医療保険には珍しく、タバコを吸わない方であれば保険料が割引されるという特徴がありますが、それでも保険料はやや高めという印象を受けます。逆に、保険料が割高になる喫煙者の方は他社の医療保険を検討した方がよいでしょう。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」が候補に入るのは、
- タバコを吸わない方で、
- 基本保障(手術・放射線・骨髄移植・骨髄ドナー・集中治療)の手厚さに魅力を感じる、
- もしくはメンタル疾患の入院延長保障に魅力を感じる
に該当する方です。
医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記4点について、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
入院保障 | がん、心疾患、脳血管疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病、高血圧性疾患の入院を無制限保障(七大生活習慣病無制限特約) | A |
通院保障(がん) | 退院後180日以内の通院を保障(通院特約)。 抗がん剤治療特約なし。 |
B |
三大疾病一時金 | 【対象となる疾病・給付条件】 がん:診断確定 急性心筋梗塞:継続20日以上の入院もしくは手術 脳卒中:継続20日以上の入院もしくは手術 【給付間隔・上限】 1年に1回、5回まで(上皮内がんは1回のみ) |
C |
先進医療保障 | 通算2,000万円上限・10年更新型 | B |
30歳の月額保険料 (入院給付金1万円、保険料支払期間終身) |
男性:3,185円 女性:3,645円 ※非喫煙者割引適用時 |
B |
40歳の月額保険料 (入院給付金1万円、保険料支払期間終身) |
男性:4,245円 女性:4,105円 ※非喫煙者割引適用時 |
|
会社情報 | 苦情率:0.726% ソルベンシーマージン比率:825.9% 会社格付け:A+(SP) |
A |
入院保障に大きな問題はありません。オプションの七大生活習慣病無制限特約を付加すれば、入院が長引くこともあるがん・心疾患・脳血管疾患を含む7大疾病の入院が無制限保障となります。この点は安心です。
通院保障は入院して退院後180日までの通院が保障対象になりますが、がんの通院を特別に保障するタイプではありません。通院が長引くがんもその他の疾病と保障内容は同じですし、抗がん剤治療を受けた月に10万円給付!といった特約もありません。通院でがん治療を受けてるけど、抗がん剤の副作用が辛くて働けない!なんていう状況には若干不安が残ります。
また、3大疾病一時金の保障対象は「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」に限定されます。心疾患・脳血管疾患をまるごと保障ではなく、保障範囲が急性心筋梗塞・脳梗塞に限定されます。給付回数は5回限度としていますが、「100%×1回+25%×4回」なので総額にすると2回分。
他社の3大疾病一時金が「がん・心疾患・脳血管疾患なったら回数無制限保障!」としていることを踏まえれば、保障は弱く感じます。
先進医療保障は2,000万円限度で保障。この点は良いのですが、10年更新型なんですよね…。10年ごとに保険料が見直し(上がる可能性が高い)となる点には要注意です。他社だと終身型といって一生涯保険料が変わらないタイプが主流です。
保険料も決して安くはないかと。過去1年間に喫煙していない場合はノンスモーカー料率が適用されて保険料が割引されますが、それでも最安値クラスとはなりません。
会社的には安定しています。苦情率が業界平均0.4%を上回る0.726%なのが残念ですが、保険金の支払い能力(ソルベンシーマージン比率)は安全と言わている200%を大きく超える825.9%。格付も「A+」なので”保険契約債務を履行する能力は強い”という評価になっています。
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マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他の医療保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保険の種類 | 【医療保険】 ・病気やケガに備える保険です。 ・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。 ・保険料が値上がりすることはありません。 |
基本保障 | 【入院給付金】 入院1日につき5,000円~20,000円の範囲で選択可能。 ※1,000円単位で選択可能。 【手術給付金】 入院中:入院給付金日額×20 外来:入院給付金日額×10 【放射線治療給付金】 入院給付金日額×20 【骨髄移植】 入院給付金日額×20 【骨髄ドナー手術】 入院給付金日額×20 【集中治療】 入院給付金日額×20 |
