【評価B】AIG損保の医療保険「みんなの健保」デメリットと評価

入院費用の実費を補償するAIG損保「みんなの健保」。

一般的な医療保険は「入院1日1万円!手術1回10万円!」といった保障内容です。実際にかかった医療費ではなく、入院日数や手術の有無によって保障額が決まります。

それに対し、AIG損保「みんなの健保」は実費補償型の医療保険です。基本補償の入院治療費用保険金が補償するのは、診療報酬点数に自己負担額(現役世代なら1点3円)を掛け算した金額と入院中の食事代。

診療報酬とは、医療行為に対して病院に支払われる費用を指します。診療報酬点数とは、それぞれの医療行為について厚生労働省が決めた公定価格(1点10円)。病院から受け取った領収書を見ると、医療行為ごとに〇〇〇点といった診療報酬点数が記載されています。

例えば、胃がんで15日間入院して、領収書に書かれた診療報酬点数が50,000点だった場合の医療費は

50,000点×10円=500,000円

です。

実際に支払う医療費は、現役世代なら3割負担なので1点3円で計算して

50,000点×3円=150,000円

です。AIG損保「みんなの健保」が補償するのは、この150,000円に入院中の食事代をプラスした金額。

ただし、日本には高額療養費制度があります。高額療養費制度は収入に応じて月の医療費上限が決まる制度なのですが、月給30万円の方なら医療費は

80,100円+(500,000円-267,000円)×1%=82,430円

に減額されます。損得で計算すれば

150,000円(補償額) - 82,430円(実際の医療費) = 67,570円

の利益。AIG損保「みんなの健保」は高額療養費制度で戻ってくる医療費まで補償します。

また、基本補償には入院諸費用保険金も選択できます。

入院諸費用保険金は差額ベッド代・入退院時の交通費・ベビーシッター・ペットシッター・ペットホテルといった入院中にかかる医療費以外の諸費用を実費補償します。

ここまで補償されれば入院して赤字になることはまずないかなと。割と豪華な個室で入院しても、費用はAIG損保「みんなの健保」でカバーできるでしょう。

ということで、入院した際にはお金のことをほぼ気にしなくて済むようになるAIG損保「みんなの健保」ですが、保険期間は10年です。10年ごとに契約が更新されて保険料が上がります。若いうちは安い保険料で加入できますが、年齢が上がれば保険料はけっこう高め。

一生涯として考えればちょっと高いかな…というような医療保険です。

AIG損保「みんなの健保」ここがポイント
  • 医療費の実費を補償する医療保険です。
  • 保険期間は10年です。10年ごとに契約更新されます(保険料が上がります)。

医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。

医療保険の選び方

リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。

  1. 入院保障:入院は短期化していますが、超長期の入院となる可能性はゼロではありません。3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の長期入院に耐えられるかは要チェックです。
  2. 通院保障(抗がん剤治療保障):通院治療だと働けることも多いのですが、本当に怖いのは通院で副作用のきつい抗がん剤治療(辛過ぎて働けない…)を受けるケース。こんな状況を保障してくれるかが重要です。最近の医療保険は健康保険が適用されない自由診療の抗がん剤治療も保障対象にすることがあります。
  3. 三大疾病一時金:医療保険にはがん・心疾患・脳血管疾患で入院すると毎年100万円といった保険金が支払われるオプションがあります。生活費の補填という意味でも、長期の闘病に備えるという意味でも、重要な保障です。
  4. 先進医療保障:先進医療には健康保険が適用されません。治療費は全額自己負担です(数百万円となることもあります)。医療保険が先進医療をしっかり保障してくれるかも要チェックです。

まずはざっと概要を書いておきます。上記4点について、AIG損保「みんなの健保」の概要と評価は以下のとおりです。

項目 内容 評価
入院保障 入院にかかる医療費の実費を補償(入院1回365日限度) A
通院保障(がん) 抗がん剤治療特約あり(ガン入通院治療費用保険金) A
三大疾病一時金 【対象となる疾病・給付条件】
がん:診断
心疾患・脳血管疾患・肝疾患・腎疾患・糖尿病等:5日以上の入院
【給付間隔・上限】
がん:2年に1回、回数無制限
がん以外:1回のみ
B
先進医療保障 通算2,000万円上限・10年更新型 B
30歳の月額保険料
(入院治療Ⅲ型・入院諸費用100万円)
男性:2,150円
女性:2,570円
B
40歳の月額保険料
(入院治療Ⅲ型・入院諸費用100万円)
男性:3,190円
女性:3,000円

