【評価C】太陽生命「100歳時代年金」デメリットと評価

太陽生命「100歳時代年金」。

ベースは一生涯年金を受け取れるトンチン年金なのですが、要介護1以上に認定されると年金額が上がるというのが特徴です(介護にも備えられる)。

トンチン年金とは、生き続けている限り年金を受け取れる個人年金保険です。通常の個人年金保険は

〇〇年確定年金

といったように、年金を受け取れるのは〇〇年が上限。年金を受け取れる期間が決まっています。

一方で、トンチン年金は

〇〇年保証期間付終身年金

です。〇〇年は確実に年金を受け取れて(この期間に亡くなった場合は遺族が年金を受け取れる)、〇〇年を超えて長生きしちゃった場合には亡くなるまで年金を受け取れます。

太陽生命「100歳時代年金」はトンチン年金の加えて介護保障があるので、保険料は高め。介護のお世話になることなく一生涯を終えた場合、支払った保険料総額より多くの年金を受け取るにはかなり長生きする必要があります。それこそ100歳近くまで生き残ってようやくペイできるとかです。

要介護1以上に認定されれば年金額が上がるのでもう少し早い年齢でペイできますが、それでも元を取れるケースは多くないかなという印象です。

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太陽生命「100歳時代年金」のデメリット

太陽生命「100歳時代年金」ここに注意!
  • 【check】元を取るのは難しい。
  • 【check】インフレに弱い。

元を取るのは難しい。

冒頭書いたとおり、元を取るのは難しいかなと感じます。

公式サイトのケースだと、60歳男性が

・保険料払込期間75歳まで(75歳から年金受取開始)
・支払保証期間5年
・年金額24万円(介護年金48万円)

で契約した場合、月々の保険料は24,941円。75歳までに支払った保険料総額は約532万円。

ここでケース分けして損得を考えてみます。

【ケース1】介護年金を受け取ることなく亡くなった場合

最も可能性が高いケースがこれです。

太陽生命「100歳時代年金」は要介護1以上(独自条件もあるが要介護1より条件は厳しい)に認定された場合に介護年金を受け取れるのですが、

・介護のお世話になることなく一生涯を終えられた。
・要支援認定までに踏みとどまった(要介護1以上に認定されることなく一生涯を終えた)。

といったケースです。

このケースは

・75歳から亡くなるまで毎年24万円
・亡くなった際に死亡保険金48万円

を受け取れます。保証期間の5年以内に亡くなった場合の受け取り総額は168万円(24万円×5年+48万円)。保証期間中(80歳まで)に亡くなってしまった場合、支払った保険料総額に対するリターンは31.6%にしかなりません。大きく元本割れです。

元を取るにはかなり長生きする必要があります。ざっと計算すると

年金額24万円×20年+死亡保険金48万円=528万円

なので、75歳から20年間年金を受け取った95歳までサバイブできればほぼトントン。元を取るには96歳まで生きる必要があります。

厚生労働省の簡易生命表によると、60歳男性の平均余命は24.02年。平均からすると約84歳で亡くなります。元を取るには平均よりも12年間長生きしなければなりません。

ということで、多くの方は元を取る前に亡くなってしまうでしょう。

【ケース2】要介護1以上に認定されてから亡くなった場合

繰り返しますが、太陽生命「100歳時代年金」は要介護1以上に認定されると介護年金を受け取ることができます。要介護1は食事やトイレは自分でできて、生活の一部に介護が必要な状態。要介護1なら一人暮らしも不可能ではないと言われています。

要介護1以上に認定されれば、年金24万円に加えて介護年金48万円の合計72万円を年間で受け取れます。ただし、介護年金を受け取ると死亡保険金は消滅。

じゃあ介護年金を受け取れる期間はどれくらいかというと、生命保険文化センターによると、介護期間平均は5年1ヶ月(61.1ヶ月)。ただしこの期間は最も状態が軽い要支援1も含めた期間です。

公的な介護制度は状態によって要支援1~2、要介護1~5にレベル分けされています。一般的には状態が軽い要支援1から介護生活がスタートし、症状が重くなっていくと要支援2→要介護1→要介護2…といったようにレベルが上がっていきます。そして本人が亡くなって介護が終わるまでの平均期間が5年1ヶ月。

なので、要介護1からの介護期間平均はもう少し短いと考えられます。感覚的には3~4年くらいですが、要介護1からの介護期間平均といったデータはないので、ここでは平均的に受け取れる介護年金を6年間とします。

介護年金を6年間受け取れれば、介護年金総額は

48万円×6年=288万円

です。

75歳から受け取れる年間24万円の年金を11年間受け取れれば

24万円×11年=264万円

なので、介護年金と合計して年金総額が552万円。これで支払った保険料総額532万円をようやく上回ります。介護期間が平均的な6年間であれば、

・75歳から86歳まで11年間生きる(24万円×11年)
・80歳から6年介護生活を送る(48万円×6年)

というのがペイできるギリギリのケースです。このケースをベースに利益を出るパターンを考えると、

・平均を超えるような地獄の長期介護
・90歳を超えるくらい長生きして、最期の2~3年間介護生活を送る。

かと。

ちなみに、要介護1以上に認定される方の割合は以下のとおり。

75歳以上85歳未満で要介護1以上:11.6%(約10人に1人)
85歳以上で要介護1以上:44.7%(約2人に1人)
※詳しくはこちら

85歳未満で要介護1以上に認定される割合は約10人に1人。85歳を過ぎれば要介護1以上に認定される割合はグッと高くなりますが、上述のとおり60歳男性の平均余命は24.02年。平均からすると約84歳で亡くなります。多くの方は要介護1以上に認定される前に亡くなってしまいます。