特約(オプション) | 【先進医療特約】 先進医療の技術料実費と一時金を給付。 【女性疾病入院特約】 入院給付金が上乗せてされて給付。 【7大生活習慣病無制限特約】 7大生活習慣病での入院給付金限度日数を無制限に延長。 【7大生活習慣病入院特約】 7大生活習慣病での入院給付金が上乗せ。 【継続年金付三大疾病保障特約】 3大疾病で所定の状態となった場合に一時金給付。 【3大疾病保険料払込免除特約】 3大疾病で所定の状態になった場合に以降の保険料支払い免除。 【通院特約】 通院1日あたり定額給付。 【入院見舞給付特約】 入院した際に一時金給付。 【生存給付特約】 5年ごとに一時金給付。 【メンタル疾患延長特約】 メンタル疾患が原因で入院した場合に入院給付金の限度日数が365日に延長。 【在宅治療特約】 在宅治療を受けた月に定額給付。 【終身保険特約】 死亡・高度障害時に定額給付。 |
保険料を支払う期間 | 10年間、60歳まで、65歳まで、70歳まで、終身(一生涯)から選択可能。 |
保険料を支払う回数 | 月払・年払・半年払 |
保険料を支払う方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 ・銀行振込 |
保障される期間 | 終身 |
加入方法 | 対面 |
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の保障内容を評価します。
冒頭に入院保障・通院保障(がん)・三大疾病一時金・先進医療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。
【基本保障】入院給付金・手術給付金・放射線治療給付金・骨髄移植・骨髄ドナー手術・集中治療
基本保障は取り外しができません。契約したら絶対についてくる保障です。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の基本保障は以下のとおり。
名称 | 給付額 | 給付条件 |
入院給付金 | 入院につき1日5,000円~20,000円から選択。 ※1,000円単位で選べます。 |
入院1日につき給付 |
手術給付金 | 入院中:入院給付金日額×20倍 外来:入院給付金日額×10倍 |
手術を受けたとき。 |
放射線治療 | 1回につき入院給付金の20倍 | 放射線治療を受けたとき(60日間に1回) |
骨髄移植 | 1回につき入院給付金の20倍 | 骨髄移植術を受けたとき。 |
骨髄ドナー手術 | 1回につき入院給付金の20倍 | 骨髄ドナー手術を受けたとき。 |
集中治療 | 1回につき入院給付金の20倍 | 集中治療室(ICU)管理を受けたとき。 |
いろいろてんこ盛りです。基本保障は他社の医療保険より手厚くなってます。外来の手術が10倍は珍しいです。他社は5倍が平均的。
放射線治療・骨髄移植・骨髄ドナー手術・集中治療がオール20倍も他社より手厚い。他社は10倍程度が平均的です。
手厚い保障とは言えますが、逆に言うと保障が手厚過ぎて保険料が高くなってしまってます。ここまで盛り過ぎるとデメリットとも見えてしまうような…。もう少し基本保障は簡素にして、特約を充実させれば良かったのにとも感じます。
【重要です】七大生活習慣病入院支払日数無制限特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
七大生活習慣病入院支払日数無制限特約 | 7大生活習慣病での入院給付金給付限度日数が無制限になります。 | 7大生活習慣病(がん、心疾患、脳血管疾患、高血圧性疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病)で入院したとき。 |
7大生活習慣病(がん、心疾患、脳血管疾患、高血圧性疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病)で入院した場合の入院給付金給付限度日数が無制限になる特約です。
ちなみにですが、入院日数の平均は以下のとおりです。
日本人の平均:29.3日
35歳~64歳の平均:21.9日
参考にしたのは生命保険文化センターです。
上記のリンク先を参照頂けるとわかるのですが、入院日数は意外と短いです。脳血管疾患は長引くこともありますが、がんとか心疾患は意外と入院期間短めですよね。
とはいえ、これは平均です。がんも症状によっては入院が長引きます(水泳の池江璃花子さんは10か月入院されたそうです)。医療保険の役割が万が一の壊滅的な状況を救うことにあると考えれば、入院日数の無制限保障は重要だと考えています。保険料も高くはないので、付加しておくべき特約でしょう。
【重要ではありません】七大生活習慣病入院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
七大生活習慣病入院特約 | 7大生活習慣病での入院給付金が上乗せされます。 | 7大生活習慣病(がん、心疾患、脳血管疾患、高血圧性疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病)で入院したとき。 |
