※ネオファースト生命「ピタッとレディ」は2024年3月に販売終了しています。
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ネオファースト生命が女性向け医療保険として発売している「ピタッとレディ」。
保障対象は
- がん全般
- 女性特有の疾病(子宮や卵巣の疾病とか)
- 女性に多い疾病(貧血や膀胱炎や甲状腺障害とか)
- 妊娠出産に関わる症状(帝王切開とか)
に対する入院と、乳房・子宮・卵巣・卵管に関する手術に限定されています(後はオプションでメンタル疾患)。他社だと「女性疾病特約」といった名称でオプション化されることが多い保障を、そのまま主契約に持ってきた医療保険です。
保障内容が限定されているなら月々の保険料も安くて気軽に入れそうなものですが、そんなことはありません。保険料は高めです。これならふつうの医療保険に加入して女性疾病特約を付加したほうが良いかなというのが率直な印象です。
医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記4点について、ネオファースト生命「ピタッとレディ」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
入院保障 | 一時金のみ(入院180日に1回給付)。 | C |
通院保障(がん) | なし | C |
三大疾病一時金 | なし | C |
先進医療保障 | なし | C |
30歳の月額保険料 (入院一時金10万円) |
女性:3,493円 | C |
40歳の月額保険料 (入院一時金10万円) |
女性:3,545円 |
女性特有の疾病にフォーカスした医療保険なので、上記の基準で評価するのは相応しくないかもしれませんが、通院保障・三大疾病一時金・先進医療保障はありません。
入院保障も一時金のみ。日帰り入院も入院が100日続いても保障額は同じです。女性特有の疾病で入院が長期に及ぶことは多くありませんが、がんはまだまだ長期入院があり得ます。長期入院に備えられる医療保険とは言えません。
後述しますが、保険料も決して安くはありません。
医療保険の相談は保険クリニックで!
(↓をクリックすると保険クリニックへ移動します)
ネオファースト生命「ピタッとレディ」の保障内容を評価します。
冒頭のところで入院保障・通院保障(がん)・三大疾病一時金・先進医療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。
【主契約】女性疾病入院一時給付金・女性特定手術給付金・乳房再建給付金・健康給付金
主契約はてんこ盛りです。
分けて説明します。
女性疾病入院一時給付金
名称 | 給付額 | 給付条件 |
女性疾病入院一時給付金 | 1回5万円~10万円の範囲内で選択可能(1,000円単位)。 | 180日に1回 通算50回 |
以下の疾病で入院した際に、180日に1回の間隔で給付される一時金です。
がん:全てのがんが保障対象
女性特有の疾病:子宮筋腫、卵巣のう腫、卵巣機能障害、子宮内膜症、子宮脱、女性不妊症、月経不順、閉経周辺期障害、乳腺炎 など
女性に多い疾病:リウマチ、膀胱炎、バセドウ病、橋本病、胆石症、膠原病、栄養性貧血、シェーグレン症候群、甲状腺腫、クッシング症候群、胆のう炎、尿路結石、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、腎盂腎炎、腹圧性尿失禁、若年性関節炎、アレルギー性紫斑病 など
妊娠出産に関わる症状:帝王切開、吸引分娩、子宮外妊娠、切迫早産、流産、妊娠糖尿病、多胎分娩、産科的感染症、重症妊娠悪阻、妊娠高血圧症候群 など
上記以外の疾病で入院した場合は保障対象外。もちろんケガも保障対象外です。一般的な医療保険はあらゆる疾病やケガの入院を保障なので、保障範囲は狭くなってますね。
また、一般的な医療保険は「入院給付金×入院日数」を保障することが多く、これなら入院日数に保障額が比例するので長期入院にも備えられます。
一方で、ネオファースト生命「ピタッとレディ」は入院日数に関わらず一時金給付です。日帰り入院でも100日間の入院でも保障額は同じ。入院が180日に達すれば一時金が給付されますが、それでも最大で10万円。短期入院の保障は手厚くなりますが、長期入院には不安が残ります。
まあでも最近は入院が短期化しているので、実情にあった保障内容ではあります。入院日数平均は以下のとおり。
全体平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター)
意外と短いですよね。
しかし、あくまでこれは平均。平均からするとがんは2週間程度で退院できますが、部位や症状によっては入院が長引きます(水泳の池江璃花子さんは10か月入院されたそうです)。
長期入院に対する保障が弱いという点は注意しておくべきでしょう。
女性特定手術給付金・乳房再建給付金
名称 | 給付額 | 給付条件 |
女性特定手術給付金 | 女性特定手術給付金額は5万円~20万円の範囲内で選択可能。 乳房切除:女性特定手術給付金額×3倍 子宮摘出:女性特定手術給付金額×3倍 卵巣・卵管摘出:女性特定手術給付金額×3倍 上記以外の乳房・子宮・卵巣・卵管に関わる手術:女性特定手術給付金額×1倍 |
