、給付回数も無制限。2回目以降の給付条件に「通院」が含まれてる点もメリットでしょう。他社だと2回目以降の給付条件が「入院」に限定されることが多いのですが、入院でも通院でも保障対象となる点も安心です。

また、抗がん剤治療保障の保障対象には全額自己負担の自由診療も含まれます。一般的な抗がん剤治療保障は健康保険が適用される範囲の抗がん剤治療に限定されることもあり、この点もメリットでしょう。

保険料も決して高くはありません。平均より安いくらいなのですが、業界最安値クラスとまではいきません(このあと比較します)。

ちなみに、メディケア生命は住友生命のグループ会社です。ネットや保険ショップ専用の生命保険・医療保険を開発している生命保険会社で、親会社の住友生命が伝統(大量の営業職員や全国の支店網を維持するのが大変)に縛られてできないことをやってます。大手のグループ会社なので経営上の心配は無用でしょう。

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目次

メディケア生命「メディフィットがん保険」の基本情報

まずは基本情報を一覧にしました。他のがん保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。

保険の種類 【がん保険】
・がんに備える保険です。
・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。
・保険料が値上がりすることはありません。
基本保障
【抗がん剤治療給付金】
抗がん剤治療を受けた月に定額給付。
自由診療抗がん剤治療給付金】
自由診療となる抗がん剤治療を受けた月に定額給付。
【がん放射線治療給付金】
放射線治療を受けたときに定額給付(60日に1回)。
【がん手術給付金】
がんによる手術を受けたときに定額給付。
【がん骨髄移植給付金】
がんによる骨髄移植を受けたときに定額給付。
特約(オプション)
【先進医療・患者申出療養特約】
健康保険が適用されない先進医療・患者申出療養の技術料実費と一時金を給付。
【がん診断特約】
がんと診断された場合に一時金給付(2回目以降は入院・通院が条件)。
【がん保険料払込免除特約】

がんと診断された場合に、以降の保険料支払いが免除。
【がん通院治療特約】
通院1日に対し、定額給付。
【がん入院特約】
入院1日に対し、定額給付。
【女性がん手術特約】
女性の特定のがんの手術・乳房再建術を受けたときに一時金給付。
【がん緩和ケア特約】
緩和ケアを受けた月に定額給付。
保険料を支払う期間 55歳まで・60歳まで・65歳まで・70歳まで・75歳まで・80歳まで・終身払(一生涯)から選択可能。
保険料を支払う回数 月払・半年払・年払から選択可能。
保険料を支払う方法 口座振替、クレジットカード払から選択可能。
保障される期間 終身(一生涯)
加入方法 対面・郵送・ネット

メディケア生命「メディフィットがん保険」の保障内容を評価します。

冒頭のところで先進医療特約・がん一時金・抗がん剤治療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。

【主契約】抗がん剤治療給付金/自由診療抗がん剤治療給付金/がん放射線治療給付金/がん手術給付金/がん骨髄移植給付金

メディケア生命「メディフィットがん保険」の主契約は治療保障です。

主契約の保障内容は以下のとおり。

給付金 給付額 給付条件 給付間隔
抗がん剤治療給付金 2万円~30万円の範囲で選択可能。
(1万円単位)
公的医療保険制度の給付対象となる抗がん剤治療を受けたとき。 月1回
(回数無制限)
自由診療抗がん剤治療給付金 抗がん剤治療給付金の2倍 自由診療となる下記の抗がん剤治療を受けたとき。
・先進医療の対象となる抗がん剤治療
・患者申出療養の対象となる抗がん剤治療
・欧米で承認されている所定の抗がん剤治療
月1回
(最大24回)
がん放射線治療給付金 抗がん剤治療給付金と同額 公的医療保険制度の給付対象となる放射線治療を受けたとき。 60日に1回
がん手術給付金 抗がん剤治療給付金と同額 公的医療保険制度の給付対象となるがんによる手術を受けたとき。 回数無制限
がん骨髄移植給付金 抗がん剤治療給付金と同額 公的医療保険制度の給付対象となるがんによる骨髄移植を受けたとき。 回数無制限

