タバコを吸わない方であれば保険料が割引されますが、割引されてもやや高め。最近は同様の割引を設けている医療保険が増えてきているので、タバコを吸わない方は他社と比較しておいて損はないでしょう。
また、タバコを吸う方は保険料が割高です。あえてマニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」を選ぶこともないかなと。
医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記4点について、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
入院保障 | 悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、高血圧性疾患、糖尿病、肝疾患、腎疾患の入院を無制限保障(七大生活習慣病無制限特約) | A |
通院保障(がん) | 抗がん剤治療特約なし。 | C |
三大疾病一時金 | 【対象となる疾病・給付条件】 がん:診断確定 急性心筋梗塞:継続20日以上の入院もしくは手術 脳卒中:継続20日以上の入院もしくは手術 【給付間隔・上限】 一時金は1回のみ、継続年金が最大4回 |
C |
先進医療保障 | 通算2,000万円上限・10年更新型 | B |
30歳の月額保険料 (入院給付金1万円、保険料支払期間終身) |
男性:3,185円 女性:3,645円 ※非喫煙者割引適用時 |
B |
40歳の月額保険料 (入院給付金1万円、保険料支払期間終身) |
男性:4,245円 女性:4,105円 ※非喫煙者割引適用時 |
入院保障に大きな問題はありません。オプションの七大生活習慣病無制限特約を付加すれば、入院が長引くこともある悪性新生物・心疾患・脳血管疾患を含む7大疾病の入院が無制限保障となります。この点は安心です。
抗がん剤治療を保障するオプションはありません。他社だと抗がん剤治療を受けた月に10万円程度を給付するオプションを付加できることが多いのですが、そんなものはありません。通院でがん治療を受けてるけど、抗がん剤の副作用が辛くて働けない!といった状況には若干不安が残ります。
また、3大疾病一時金の保障対象は「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」に限定されます。心疾患・脳血管疾患をまるごと保障ではなく、保障範囲が急性心筋梗塞・脳梗塞に限定されます。さらに給付額は「100%×1回+25%×4回」なので、総額にすると最大で一時金2回分。
他社の3大疾病一時金は
「がん・心疾患・脳血管疾患で所定の条件を満たす限り、回数無制限で一時金をお支払い!」
が当たり前なので、マニュライフ生命の保障は弱いと感じます。
先進医療保障は2,000万円限度で保障。この点は良いのですが、10年更新型なんですよね…。10年ごとに保険料が見直し(上がる可能性が高い)となる点には要注意です。他社だと終身型といって一生涯保険料が変わらないタイプが主流です。
保険料も決して安くはないかと。過去1年間に喫煙していない場合はノンスモーカー料率が適用されて保険料が割引されますが、それでも最安値クラスとはなりません。
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マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他の医療保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保険の種類 | 【医療保険】 ・病気やケガに備える保険です。 ・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。 ・保険料が値上がりすることはありません。 |
主契約 | 【入院給付金】 入院1日につき5,000円~20,000円の範囲で選択可能。 ※1,000円単位で選択可能。 【手術給付金】 入院中:入院給付金日額×20 外来:入院給付金日額×10 【放射線治療給付金】 入院給付金日額×20 【骨髄移植】 入院給付金日額×20 【骨髄ドナー手術】 入院給付金日額×20 【集中治療】 入院給付金日額×20 |
特約(オプション) | 【先進医療特約】 先進医療の技術料実費と一時金を給付。 【女性疾病入院特約】 入院給付金が上乗せてされて給付。 【7大生活習慣病無制限特約】 7大生活習慣病での入院給付金限度日数を無制限に延長。 【7大生活習慣病入院特約】 7大生活習慣病での入院給付金が上乗せ。 【継続年金付三大疾病保障特約】 3大疾病で所定の状態となった場合に一時金給付。 【3大疾病保険料払込免除特約】 3大疾病で所定の状態になった場合に以降の保険料支払い免除。 【通院特約】 通院1日あたり定額給付。 【入院見舞給付特約】 入院した際に一時金給付。 【生存給付特約】 5年ごとに一時金給付。 【メンタル疾患延長特約】 メンタル疾患が原因で入院した場合に入院給付金の限度日数が365日に延長。 【在宅治療特約】 在宅治療を受けた月に定額給付。 【終身保険特約】 死亡・高度障害時に定額給付。 |
保険料を支払う期間 | 10年間、60歳まで、65歳まで、70歳まで、終身(一生涯)から選択可能。 |
保険料を支払う回数 | 月払・年払・半年払 |
