【評価C】楽天生命「生活習慣病保険」デメリットと評価

楽天生命には「医療保険1095α」という医療保険があります。

標準的な医療保険の入院保障は入院1回60日程度しか保障されないのですが、「医療保険1095α」はあらゆる病気やケガの入院を1回1,095日まで保障。超長期の入院に強いという特徴がある医療保険です。

しかし、「医療保険1095α」は保険料がけっこう高め。

そこで保障対象を下記7種類の生活習慣病に限定して、そのかわりに保険料を安くしたのが楽天生命「生活習慣病保険」です。

  1. がん(上皮内がんも保障対象)
  2. 心疾患
  3. 脳血管疾患
  4. 糖尿病
  5. 高血圧性疾患
  6. 肝疾患
  7. 腎疾患

まあでも選べるオプション(特約)はありませんし、他社でも生活習慣病の入院日数を無制限保障できたりします。

あえて楽天生命「生活習慣病保険」を選ぶこともないかなと。

楽天生命「生活習慣病保険」ここがポイント
  • 超長期の入院を保障する医療保険です。入院1回1,095日間まで保障対象です。
  • 保障対象は生活習慣病に限定されます。
  • 特約(オプション)はありません。

医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。

医療保険の選び方

リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。

  1. 入院保障:入院は短期化していますが、超長期の入院となる可能性はゼロではありません。端的に言うと3大疾病(特にがんと脳血管疾患)です。3大疾病の長期入院に耐えられるかは要チェックです。
  2. 通院保障:通院しながら働ける状況であれば家計のやりくりはできそうですが、通院しながらきつい抗がん剤治療(辛過ぎて働けない…)を受けるような状況を保障してくれるかが重要です。
  3. 三大疾病一時金:医療保険にはがん・心疾患・脳血管疾患で入院すると1年に1回ポンっと大きな金額が支払われるオプションがあります。生活費の補填という意味でも、長期の闘病に備えるには重要な保障です。
  4. 先進医療保障:健康保険の適用外となる先進医療は全額自己負担です(治療費が数百万円となることもあります)。医療保険がしっかり保障してくれるかも要チェックです。

まずはざっと概要を書いておきます。上記4点について、楽天生命「生活習慣病保険」の概要と評価は以下のとおりです。

項目 内容 評価
入院保障 がん(上皮内がん含む)・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・腎疾患の入院を1,095日まで保障。 A
通院保障(がん) なし C
三大疾病一時金 【対象となる疾病・給付条件】
がん:1回目診断確定、2回目以降入院
急性心筋梗塞:20日以上の入院
脳卒中:20日以上の入院
【給付間隔・上限】
2年に1回、10回まで
C
先進医療保障 なし C
30歳の月額保険料
(入院給付金5千円、保険料支払期間終身)
男性:3,065円
女性:3,570円
B
40歳の月額保険料
(入院給付金5千円、保険料支払期間終身)
男性:4,335円
女性:5,010円

冒頭書いたとおり、がん・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・腎疾患の入院が1,095日まで保障されます。実質的には無制限保障と考えてよいかと。ただし、それ以外の疾病やケガの入院は一切保障されません。

また選べる特約(オプション)はありません。主契約に含まれる三大疾病一時金も2年に1回給付だったり、保障範囲が限定されていたりで、保障内容は中途半端。

楽天生命「生活習慣病保険」をメインの医療保険に据えるのは不安が残ります。メインの医療保険を別に契約した上で、さらに生活習慣病の長期入院の保障を強化したいという方なら検討の余地がある医療保険です。

まあ他社の医療保険でも生活習慣病の入院を無制限保障にできるので、あえて楽天生命「生活習慣病保険」をサブに選ぶ理由もないかなと。サブの医療保険とするにしても保険料は安くはありません。

全般的に保障内容も保険料も中途半端という印象を受けます。

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生命保険 見直し

楽天生命「生活習慣病保険」の基本情報

まずは基本情報を一覧にしました。他の医療保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。

保険の種類 【医療保険】
・生活習慣病に備える保険です。
・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。
・保険料が値上がりすることはありません。
主契約 【生活習慣病入院給付金】
入院1日3000円~20,000円から選択。
※1,000円単位で選べます。
【長期入院給付金】
生活習慣病による1回の入院が180日以上となったとき生活習慣病入院給付金の30倍給付。
【生活習慣病手術給付金】
生活習慣病の手術を受けたとき、入院給付金の10・20・40倍を給付。
【特定疾病治療給付金】
ガン・急性心筋梗塞・脳卒中で入院したとき、入院給付金の100倍を給付。
特約(オプション) なし
保険料を支払う期間 10年間 or 終身
保険料を支払う回数 月払
保険料を支払う方法 ・口座振替
・クレジットカード払
保障される期間 10年間 or 終身
加入方法 対面
健康相談サービス あり

楽天生命「生活習慣病保険」の保障内容を評価します。

冒頭のところで入院保障・通院保障(がん)・三大疾病一時金・先進医療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。