7大生活習慣病(がん、心疾患、脳血管疾患、高血圧性疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病)で入院した場合に、入院給付金が上乗せされる特約です。
余裕があれば付加しても良い特約かと感じますが、より優先度が高いのは延長保障(七大生活習慣病入院支払日数無制限特約)でしょう。上乗せされる日数は主契約の入院給付金支払日数に準じます。日数無制限ではありません。
ちなみにですが、入院した際の1日あたりの医療費平均は約2.3万円というデータがあります。ひとつの目安に。
【重要ではありません】女性疾病入院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
女性疾病入院特約 | 入院1日につき入院給付金を上乗せ。 | 女性特有の疾病で入院したとき。 |
こちらは女性特有の疾病で入院した場合に、入院給付金が上乗せされる特約です。
女性は入院中もプライベートな空間を確保しておきたいですよね。個室で入院する場合は差額ベッド代が必要となりますが、その差額ベッド代にも使える特約です(もちろん使い方は自由です)。
ちなみに、他社にも同じような女性疾病特約がありますが、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」は保障対象となるがんの種類がちょっと狭いです。
他社だと女性特有ではないがん(胃がんとか大腸がんとか)も保障対象としていることが多いんですけど、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」は女性特有のがん(乳房や女性生殖器、甲状腺等)のみを保障対象としています。ちょっと保障範囲が狭くなってます。
また、他社の女性疾病特約には入院給付金上乗せの他に、女性特有の手術(乳房切除や乳房再建等)を受けた際に一時金が給付されるタイプもあります。女性目線だとマニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」は少し物足りないかもしれませんね。
【重要ですが…】先進医療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
先進医療特約 | ・保障期間通算で2,000万円までの技術料。 ・一時金として5万円給付。 |
先進医療を受けた場合。 |
先進医療は健康保険適用外です。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その医療費実費を保障してくれるのが先進医療特約です。基本的には医療保険に入るならつけておいた方がいい特約です。
保障額上限は他社と同じ2,000万円まで。問題ありません。
一時金として5万円が給付されますが、先進医療を受けられる病院は限られているため、遠方に移動することもあります。一時金は交通費・宿泊費等に使うことを想定したお金です。他社だと10万円だったり15万円だったり実費給付だったりするのですが、5万円はちょっと少額ですね…。
また、大きなデメリットは先進医療特約は10年更新型という点です。10年ごとに保険料が見直されます(上がる可能性が高い)。
現在は月100円程度の保険料で先進医療特約を付加できますが、将来的に先進医療が普及し、保険会社の保険金支払いが膨らめば、保険料が上がることも想定されます。国の財政が悪化していることを踏まえれば、全額自己負担となる先進医療が今後拡大していく可能性は高いと考えられます。
ちなみに、他社は「終身型」といって一生保険料が変わらないタイプが主流です。「終身型」の方が安心感はあります。
【重要ですが…】継続年金付三大疾病保障特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
三大疾病保険金 | 三大疾病保険金 | 【がん】 がんと診断されたとき。 【急性心筋梗塞・脳卒中】 20日以上の入院、もしくは手術 |
三大疾病継続年金 | 三大疾病保険金の25% (最大4回) |
|
上皮内新生物診断保険金 | 三大疾病保険金の50% | 上皮内がんと診断されたとき。 |
がん・急性心筋梗塞・脳卒中を患った場合に一時金と年金(最大4回)が給付される特約です。
他社にも3大疾病に患うと一時金給付される特約がありますが、継続年金付三大疾病保障特約はちょっと変わっているんですよね。
良い点と悪い点をまとめておきます。
- 【GOOD】生存していれば1年ごとに三大疾病継続年金が給付される。
- 【GOOD】上皮内がんも保障対象。
- 【BAD】三大疾病継続年金は給付額が25%に減額される。
- 【BAD】保障範囲が心筋梗塞・脳卒中に限定されている。
- 【BAD】給付回数に上限あり。三大疾病保険金は1回のみ、三大疾病継続年金は最大4回まで。上皮内がんは1回のみ。
例えば、保障額100万円で契約して、その後がんと診断された場合
1年目:100万円+25万円
2年目:25万円(生きていれば給付)
3年目:25万円(生きていれば給付)
4年目:25万円(生きていれば給付)
5年目以降:保障なし
といった保障を受けられます(がんが完治したとしても、生存していれば給付)。合計で100万円+25万×4回の200万円。