入院治療費用保険金は入院1回365日まで補償ですし、補償額の上限は入院1回120万円。平均的な年収の方が高額療養費制度を利用すれば入院中の医療費が月10万円を超えることはまずないので、1年間程度の長期入院となっても医療費はカバーできるでしょう。長期入院に強い医療保険です。

ガン入通院治療費用保険金を付加すれば、入院だけでなく通院でがん治療を受けた場合の医療費も実費補償されます。最近のがん治療は入院が短期化しており、代わりに増えているのが通院治療。入院にかかる医療費は基本補償の入院治療費用保険金で補償されますし、ガン入通院治療費用保険金を付加すれば通院での医療費も補償されるので、2つ合わせればがんの治療でお金に困ることはなくなるかなと。

また、特定疾病診断給付金を付加すれば、がん・心疾患・脳血管疾患を含む10大成人病で所定の条件を満たした場合に一時金が給付されます。ただし、がん以外の一時金給付は1回のみ。心疾患も脳血管疾患も再発することは多々ありますが、再発時は一時金が給付されません。

がんの給付間隔も2年に1回。がんなんて2年以内に再発することは珍しくありませんが、再発しても前回給付から2年待つ必要があります。

最近の医療保険は

「がん・心疾患・脳血管疾患で条件を満たせば1年に1回、回数無制限で一時金をお支払い!」

が標準です。一時金補償はちょっと弱めです。

先進医療費用保険金は2,000万円限度で補償。この点は良いのですが、そもそも保険期間が10年の医療保険なので、先進医療費用保険金も10年更新型です。10年ごとに保険料が更新されるので、社会情勢によっては10年後にドンっと保険料が上がるかもしれません。他社は終身型といって一生涯保険料が変わらないタイプが主流です。

保険料は30代~40代くらいは比較的安く収まりますが、50代から徐々に上がります。「入院治療費用保険金+入院諸費用保険金」を選択した場合は50代後半から月額保険料が1万円を超えることもあるので、一生涯の医療保険とするにはちょっと高いかなと。30代から40代の方が期間限定で入院に備える医療保険として使えるのがAIG損保「みんなの健保」です。

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生命保険 見直し

AIG損保「みんなの健保」の補償内容を評価します。

AIG損保「みんなの健保」の基本補償は

  • 入院治療費用保険金
  • 入院諸費用保険金
  • 入院医療保険金および手術医療保険金

の3本立て。↑の1つ以上を基本補償として選択します。

また、実費補償型の医療保険にしてはオプションの種類も豊富です。それぞれの補償について詳しく見ていきます。

【基本補償】入院治療費用保険金

入院治療費用保険金が補償するのは

  • 入院中の医療費
  • 入院中の食事代

です。

ポイントは高額療養費制度で差し引かれる前の医療費を補償する点。

当たり前ですが、入院するとけっこうな医療費がかかります。2~3日程度の短期入院を除けば、入院した際の医療費は高額療養費制度の上限額まで達することがほとんどです。高額療養費制度から給付された医療費まで補償されれば、実質的には焼け太りになることが多いかと。

同じく医療費実費を補償する医療保険にネオファースト生命「ネオdeちりょう」がありますが、こちらが保障するのは高額療養費制度から給付を受けた後の医療費です。冒頭の例で補償額を比較すると

AIG損保:150,000円+食事代
ネオファースト生命:82,430円

といった違いがあります。

また、入院中の食事代も補償する点も良心的です。入院中の食事代は1食460円なので、1日3食で1,380円。30日入院すれば41,400円。侮れない金額です。

ただし、入院すると医療費・食事代の他にも様々な諸費用がかかります。その諸費用を補償するのが↓の入院諸費用保険金です。

【基本補償】入院諸費用保険金

入院中にかかる医療費以外の諸費用を補償するのが入院諸費用保険金です。

主な用途は差額ベッド代でしょう。1室5~6人の大部屋で入院すれば差額ベッド代は不要ですが、そこはプライベートがカーテン1枚で仕切られる空間。個室や少人数部屋での入院を希望する場合は、差額ベッド代を別途支払う必要があります(差額ベッド代に健康保険は適用されない)。