左記の手術を受けたとき |
乳房再建給付金 | 乳房再建:女性特定手術給付金額×10倍 | 乳房再建術を受けたとき |
乳房・子宮・卵巣・卵管に関する手術を受けた際に給付される一時金です。
保障内容は他社並みです。悪くありませんが、最近の気が利いた医療保険は
- 乳房温存療法(部分的な切除と放射線治療の組み合わせ)を考慮して、放射線治療を受けた場合にもドンッと保障。
- 脱毛した時のウィッグ代も保障。
といったことをやってます。女性専門の保険であるのなら、ここらへんまでやってもよかったのにとも思います。
健康給付金
名称 | 給付額 | 給付条件 |
健康給付金 | 女性疾病入院一時給付金と同額 | 女性疾病入院一時給付金・女性特定手術給付金・乳房再建給付金の支払いが5年間なかった場合に一時金給付。 |
契約から満期を迎えるまでの5年間を健康に過ごすことができて、入院することも手術を受けることもなかった場合に、女性疾病入院一時給付金と同額を受け取れます。
確かに5年間無事に過ごして満期を迎えると
「医療保険なんて入る必要なかった!」
と損した気持ちになるのですが、そんな気持ちを慰めてくれるのが健康給付金です。
しかし、健康給付金の原資は我々が支払う保険料です。健康給付金があることで、月々の保険料はかなり上がっていると推測されます(この後比較しますが実際高い)。健康給付金をオプション化して、保険料を安くする選択肢を残した方が良かったのにと感じます。
【重要ではありません】メンタル疾病保障特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
メンタル疾病診断給付金 | 基準給付金額 (1万円~5万円の範囲内で選択可能) |
メンタル疾病と診断された場合。 |
メンタル疾病入院療養給付金 | 基準給付金額×10倍 | メンタル疾病で継続30日以上入院した場合。 |
うつ病やパニック障害、適応障害といったメンタル疾患を保障するオプションですが、保障条件はかなりゆるいです(契約者に有利)。
他社だと入院とか障害等級認定されるような重症のメンタル疾患を保障することが多いのですが、メンタル疾病診断給付金は
「あなたはうつ病です」
と診断されるだけで保障されます。これなら、ちょっと仕事に疲れて3ヶ月休職だとか、病中・病後にうつ病に陥るといったケースでも保障されます。
また、症状が重くなって30日以上入院したらメンタル疾病入院療養給付金が給付されます(180日に1回給付)。入院するほど重症化することは稀ですが、こじらせてしまうと入院が長引くのがメンタル疾患です。この点も安心です。
保障条件は悪くありませんが、メンタル疾病診断給付金は最大5万円なんですよね。お小遣い程度なので、あえて付加する必要もないかと。
【シミュレーション】ネオファースト生命「ピタッとレディ」に加入するなら
僕はネオファースト生命「ピタッとレディ」に加入することはできませんが、仮に女性になったとして加入するなら、以下の保障内容にします。
- 主契約:入院一時金10万円
このシミュレーションで月々の保険料は30歳女性3,493円、40歳女性3,545円です。繰り返しますが、保険料はちょっと高いかなと。
ここで他社の女性疾病特約と月々の保険料を比較してみます。比較対象はFWD生命「FWD医療」の女性総合医療特約の特約保険料とします。
ピタッとレディ | FWD医療 | |
保障内容 | 入院一時金10万円 乳房切除30万円 子宮摘出30万円 卵巣・卵管摘出30万円 その他の乳房・子宮・卵巣・卵管手術10万円 乳房再建100万円 健康給付金10万円 |
入院給付金1万円/1日 乳房切除30万円 子宮摘出30万円 卵巣・卵管摘出30万円 その他の乳房・子宮・卵巣・卵管手術10万円 乳房再建100万円 外見ケア5万円 ※優良体保険料率 |
30歳女性 | 3,493円/月 | 1,091円/月 |
40歳女性 | 3,545円/月 | 1,112円/月 |
圧倒的にネオファースト生命「ピタッとレディ」の方が高くなってますね。
保障内容の主な違いは
- ネオファースト生命は入院1回に対して一時金10万円給付するのに対し、FWD生命は入院1日に対し1万円給付。10日未満の短期入院ならネオファースト生命の方が手厚く、10日を超えるとFWD生命の方が手厚い。
- FWD生命には外見ケアに対する保障あり。抗がん剤の副作用等で頭髪が脱毛した場合にウィッグ代として5万円給付。
- ネオファースト生命には健康給付金あり。
です。ネオファースト生命の保険料が高くなる大きな要因は3点目の健康給付金でしょう。
ちょっと面倒な計算をしてみます。
30歳女性だと月々の保険料はネオファースト生命の方がFWD生命よりも2,402円高くなります(3,493円ー1,091円=2,402円)。
これが5年間続くと、その差は
2,402円×12ヶ月×5年=144,120円
です。
シンプルに考えると、FWD生命よりも144,120円高い保険料を払って、5年間無事に過ごせたら100,000円受け取れるという意味不明な構図です。