一方で、一般的な医療保険の3大疾病一時金は条件を満たす限り毎年保障額100%を受け取れます。例えば、がんと診断され、入院や治療といった条件を満たす限りは
1年目:100万円(診断されれば給付)
2年目:100万円(条件を満たす限りは給付)
3年目:100万円(条件を満たす限りは給付)
4年目:100万円(条件を満たす限りは給付)
5年目以降:100万円(条件を満たす限りは給付)
ですね。条件を満たさなくなるまで(完治するまで)、回数無制限で一時金給付です。
がんは再発と転移を繰り返し、長い闘病となることもあります。そう考えると、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の実質的な給付金額は2回分。これで保障打ち切りは不安が残ります。
メリットとして1年ごとに三大疾病継続年金が給付される点を挙げていますが、給付額が減額される点を加味すれば、デメリットの方が強いと感じます。
また、上皮内がんが保障対象となる点もメリットとして挙げてますが、こちらも給付回数は1回のみ。上皮内がんとは初期のがんで手術でサッと切り取ってしまえば完治すると言われていますが、最近の医療保険は上皮内がんを含めて回数無制限保障が標準となりつつあります。こちらもデメリット強めです。
そして、心疾患・脳血管疾患の保障が心筋梗塞・脳卒中に限定される点もデメリットでしょう。心疾患・脳血管疾患をまるごと保障するタイプではありません。
心筋梗塞は心疾患全体の3%といったデータもあり、保障範囲の狭さを感じます。最近の医療保険は心疾患・脳血管疾患まるごと保障が標準的なので、この点もデメリットですね。
【重要ではありません】3大疾病保険料払込免除特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
3大疾病保険料払込免除特約 | 保険料の支払いが免除される。 | 【がん】 がんと診断されたとき。 【急性心筋梗塞・脳卒中】 20日以上の入院、もしくは手術 |
よくCMで観る「以降の保険料は頂きません!」という特約です。
医療保険は保険料が安いので、3大疾病保険料払込免除特約は不要でしょう。ちなみに、3大疾病保険料払込免除特約は有料オプションです。
【重要ではありません】通院特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
通院特約 | 通院給付金 | 退院後、180日以内に通院したとき。 |
退院後の通院1日あたりに定額が給付される特約です(入院のない通院は保障対象外)。保障内容は以下のとおり。
- 退院の翌日から180日以内の通院が保障対象。
- 入院1回につき30日間の通院が保障対象。
- 保障期間通じて1,000日限度。
がんの通院を特別に保障するタイプではありません。ちょっと進んだ医療保険だと、「がんの通院を退院から5年間無制限保障」といった通院保障もあるのですが、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」は退院後180日以内の通院が30日まで保障です。この程度の通院保障であれば、必要性は薄いかと。
ちなみにですが、働きながらの通院治療はそこまで恐れることもないです。本当に怖いのは副作用のきつい抗がん剤治療を通院で受けるケースです。この場合は満足に働くこともできず、入院も短期間(抗がん剤を打つ時だけ)なので、医療保険から給付される入院給付金もわずかなもの。
こんなピンチに対応できるのが他社によくある「抗がん剤治療を受けた月に10万円保障」してくれる抗がん剤治療特約なのですが、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」にはないんですよね。がんの通院保障は弱めと感じます。
【重要ではありません】入院見舞給付特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
入院見舞給付特約 | 入院給付金の5倍 | 入院したとき。 |
入院すると必ず給付される一時金です。日帰り入院でも給付対象。短期入院の保障を強化する特約ですね。
例えば、2泊3日の入院だと
・基本保障だけだと3日分の入院給付金しかもらえない。入院給付金日額5,000円だと。15,000円。これだけだと、入院するのに必要な日用品購入すら足りないかも…。
・医療費充当給付金10倍をつけておくと追加で50,000円もらえる。2泊3日の入院で入院給付金と合わせて65,000円もらえたら、赤字にはならなさそう。
といった感じですね。
入院保障には入院1日あたり方式(入院給付金)と、入院したら即給付方式(入院一時金)があります。
入院給付金:退院した後に給付。
入院一時金:入院すると即給付。
といったように、給付タイミングに差があります。入院すると医療費の他にも突発的な雑費(日用品や交通費等)がかかるので、手持ちの現金が少ない方には有効な特約です。ある程度の貯蓄がある方なら必要性は薄いでしょう。
繰り返しますが、入院した際の1日あたりの医療費平均は約2.3万円というデータがあります。ひとつの目安に。