差額ベッド代はホテルと同じでピンキリです。芸能人や政治家が泊まるような豪華な個室であれば1泊数万円もあり得ますし、ビジネスホテル並みに安価な病院もあります。厚生労働省が公表している1日あたりの平均差額ベッド代は以下のとおり。

1人室:8,322円
2人室:3,101円
3人室:2,826円
4人室:2,705円
全平均:6,620円

※中央社会保険医療協議会(第548回、令和5年7月5日)「主な選定療養に係る報告状況」参照

入院諸費用保険金は1日あたりの差額ベッド代上限を1万円・1.5万円・3万円から選択できますが、平均からすると上限1万円でも個室に入院できます。大都市だと差額ベッド代がちょっと上がるので、上限1.5万円が良いかなと。東京だと1泊2万円近くかかることもあるので、上限3万円が無難です。

下記リンク先に病院別差額ベッド代の調べ方を書いています。お住まいの地域の差額ベッド代がどれくらいなのか、調べる際のご参考に。

【病院別】差額ベッド代はいくらかかるのか。

また、入院諸費用保険金は差額ベッド代の他にも入退院時の交通費・ベビーシッター・ペットシッター・ペットホテル・親族の付添費といった費用も補償します。補償対象はパンフレットに書かれていますが、入院中にかかる費用は概ね網羅されているかと。

入院諸費用保険金の上限額は100万円・300万円・500万円から選択できますが、入院日数平均は

全体平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター

なので、差額ベッド代だけ補償されれば良い場合は100万円でも十分だと感じます。1泊2万円の個室に30日間入院しても100万円で十分カバーできます。小さいお子さんやペットと暮している場合は300万円と500万円が選択肢に入るでしょう。

【基本補償】入院医療保険金および手術医療保険金

基本補償では、一般的な医療保険と同じく、

入院医療保険金:入院1日あたりの補償額×入院日数を補償
手術医療保険金:所定の手術を受けた場合を補償

を選択することもできます。

まあでも上述した入院治療費用保険金と入院諸費用保険金を選択すれば、入院中の医療費と諸費用は十分カバーできます。あえて入院医療保険金および手術医療保険金を付加する必要もないかと。

入院中の収入減をカバーするために付加するという考え方もありますが、それなら他社の医療保険でも同じことができます。AIG損保「みんなの健保」の保険期間は10年ですが、他社の医療保険は一生涯保障が標準的(保険料が一生涯変わらない)。トータルの保険料で考えれば、他社の方が安くなることが多いかと。

【重要です】先進医療費用保険金

特約名 給付額 給付条件
先進医療費用保険金 保険期間通算で2,000万円までの技術料や交通費、宿泊費の実費。 先進医療・患者申出療養を受けた場合。

先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(入院費や診察費等は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円上限で補償してくれるのが先進医療費用保険金です。

例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の一種です。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。

重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。

しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を補償するのが先進医療費用保険金です。

先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療費用保険金を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。

また、先進医療に加えて患者申出療養も補償対象に含まれます。

患者申出療養も先進医療と同様に技術料が全額自己負担。患者からの申出を起点として、健康保険が適用されない治療を受けられる制度です。

「どうにもならないので〇〇〇という治療を受けさせてください!」

と国に申請して、認められれば技術料以外の入院料・診察料等が3割負担に軽減されます。

ただし、患者申出療養は普及しているとは言えません。厚生労働省の資料によると、令和2年7月1日から令和3年6月30日までに1年間で患者申出療養を受けた方は208人。現状だと患者申出療養を受ける確率はかなり低めです。