【主契約】生活習慣病入院給付金

名称 給付額 給付条件
生活習慣病入院給付金 入院1日3000円~20,000円から選択。
※1,000円単位で選べます。
入院1日につき給付

主契約は入院保障です。冒頭挙げた生活習慣病の入院に対して

入院給付金×入院日数

が給付されます。

入院1回あたりの保障日数上限は1,095日間。他社の医療保険は60日間程度なので、楽天生命「生活習慣病保険」なら長期入院となっても安心です。

ちなみにですが、入院日数の平均は以下のとおり。

全体平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター

上記のリンク先を参照頂けるとわかるのですが、入院日数は意外と短いです。これだけ見ると、

「1,095日の入院保障なんてムダじゃん!60日間保障で十分じゃん!」

と思ってしまいますが、あくまでこれは平均。

脳血管疾患は平均からしても入院が長引きますし、がんも部位や症状によっては長期入院となることもあります(水泳の池江璃花子さんは10か月入院されたそうです)。

医療保険の役割が万が一の壊滅的な状況を救うことにあると考えれば、長期入院の保障は重要です。生活習慣病の長期入院をしっかり保障できる点は楽天生命「生活習慣病保険」のメリットですが、他社でも生活習慣病の入院を無制限保障にできるオプションがあります。しっかり他社と比較を。

【主契約】長期入院給付金

名称 給付額 給付条件
長期入院給付金 生活習慣病入院給付金の30倍 1回の入院が180日以上となったとき(以後210日、240日、270日、300日、330日となったとき)

入院日数が180日以上となったとき、30日ごとに生活習慣病入院給付金の30倍が給付されます。もちろん保障対象は生活習慣病の7疾病のみ。超長期の入院となった場合の収入減をカバーするといった目的でしょうか。

とはいえ、生活習慣病の入院で180日を超えることは多くありません。実際に受け取れるケースは稀でしょう。

【主契約】生活習慣病手術給付金

名称 給付額 給付条件
生活習慣病手術給付金 生活習慣病入院給付金の10・20・40倍 手術1回につき給付

こちらは手術を受けた場合に一時金が給付されます。もちろん保障対象は生活習慣病の手術のみ。ケガの手術なんかは保障対象外です。

保障内容は平均的です。手術の程度によって保障額が変動するタイプで、開頭・開腹・開胸といった全身麻酔をするような重い手術は保障額が大きくなります。

【主契約】特定疾病治療給付金

特約名 給付額 給付条件
特定疾病治療給付金 入院給付金の100倍 【がん】
がん(上皮内がんを含む)で入院。
【急性心筋梗塞・脳卒中】
急性心筋梗塞・脳卒中による1回の入院が20日になったとき。

他社の医療保険では「三大疾病一時金特約」といった名称で特約化されていることの多い一時金保障です。がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の条件を満たせば、一時金が給付されます。

治療の早い段階で大きな金額を受け取れるので、

「医療保険、入っておいてよかった…」

と実感できるのが特定疾病治療給付金。

特に特定疾病治療給付金が役立つのは、がんが失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方です。

東京女子医大の調査では、がんと診断されてからフルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。

そんなときにドカッと100万円とかを銀行口座に振り込んでくれるのが、特定疾病治療給付金です。生活を破綻させないために必要な特約です。

しかし、保障内容はイマイチ。

  • 【BAD】給付間隔が2年に1回。
  • 【BAD】給付回数が10回限度。
  • 【BAD】心疾患・脳血管疾患の保障対象が急性心筋梗塞・脳卒中に限定されている。
  • 【BAD】急性心筋梗塞・脳卒中の給付条件が入院20日間継続。

給付回数は2年に1回です。他社の医療保険は1年に1回が主流です。

がんも急性心筋梗塞も脳卒中も2年以内に再発することは珍しくありません。再発して苦しんでるのに

「前回から2年経過してないので一時金お支払いできませんよ」

と言ってあっさり終了するのが楽天生命「生活習慣病保険」。この点はデメリットです。

給付回数にも10回という上限があります。まあ一時金を10回も受け取る波乱万丈な人生を送られる方も稀ですが、他社は回数無制限で一時金給付することを踏まえればデメリットでしょう。

心臓・脳の保障範囲は急性心筋梗塞・脳卒中に限定されます。心疾患・脳血管疾患をまるごと保障ではありません。

急性心筋梗塞は心疾患の一部です。保障対象が急性心筋梗塞に限定されると、急性心筋梗塞以外の心疾患が保障対象外になります。平成29年の厚生労働省の調査によると心疾患全体の患者数1,732千人のうち、急性心筋梗塞の患者数は47千人。割合にすると2.7%に過ぎません。

脳卒中も脳血管疾患の一部ですが、脳卒中には

  • 脳梗塞
  • くも膜下出血
  • 脳出血

が含まれます。平成29年の厚生労働省の調査によると脳血管疾患の患者数1,115千人のうち、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血の患者数合計は973千人。割合にすると87.2%です。