保険料を支払う方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 ・銀行振込 |
保障される期間 | 終身 |
加入方法 | 対面 |
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の保障内容を評価します。
冒頭に入院保障・通院保障(がん)・三大疾病一時金・先進医療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。
【主契約】入院給付金・手術給付金・放射線治療給付金・骨髄移植・骨髄ドナー手術・集中治療
名称 | 給付額 | 給付条件 |
入院給付金 | 入院につき1日5,000円~20,000円から選択。 ※1,000円単位で選べます。 |
入院1日につき給付 |
手術給付金 | 入院中:入院給付金日額×20倍 外来:入院給付金日額×10倍 |
手術を受けたとき。 |
放射線治療 | 1回につき入院給付金の20倍 | 放射線治療を受けたとき(60日間に1回) |
骨髄移植 | 1回につき入院給付金の20倍 | 骨髄移植術を受けたとき。 |
骨髄ドナー手術 | 1回につき入院給付金の20倍 | 骨髄ドナー手術を受けたとき。 |
集中治療 | 1回につき入院給付金の20倍 | 集中治療室(ICU)管理を受けたとき。 |
いろいろてんこ盛りな上に、保障額も手厚いです。
外来の手術は他社だと5倍が平均的ですし、放射線治療・骨髄移植・骨髄ドナー手術・集中治療も10倍程度が平均的です。
ここまで盛り過ぎると保険料が高くなってしまうので、デメリットにも見えてしまうような…。もう少し主契約は簡素にして、特約を充実させれば良かったのにとも感じます。
【重要です】七大生活習慣病入院支払日数無制限特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
七大生活習慣病入院支払日数無制限特約 | 7大生活習慣病での入院給付金給付限度日数が無制限になります。 | 7大生活習慣病(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、高血圧性疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病)で入院したとき。 |
7大生活習慣病で入院した場合、入院給付金の給付限度日数が無制限になる特約です。
主契約の入院保障は「入院給付金×入院日数」が支払われるのですが、入院1回に対する入院日数の保障上限は30日間・60日間・120日間から選択することになります。
その保障上限日数を7大生活習慣病に限定して無制限にするのが本特約。
ちなみにですが、入院日数の平均は以下のとおりです。
全体平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター)
上記のリンク先を参照頂けるとわかるのですが、入院日数平均は意外と短いです。最近の医療は入院から通院にシフトしています。
「これなら主契約で60日間保障にしておけば十分だろ!」
と思ってしまいますが、これはあくまで平均です。脳血管疾患は平均からしても入院が長引きますし、がんも部位や症状によっては入院が長引きます。
医療保険の役割が万が一の壊滅的な状況を救うことにあると考えれば、入院の無制限保障は重要です。保険料も高くはないので、付加しておくべき特約でしょう。
【重要ではありませんが…】七大生活習慣病入院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
七大生活習慣病入院特約 | 7大生活習慣病での入院給付金が上乗せされます。 | 7大生活習慣病(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、高血圧性疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病)で入院したとき。 |
7大生活習慣病で入院した場合に入院給付金が上乗せされる特約です。保険料を節約するために使うのなら十分アリでしょう。
主契約の入院給付金10,000円 VS 主契約の入院給付金5,000円+七大生活習慣病入院特約5,000円
で比較すれば、後者の方が保険料は安くなります(その代わり7大生活習慣病以外の入院保障は弱くなる)。
【重要ではありません】女性疾病入院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
女性疾病入院特約 | 入院1日につき入院給付金を上乗せ。 | 女性特有の疾病で入院したとき。 |
こちらは女性特有の疾病で入院した場合に、入院給付金が上乗せされる特約です。もちろん付加できるのは女性のみ。
他社にも同じような特約があるのですが、その他社と比較するとマニュライフ生命は保障されるがんの範囲がちょっと狭いです。他社だと全てのがんを保障することが多いのですが、マニュライフ生命は乳房や女性生殖器、甲状腺のがんに限定しています(がん以外は他社と同水準)。
また、他社だと入院給付金上乗せに加え、女性特有の手術(乳房や卵巣・卵管の手術等)を受けた際に一時金が給付されるタイプもあります。この点もマニュライフ生命はちょっと寂しい…。
本特約に魅力を感じるのなら、他社と比較しておいた方がよいでしょう。