なので、先進医療のみを保障する他社の医療保険と比較して、

「患者申出療養が保障対象!すごい!」

とまでは言えませんが、将来的に患者申出療養が普及する可能性を踏まえれば、メリットではあります。

注意すべきは10年ごとに契約が更新されて保険料が上がる点。

そもそもが保険期間10年の医療保険なので、先進医療費用保険金も10年ごとに契約が更新されます。現状は月60円で先進医療費用保険金を付加できますが、今後先進医療が普及し、保険会社の保険金支払いが膨らめば、保険料が爆上げされる可能性も否めません。他社の医療保険は「終身型」といって、契約時の保険料が一生涯続くタイプが主流です。もちろん安心なのは終身型。

この点はやや気になりますが、人生一発レッドカードを避けるためにも優先度高めオプションでしょう。特約保険料が月60円ということも踏まえれば、付加しない理由もないかと。

【女性は要チェック】回復支援費用保険金

退院後2年以内に負担した

  • 抗がん剤治療を受けて脱毛したときのウィッグ代
  • 乳ガンにより切除した乳房再建の費用
  • 要介護となった場合の機器購入費用・レンタル費用
  • 高度障害状態になった場合の住宅の改造費用

といった費用を実費補償するのが本特約。

女性にとってウィッグ代や乳房再建費用の補償は有効でしょう。ウィッグも高いものだと10万円を超えます。最近は乳房再建手術にも健康保険が適用されますが、より自然なカタチに見せるための美容的な手術には健康保険が適用されない場合もあります。特約保険料も30歳女性なら月200円なので、まあまあ手軽に付加できるオプションです。

また、要介護となった場合に車椅子や介護用ベッドの購入・レンタル費用も補償されますが、若い方が要介護となる可能性は極めて稀。

住宅改造費用が補償される条件の高度障害状態とは、両目失明・両手切断・一生涯寝たきりといった超ハードな状態です。なってしまったら地獄ですが、平和な日本でその可能性は極めて低いです。

AIG損保「みんなの健保」を若い期間限定の医療保険だと考えれば、男性が本特約を付加する必要性は薄いと感じます。

【重要です】ガン入通院治療費用保険金

がんの治療費を実費補償するのが本特約ですが、ポイントは

  • 通院治療も補償される。
  • 入院の補償上限が上がる(より長期入院に強くなる)。
  • 自由診療も補償される。

の3点。

がんの3大治療は手術・放射線治療・薬物療法(抗がん剤)と言われてますが、手術を除けば通院で受けることが増えています。

放射線治療は34日~39日間を1クールとして平日毎日通院することが標準的ですし、抗がん剤治療も初回だけ副作用を診るために入院し、以降は通院で受けることが増えています。基本補償の入院治療費用保険金が補償するのは入院費用のみなので、通院治療は補償対象外。そこをカバーするのが本特約です。

また、基本補償の入院治療費用保険金の補償上限は入院1回365日・補償額上限120万円です。これにガン入通院治療費用保険金を付加すると、がんの治療は入院日数無制限補償・補償額上限600万円まで拡大されます。

上述のとおりがんの入院は短期化していますが、長期入院になる可能性がゼロとなったわけではありません。これだけ補償されれば、がんの入院が超長期に及んでも安心でしょう。

最後に、補償範囲には健康保険が適用されない自由診療も含まれます(全額自己負担)。

欧米では承認されて使用が進んでいるけど、日本では承認が遅れてるような抗がん剤

なんかが自由診療に含まれますが、これがとても高額。厚生労働省が↓のリンク先に未承認・適応外の抗がん剤をまとめてますが、その治療費は月100万円を超えることもざらにあります。

国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト(2021年10月31日改訂版)(PDF)

経済アナリストの森永卓郎さんがステージ4のすい臓がんであることを2023年12月に公表されましたが、原発不明がんと診断されたため抗がん剤を打つことができず、自由診療のオプジーボを投与したというニュースが報じられました。この治療費が1ヶ月半で400万円。2023年4月現在では、すい臓がんへのオプジーボは健康保険が適用されません。400万円は全額自己負担です。

この400万円もガン入通院治療費用保険金で補償されます。現役世代なら補償額上限は600万円なので、まあまあ安心できる金額です。

他社の調査では抗がん剤治療を受けた人の2割弱が自由診療を併用したということがわかっており、自由診療が極々マイナーな治療とは言えなくなってきています。余裕があれば付加しておきたい特約です。