【重要ではありません】生存給付特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
生存給付特約 | 最大10万円(5年に1回) | 生存していたとき。 |
5年に1回の間隔で、
「無事に生きていておめでとうございます!お祝いにお金あげます!」
という特約ですが不要でしょう。
給付される金額は
入院給付金×5+(入院給付金×5-基本保障で支払われた保険金)
です。
例えば入院給付金1万円で契約していて、5年間で1回も保険金支払いがなかったら、
1万円×5+(1万円×5-0万円)=10万円
を受け取れます。
5年間で3万円の保険金支払いがあった場合は、
1万円×5+(1万円×5-3万円)=7万円
ですね。ケガや病気で保険金支払いを受け取るたびに、生存給付金は減っていきます。
健康な若いうちは勝負に勝つ(得する)ことも多いかもしれませんが、歳をとって病気がちになれば負ける(損する)ことが増えてくるでしょう。そして往々にして「健康祝い金」系の特約は生命保険会社が勝つ仕組みになっています。
【必要な人には必要です】メンタル疾患延長特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
メンタル疾患延長特約 | 入院給付金の支払限度日数が365日に延長される。 | メンタル疾患で入院したとき。 |
メンタル疾患を原因とした入院の支払限度日数を365日に延長する特約です。同様の特約は他社の医療保険にはあまり見られません。チューリッヒ生命「終身医療プレミアムDX」くらいでしょうか。
対象となるメンタル疾患の代表例は以下のとおりです。もちろん、働く世代の大敵「うつ病」も含まれます。
- 統合失調症
- 気分障害(うつ病含む)
- 神経症性障害
- 摂食障害
入院は短期化する傾向にありますが、メンタル疾患は別です。まだまだ長引くことが多いです。
- うつ病を含む「気分(感情)障害」の平均入院日数は、35歳~64歳の場合だと74.9日間。
- 統合失調症の平均入院日数は、35歳~64歳の場合だと301.6日間。
だそうです(→生命保険文化センター)。
とはいえ、メンタル疾患での入院はかなりの重症ですし、レアケースではあります。
「ちょっと疲れた…」
といったくらいだと、会社を休んで通院治療を受けながら自宅療養することが多いでしょう。
必要かどうかは個人の価値観とかに大きく左右されますが、メンタル疾患延長特約を付加しても保険料は大きく変わらないので、気になる方は付加しておいても良い特約だと感じます。
【重要ではありません】在宅治療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
在宅治療特約 | 月3万円 | 在宅での自己注射や酸素療法などの治療を受けたとき(60回限度)。 |
在宅治療特約も珍しい特約です。
在宅治療とは、寝たきり状態で病院へ行くことができず、自宅で治療を受けるといったことを指します。頸椎損傷で歩けなくなくった場合や、全身マヒとなった場合もそうですね。在宅治療となった場合に毎月3万円が給付される特約です。
しかし給付額は3万円。「3万円でなにができるんだろう…」っていうのが正直な印象です。あえてつける必要性は薄いでしょう。
ちなみに、在宅治療特約は10年更新型です。10年後に保険料が上がるので、ご注意を。
【重要ではありません】終身保険特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
終身保険特約 | 死亡保険金 | 死亡・高度障害となった場合。 |
死亡保障です。医療保険に死亡保障をセットにすると後々面倒なことになる可能性があります。
将来的に医療保障を見直したくなり、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」を解約することがあった場合、もちろん終身保険特約も合わせて解約です。
終身保険特約は低解約返戻金型です。満期を迎える前に解約してしまうと、それまでに積み立ててきた保険料は約7割カットで戻ってきちゃうんですよね。
一般的な低解約返戻金型の終身保険だと満期を迎えた後に解約すれば、それまで支払った保険料がほぼ戻ってくることが多いです(それゆえ貯蓄性があると言われています)。死亡保障はそれ専用の終身保険で備えたほうが無難でしょう。
【シミュレーション】僕がマニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」に入るなら。
僕がマニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 基本保障:入院給付金5,000円
- 特約:七大生活習慣病入院支払日数無制限特約、先進医療特約、継続年金付三大疾病保障特約
7大疾病の入院が無制限保障される七大生活習慣病入院支払日数無制限特約は優先度高めです。付加した方が安心感はあります。