【重要ですが…】先進医療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
先進医療特約 | ・保障期間通算で2,000万円までの技術料。 ・一時金として5万円給付。 |
先進医療を受けた場合。 |
先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(入院費や診察費等は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円上限で保障してくれるのが先進医療特約です。
一時金として5万円が給付されますが、先進医療を受けられる病院は限られているため、遠方に移動することもあります。一時金は交通費・宿泊費等に使うことを想定したお金です。他社だと10万円だったり15万円だったり実費給付だったりするのですが、5万円はちょっと少額ですね…。
注意が必要なのは10年更新型という点です。10年ごとに保険料が見直されます(上がる可能性が高い)。
現在は月100円程度の保険料で先進医療特約を付加できますが、将来的に先進医療が普及し、保険会社の保険金支払いが膨らめば、保険料が爆上げされることも否めません。他社は「終身型」といって一生保険料が変わらないタイプが主流です。「終身型」の方が安心感はあります。
【重要ですが…】継続年金付三大疾病保障特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
三大疾病保険金 | 三大疾病保険金 | 【がん】 がんと診断されたとき。 【急性心筋梗塞・脳卒中】 20日以上の入院、もしくは手術 |
三大疾病継続年金 | 三大疾病保険金の25% (最大4回) |
|
上皮内新生物診断保険金 | 三大疾病保険金の50% | 上皮内がんと診断されたとき。 |
がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の条件を満たした場合に一時金(1回のみ)と年金(最大4回)が給付される特約です。
保障内容はイマイチ。良い点と悪い点をまとめておきます。
- 【GOOD】生存していれば1年ごとに三大疾病継続年金が給付される。
- 【BAD】上皮内がんは給付回数が1回のみ。さらに給付額が50%。
- 【BAD】三大疾病継続年金は給付額が25%。
- 【BAD】保障範囲が心筋梗塞・脳卒中に限定されている。
例えば、保障額100万円で契約した場合、がんと診断されれば
1年目:100万円+25万円(診断されれば給付)
2年目:25万円(生きていれば給付)
3年目:25万円(生きていれば給付)
4年目:25万円(生きていれば給付)
5年目以降:保障なし
といった保障を受けられます。がんの治療が終わったとしても、生存していれば2年目以降も年金が給付されます。保障額は100万円+25万×4回の200万円。一時金2回分です。
一方で、一般的な医療保険の3大疾病一時金は条件を満たす限り毎年保障額100%を受け取れます。例えば、がんのケースだと
1年目:100万円(診断されれば給付)
2年目:100万円(治療を受けていれば給付)
3年目:100万円(治療を受けていれば給付)
4年目:100万円(治療を受けていれば給付)
5年目以降:100万円(治療を受けていれば給付)
ですね。治療を受けている限りは回数無制限で一時金給付です。↑みたいに5年間がん治療が続くことは稀かと思いますが、初回から2年後に再発して、さらに3年後にまた再発してといったように再発を繰り返して一時金を2回、3回と受け取ることは割とあります。
まあ治療が終わって職場復帰しても収入が戻らないこともあるのでマニュライフ生命の「生きている限り4回給付」も助かるのですが、再発して苦しんでる(初回より再発の方が厄介)ときにドカッと大きな金額を回数無制限で給付し続けてくれる他社のほうが安心感はあります。
メリットとしてこの点を挙げましたが、他社比較で言えばデメリットとも考えられるかなと。
また、上皮内がんは給付回数1回で保障額も半額。
上皮内がんとは、がん細胞がリンパ管や血管に到達していない初期のがんを指します。
「早めに見つかって良かったですね!」
と言われるのが上皮内がん。
上皮内がんなら治療費もそんなにかからないのですが、乳がんは上皮内がんでも通常のがんと同程度の治療が必要となることもあります。保障半額は女性にとって要注意です。
また、大腸がんだと2割、子宮頸がんだと半数以上が上皮内がんで早期発見されたというデータもあります。上皮内がんは決して珍しいがんではありません。給付回数が1回のみというのもやや注意。
他社だと上皮内がんも通常のがんと同じ扱いをすることが当たり前です。この点はデメリットでしょう。
最後に、心疾患・脳血管疾患の保障範囲が急性心筋梗塞・脳卒中に限定されている点もデメリットです。最近の医療保険は心疾患・脳血管疾患をまるごと保障が標準です。
急性心筋梗塞は心疾患の一部です。保障対象が急性心筋梗塞に限定されると、急性心筋梗塞以外の心疾患が保障対象外になります。平成29年の厚生労働省の調査によると心疾患全体の患者数1,732千人のうち、急性心筋梗塞の患者数は47千人。割合にすると2.7%に過ぎません。
さらに、急性心筋梗塞の保障条件は
「20日以上の入院、もしくは手術」
です。
生命保険文化センターによると、心疾患全体の入院日数平均は24.6日。35~64歳だと12.6日です。20日以上の入院は低いハードルではありません。