【重要ですが…】特定疾病診断給付金

以下の生活習慣病で所定の条件を満たした場合に一時金を給付するオプションです。

  1. 悪性新生物 100%
  2. 上皮内新生物 15%
  3. 急性心筋梗塞等の心疾患 100%
  4. 脳卒中等の脳血管疾患 100%
  5. 急性心筋梗塞等の心疾患以外の心疾患 50%
  6. 脳卒中等の脳血管疾患以外の脳血管疾患 50%
  7. 肝疾患 50%
  8. ウイルス肝炎 50%
  9. 腎疾患 50%
  10. 糖尿病 50%

病名のとなりの数字は支払割合です。例えば一時金100万円で契約して悪性新生物と診断されれば100万円をゲット。ウイルス性肝炎なら50万円をゲットです。

本特約の主な用途は収入補填です。闘病中に減少した収入をカバーするのが本特約の大きな目的です。なので、本特約が有効なのは大きな病気が失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方。

東京女子医大の調査では、がんと診断されてからフルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。

そんなときにドカッと100万円を銀行口座に振り込んでくれるのが特定疾病診断給付金です。生活を破綻させないために必要な特約です。

以下、ポイントです。

  • 【BAD!】悪性新生物以外は1回しか給付されない。
  • 【BAD!】悪性新生物の給付間隔が2年に1回。

悪性新生物以外は保険期間10年に1回しか給付されません。心疾患や脳血管疾患は再発しやすい疾病ですが、再発時には一時金が給付されません。

また、悪性新生物は複数回一時金給付されますが、その給付間隔は2年に1回。悪性新生物なんて一旦は治癒したとしても2年以内に再発することは珍しくありません。それなのに

「あ、前回から2年経過してないのでお支払いできませんよ!」

と言われて終了です。これはガッカリします。

他社の医療保険は

「がん・心疾患・脳血管疾患は1年に1回、回数無制限で一時金をお支払いします!」

が標準的。医療保険に収入補填まで求めるのであれば、他社の医療保険と比較しておいた方が良いかなと。

ただし、特定疾病診断給付金は特約保険料が激安です。補償は薄いのですが、保険料もそれなりに安いです。医療保険に収入補填まで求めるのであれば、付加しておいた方が安心でしょう。

【重要ではありません】ガン入院保険金(日額)

がんで入院した場合に、入院1日につき定額給付するオプションです。

AIG損保「みんなの健保」は基本補償の「入院治療費用保険金+入院諸費用保険金」で入院中の医療費実費と諸費用が補償されます。なので、本特約も↑の特定疾病診断給付金と同じく入院中の収入減をカバーするのが主な目的。

ただし、がんの入院は短期化しています。入院日数平均は

胃の悪性新生物:22.3日
結腸及び直腸の悪性新生物:16.4日
肝及び肝内胆管の悪性新生物:20.8日
気管、気管支及び肺の悪性新生物:21.1日
(参考:生命保険文化センター

なので、本特約を付加しても、補償額がドンッと膨らむ可能性は低いかなと。

繰り返しますが、その代わりに増えているのが通院治療です。

通院で抗がん剤治療を受けているけど、副作用がきつくて働けない!

といった状況を本特約では備えられません。多少保険料が上がったとしても、医療保険に収入補填を求めるのなら、

「あなたはがんです」

と診断されただけで一時金を受け取れる特定疾病診断給付金を選択した方が安心でしょう。

【重要でありません】通院医療保険金(日額)

通院1日につき、定額補償するオプションです。

病気の通院は入院前後の通院のみ補償(入院のない通院は補償対象外)、ケガの通院は入院がなくても補償です。他社の医療保険は病気もケガも退院後の通院のみ保障するのが多いので、補償範囲はまあまあ広め。

ただし、補償額は通院1日3,000円とかです。

「たった3,000円のために保険金請求の手続きする方がめんどくせぇ!」

ということもあります。

また、本特約はやたらと保険料が高め。30歳男性が本特約を付加すると、月額保険料が1,730円上がります(通院1日3,000円補償)。他社の医療保険は通院1日3,000円保障で月額保険料300円程度です。