先進医療特約、継続年金付三大疾病保障特約も優先度が高めではありますが、上述のとおりどちらも保障内容は微妙なんですよね…。マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」を検討されている方は他社の医療保険との比較は必須でしょう。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」のメリット
1点目は上述のとおりです。メンタル疾患の入院を365日まで保障できる医療保険は貴重です。メンタル疾患に大きな不安を抱える方にとっては候補となる医療保険です。
2点目について。マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」には非喫煙者割引があります。条件は過去1年間タバコを吸っていないこと。検査するのでウソついてもバレます。
ここで保険料を比較してみます。比較対象は業界最安値クラスの医療保険であるメディケア生命「新メディフィットA」とします。保障内容は極力あわせますが、ぴったり一致はできないので、ここはご参考程度に。
こだわり医療保険 with PRIDE | メディフィットA | ||
保障内容 | 入院:5,000円(60日間) 手術:入院10万円外来5万円 放射線:10万円 骨髄移植:10万円 骨髄ドナー:10万円 集中治療:10万円 先進医療特約あり |
入院給付金:5,000円(60日間) 手術:入院5万円外来2.5万円 放射線:5万円 骨髄移植:5万円 骨髄ドナー:5万円 先進医療特約あり |
|
非喫煙者 | 喫煙者 | ※非喫煙者も喫煙者も保険料は同じ | |
30歳男性 | 1,630円/月 | 1,935円/月 | 1,175円/月 |
30歳女性 | 1,860円/月 | 2,290円/月 | 1,240円/月 |
40歳男性 | 2,160円/月 | 2,605円/月 | 1,570円/月 |
40歳女性 | 2,090円/月 | 2,635円/月 | 1,300円/月 |
この例だとメディケア生命「新メディフィットA」の方が保険料はかなり安くなってます。基本保障(手術・放射線・骨髄移植・骨髄ドナー・集中治療)の違いが保険料に反映されてますね。基本保障の手厚さに魅力を感じる非喫煙者の方なら、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」はアリです。
喫煙者の方はマニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」を選ぶ理由はないでしょう。保険料が割高になります。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」のデメリット
メリットのところに記載しましたが、喫煙者の方は保険料が割高です。マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」に申し込みをするメリットはないでしょう。
また、10年更新型の特約があるのもデメリットです。
- 在宅治療特約
- 先進医療特約
特に先進医療特約が10年更新型なのは注意ですね。先進医療特約が10年ごとに保険料が上がっていく点はデメリットです。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の評価
評価:「C」(S、A~Cで判定)。
冒頭書いたとおり、マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」が候補に入るのは、
- タバコを吸わない方で、
- 基本保障の手術・放射線・骨髄移植・骨髄ドナー・集中治療保障に魅力を感じる、
- もしくはメンタル疾患の入院延長保障に魅力を感じる
でしょう。
保険料が割高になる喫煙者の方は他社を検討した方がよいです。わざわざ割高になるマニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」を選ぶ理由はありません。
基本保障は充実していますが、そのかわりに保険料も高くなっています。保険料が高くなっても手術・放射線・骨髄移植・骨髄ドナー・集中治療の保障を充実させたい方なら検討の余地がありますが、「そこそこの保障をお手頃な保険料で!」ならば他社の医療保険です。
また、メンタル疾患の入院延長保障は他社には見られない特徴です。入院が必要となるくらい重症のメンタル疾患は稀ですが、それでも不安を抱える方は候補に入る医療保険です。
まあでも全体でみれば特約の保障内容に注意点(10年更新型が多かったり、一時金特約の給付回数に制限があったり)がありますし、評価は「C」が妥当と感じました。他社の医療保険との比較しておいて損はないかと。
比較対象の医療保険として下記を挙げておきます。
●ネオファースト生命「ネオdeいりょう」。健康保険料率が適用されれば業界最安値クラスの保険料となります(こちらも非喫煙者なら割引になる可能性があります)。選べるオプションが豊富で、保障内容のレベルも高いです。先進医療特約が10年更新型なのがちょっと残念。
●メディケア生命「新メディフィットA」。ネオファースト生命で健康保険料率が適用されなければ、メディケア生命が業界最安値クラスです。こちらも選べるオプションが豊富で、保障内容のレベルも高いです。先進医療特約が終身型なところも安心。