まあ急性心筋梗塞ならカテーテル手術を受けることが多いので、保障されないことは稀とは思いますが、最近の医療保険は
「心疾患をまるごと保障!入院すれば即保障!もちろん手術を受けても即保障!」
がスタンダートになりつつあります。マニュライフ生命は他社と比較して保障範囲も条件も厳しい。
また、脳卒中も脳血管疾患の一部ですが、脳卒中には
- 脳梗塞
- くも膜下出血
- 脳出血
が含まれます。平成29年の厚生労働省の調査によると脳血管疾患の患者数1,115千人のうち、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血の患者数合計は973千人。割合にすると87.2%です。
ということで、脳血管疾患でも脳卒中でも大きな差はありませんが、脳血管疾患の方がちょっと安心かな、とは感じます。
【重要ではありません】3大疾病保険料払込免除特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
3大疾病保険料払込免除特約 | 保険料の支払いが免除される。 | 【がん】 がんと診断されたとき。 【急性心筋梗塞・脳卒中】 20日以上の入院、もしくは手術 |
よくCMで観る「以降の保険料は頂きません!」という特約です。
医療保険は保険料が安いので、3大疾病保険料払込免除特約は不要でしょう。3大疾病保険料払込免除特約は有料オプションです。付加すると保険料がググっと上がります。
【重要ではありません】通院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
通院特約 | 通院給付金 | 退院後、180日以内に通院したとき。 |
退院後の通院1日あたりに定額が給付される特約です(入院のない通院は保障対象外)。保障内容は以下のとおり。
- 退院の翌日から180日以内の通院が保障対象。
- 入院1回につき30日間の通院が保障対象。
- 保障期間通じて1,000日限度。
保障内容は平均的です。悪くありません。
まあでも通院保障は通院1日5,000円程度と少額です。通院治療なら働けることも多いので、
「仕事が忙しいし、たった5,000円ために手続きするほうが面倒くさい!」
ということもあり得ます。必要性は薄いかと。
ちなみにですが、本当に怖いのは副作用のきつい抗がん剤治療です。この場合は満足に働くこともできず、通院もしくは短期入院で抗がん剤を打つので、医療保険から保障される入院給付金もわずかなもの。
こんなピンチに対応できるのが他社によくある「抗がん剤治療を受けた月に10万円保障」してくれる抗がん剤治療特約なのですが、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」にはありません。
【重要ではありません】入院見舞給付特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
入院見舞給付特約 | 入院給付金の5倍 | 入院したとき。 |
入院すると必ず給付される一時金です。日帰り入院でも給付対象。短期入院の保障を強化する特約ですね。
短期入院でも、日用品や交通費がそれなりにかかるので、入院で赤字になりたくない方や、手持ちの現金が極端に少なくて医療費破産の可能性がある方にとっては有効な特約ですが、短期入院から長期入院まで民間の医療保険でがっちり備えると、保険料がめちゃくちゃ高くなります。
短期入院は貯蓄で備えて、発生したら貯蓄でカバーするのが難しい長期入院を民間の医療保険で備えるのがコスパのよい医療保険の入り方。入院1日あたりの平均費用は2.3万円というデータがありますが、まずは2週間から1ヶ月程度の入院をカバーできるくらい貯蓄をすることです。
保障額もたいしたことはないですし、必要性はあまり感じられません。
【重要ではありません】生存給付特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
生存給付特約 | 下記参照 | 生存していたとき。 |
5年に1回の間隔で、生きているだけで一時金が給付される特約です。
給付される金額は
入院給付金×5+(入院給付金×5-主契約で支払われた保険金)
です。
例えば入院給付金1万円で契約していて、5年間で1回も保険金支払いがなかったら、
1万円×5+(1万円×5-0万円)=10万円
を受け取れます。
5年間で3日間だけ入院してしまい、入院給付金3万円の保険金支払いがあった場合は、
1万円×5+(1万円×5-3万円)=7万円
ですね。ケガや病気で支払いを受け取るたびに、生存給付金は減っていきます。
生存給付特約はもちろん有料オプションです。付加すると月々の保険料がググっと上がります。特約保険料が不明なので損得計算ができないのですが、付加する前に
- 給付金支払いがない場合にどれくらい利益がでるか。
- 損益分岐点はどこにあるのか(どれくらいの給付金支払いがあった場合に利益がプラマイゼロになるのか)。
を確認した方がよいでしょう。こういった「健康祝い金」系の特約は往々にして生命保険会社がボロ勝ちする仕組みになっています。原則的には不要な特約です。
【必要な人には必要です】メンタル疾患延長特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
メンタル疾患延長特約 | 入院給付金の支払限度日数が365日に延長される。 | メンタル疾患で入院したとき。 |
