※SBI生命「終身医療保険も。」は2022年11月に販売停止となりました。後継の「終身医療保険Neo」は下記リンク先で評価しています。
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いきなりですが、SBI生命「終身医療保険も。」は選べるオプションが少なく、保険料も安くはありません。
在宅療養を保障対象にできるという特徴がありますが、保障は極々薄め。SBI生命「終身医療保険も。」を検討されている方は、他社の医療保険との比較は必須でしょう。
医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記4点について、SBI生命「終身医療保険も。」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
入院保障 | 最大120日間まで保障 | C |
通院保障(がん) | 退院後120日以内の通院を保障。 | B |
三大疾病一時金 | なし | C |
先進医療保障 | 通算2,000万円上限・10年更新型 | B |
30歳の月額保険料 (入院給付金1万円、保険料支払期間終身) |
男性:3,320円 女性:3,280円 |
B |
40歳の月額保険料 (入院給付金1万円、保険料支払期間終身) |
男性:4,480円 女性:3,990円 |
|
会社情報 | 苦情率:0.213% ソルベンシーマージン比率:898.1% |
A |
入院1回の保障限度日数は60日もしくは120日から選べますが、他社のように3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の入院を無制限保障にすることはできません。
最近は入院が短期化していますが、それでもがんや脳血管疾患は症状によっては入院が長引きます。SBI生命「終身医療保険も。」は長期入院を保障できる医療保険ではありません。
通院特約は入院して退院後120日までの通院が保障対象になりますが、がんの通院を特別に保障するタイプではありません。通院が長引くがんもその他の疾病と保障内容は同じですし、抗がん剤治療を受けた月に10万円給付!といった特約もありません。通院でがん治療を受けてるけど、抗がん剤の副作用が辛くて働けない!なんていう状況には若干不安が残ります。
3大疾病一時金はありません。3大疾病に対する保障は弱めです。
先進医療保障は2,000万円限度で保障。この点も良いのですが、10年更新型なんですよね…。10年ごとに保険料が見直し(上がる可能性が高い)となる点には要注意です。他社だと終身型といって一生涯保険料が変わらないタイプが主流です。
保険料も取り立てて安いということはありません。
会社的には安定しています。苦情率が業界平均0.4%を下回る0.213%ですし、保険金の支払い能力(ソルベンシーマージン比率)は安全と言わている200%を大きく超える898.1%。大手SBIグループの子会社である点も安心できます。
以上、ずらっとイマイチな評価を並べてしまいましたが、SBI生命「終身医療保険も。」を検討されている方は、他社の医療保険との比較は必須と感じます。
医療保険の相談は保険クリニックで!
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SBI生命「終身医療保険も。」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他の医療保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保険の種類 | 【医療保険】 ・病気やケガに備える保険です。 ・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。 ・保険料が値上がりすることはありません。 |
基本保障 | 【入院給付金】 入院につき1日5000円~15,000円から選択。 ※1,000円単位で選べます。 【手術給付金】 入院中:入院給付金の10倍 外来:入院給付金の5倍 重大手術:入院給付金の40倍 骨髄移植:入院給付金の10倍 放射線治療:入院給付金の10倍 |
特約(オプション) | 【終身通院特約】 通院1日につき、入院給付金の60%を給付。 【終身在宅医療特約】 退院後に在宅療養を受けた月に入院給付金の6倍を給付。 【先進医療特約】 先進医療の技術料実費を給付。 |
保険料を支払う期間 | 60歳まで、65歳まで、70歳まで、 終身(一生涯)から選択可能。 |
保険料を支払う回数 | 月払 |
保険料を支払う方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 |
保障される期間 | 終身 |
加入方法 | 対面・ネット |
健康相談サービス | なし |
SBI生命「終身医療保険も。」の保障内容を評価します。
冒頭のところで入院保障・通院保障(がん)・三大疾病一時金・先進医療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。
【基本保障】入院給付金・手術給付金
SBI生命「終身医療保険も。」は入院・手術を保障するオーソドックスな医療保険です。保障内容は以下のとおり。
名称 | 給付額 | 給付条件 |