主契約はⅠ型とⅡ型があり、

Ⅰ型:抗がん剤、自由診療抗がん剤、放射線治療が保障対象
Ⅱ型:抗がん剤、自由診療抗がん剤、放射線治療、手術、骨髄移植が保障対象

といった違いがあります。

抗がん剤治療・放射線治療は長期間に渡って受け続けることもありますが、手術・骨髄移植を毎月受けるといったことはありません。1回で終わることも多い手術・骨髄移植は保障対象外でも良い!といった割り切りができれば保険料が安いⅠ型もアリですが、Ⅰ型とⅡ型にそこまで大きな保険料差はないんですよね。

がんの3大治療は「手術・放射線・抗がん剤」と言われてますが、Ⅱ型なら3大治療全てカバーできます。僕ならⅡ型を選びます。

ちなみにですが、手術でがん細胞を切り取ることができれば、がんも怖くはありません。手術を受けるために2週間程度入院して、あとは再発予防のために副作用の軽い抗がん剤治療を数回打つか放射線治療を受ければ治療は終了。退院後に働くことも不可能ではないので、経済的なダメージもそんなに大きくはありません。

本当に怖いのは手術で切り取ることができないケースです。この場合は

短期入院or通院で抗がん剤を打つ→3週間自宅で安静にする

を繰り返す終わりの見えない治療になります。副作用の強い抗がん剤を用いることが多いので、満足に働くこともできず経済的なダメージも日増しに大きくなっていきます。

こういった「抗がん剤ドロ沼」で強い味方になるのが、抗がん剤治療を受けた月に10万円程度給付される抗がん剤治療保障です。メディケア生命「メディフィットがん保険」は主契約に抗がん剤治療保障が含まれているので、抗がん剤ドロ沼にハマり込んだとしてもある程度耐えられます。

また、自由診療の抗がん剤治療も保障対象です。

自由診療の抗がん剤治療には、日本では承認が遅れているものの、欧米では承認されて使用が進んでいる抗がん剤が含まれます。自由診療の抗がん剤治療は月100万円を超えることもあり、この金額が全額自己負担はかなり厳しいですよね(自由診療は全額自己負担です)。

さらに、抗がん剤治療を受けた方のうち2割弱は自由診療を併用しているというデータもあります。すでに自由診療は極々マイナーな治療方法とは言えなくなってきており、自由診療の抗がん剤治療が保障対象となる点はメディケア生命「メディフィットがん保険」のメリットです。

最近は自由診療の抗がん剤治療を保障対象とするがん保険が増えつつあります。例えば、SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」や、FWD生命「がんベスト・ゴールド」も自由診療の抗がん剤治療を保障対象にしてます。

3社の違いはその保障限度額。かんたんにまとめると、

SOMPOひまわり生命:抗がん剤治療給付金の2倍×12ヶ月
メディケア生命:抗がん剤治療給付金の2倍×24ヶ月
FWD生命:保障期間通算3,000万円

仮に抗がん剤治療給付金を10万円とすると、SOMPOひまわり生命は20万円を最大12ヶ月給付なので合計240万円。メディケア生命はちょっと長めの最大24ヶ月保障なので、480万円です。

一方で、FWD生命はダントツの3,000万円。実質的に無制限保障です。自由診療の抗がん剤治療保障を重視する方は、FWD生命「がんベスト・ゴールド」も要チェックです。

【重要です】先進医療・患者申出療養特約

給付額 給付条件
・先進医療、患者申出療養の技術料実費(保障期間通算で2,000万円まで保障)
・一時金15万円
先進医療を受けた場合。

先進医療とは、公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので治療費は全額自己負担。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その医療費実費を保障してくれる特約です(2,000万円まで保障)。

例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の一種。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。

重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。

しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。

先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。

以下、ポイントです。

  • 【GOOD!】保障期間通算で2,000万円まで保障。
  • 【GOOD!】一時金15万円の給付あり。
  • 【GOOD!】がん以外の治療も保障対象。
  • 【GOOD!】患者申出療養も保障対象。