必要性は薄いでしょう。

【重要でありませんが…】女性特定疾病入院一時金

がん・甲状腺障害・生殖器系疾患・流産・関節リウマチといった女性特定疾病で入院した場合に一時金が支払われる特約です。もちろん付加できるのは女性のみ。

繰り返しますが、基本補償に「入院治療費用保険金+入院諸費用保険金」を選択すれば、入院中の医療費実費と諸費用はカバーできます。本特約の一時金は10万円程度なので、収入補填にもなりません。お小遣い程度の金額です。

合理的に考えれば、本特約を付加する意味はあまり感じられません。

しかし、女性特有の疾病は精神的なダメージが大きいです。入院して乳房切除・子宮摘出・卵巣摘出といった厳しい手術を受ければ精神的には大きく凹みますが、そんなときに一時金10万円が給付されれば

「退院したら旅行へ行こう」

「美味しいものを食べにいこう」

「欲しかったバッグを買ってみよう」

といったように、前向きな気持ちになれる方もいらっしゃいます。必要性を感じるのなら付加しても良い特約です。

【シミュレーション】僕がAIG損保「みんなの健保」に入るなら。

僕がAIG損保「みんなの健保」に入るなら、以下の補償内容にします。

  • 基本補償:入院治療費用保険金(3型)、入院諸費用保険金(100万円限度)
  • 特約:先進医療費用保険金、ガン入通院治療費用保険金

このシミュレーションで月々の保険料は40歳男性3,320円、40歳女性3,130円。

ここで同じく医療費の実費を保障するネオファースト生命「ネオdeちりょう」と保険料を比較してみます。

AIG損保 ネオファースト生命
保障内容 入院治療費用保険金(3型)
先進医療費用保険金
※保険期間10年
入院治療給付金・外来手術治療給付金(Ⅲ型・10万円型)
先進医療特約
※保険期間10年
月額保険料 30歳男性 1,240円 1,278円
30歳女性 1,660円 1,608円
40歳男性 1,890円 1,974円
40歳女性 1,770円 2,157円

30歳女性を除けばAIG損保の方が安く収まります。両社の保障内容の違いは

  • ネオファースト生命は外来手術の実費も保障する。AIG損保は入院中の手術のみ補償。
  • ネオファースト生命が保障するのは高額療養費制度で差し引かれた後の医療費。AIG損保は高額療養費制度で差し引かれる前の医療費。

の2点。

ネオファースト生命は外来手術(日帰り手術)の実費も保障します。胆嚢ポリープの腹腔鏡手術とか痔の手術といった軽めの手術は日帰りで実施することもありますが、こんな手術も数万円かかります。保障されれば嬉しい金額ではありますが、保障されなくても困ることはないかと。

また、ネオファースト生命が保障するのは高額療養費制度で差し引かれた後の医療費です。これでは医療費以外の諸費用をカバーするのは難しいでしょう。医療以外の諸費用をカバーするために入院治療一時給付金というオプションもありますが、それでも赤字入院になることが多いかと。

上述のとおり、AIG損保「みんなの健保」が補償するのは「診療報酬点数×3円」です。高額療養費制度で差し引かれる前の医療費が補償されるので、これだけでもまあまあ焼け太り。赤字入院は避けたい!入院中の費用を医療保険に丸抱えしてほしい!という場合はAIG損保「みんなの健保」の方が有力だと感じます。

AIG損保「みんなの健保」のメリット

AIG損保「みんなの健保」ここがポイント!
  • 【check】入院の医療費実費をがっちり補償(長期入院に強い)。
  • 【check】高額療養費制度で差し引かれる前の医療費が補償される。

入院の医療費実費をがっちり補償(長期入院に強い)。

入院した際の医療費実費を補償する珍しいタイプの医療保険です。入院しても医療費を気にせず治療に専念できる点はメリットでしょう。

特に、AIG損保「みんなの健保」のような実費補償型の医療保険は長期入院に強いです。入院治療費用保険金の補償上限が120万円かつ、入院1回の補償日数上限が365日なので、1年間程度の長期入院となった場合でも耐えられるでしょう。