入院給付金 | 入院1日につき5,000円~15,000円から選択。 ※1,000円単位で選べます。 |
入院1日につき給付 |
手術給付金 | 入院中:入院給付金の10倍 外来:入院給付金の5倍 重大手術:入院給付金の40倍 骨髄移植:入院給付金の10倍 放射線治療:入院給付金の10倍 |
所定の手術を受けたとき。 |
入院給付金の給付期間は入院1回につき最大60日間or120日間から選べますが、他社のように入院が長引くこともある3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)を無制限保障するオプションはありません。
ちなみにですが、入院日数の平均は以下のとおりです。
日本人の平均:29.3日
35歳~64歳の平均:21.9日
(参考:生命保険文化センター)
上記のリンク先を参照頂けるとわかるのですが、入院日数は意外と短いです。脳血管疾患は長引くこともありますが、がんとか心疾患は意外と入院期間は短めですよね。
とはいえ、これは平均です。がんも症状によっては入院が長引きます(水泳の池江璃花子さんは10か月入院されたそうです)。医療保険の役割が万が一の壊滅的な状況を救うことにあると考えれば、入院日数の無制限保障は重要だと考えています。長期入院を保障できない点はSBI生命「終身医療保険も。」のデメリットです。
【重要ではありません】終身通院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
終身通院特約 | 退院後の通院1日につき、入院給付金日額の60%。 | 通院した場合。 |
通院保障はオプションです。終身通院特約の保障内容は以下のとおり。
- 退院の翌日から120日以内の通院が保障対象(入院のない通院は保障対象外)。
- 入院1回につき30日間の通院が保障対象。
- 保障期間通じて1,095日限度。
保障額は入院給付金日額の60%。入院給付金が5,000円だと、通院1日3,000円保障です。
通院だと働くことも不可能ではないので、この程度の保障額だと
「手続きするほうがめんどくさい!」
ということもけっこうあります。必要性は薄いかなと。
ちなみにですが、働きながらの通院治療はそこまで恐れることもないです。本当に怖いのは副作用のきつい抗がん剤治療を通院で受けるケースです。
この場合は満足に働くこともできず、入院も短期間(抗がん剤を打つ時だけ)なので、医療保険から給付される入院給付金もわずかなもの。
こんなピンチに対応できるのが「抗がん剤治療を受けた月に10万円!」といった抗がん剤治療特約なのですが、SBI生命「終身医療保険も。」にはそんなものありません。
- がんの入院を無制限保障できない。
- がんと診断されたら一時金給付する特約がない。
- 抗がん剤治療特約もない。
といったように、SBI生命「終身医療保険も。」のがん保障は全般的に弱めと感じます。
【重要ですが…】 先進医療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
先進医療特約 | 保障期間通算で2,000万円までの技術料。 | 先進医療を受けた場合。 |
先進医療とは、公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険適用がされないので全額自己負担。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その医療費実費を保障するのが先進医療特約です。
「健康保険が適用されない先進医療を(ほぼ)無料で受けられる」
というのが先進医療特約ですね。
SBI生命「終身医療保険も。」は技術料の実費を2,000万円まで保障。この点は他社同等です。
しかし、先進医療を受けられる病院は限られているため、他社だと遠方への移動・宿泊費用として一時金が給付されることもあります。SBI生命「終身医療保険も。」は技術料のみ保障なので、一時金の給付はありません。この点はちょっとさみしいですね…。
さらに、SBI生命「終身医療保険も。」の先進医療特約は10年更新型。10年ごとに保険料が見直されます(上がる可能性大)。他社は終身型といって一生涯保険料が上がらないタイプが主流です。
先進医療特約は現状だと100円程度の特約保険料で付加できるオプションですが、将来的に先進医療が普及し、生命保険会社の保険金支払いが膨らめば、保険料が極端に上がることもあり得ます。10年更新型である点もデメリットでしょう。
【重要ではありません】終身在宅医療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
終身在宅医療特約 | 月額で入院給付金の6倍(最大6万円)。 | 退院後に公的医療保険制度を利用して、在宅医療を受けたとき。通算36ヶ月限度。 |
在宅医療とは、寝たきり状態で病院へ行くことができず、自宅で医療を受けるといったことを指します。頸椎損傷で歩けなくなくった場合や、全身マヒとなった場合がそうですね。
しかし、在宅治療が必要となるケースはかなり稀です。30歳男性が終身在宅医療特約(入院給付金1万円)を付加すると、毎月の保険料は600円上がります。それで在宅医療となった場合は毎月6万円です。生活費に足りることもなく、なんとも中途半端な保障額です。