保障内容は他社の先進医療特約よりも優れています。

ちょっと古いがん保険だと保障限度額が500万円とか1,000万円となることもあります。2,000万円限度は最近の標準です。悪くはありません。

また、先進医療を対応できる病院は限られているため、遠方に移動することもあり得ます。一時金はその場合の宿泊費・交通費に使われることを想定しています(一時金が給付されないがん保険もあります)。一時金が給付される点もメリットでしょう。

がん以外の先進医療も保障対象です。医療保険だとがん以外の先進医療も保障対象となりますが、がん保険の先進医療特約はがんに限定されるのが標準。まあ先進医療はほぼほぼがんに関わる医療ですが、聞いたこともないような難病の治療も含まれます。この点もメリットと言っていいでしょう。

そして、特約名称にあるとおり患者申出療養も保障対象に含まれます。

患者申出療養も先進医療と同様に治療費は全額自己負担。患者からの申出を起点として、公的医療保険が適用されない治療を受けられる制度です。将来的に保険適用につなげるためのデータ集積が目的だそうですね。

ただし、患者申出療養は普及しているとは言えません。厚生労働省の資料によると、令和2年7月1日から令和3年6月30日までに1年間で患者申出療養を受けた方は208人。現状だと患者申出療養を受ける確率はかなり低めです。

なので、先進医療のみを保障対象としている他社のがん保険と比較して、

「患者申出療養が保障対象!すごい!」

とまでは言えませんが、将来的に患者申出療養が普及する可能性を踏まえれば、メリットではあります。

先進医療・患者申出療養特約は他社と比較して優れています。特約保険料も月100円程度なので、基本的には付加しておくべきオプションです。

【重要です】がん診断特約

給付額 給付条件 給付間隔 上皮内がん
10万円から100万円の範囲で選択可能 【1回目】がんと診断された場合。
【2回目以降】がんで入院・通院した場合。
1年or2年
(給付回数無制限)
保障対象

がんと診断された場合に一時金が給付される特約です。治療の早い段階でまとまった金額(100万円とか)を受け取れるので、

「がん保険、入っておいてよかった…」

と分かりやすく実感できるのが、こちらの一時金特約。働けなくなった場合の生活費補填、がんの医療費、入院中の諸費用等、様々な用途に使える便利な一時金です。

特にがん診断特約が役立つのは、がんが失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方。

東京女子医大の調査ではがんと診断されてから、フルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。

そんなときにドカッと100万円を銀行口座に振り込んでくれるのが、がん診断特約です。生活を破綻させないために必要な特約です。

以下、ポイントです。

  • 【GOOD!】給付間隔が1年に1回で給付回数無制限。保険料を安くしたい場合は2年に1回も選択可能。
  • 【GOOD!】2回目以降の給付条件に通院が含まれている。入院していなくても保障対象。
  • 【GOOD!】上皮内がんも同額保障額。

一時金は条件を満たす限り回数無制限で給付されるのですが、生命保険各社で差が出てくるのが2回目以降の給付条件です。再発と転移を繰り返すことがあるがんは、2回目以降の給付間隔と給付条件が重要です。

メディケア生命「メディフィットがん保険」は給付間隔が1年に1回。一時金が給付されてから1年後も治療が続いていたり再発していれば、再び一時金が給付されます。

他社のがん保険だと、給付間隔が2年に1回の場合もあります。

がんが2年以内に再発するなんてよくあることですが、給付間隔が2年に1回だと辛い治療を受けているのに、次の一時金給付まで長い間待つこともあります。給付間隔が1年に1回である点はメディケア生命「メディフィットがん保険」のメリットでしょう。

そして、2回目以降も入院もしくは通院で治療を受けていれば一時金が給付されます。

他社のがん保険は2回目以降の給付条件を「入院」に限定していて、通院治療だと一時金が給付されないこともあります。がんの3大治療は手術・抗がん剤・放射線治療と言われていますが、手術を除けば通院で受けることが増えてきています(放射線治療は通院が大半)。メディケア生命は入院でも通院でも治療を受けていれば保障対象。この点もメリットでしょう。