よくある「入院1日1万円!」といった入院日額保障型の医療保険は、入院1回あたりの保障上限日数が決まっています。入院1回60日保障であれば、入院が60日を超えたところで保障がプツッと途切れます。3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)に限定して入院日数無制限保障にできることもありますが、3大疾病以外の疾病や骨折やメンタル疾患や聞いたこともないような難病で長期入院になった場合の保障に不安が残ります。

ちなみに、令和2年の厚生労働省調査によると、最も入院患者の多い疾病が統合失調症です。

「統合失調症なんて罹るわけないだろ!」

と思ってしまいますが、実態としては日本人の100人に1人が罹る身近な疾病です。がん・心疾患・脳血管疾患よりも入院患者は多く、そして統合失調症の入院は長引きがち。

こういうケースでは実費補償型の医療保険が強いです。入院日額保障型の医療保険は、統合失調症もその他の疾病と同様に入院1回60日程度までしか保障しないことが大半。メンタル疾患での入院延長保障があるのはチューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」くらいかなと。この点はメリットでしょう。

高額療養費制度で差し引かれる前の医療費が補償される。

繰り返しますが、AIG損保「みんなの健保」が補償するのは高額療養費制度で差し引かれる前の医療費です。

実費補償型の医療保険・がん保険で重要なのはこの点。世の中の実費補償型の医療保険・がん保険には、高額療養費制度で差し引かれた後の医療費を補償するタイプがけっこうあります。上述したネオファースト生命「ネオdeちりょう」も、高額療養費制度で差し引かれた後の医療費を保障です。

高額療養費制度で差し引かれた後の医療費を補償する医療保険だと、入院中にかかる医療費以外の諸費用までカバーできません。実際は赤字入院になることが多いでしょう。さらに、健康保険組合から給付されるお見舞金とかも差し引くことがあります(えげつない)。

この点はAIG損保「みんなの健保」のメリットです。それでいて、上述のようにネオファースト生命「ネオdeちりょう」より保険料は安めです。

AIG損保「みんなの健保」のデメリット

AIG損保「みんなの健保」ここにご注意!
  • 【check】保険期間が10年。10年ごとに保険料が上がっていく。

保険期間が10年。10年ごとに保険料が上がっていく。

保険期間は10年です。10年ごとに保険料が上がります。

例えば、30歳男性が「入院諸費用保険金(100万円限度)+入院治療費用保険金(3型)」で契約した場合の月々の保険料は

30歳~39歳:2,200円
40歳~49歳:3,260円
50歳~59歳:6,000円
60歳~69歳:11,980円

です。入院する可能性が高くなる60代からググっと保険料が上がります。

一生涯の医療保険とするにはちょっと高額です。30代から50代前半の方が入院に備える医療保険としてなら選択肢に入りますが、老後まで見据えた医療保険とするなら保険料は高め。

一般的な

「入院1日1万円!手術1回10万円!」

といった医療保険は、一生涯保険料が上がらない終身型が主流です。一生涯の保障を考えるのなら、他社のオーソドックスな医療保険を検討した方がよいでしょう。

AIG損保「みんなの健保」の評価

評価:B(S、A~Cで判定)

基本補償に「入院諸費用保険金+入院治療費用保険金」を選択すれば、医療費を気にせず割と豪華な個室で入院できるでしょう。むしろ焼け太りする可能性すらあります。

また、ガン入通院治療費用保険金を付加すれば、最近増えている通院でのがん治療もカバーできます。がんと診断されてもお金のことを気にせず治療に集中できる点は安心です。

それでいて、若い方なら保険料も高くありません。他社の実費補償型の医療保険と比較しても保険料は安くおさまります。

実費補償型の医療保険としては優秀だと感じますが、10年ごとに契約が更新されて保険料が上がっていくので、一生涯の補償とするには保険料が高め。入院する可能性が高まる60代以降の保険料が月1万円を超えるのはちょっと辛い…。

