朝日生命は「あんしん介護」という名前の保険シリーズを発売しています。少し変わっているのが、介護保険と認知症保険を組み合わせることができる点。具体的には以下の5つのタイプから選択できます。
介護年金タイプ | 要介護1以上に認定されると、一生涯年金が給付される。 |
介護一時金タイプ | 要介護3以上に認定されると、一時金が給付される。 |
認知症年金タイプ | 要介護1以上かつ認知症と認定されると、一生涯年金が給付される。 |
認知症一時金タイプ | 要介護1以上かつ認知症と認定されると、一時金が給付される。 |
要支援一時金タイプ | 要支援2以上に認定されると、一時金が給付される、 |
朝日生命「あんしん介護保険」は上表の介護年金タイプ・介護一時金タイプ・要支援一時金タイプの3つを指しています。認知症年金タイプ・認知症一時金タイプは↓で解説しています。
介護保険・認知症保険の必要性と選び方は↓の書いています。
まずはざっと概要を書いておきます。朝日生命「あんしん介護認知症保険」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
保障タイプ | 介護保険 | A |
給付タイプ | 一時金と年金から選択可能 | A |
給付条件 | 介護年金タイプ:要介護1 介護一時金タイプ:要介護3 要支援一時金タイプ:要支援2 |
A |
国の要介護認定と連動し、幅広く介護に備えられる介護保険です。認知症保険のように特定の症状に特化した介護保険ではありません。認知症は要介護全体の7割程度(推測)なので、介護全般に備えるのなら、認知症保険ではなく介護保険を選んだ方が無難です。
給付タイプは一時金と年金から選ぶことができます(両方選ぶことも可能)。終わりが見えない介護は介護状態が続く限り毎月定額を受け取れる年金タイプが理想的。年金タイプを選択できる点もメリットです。
給付条件も悪くはありません。
介護年金は介護の入口である要介護1から保障対象ですし、まだまだ症状の軽い要支援から一時金を受け取ることもできます。ただし、介護一時金は他社と比較して条件が厳しめ。それなりに症状が重い要介護3から保障対象です(要介護は数字が上がるほど症状が重くなります)。
朝日生命は伝統的に介護系の保険に強みがあります。過去に介護保険の新契約件数No.1を獲得したこともあります。朝日生命の何倍もの規模があるメガ生保を押しのけ、新契約件数No.1は立派です。
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朝日生命「あんしん介護保険」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他の認知症保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保険の種類 | 【介護保険】 ・要介護認定と連動した保障のある保険です。 ・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。 ・保険料が値上がりすることはありません。 |
基本保障 |
【介護年金タイプ】 要介護1以上に認定された場合に一生涯年金が給付されます。 【介護一時金タイプ】 要介護3以上に認定された場合に一時金が給付されます。 【要支援一時金タイプ】 要支援2以上に認定された場合に一時金が給付されます。 |
保険料を支払う期間 | 以下から選択可能。 ・60歳まで~90歳まで(歳満了) ・5年以上(年満了) ・終身(一生涯) |
契約できる年齢 | 40歳~79歳 |
保険料を支払う方法 | 口座振替、クレジットカード払から選択可能。 |
保障される期間 | 終身(一生涯) |
朝日生命「あんしん介護保険」のデメリット
介護一時金の給付条件が要介護3
冒頭書いたとおり、朝日生命「あんしん介護保険」には2つのタイプの一時金があります。
- 介護一時金タイプ→要介護3で一時金給付
- 要支援一時金タイプ→要支援2で一時金給付
介護一時金は要介護3で一時金が給付。他社の介護保険は要介護2から保障対象となることが多く、条件が厳しめです(要介護は数字が上がるほど症状が重くなります)。
ちなみにですが、要介護3とは以下の状態を指します。
- 身だしなみや居室の掃除などの身のまわりの世話が自分ひとりでできない。
- 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作が自分ひとりでできない。
- 歩行や両足での立位保持などの移動の動作が自分でできないことがある。
- 排泄が自分ひとりでできない。
- いくつかの不安行動や全般的な理解の低下がみられることがある。