ということで、脳血管疾患でも脳卒中でも大きな差はありませんが、脳血管疾患の方がちょっと安心かな、とは感じます。

最近の医療保険は心臓・脳の保障範囲と言えば心疾患・脳血管疾患をまるごと保障が当たり前です。この点もデメリット。

最後に、急性心筋梗塞・脳卒中は20日間入院しないと保障対象になりません。

急性心筋梗塞で20日間も入院することは多くありません。急性心筋梗塞で病院に運ばれたとしても、保障されないことがけっこうあるかなと。他社は入院即保障が多いです(手術を受けても保障されることが多い)。

全般的に、保障内容は周回遅れの感があります。

【シミュレーション】僕が楽天生命「生活習慣病保険」に入るなら。

僕が楽天生命「生活習慣病保険」に入るなら、以下の保障内容にします。

  • 主契約:生活習慣病入院給付金5,000円

特約がないので、これ以外は選べません(入院給付金の金額は選択の余地ありです)。これで40歳男性の保険料が月4,335円、40歳女性だと月5,010円です。

楽天生命「生活習慣病保険」のメリット

楽天生命「生活習慣病保険」ここがポイント!
  • 【check】入院1回1,095日間まで保障対象。

メリットは楽天生命「医療保険1095α」と同じです。入院1回1,095日間まで保障は業界最長不倒でしょう。

しかし、保障対象は生活習慣病に限定されます。生活習慣病だったら他社の医療保険でも無制限保障にできます。

冒頭に挙げた楽天生命「医療保険1095α」は縛りなしで入院1回1,095日間まで保障対象です。入院が極端に長引くことがあるメンタル疾患・神経系疾患も1,095日間まで保障される点が魅力だったのですが、生活習慣病に限定するのであれば他社の医療保険でも可能です。

ということでメリットとして入院1回1,095日間まで保障対象となる点を挙げましたが、医療保険を選ぶ決め手にはならないでしょう。

楽天生命「生活習慣病保険」のデメリット

楽天生命「生活習慣病保険」ここにご注意!
  • 【check】特約(オプション)がない。
  • 【check】特定疾病治療給付金の保障内容が良くない。

特約(オプション)がない。

他社の医療保険にはよくある以下の特約がありません。

  • 先進医療特約
  • 通院でのがん治療(抗がん剤治療や放射線治療)を保障する特約

先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもあります。その医療費実費を保障してくれるのが先進医療特約です。

例えば、先進医療のひとつに重粒子線治療があります。

重粒子線治療は放射線治療の進化版で、がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。

重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。

しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。

先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。

この先進医療特約がないのはかなりつらい…。

また、生活習慣病の入院を保障する医療保険なので、通院保障は極々弱め。

最近の医療は入院から通院にシフトしています。医療費のかかる入院は減らして、通院での治療に切り替えていくというのが国の政策。特にがんです。がんの3大治療(手術・抗がん剤・放射線)は手術を除けば通院で受けるケースが増えてきています。

他社だと入院・通院に関わらずがんの治療を保障する特約があることが多いのですが、楽天生命「生活習慣病保険」にはありません。

特定疾病治療給付金の保障内容が良くない。

上述のとおり、特定疾病治療給付金も一昔前の保障内容です。

楽天生命「生活習慣病保険」はメインの医療保険を別に契約した上での、サブといった位置づけにしかならないかと。それでも、最近の医療保険は生活習慣病の入院を無制限保障にできるので、わざわざサブの医療保険として契約するメリットも見当たらないかと…。

楽天生命「生活習慣病保険」の評価

評価:C(S、A~Cで判定)

選ぶ理由が見つからないというのが正直な印象です。

評価は「C」としました。他社の医療保険との比較は必須でしょう。

比較対象の医療保険として下記を挙げておきます。

チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」
保険料が激安。自由診療の抗がん剤治療を保障対象にできたり、女性特有の疾病に対する保障を厚くできたりで、保障内容も良好です。

メディケア生命「新メディフィットA」
保険料はそこそこ安め。住友生命のグループ会社という点も安心感があります。保障内容は現在の医療保険のスタンダート。

医療保険の保険料は下記リンクで比較しているので、ご参考までに。本サイトでおすすめしている保障内容を中心に比較しています。

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まとめ

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生活習慣病の長期入院にフォーカスした医療保険ですが、同じことは他社の医療保険でもできます。他社の医療保険にも「3大疾病入院支払日数無制限特則」や「8大疾病入院支払日数無制限特則」といった名称で生活習慣病の入院を無制限保障するオプションがあります。

また、選べるオプションも少なめ。治療費が全額自己負担となる先進医療を保障する特約(先進医療特約)や、通院保障・抗がん剤治療保障もありません。三大疾病一時金は主契約に含まれますが、ひと昔前の保障内容です。

他社の医療保険の方が選べるオプションも充実してますし、あえて楽天生命「生活習慣病保険」を選ぶ理由が見当たらないというのが率直な印象です。

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