メンタル疾患を原因とした入院の支払限度日数を365日に延長する特約です。
保障対象となるメンタル疾患は以下の4種類。
1.統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害
2.気分[感情]障害
3.神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害
4.摂食障害
メンタル疾患は入院が長引きます。心の風邪と言われる気分障害(鬱病)の入院日数平均は137.4日(生命保険文化センター)。鬱病をこじらせて入院することはそうそうありませんが、こじらせてしまうと厄介なのが鬱病です。
あとは統合失調症。統合失調症なんてかかるわけないよ!って思ってしまいがちですが、厚生労働省の調査によると日本人の100人に1人弱が罹患するそうです。交通事故より全然多いのが統合失調症。入院日数平均も570.6日と超長期です。
そんなエンドレスになるメンタル疾患の入院を365日まで保障するのが本特約です。保険料も高くないので、気になる方は付加しておいても良い特約でしょう。
ちなみにですが、メンタル疾患の入院を延長保障できる医療保険は貴重です。他にはチューリッヒ生命「終身医療プレミアムZ」くらいかと。
【重要ではありませんが…】在宅治療特約
医師の指導管理の元、在宅で
①自己注射療法
②人工透析療法
③酸素療法
を受けた(自分でやった)ケースを保障するオプションです。
頻繁に注射を打つような治療だと、注射を打つためにわざわざ通院するのは時間的にも経済的にも難しいものがあります。なので通院せずに自分で注射を打つのが自己注射療法。糖尿病のインスリン注射が代表例です。
人工透析療法は腎臓が弱った際に、人工的に血液の浄化を行う治療。これも機器さえあれば自宅で可能です。
酸素療法は呼吸器系の疾病で酸素をうまく取り込めない方が受ける治療。鼻に管を通してカートを引きずりながら歩いている方を見かけることがあるかと思いますが、あれが酸素療法です。
どれも一度ハマったら抜け出すのは難しい治療です。在宅治療特約は保障額は月3万円×最大60回なので合計180万円。悪くありません。糖尿病・腎臓病・呼吸器系の疾病に不安を抱える方なら付加してもよいかと。
ちなみに、在宅治療特約は10年更新型です。10年ごとに保険料が更新される(上がる可能性が高い)ので、ご注意を。
【重要ではありません】終身保険特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
終身保険特約 | 死亡保険金 | 死亡・高度障害となった場合。 |
医療保険に死亡保障を追加できるというのがこちらのオプション。
いろいろな保障をひとつの医療保険にまとめることで、手続きが楽になるメリットはありますが、医療保険はそのときどきの状況に合わせて進化していくので、将来的に見直したくなることがあります。
「医療保険は解約したいけど、死亡保障は残しておきたい!」
ということはできません。マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」を解約すると、もちろん死亡保障も消滅です。
終身死亡保障には貯蓄性があります。せっせと積み立てた保険料も途中で解約してしまうと、中途半端な解約返戻金が戻ってくるだけ(元本割れ)。
ということで、あえて死亡保障を医療保険とセットにする必要性は薄いでしょう。死亡保障なら、それ専門の終身保険・定期保険・収入保障保険に分けて加入した方が無難です。
【シミュレーション】僕がマニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」に入るなら。
僕がマニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 主契約:入院給付金5,000円
- 特約:七大生活習慣病入院支払日数無制限特約、先進医療特約、継続年金付三大疾病保障特約
7大疾病の入院が無制限保障される七大生活習慣病入院支払日数無制限特約は優先度高めです。付加した方が安心感はあります。
先進医療特約、継続年金付三大疾病保障特約も優先度が高めではありますが、上述のとおりどちらも保障内容は微妙なんですよね…。マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」を検討されている方は、他社の医療保険と比較しておいて損はないでしょう。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」のメリット
1点目は上述のとおりです。メンタル疾患延長特約を付加すれば、メンタル疾患の入院が365日まで保障されます。メンタル疾患に大きな不安を抱える方にとっては候補となる医療保険です。
2点目について。マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」には非喫煙者割引があります。条件は過去1年間タバコを吸っていないこと。検査するのでウソついてもバレます。
ただし、割引されても保険料は安くありません。
ここで保険料を比較してみます。比較対象は業界最安値クラスの医療保険であるチューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」とします。保障内容は極力あわせますが、ぴったり一致はできないので、ここはご参考程度に。