多くのことをひとりではできない状態です。要介護3となると全面的な介助が必要となり、家族で面倒を見るのが厳しくなります。
まあでも、介護一時金の主な用途は自宅のリフォーム、もしくは介護施設入居の一時金です(特別養護老人ホームの入居条件は要介護3以上)。要介護3で給付されればギリギリ間に合うかなとは感じます。
介護年金額が要介護のレベルによって変わる
介護年金の年金額は要介護のレベルと連動します。例えば、介護年金を30万円とした場合、受け取れる年金額は以下のとおり。
要介護5:30万円(基準年金額)
要介護4:25万円(基準の5/6)
要介護3:20万円(基準の4/6)
要介護2:15万円(基準の3/6)
要介護1:10万円(基準の2/6)
ちょっとシミュレーションしてみます。60歳男性が基準介護年金30万円で契約し、80歳で要介護認定を受けて5年間介護生活を送った後に亡くなったケースです。
【支払った保険料】
月々の保険料:4,137円
保険料総額:992,880円(4,137円×12ヶ月×20年)
【受け取った年金】
要介護1:50万円(10万円×5年)
要介護2:75万円(15万円×5年)
要介護3:100万円(20万円×5年)
要介護4:125万円(25万円×5年)
要介護5:150万円(30万円×5年)
このケースだと要介護1、2なら赤字です。要介護1なら10年間、要介護2なら7年間介護生活が続いてようやく黒字。介護期間の平均は5年1ヶ月と言われているので(生命保険文化センター)、そこまで重くない要介護状態で亡くなった場合に黒字になるケースはそうそう多くはないかと。
また、要介護3なら5年間、要介護4、5なら4年間続けば黒字ですが、要介護3以上ともなると先は長くないので介護生活が4年を超えることも多くはないと考えられます。要介護3以上の状態が4年以上続けば介護する家族も介護される本人も地獄ですが、可能性としてはそこまで高くありません。
まあ実際は転倒・骨折して要介護1認定、歩くことが億劫になり身体が衰えてきて2年後に要介護2に。さらに1年後に認知症の傾向もでてきて要介護3となり、介護が始まって5年後に亡くなったとか、徐々に段階を踏んでいくことが多いでしょう。そう考えると、黒字で終わるケースは平均よりもけっこう長めの介護に限定されるのかなと感じます。
朝日生命「あんしん介護保険」のメリット
介護年金の保障条件が要介護1以上(介護年金の給付条件が緩い)
各タイプの給付条件と保険料支払いが免除される条件は以下のとおりです。
給付条件 | 保険料支払免除条件 | |
介護年金タイプ | 要介護1 | 要介護1 |
介護一時金タイプ | 要介護3 | 要介護1 |
要支援一時金タイプ | 要支援2 | ー |
介護年金の給付条件は良いです。要介護1は業界トップクラスの条件の緩さです。
例えば、同じ介護保険の明治安田生命「介護のささえ」と比較してみると下表のとおり。
朝日生命「あんしん介護」 | 明治安田生命「介護のささえ」 | |
介護一時金 | 介護一時金タイプ:要介護3 要支援一時金タイプ:要支援2 |
介護一時金保障特約:要介護3 軽度介護一時金保障特約:要介護1or2 |
介護年金 | 要介護1 | 要介護3 |
ポイントは赤字です。要介護は数値が低いほど症状が軽度なのですが、朝日生命の介護年金が「要介護1」なのに対し、明治安田生命は「要介護3」となってますよね。給付条件は朝日生命「あんしん介護」の方が緩くなってます。
要介護1はまだまだ介護の入口。一人暮らしも不可能ではないと言われています。要介護1から年金給付されればまあ安心かと。少なくとも手遅れにはならないでしょう。
要支援2で一時金が給付される。
もう一度同じ表を載せます。要支援一時金タイプを選択すれば、要支援2から一時金を受け取ることができます。
給付条件 | 保険料支払免除条件 | |
介護年金タイプ | 要介護1 | 要介護1 |
介護一時金タイプ | 要介護3 | 要介護1 |
要支援一時金タイプ | 要支援2 | ー |
要支援2とは以下の状態を指します。
- 身だしなみや居室の掃除などの身のまわりの世話に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
- 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする。
- 歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とすることがある。
- 排泄や食事はほとんど自分ひとりでできる。
ほとんどのことは1人でできる状態ですね。これくらいの状態で一時金を受け取ることができれば、介護のスタートに備えることができます(自宅の簡単な改築とか医療費とか)。