そしてもう一点、上皮内がんも通常のがんと同じ扱いになります。

上皮内がんとは、がん細胞が血管やリンパ管に到達していない初期のがんを指します。手術でサッと切り取ってしまえば完治する可能性が高いと言われていて、他社のがん保険だと上皮内がんの場合は一時金が減額されたり、給付回数が1回のみだったりすることもあります。

上皮内がんを特に気にする必要があるのは女性です。乳がんは上皮内がんであっても通常のがんと同程度の治療が必要になるケースがあります。

まとめると、一時金の給付条件に大きな問題はありません。しっかりまとまっています。

【重要ではありません】がん保険料払込免除特約

よくCMでみる「以降の保険料は頂きません!」っていう保障です。

がんと診断された場合に、以降の保険料支払いが免除されるのですが、メディケア生命「メディフィットがん保険」はそもそも保険料が安いため、あまり効果的ではありません。付加する必要性は低いでしょう。

ちなみにですが、上皮内がんでも保険料払込免除の対象となります。他社と比較して条件はかなり良いです。

【重要ではありません】がん通院治療特約

給付額 給付条件 保障期間 上皮内がん
通院1日あたり1,000円~20,000円の範囲で選択可能。
(1,000円単位)
・入院日の前日から90日以内の通院
・退院日の翌日から2年以内の通院
日数無制限 給付対象

がんでの通院1日あたりに定額が給付される特約です。

他社との違いは入院前の通院も保障対象になる点。

他社だと入院して退院した後の通院のみ保障されることが多いのですが、メディケア生命「メディフィットがん保険」は入院前の通院も保障対象となります。がんの治療は何度か通院して検査を重ねた後に入院となるケースが多く、入院前の通院が保障対象となっている点は安心です。

とはいっても、上述した「抗がん剤ドロ沼」にハマらなければ、通院治療だと働けることもけっこうあります。

さらに、通院保障は通院1日5,000円程度の保障額なので、

「保険金請求の手続きする方がめんどくさい!」

ということがけっこうあります。必要性は薄いかと。

【重要ではありませんが…】がん入院特約

給付額 給付条件 保障期間 上皮内がん
入院1日あたり2,000円~20,000円の範囲で選択可能(1,000円単位)。 入院したとき。 無制限 給付対象

繰り返しになりますが、がんの治療は入院が短期化しています。

胃の悪性新生物:22.3日
結腸及び直腸の悪性新生物:16.4日
肝及び肝内胆管の悪性新生物:20.8日
気管、気管支及び肺の悪性新生物:21.1日
(参考:生命保険文化センター

がん系の入院は平均20日程度で退院できます。意外と短いですよね。

とはいってもこれは平均です。入院が長期化する可能性はゼロではありません(水泳の池江璃花子さんは10ヶ月入院されたそうです)。

可能性は低いけれど、発生したら壊滅的なダメージを受けるリスクに備えることに保険の役割があるとすれば、長期入院の保障は重要です。余裕があれば付加しても良い特約です。

【良い保障内容です】女性がん手術特約

給付額 給付条件 保障期間 上皮内がん
手術1回あたり1万円~30万円の範囲で選択可能。
(1万円単位)
以下の手術を受けたとき。
・乳房手術
・子宮摘出術
・卵巣摘出術
・乳房再建術
回数無制限 給付対象

女性特有の手術を保障する特約です。基本保障のがん手術給付金に上乗せされます。

このような女性特有の手術に対して保障額を上乗せさせても意味がない(かかる医療費は通常のがん手術と同じ)という意見もあります。確かに平均からすると、女性特有のがんの治療費が他のがんより高くなるということはありませんし、高額療養費制度を利用すれば月々の医療費上限はある程度決まります(最近は乳房再建術も健康保険が適用されます)。

しかし、↑の4つの手術は他の手術よりも精神的ダメージが大きいです。手術を受けて凹んでいるところに、がん保険から10万円程度の一時金が給付されることで、

「完治したら美味しいものを食べにいこう」

「退院したら欲しかったバッグを買ってみよう」

といったように、ほんの少しだけ前向きな気持ちになれる方もいらっしゃいます。保険料も高くないので、必要性を感じるのなら付加しても良い特約です。保障内容は悪くありません。