マニュライフ生命 | チューリッヒ生命 | ||
保障内容 | 入院:5,000円(60日間) 手術:入院10万円外来5万円 放射線:10万円 骨髄移植:10万円 骨髄ドナー:10万円 集中治療:10万円 先進医療特約あり |
入院給付金:5,000円(60日間) 手術:入院10万円外来2.5万円 放射線:10万円 骨髄ドナー:5万円 先進医療特約あり |
|
非喫煙者 | 喫煙者 | ※非喫煙者も喫煙者も保険料は同じ | |
30歳男性 | 1,630円/月 | 1,935円/月 | 1,254円/月 |
30歳女性 | 1,860円/月 | 2,290円/月 | 1,274円/月 |
40歳男性 | 2,160円/月 | 2,605円/月 | 1,689円/月 |
40歳女性 | 2,090円/月 | 2,635円/月 | 1,434円/月 |
この例だと割引が適用される非喫煙者であっても、チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」の方が安くなってます。マニュライフ生命の主契約は保障が手厚いので、保険料が高くなるのは当然ですが、それにしてもけっこうな差があるかなと。
喫煙者の方はマニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」を選ぶ理由はないでしょう。保険料が割高です。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」のデメリット
メリットのところに記載しましたが、喫煙者の方は保険料が割高です。マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」に申し込みをするメリットはないでしょう。
また、10年更新型の特約があるのもデメリットです。
- 在宅治療特約
- 先進医療特約
特に先進医療特約が10年更新型なのは注意ですね。先進医療特約が10年ごとに保険料が上がっていく点はデメリットです。
最後に。
2022年7月14日に金融庁からマニュライフ生命に対して行政処分が下されました。
ざっくりに言うと、金融庁から注意喚起されていたにも関わらず、法人向けの節税保険を積極的に売り過ぎたというのが処分理由。今回問題になった点は「こだわり医療保険 with PRIDE」と直接の関係はありませんが、
●営業優先の企業文化やコンプライアンス、リスク管理を軽視する企業風土
といった点も問題に挙げられています。
また、マニュライフ生命はカナダ資本の生命保険会社です。1999年に日本に進出しているので、それなりに歴史はありますが、将来的に日本から撤退する可能性も否定できません。まあ撤退しても既契約は他の生命保険会社に引き継がれることが多いので、契約者が不利になる可能性は低いのですが、この点もやや注意でしょう。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の評価
評価:C(S、A~Cで判定)
冒頭書いたとおり、非喫煙者なら保険料が割引されますが、割引されてもやや高めに見えます。喫煙者は保険料が割高になるので、マニュライフ生命を検討する余地はないかと。
捻りの効いたオプションもありますが、保障内容は全般的に周回遅れの感があります。
メンタル疾患の入院が延長保障されるメンタル疾患延長特約は珍しいオプションですが、同様のオプションがチューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」にもあります。メンタル疾患に不安を抱える方は、チューリッヒ生命との比較は必須でしょう。
また、在宅治療特約も他社に見られない珍しいオプションです。糖尿病・腎臓病・呼吸器系の疾病に不安を抱える方なら、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」が候補に入るかなと。
まあでも全体的には保険料・保障内容どちらも他社の医療保険と比較しておいて損はないと感じます。評価は「C」が妥当と感じました。
比較対象の医療保険として下記を挙げておきます。
●チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」
喫煙者も非喫煙者も保険料が激安。上述のとおりメンタル疾患の入院を延長保障できます。その他の保障内容も良好です。
●メディケア生命「新メディフィットA」
こちらも保障内容に大きな欠点は見当たらず。保険料も高くはなく、現在の医療保険のスタンダードです。
医療保険の保険料は下記リンクで比較しているので、ご参考までに。本サイトでおすすめしている保障内容を中心に比較しています。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の相談をするなら。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」は全国の保険ショップで取り扱ってます。ご近所の保険ショップでも取り扱っているはず。
しかし、いざ保険ショップに行ってみて、
「あー、すいません、うちマニュライフ生命やってないんですよ」
なんて言われたら立ち直れないですよね。そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがマニュライフ生命を取り扱っているか確認しておきましょう。