ということで評価は「B」としました。

ただし、実費補償型の医療保険としては優秀です。

「若いうちの入院だけ備えられれば良い!」

という場合は、有力な候補となる医療保険でしょう。

AIG損保「みんなの健保」の相談をするなら。

AIG損保「みんなの健保」は全国の保険ショップで取り扱ってます。ただし、AIG損保を取り扱っている保険ショップは多くありません。

いざ保険ショップに行ってみて、

「あー、すいません、うちAIG損保やってないんですよ」

なんて言われることのないように、事前に最寄の保険ショップがAIG損保を取り扱っているか確認しておきましょう。

手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックなら、AIG損保はもちろんのこと、本記事で比較したネオファースト生命とも提携しています。

注意!保険ショップは予約しましょう!
保険ショップへの飛び込み相談も可能ですが、スタッフが事前準備できないため最適なプランにたどり着けないことがあります(事前準備にはけっこう時間がかかります)。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。

【保険の相談なら!】保険クリニック

  • 第三者機関の顧客満足度調査にて、継続的に高い評価を獲得しています。
  • 全国250店舗以上の窓口で相談できます。オンラインでの相談も可能です。
  • もちろん相談は無料です。
  • 50社以上の保険会社と提携しています(業界最高水準)。

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保険クリニック

保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。

わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。

保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。

保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは

  1. 契約時の告知事項に不備があった。
  2. 契約上、保険会社に支払う責任がない。

の2点。

1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。

また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。

そんなときに、

「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」

といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。

保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。

実際に利用した方の口コミは以下のとおり。

「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」

という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。

予約は簡単です。

①保険クリニックのサイトにアクセスする。

保険クリニック

②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。

③予約日時を選択する。

④以下を入力して予約完了。

  • 相談方法(来店or訪問)
  • 名前
  • 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
  • 要望等(任意入力)

これで予約は完了。1分もあれば予約できます。

50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。この記事でご紹介したAIG損保はもちろんのこと、ネオファースト生命とも提携しています。両社の比較もかんたんにやってくれますよ。

もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫ですよ。

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【保険ショップの検索・予約なら】保険相談ニアエル

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保険ショップには複数回相談に訪問することもあるので、自宅との距離のは割と重要です。最寄りの保険ショップを検索・予約するなら、保険相談ニアエルが便利です。

保険相談ニアエルは全国1,500店舗の保険ショップを区市町村単位で検索できます。保険ショップに関する

  • 取り扱っている保険会社
  • 実際に利用した人の口コミ
  • 営業時間、交通アクセス等の基本情報

といった情報も掲載されています。取り扱っている保険会社が事前にわかるので、希望していた保険を提案されなかった!といった悲劇もないですし、厳しい口コミもそのまま掲載されているので、ちゃんと選べば安心して相談ができるかなと。

また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で

  • 相談希望日時
  • 氏名
  • 生年月日
  • 電話番号
  • 相談内容(保険見直しor新規加入orその他)

だけ入力すれば完了。1分程度で終わる作業です。

予約した後には店舗から電話で予約確認があります。電話の際にざっくりと相談したい内容だとか、その他の要望(女性スタッフ希望等)を伝えておけば、相談もスムーズに進みます。

もちろん予約は無料です。気軽に予約して大丈夫です。

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生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。

生命保険の相談はもちろん無料です。

しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、

「うーん、よく考えてみます…」

と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。

相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。

生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!

まとめ

公式サイト:AIG損保「みんなの健保」

医療費の実費を補償するAIG損保「みんなの健保」。

基本補償に「入院諸費用保険金+入院治療費用保険金」を選択すれば、割と豪華な個室でもお金のことを気にせず入院できるでしょう。ガン入通院治療費用保険金を付加すれば、最近増えている通院でのがん治療もカバーできます。

ただし、10年ごとに契約が更新されて保険料が上がります。若いうちは安い保険料で加入できますが、入院する可能性が高くなる60代の保険料が高め。

「若いうちの入院だけ備えられれば良い!」

という目的に使える医療保険でしょう。

AIG損保「みんなの健保」は全国の保険クリニックで相談できます。保険クリニックなら、本記事で比較したネオファースト生命とも提携しています。両社の比較もかんたんにやってくれますよ。

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