【そんなに重要じゃありませんが…】がん緩和ケア特約

給付額 給付条件 上皮内がん
1万円~30万円/月の範囲から選択可能。
(1万円単位)
所定の緩和ケアを受けたとき。(月1回を限度に保障期間通算24回まで給付) 給付対象

「緩和ケア」とは、がんの痛みを和らげるような治療です。モルヒネ打つとかそういう治療です。

最近は治療の初期から緩和ケアを受けることが増えているようですが(ムダに痛みを我慢しても仕方ない)、やっぱり緩和ケアが多くなるのは助かる見込みがなくなった末期です。緩和ケア病棟に移り、最期の数ヶ月を過ごすということもあるでしょう。

こんな状況になると治療はストップ。手術・抗がん剤・放射線といったがんの3大治療を受けることもなくなるので、がん保険から保障を受けることもなくなります。本当の最期を保障するのが、がん緩和ケア特約です。

緩和ケアは生命力が高ければ半年程度続くこともあります。月々の保険料も高くありませんし、残された家族のためにも気になる方は付加してもよいと感じます。

【使えます】無料セカンドオピニオンサービス

がんで絶望的な状況に陥ると、主治医以外の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞きたくなります。しかし、一般人には医師の知り合いなんていないですよね。そんなときに、無料で医師を紹介してくれるサービスはかなり役に立ちます。

メディケア生命「メディフィットがん保険」はティーペック社と提携してセカンドオピニオンサービスを無料で提供してます。

ちなみに、個人で加入するとティーペック社の月額利用料は1万円を超えます。月額1万円を超えるサービスを無料で利用できるのは大きなメリットですよね。

【シミュレーション】僕がメディケア生命「メディフィットがん保険」に入るなら。

僕がメディケア生命「メディフィットがん保険」に入るなら、以下の保障内容にします。

  • 基本保障:抗がん剤治療給付金10万円(Ⅱ型)
  • 特約:先進医療・患者申出療養特約、がん診断特約100万円(1年に1回)

抗がん剤治療給付金は月10万円でⅡ型とします。高額療養費制度を利用すれば、保障額10万円で月の医療費は十分カバーできます(僕の年収であれば)。

先進医療・患者申出療養特約は必須。収入減や入院時の諸費用に備えてがん診断特約も付加。がん診断特約は2年に1回給付だと再発・転移した場合に不安が残るので、1年に1回給付としました。

このシミュレーションで40歳男性の保険料は月4,039円、40歳女性は月4,079円。治療ベースのがん保険としては高くはありません。余裕があればがん入院特約とがん緩和ケア特約も付加しておきたいところです。

メディケア生命「メディフィットがん保険」のデメリット

メディケア生命「メディフィットがん保険」ここにご注意!
  • 【check】保険料は高くないけど業界最安値クラスでもない。

保険料は高くありません。むしろ平均よりも安いくらいだったのですが、SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」がリニューアルされてパワーバランスが変わりました。

SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」と保険料を比較してみます。保障内容は極力合わせてますが、ぴったり一致とはなってないので、ここはご参考程度に。

メディフィットがん保険 勇気のお守り(がん治療給付型)
保障内容 抗がん剤治療10万円/月
自由診療抗がん剤治療20万円/月(24回限度)
ホルモン剤10万円/月
自由診療ホルモン剤20万円/月
放射線治療10万円/1回
がん手術10万円/1回
緩和療養10万円/月
先進医療・患者申出療養特約
がん診断一時金100万円
抗がん剤治療10万円/月
自由診療抗がん剤治療20万円/月(12回限度)
ホルモン剤10万円/月
自由診療ホルモン剤20万円/月
放射線治療10万円/月
がん手術10万円/月
緩和療養10万円/月
入院10万円/月
自由診療乳房再建術10万円/1回
がん先進医療特約
がん診断一時金100万円
非喫煙者も喫煙者も保険料は同じ 非喫煙者 喫煙者
30歳男性 2,889円 2,331円 2,441円
30歳女性 3,269円 2,881円 3,511円
40歳男性 4,259円 3,361円 3,531円
40歳女性 4,279円 3,761円 4,661円

SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」は非喫煙者だと保険料が割引されます。タバコを1年間吸わないと保険料が割引されます。

まあでも割引適用有無に関わらず、男性の保険料は「勇気のお守り」の勝ちになってます。女性は非喫煙者であれば「勇気のお守り」の勝ち、喫煙者だと「メディフィットがん保険」の勝ちですね。

ということで、メディケア生命「メディフィットがん保険」を検討されている方はSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」との比較は必須と感じます。

メディケア生命「メディフィットがん保険」のメリット

メディケア生命「メディフィットがん保険」ここがポイント!
  • 【check】自由診療の抗がん剤・ホルモン剤治療が最大24ヶ月保障!
  • 【check】女性特有の手術を特別に保障するオプションあり!
  • 【check】患者申出療養も保障対象!

デメリットのところで比較したSOMPOひまわり生命に対するメリットとして3点挙げておきます。

自由診療の抗がん剤・ホルモン剤治療が最大24ヶ月保障!

まず抗がん剤治療保障。SOMPOひまわり生命は自由診療の抗がん剤治療が最大12ヶ月保障なんですよね。一方で、メディケア生命は最大24ヶ月保障。

12ヶ月を超えて抗がん剤を打ち続けることもレアケースではありますが、体質に合う抗がん剤が見つからないといった場合は12ヶ月を超えることもあります。24ヶ月保障のメディケア生命の方が安心感はあります。

女性特有の手術を特別に保障するオプションあり!

SOMPOひまわり生命は女性特有の手術に対する上乗せ保障が自由診療の乳房再建術(乳房や乳輪のカタチをきれいにするような美容的な手術)に対してのみです。乳房切除や子宮・卵巣を特別に保障するオプションはありません。

一方で、メディケア生命は女性がん手術特約を付加すれば、

  • 乳房手術
  • 子宮摘出術
  • 卵巣摘出術
  • 乳房再建術

といった女性特有の手術が特別に保障されます(自由診療も保障対象)。

まあでも、繰り返しますが女性特有のがんの治療費が他のがんより高くなるということはありません。むしろ健康保険が適用されないけれども、受けたくなることもある自由診療の乳房再建術に限定して保障するSOMPOひまわり生命は合理的です。

なので、この点はメディケア生命が際立って良いとは言い切れないですが、選択肢が広いという意味でメリットとしています。

患者申出療養も保障対象!

先進医療・患者申出療養特約を付加すれば患者申出療養が保障対象となる点はメディフィットがん保険のメリットとなる可能性があります。

現在はマイナーな患者申出療養ですが、将来的に普及が進めば、

「メディケア生命にしておいてよかった…」

と救われることがあるかもしれません。

メディケア生命「メディフィットがん保険」の評価。

評価:「A」(S、A~Cで判定)。

保障内容に大きな欠点はありませんが、上述のとおりほぼほぼ同じような保障内容のSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」と比較すると男性、もしくは非喫煙者の女性は保険料が高くなることが多いかと。「勇気のお守り」の評価は最高ランクの「S」にしてますので「A」が妥当と感じます。

ただし、「勇気のお守り」と比較すると以下のメリットがあります。

  • 自由診療となる抗がん剤・自由診療ホルモン剤治療が最大24ヶ月保障。
  • 女性特有の手術を特別に保障するオプションあり。
  • 患者申出療養も保障対象。
  • 喫煙者の女性は保険料が比較的安くなる。

上記3点のいずれかにひっかかれば、「メディフィットがん保険」が優勢になりますが、評価をひっくり返すほど大きなメリットとも思えず、やはり評価は「A」です。「メディフィットがん保険」を検討されている方は、SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」との比較は必須と感じます。

また、自由診療の抗がん剤治療保障を重視する方は、FWD生命「がんベスト・ゴールド」も比較対象となります。保険料はやや高めですが、自由診療の抗がん剤治療が通算3,000万円保障は画期的ですし、女性特有の手術に対する上乗せ保障もあります。バランスの良いがん保険に仕上がってます。