無料の認知症相談サービスあり。
朝日生命「あんしん介護保険」は無料で利用可能な認知症相談サービスもあります。
- 24時間365日受付可能な電話相談サービス
- 本人が請求手続きできなくなった場合の家族への契約内容説明、代理請求サービス
- 介護施設への無料体験入居サービス
どれも、本人・家族にとって嬉しいサービスですよね。
ただし、他社の介護保険にも、同様の無料相談サービスがあったりします。朝日生命独自のサービスというわけではありません。
朝日生命「あんしん介護保険」の評価
評価:B(S、A~Cで判定)
介護年金が要介護1から給付される点はメリットです。ただし、給付額は要介護認定に連動しているため、上述のとおり黒字になるにはけっこうな重症の長期介護に限定されるかと。
しかし、民間の介護保険の目的は、可能性は低いけど起きてしまったら地獄の長期介護に備えることにあったりします。
地獄の長期介護でも、亡くなるまでずーっと介護保険から年金給付されれば、お金を使って家族の負担を減らすこともできるでしょう。それなりの保険料で地獄に備えられる安心感はあるので、評価は「B」くらいかなと感じます(介護保険にしてはかなり良いです)。
まあでも、介護費用はできる限り自分で貯めておいたほうが合理的。民間の介護保険には頼り過ぎないのが無難です。
朝日生命「あんしん介護保険」の相談をするなら。
朝日生命「あんしん介護保険」は全国の保険ショップで取り扱ってます。
でも、保険ショップに行ってみて、
「あー、すいません、うち朝日生命やってないんですよー」
なんてことを言われたら心折れますよね…。そんなことがないように、事前に最寄の保険ショップが朝日生命を取り扱っているか確認しておきましょう。
手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックなら朝日生命はもちろんのこと、本記事で比較対象とした明治安田生命とも提携しています。両者の比較もかんたんにやってくれますよ。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
【保険の相談なら!】保険クリニック
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保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険や独自基準のある介護保険・認知症保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
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という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
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これで予約は完了。1分もあれば予約できます。
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生命保険の相談は気軽な気持ちで。重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:朝日生命「あんしん介護保険」
- 年金タイプを選ぶことができる。そして年金タイプは保障条件が緩い。
- 程度の軽い要支援2から一時金を受け取ることも可能。
といったメリットがあり、地獄の長期介護にそこそこの保険料で備えられる介護保険だと感じます。民間の介護保険にしてはかなり健闘しています。今現在で介護保険に加入するのなら、最有力の候補になるのではないかと。
保険ショップのスタッフは数多くの介護の現場を見ています。介護に必要なお金、介護保険に何ができるかをしっかりアドバイスしてくれます。保険ショップでの相談はもちろん無料。気軽な気持ちで相談して問題ないです。
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※2022年9月更新
コメント
>介護年金の年金額は要介護のレベルと連動します。例えば、[介護年金を60万円]とした場合、受け取れる年金額は以下のとおり。
要介護5:30万円(基準年金額) ← ?
要介護4:25万円(基準の5/6)
要介護3:20万円(基準の4/6)
要介護2:15万円(基準の3/6)
要介護1:10万円(基準の2/6)
60万円で契約しているのに、なぜ基準が半額なのですか?
komatango様
ご指摘ありがとうございました!
確かに「介護年金を60万円」ではなく「介護年金を30万円」の記載誤りです。
大変失礼いたしました。修正しておきます。