手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックならマニュライフ生命はもちろんのこと、この記事でご紹介したチューリッヒ生命・メディケア生命とも提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれます。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
【保険の相談なら!】保険クリニック
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保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」
という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
①保険クリニックのサイトにアクセスする。
②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。
③予約日時を選択する。
④以下を入力して予約完了。
- 相談方法(来店or訪問)
- 名前
- 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
- 電話番号
- メールアドレス
- 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
- 要望等(任意入力)
これで予約は完了。1分もあれば予約できます。
50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。マニュライフ生命はもちろんのこと、比較対象に挙げたチューリッヒ生命・メディケア生命とも提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫ですよ。
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【保険ショップの検索・予約なら】保険相談ニアエル
保険ショップの検索・予約は↓をクリック!
近所に保険クリニックがない場合は、保険相談ニアエルで最寄りの保険ショップを検索してみてください。保険ショップには複数回相談に訪問することもあるので、自宅との距離のは割と重要です。
保険相談ニアエルは全国1,500店舗の保険ショップを区市町村単位で検索できます。保険ショップに関する
- 取り扱っている保険会社
- 実際に利用した人の口コミ
- 営業時間、交通アクセス等の基本情報
といった情報も掲載されています。取り扱っている保険会社が事前にわかるので、希望していた保険を提案されなかった!といった悲劇もないですし、厳しい口コミもそのまま掲載されているので、ちゃんと選べば安心して相談ができるかなと。
また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で
- 相談希望日時
- 氏名
- 生年月日
- 電話番号
- 相談内容(保険見直しor新規加入orその他)
だけ入力すれば完了。1分程度で終わる作業です。
予約した後には店舗から電話で予約確認があります。電話の際にざっくりと相談したい内容だとか、その他の要望(女性スタッフ希望等)を伝えておけば、相談もスムーズに進みます。
もちろん予約は無料です。気軽に予約して大丈夫です。
保険ショップの検索・予約は↓をクリック!
生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。
生命保険の相談はもちろん無料です。
しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」
保険料・保障内容どちらも他社の医療保険と比較しておいて損はないと感じます。タバコを吸わない方は保険料が割引されますが、それでも他社と比較して安いとは言えず。
メンタル疾患の入院延長保障は特徴的ですが、後述するチューリッヒ生命にも同様の特約があります。メンタル疾患に不安を抱える方は、チューリッヒ生命と比較しておいたほうがよいでしょう。
また、在宅治療特約は他社に見られない珍しいオプションなので、糖尿病・腎臓病・呼吸器系の疾病に不安を抱える方なら、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」が候補に入るかなと。
比較対象の医療保険として下記を挙げておきます。
●チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」
喫煙者も非喫煙者も保険料が激安。上述のとおりメンタル疾患の入院を延長保障できます。その他の保障内容も良好です。
●メディケア生命「新メディフィットA」
こちらも保障内容に大きな欠点は見当たらず。保険料も高くはなく、現在の医療保険のスタンダードです。
このあたりの医療保険と比較しておけば後々後悔することもないと感じますが、医療保険の比較なんて面倒ですよね。面倒な上に、比較してもよくわからないことが多々あります。そんなときは専門家に頼りましょう。無料でしっかり相談にのってくれますよ。
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※2023年1月更新