がん保険全般の比較は下記リンク先でやってます。こちらもご参考に。

がん保険の保険料比較

メディケア生命「メディフィットがん保険」に加入するなら。

メディケア生命「メディフィットがん保険」はご近所の保険ショップで加入できます。割と幅広い保険ショップで取り扱っているので、ご自宅近くの保険ショップで相談できる可能性は高いです。

けれども、フラッと保険ショップに立ち寄ってみて、

「うち、メディケア生命の生命保険取り扱ってないですよ」

なんて言われてら悲しいですよね。そんなことがないように事前に調べておきましょう。手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックならメディケア生命はもちろんのこと、比較対象としたSOMPOひまわり生命・FWD生命とも提携しています。

注意!保険ショップは予約しましょう!
保険ショップへの飛び込み相談も可能ですが、スタッフが事前準備できないため最適なプランにたどり着けないことがあります(事前準備にはけっこう時間がかかります)。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。

【オリコン顧客満足度3年連続No.1!】保険クリニック

  • オリコン社顧客満足度調査にて、3年連続No.1を獲得しています。
  • 全国250店舗以上の窓口で相談できます。オンラインでの相談も可能。もちろん相談は無料です。
  • 50社以上の保険会社と提携しています。

保険クリニックの予約は↓をクリック!

保険クリニック

保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。

わかりやすく実績を確認できるのが、オリコン社が毎年行っている保険ショップの顧客満足度調査です。利用者5,826人に対し、保険ショップ全28社に関するアンケート調査を実施。見事に3年連続顧客満足度No.1を獲得しています。

(引用:https://life.oricon.co.jp/rank_hokenshop/

注目すべきはアフターフォローです。

亡くなったら保障対象になる死亡保険に生命保険会社と揉める要素はありません。一方で、微妙なグレーゾーンが存在するがん保険は、医師が書く診断書の表現ひとつで保障対象にならないことがあります。

そんなときに、

「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」

といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけ。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。

保険ショップ全28社のなかで、保険クリニックはアフターフォローの満足度もNo.1です。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。

実際に利用した方の口コミは以下のとおり。

「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」

という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。

予約は簡単です。

①保険クリニックのサイトにアクセスする。

保険クリニック

②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。

③予約日時を選択する。

④以下を入力して予約完了。

  • 相談方法(来店or訪問)
  • 名前
  • 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
  • 要望等(任意入力)

これで予約は完了。1分もあれば予約できます。

50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。メディケア生命はもちろんのこと、比較対象としたSOMPOひまわり生命・FWD生命とも提携しています。比較もかんたんにやってくれますよ。

もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。

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保険クリニック

【相談場所を選びません!】マネードクター

マネードクターの予約は↓をクリック!

マネードクター

最寄りに保険クリニックがない場合は、マネードクターを検討してみてください。マネードクターも全国の店舗でも相談できますが、予約をすれば自宅でも職場でも近所の喫茶店にでも訪問して相談を受けてくれます。

相談場所を選ばないので、

「自宅の近くに保険ショップがない…」

「わざわざ保険ショップまで行くの面倒くさい!」

「子供が小さくて、保険ショップまで行けない…」

そんな方にはぴったりのサービスです。

ちなみにですが、マネードクターを実際に利用した人の口コミは以下のとおり。

もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。

マネードクターは30社以上の保険会社と提携しています。マネードクターもメディケア生命はもちろんのこと、比較対象としたSOMPOひまわり生命・FWD生命とも提携してます。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。

マネードクターの予約は↓をクリック!

マネードクター

生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。

生命保険の相談はもちろん無料です。

しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、

「うーん、よく考えてみます…」

と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。

相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。

生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!

まとめ

公式サイト:メディケア生命「メディフィットがん保険」

保障内容に大きな欠点はありませんが、強力なライバルがSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」です。保障内容はほぼ同じで保険料は「勇気のお守り」の方が安くなることが多く、ややメディフィットがん保険は劣勢かなあという印象です。

メディケア生命「メディフィットがん保険」を検討されている方は、SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」と比較を。保険クリニックならメディケア生命・SOMPOひまわり生命の両社と提携しています。比較もかんたんにやってくれますよ。

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保険クリニック

※2022年8月更新

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