さらに、70歳以降の給付額は半額になります。在宅療養が必要となりそうな老後になったら給付額が半額…。なんのための特約なのかわかりません。
【シミュレーション】僕がSBI生命「終身医療保険も。」に入るなら。
僕がSBI生命「終身医療保険も。」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 基本保障:入院給付金5,000円プラン
- 特約:先進医療特約
このシミュレーションで保険料は40歳男性で月2,339円、30歳女性で2,094円です。
ここで保険料を比較してみます。比較対象は業界最安値クラスの医療保険であるメディケア生命「新メディフィットA」とします。保障内容は極力あわせますが、ぴったり一致はできないので、ここはご参考程度に。
終身医療保険も。 | メディフィットA | |
保障内容 | 入院給付金:5,000円(60日間) 手術給付金:2.5万円~20万円 先進医療特約あり |
入院給付金:5,000円(60日間) 手術給付金:5万円~25万円 先進医療特約あり |
30歳男性 | 1,759円/月 | 1,330円/月 |
30歳女性 | 1,739円/月 | 1,440円/月 |
40歳男性 | 2,339円/月 | 1,815円/月 |
40歳女性 | 2,094円/月 | 1,510円/月 |
メディケア生命「新メディフィットA」の方が保険料はかなり安くなってます。SBI生命は保険料が安いというイメージがありますが、医療保険はそんなこともありません。
SBI生命「終身医療保険も。」のメリット
上述のとおり在宅医療を保障対象にできる点はメリットですが、医療保険を決める要因にはならないでしょう。
給付額も大きくはありませんし、70歳以降だと半額になってしまいます。
SBI生命「終身医療保険も。」のデメリット
選べるオプションは少ないです。他社にはこんなオプションがあります。
- 3大疾病の入院を無制限保障するオプション。
- 3大疾病で入院したら一時金(100万円とか)を受け取れるオプション。
- 抗がん剤治療を受けた月に10万円受け取れるオプション。
- 女性特有の手術(乳房切除や乳房再建)を手厚くするオプション。
どれもSBI生命「終身医療保険も。」にはありません。がんの保障を手厚くしたい、3大疾病の保障を手厚くしたい、乳がんの保障を手厚くしたいといった要望に応えるのは難しい医療保険ですね…。
また、先進医療特約が10年更新型である点もデメリットです。商品名に「終身医療保険」と入っているのに、先進医療特約は終身型ではありません。10年ごとに保険料が見直されます(上がる可能性が高い)。
そして上述のとおり保険料も安くはありません。
SBI生命「終身医療保険も。」の評価
評価:C(S、A~Cで判定)。
保険料は安くはなく、選べるオプションも少なめ。おすすめできるポイントがなかなか見つからないというのが率直な感想です。
よって評価は「C」としました。他社の医療保険との比較は必須でしょう。
比較対象の医療保険として下記を挙げておきます。
●ネオファースト生命「ネオdeいりょう」。健康保険料率が適用されれば業界最安値クラスの保険料となります。選べるオプションが豊富で、保障内容のレベルも高いです。先進医療特約が10年更新型なのがちょっと残念。
●メディケア生命「新メディフィットA」。ネオファースト生命で健康保険料率が適用されなければ、メディケア生命が業界最安値クラスです。こちらも選べるオプションが豊富で、保障内容のレベルも高いです。先進医療特約が終身型なところも安心。
医療保険の保険料は下記リンクで比較しているので、ご参考までに。本サイトでおすすめしている保障内容を中心に比較しています。
SBI生命「終身医療保険も。」に申し込むなら。
SBI生命「終身医療保険も。」はSBI生命の公式サイトから申し込みできます。
公式サイト:https://www.sbilife.co.jp/products/medical-Mo/
ネット専業というイメージが強いSBI生命ですが、保険クリニックなら対面で相談が可能です。
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生命保険の相談は気軽な気持ちで。重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:SBI生命「終身医療保険も。」
保険料は安くなく、選べるオプションは少なめ。おすすめポイントが見つかりません。
SBI生命「終身医療保険も。」を検討されている方は、他社の医療保険と比較してみた方がよいでしょう。比較対象として以下の医療保険を挙げておきます。
●ネオファースト生命「ネオdeいりょう」。健康保険料率が適用されれば業界最安値クラスの保険料となります。選べるオプションが豊富で、保障内容のレベルも高いです。先進医療特約が10年更新型なのがちょっと残念。
●メディケア生命「新メディフィットA」。ネオファースト生命で健康保険料率が適用されなければ、メディケア生命が業界最安値クラスです。こちらも選べるオプションが豊富で、保障内容のレベルも高いです。先進医療特約が終身型なところも安心。
とはいえ、医療保険の比較なんて面倒ですよね。面倒なことは専門家の力を借りましょう。最寄の保険ショップに専門家はいます。
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