●チューリッヒ生命「終身医療プレミアムDX」。メンタル疾患の入院延長保障に魅力を感じる方はこちらも比較対象に。
医療保険の保険料は下記リンクで比較しているので、ご参考までに。本サイトでおすすめしている保障内容を中心に比較しています。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」の相談をするなら。
マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」は全国の保険ショップで取り扱ってます。ご近所の保険ショップでも取り扱っているはず。
しかし、いざ保険ショップに行ってみて、
「あー、すいません、うちマニュライフ生命やってないんですよ」
なんて言われたら立ち直れないですよね。そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがマニュライフ生命を取り扱っているか確認しておきましょう。
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(引用:https://life.oricon.co.jp/rank_hokenshop/)
注目すべきはアフターフォローです。
亡くなったら保障対象になる死亡保険に生命保険会社と揉める要素はありません。一方で、微妙なグレーゾーンが存在する医療保険は、医師が書く診断書の表現ひとつで保障対象にならないことがあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけ。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険ショップ全28社のなかで、保険クリニックはアフターフォローの満足度もNo.1です。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」
という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
①保険クリニックのサイトにアクセスする。
②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。
③予約日時を選択する。
④以下を入力して予約完了。
- 相談方法(来店or訪問)
- 名前
- 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
- 電話番号
- メールアドレス
- 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
- 要望等(任意入力)
これで予約は完了。1分もあれば予約できます。
40社以上の保険会社と提携している点も評価できます。マニュライフ生命はもちろんのこと、比較対象としたメディケア生命・ネオファースト生命・チューリッヒ生命とも提携しているので、比較もかんたんにやってくれますよ。
もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫ですよ。
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生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。
生命保険の相談はもちろん無料です。
しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:マニュライフ生命「こだわり医療保険 with PRIDE」
タバコを吸う方に検討の余地はないでしょう。割引が適用されないため、保険料が割高になります。
基本保障が充実してたり、メンタル疾患の入院延長保障があったりと特徴はありますが、割引が適用されるタバコを吸わない方でも保険料が安いとは言えず、他社の医療保険と比較した方がよいと感じます。選べるオプションも弱めです。
●ネオファースト生命「ネオdeいりょう」。健康保険料率が適用されれば業界最安値クラスの保険料となります。選べるオプションが豊富で、保障内容のレベルも高いです。先進医療特約が10年更新型なのがちょっと残念。
●メディケア生命「新メディフィットA」。ネオファースト生命で健康保険料率が適用されなければ、メディケア生命が業界最安値クラスです。こちらも選べるオプションが豊富で、保障内容のレベルも高いです。先進医療特約が終身型なところも安心。
●チューリッヒ生命「終身医療プレミアムDX」。メンタル疾患の入院延長保障に魅力を感じる方はこちらも比較対象に。
あたりの医療保険と比較しておけば、後々後悔することもないかと。
とはいえ、医療保険の比較なんて面倒ですよね。面倒な上に、比較してもよくわからないことが多々あります。そんなときは専門家に頼りましょう。無料でしっかりと相談にのってくれますよ。
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