リターンが膨らむのは要介護1以上に認定されてから長生きする地獄の長期介護ケースですが、その割合も高くないでしょう。85歳を過ぎれば要介護1以上に認定される方が増えますが、そこから長生きできるほど生命力のある人も多くないかなと。

90歳を超えるくらい長生きして、最期の2~3年間に要介護1以上に認定されればペイできるかもしれませんが、それでも儲けは数十万円。90年生きてきた結果がこれか!という程度にしかなりません。

まあ保険は損得よりも

「地獄の長期介護となってもお金の心配は無用!」

といった安心感が大切だったりしますが、まだまだ介護が必要となる年齢まで時間があるのであれば、保険に頼らず自分で貯めた方が良いかなと感じます。要介護認定されることなく一生涯を終えた場合(この可能性が高い)、保険に頼ってしまえば大損ですが、貯金であれば遺族にお金をのこすことができます。

インフレに弱い。

これは太陽生命「100歳時代年金」のデメリットというよりも、トンチン年金の仕組み上のデメリット。

太陽生命「100歳時代年金」の年金額は契約時に決まります。世の中がインフレになったからといって、年金額が上がるということはありません。

インフレ傾向が続けばお金の価値はどんどん減っていきます。

現在1万円で買えるモノが、年金を受け取れる20年後や30年後に同じ値段で買えるとは限りません。本記事を書いている2023年12月現在はインフレ傾向にありますが、このままインフレが進めば1万円で買えていたモノが2万円や3万円出さないと買えなくなることもあり得ます。

そうなれば、太陽生命「100歳時代年金」の年金額で買えるモノも減っていきます。個人年金保険は公的年金の補填という意味合いが強いのですが、契約時に決まった年金額では公的年金の補填に全然足りない!ということもあるでしょう。トンチン年金はインフレに対応できません。

ちなみに、公的年金はインフレに対応しています。年金額には物価や現役世代の賃金が反映されます(年金額が毎年改定される)。

太陽生命「100歳時代年金」のメリット

太陽生命「100歳時代年金」ここがポイント!
  • 【GOOD!】個人年金保険料控除を使える。

個人年金保険料控除を使える。

会社員の方なら年末調整で、自営業の方なら確定申告で、1年間に支払った保険料を所得控除に使えます。生命保険に関わる所得控除には

  • 生命保険料控除
  • 介護保険料控除
  • 個人年金保険料控除

の3種類がありますが、太陽生命「100歳時代年金」で支払った保険料は個人年金保険料控除に分類されます。

「個人年金保険なんだから個人年金保険料控除が使えて当たり前だろ!」

と思われるかもしれませんが、世の中の外貨建て個人年金保険や変額個人年金保険は個人年金保険料控除が使えないこともあります(死亡保障が入ってくると生命保険料控除に分類される)。なので、この点は太陽生命「100歳時代年金」のメリット。

個人年金保険料控除は侮れません。生命保険料控除を満額まで使い果たしている方は多いと思いますが、個人年金保険料控除はほとんどの方が使い切れていないでしょう。

個人年金保険料控除は年間80,000円までの個人年金保険料を所得から控除する仕組みなのですが、80,000円満額まで枠を使うと

所得税:40,000円を所得控除
住民税:28,000円を所得控除

です。例えば、年収500万円なら所得税の税率は20%、住民税は年収に関わらずほぼ10%なので、年末調整で還付される金額は

所得税:8,000円(40,000円×20%)
住民税:2,800円(28,000円×10%)

の合計10,800円。80,000円の保険料に対して10,800円が年末調整で戻ってきます。

太陽生命「100歳時代年金」の評価。

評価:C(S、A~Cで判定)

介護保障が加わったトンチン年金ですが、介護保障があるために保険料は高め。要介護認定されることなく過ごせた場合、かなり長生きしないと元は取れません。

また、要介護認定されたとしても、元を取るのは難しいでしょう。太陽生命「100歳時代年金」から介護年金を受け取れて、元を取れる方はかなり限られるのではと。

よって評価は「C」としました。

長生きリスクに保険で備えるなら、同じトンチン年金の第一生命「ながいき物語」と比較しておいた方がいいでしょう。また、要介護に備えるのであれば、保険ではなく貯金の方が合理的です。

個人年金保険のリターンは下記リンク先で比較しています。こちらもご参考に。

個人年金保険・トンチン年金保険の比較ランキング

太陽生命「100歳時代年金」の相談をするなら。

太陽生命の保険を取り扱ってる保険ショップはあまりありません。太陽生命「100歳時代年金」の相談をするなら、太陽生命の公式サイトから相談申し込みをするのが無難です。

公式サイト:太陽生命「100歳時代年金」

しかし、上述のとおり他社のトンチン年金と比較しておいてからでも遅くないでしょう。

注意!保険ショップは予約しましょう!
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まとめ

公式サイト:太陽生命「100歳時代年金」

要介護にも備えられる珍しいトンチン年金ですが、介護保障が加わるために保険料は高め。健康に過ごせた場合はかなり長生きしないと元は取れません。

地獄の長期介護となった場合に元を取れる可能性はありますが、そもそも要介護認定される人の割合はそこまで高くありません。原則的には、要介護には保険ではなく貯蓄で備えるのが合理的です。

トンチン年金選びに迷ったら保険クリニックです。保険クリニックは太陽生命とは提携していませんが、比較対象に挙げた第一生命とは提携しています。手っ取り早いのは保険クリニックです。

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