ネオファースト生命「ピタッとレディ」のメリット
妊娠中でもちょっとだけ加入しやすい。
一般的な医療保険だと加入できるのは妊娠19週目までだったり、加入できたとしても保障内容に制限(帝王切開、異常妊娠、異常分娩が一定期間保障の対象外とか)が設けられることがあります。
一方でネオファースト生命「ピタッとレディ」は妊娠21週目までなら制限なしで加入できます。この点はメリットですね。
産後うつもメンタル疾病保障特約を付加していれば一時金が給付されますし、妊婦に優しい医療保険だと感じます。
ネオファースト生命「ピタッとレディ」のデメリット
上述のとおりFWD生命「FWD医療」の女性総合医療特約と比較すると保険料が圧倒的に高いです。FWD生命以外の医療保険と比較しても保険料は高くなることが多いかと。
保険料が高くなる要因は健康給付金でしょう。満期を迎えた際に10万円が給付されると得した気分になりますが、しっかり計算するとそんなことはありません。
さらに、ネオファースト生命「ピタッとレディ」の保険期間は5年です。5年ごとに契約が自動更新されるのですが、年齢が上がるので保険料も上がります。
一方で、FWD生命「FWD医療」の女性総合医療特約は終身保障です。一生涯保険料は変わりません。その差はさらに広がります。
ネオファースト生命「ピタッとレディ」の評価
評価:C(S、A~Cで判定)
保険料が高いです。
保険料が高くなる大きな要因は健康給付金でしょう。繰り返しになりますが、一見お得に見える健康給付金が保険料を嵩上げしています。
ネオファースト生命「ピタッとレディ」を検討されているのなら、他社の医療保険に女性疾病特約を付加した場合と比較した方がよいかと。よって評価は「C」としました。
比較対象となる医療保険に下記を挙げておきます。
●ネオファースト生命「ネオdeいりょう」。同じネオファースト生命から発売されている医療保険ですが、こちらも女性疾病保障特約があります。保障内容は「ピタッとレディ」とほぼ同じで、健康給付金がないので保険料は激安です。ネオファースト生命で選ぶのなら「ピタッとレディ」よりもこちらの方がおすすめ。
●FWD生命「FWD医療」。上述のとおり、女性総合医療特約の保障内容は「ピタッとレディ」とほぼ同じで保険料は業界最安値クラスです。主契約の保険料も安いので、女性特有の疾病に対する保障を求める方にとっては、最有力の選択肢になると感じます。
医療保険の保険料は下記リンクで比較しているので、ご参考までに。本サイトでおすすめしている保障内容を中心に、女性疾病特約を付加した場合の保険料も比較しています。
ネオファースト生命「ピタッとレディ」の相談をするなら。
ネオファースト生命「ピタッとレディ」は全国の保険ショップで取り扱ってます。
しかし、いざ保険ショップに行ってみて、
「あー、すいません、うちネオファースト生命やってないんですよ」
なんて言われたら立ち直れないですよね。そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがネオファースト生命を取り扱っているか確認しておきましょう。
手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックならネオファースト生命はもちろんのこと、本記事で比較対象としたFWD生命とも提携しています。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
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保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
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また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で
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生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:ネオファースト生命「ピタッとレディ」
保険料が高いです。
あえてネオファースト生命「ピタッとレディ」選ぶ理由というのが見つからず…。
↓あたりと比較しておいて損はありません。
●ネオファースト生命「ネオdeいりょう」。同じネオファースト生命から発売されている医療保険ですが、こちらも女性疾病保障特約があります。保障内容は「ピタッとレディ」とほぼ同じで、健康給付金がないので保険料は激安です。ネオファースト生命で選ぶのなら「ピタッとレディ」よりもこちらの方がおすすめ。
●FWD生命「FWD医療」。上述のとおり、女性総合医療特約の保障内容は「ピタッとレディ」とほぼ同じで保険料は業界最安値クラスです。主契約の保険料も安いので、女性特有の疾病に対する保障を求める方にとっては、最有力の選択肢になると感じます。
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※2022年9月更新