【評価A】メットライフ生命の医療保険「マイフレキシィ」デメリットと評価

よくできた医療保険だと感じます。

他社にあるオプションはひととおり揃ってますし、保障内容も現在の医療保険のなかでは最先端。入って安心な医療保険です。

しかし、保険料は高め。保障内容が良いので仕方ないことではありますが、それでも同じような保障内容で他社の医療保険と比較すれば、

「高い!高い!高い!」

と感じることもあるでしょう。

特に高い(そして重要な)オプションが三疾病一時金特約です。がん・心疾患・脳血管疾患で所定の条件を満たせばまとまった金額の一時金が給付されるというオプションなのですが、これが他社比較でけっこう高め。

保障内容は良いのに保険料の高さで敬遠されることが多かったメットライフ生命「マイフレキシィ」ですが、直近で付加できるようになった三疾病治療月払給付特約がうまいことこのデメリットをカバーしてます。お手頃な保険料で必要十分にがん・心疾患・脳血管疾患に備えられるようになってます。

メットライフ生命「マイフレキシィ」を選ぶかどうかはこの三疾病治療月払給付特約にかかってくると感じます。

メットライフ生命「マイフレキシィ」ここがポイント
  • 主契約の入院保障が一時金型・短期入院一時金・入院日数連動型の3パターンから選択できます。
  • 三疾病治療月払給付特約が特徴的です。

医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。

医療保険の選び方

リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。

  1. 入院保障:入院は短期化していますが、超長期の入院となる可能性はゼロではありません。3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の長期入院に耐えられるかは要チェックです。
  2. 通院保障(抗がん剤治療保障):通院治療だと働けることも多いのですが、本当に怖いのは通院で副作用のきつい抗がん剤治療(辛過ぎて働けない…)を受けるケース。こんな状況を保障してくれるかが重要です。最近の医療保険は健康保険が適用されない自由診療の抗がん剤治療も保障対象にすることがあります。
  3. 三大疾病一時金:医療保険にはがん・心疾患・脳血管疾患で入院すると毎年100万円といった保険金が支払われるオプションがあります。生活費の補填という意味でも、長期の闘病に備えるという意味でも、重要な保障です。
  4. 先進医療保障:先進医療には健康保険が適用されません。治療費は全額自己負担です(数百万円となることもあります)。医療保険が先進医療をしっかり保障してくれるかも要チェックです。

まずはざっと概要を書いておきます。上記4点について、メットライフ生命「マイフレキシィ」の概要と評価は以下のとおりです。

項目 内容 評価
入院保障 下記3疾病が無制限保障(三疾病延長入院特約付加時)
ガン(悪性新生物・上皮内新生物)・心疾患・脳血管疾患
A
通院保障(がん) 抗がん剤特約あり A
三大疾病一時金 【対象となる疾病・給付条件】
がん:1回目診断確定2回目以降手術、放射線治療、抗がん剤治療のいずれか
心疾患:手術、もしくは1日以上の入院
脳血管疾患:手術、もしくは1日以上の入院
【給付間隔・上限】
1年に1回、回数無制限
A
先進医療保障 通算2,000万円上限・10年更新型 B
30歳の月額保険料
(入院給付金1万円、保険料支払期間終身)
男性:1,300円
女性:1,310円
B
40歳の月額保険料
(入院給付金1万円、保険料支払期間終身)
男性:1,970円
女性:1,670円

入院保障は3タイプから選択できます。

①入院一時金型:入院日数に関わらず入院給付金日額×20倍を給付。
②短期入院一時金型:入院10日以内の入院は入院給付金日額×10倍、11日以上の入院は入院給付金日額×入院日数を給付。
③入院日数連動型:入院給付金日額×入院日数を給付。

詳細はこのあと書きますが、保障内容が必要十分で保険料が安くなるのは③入院日数連動型です。選ぶなら入院日数連動型と感じます。

オプションの三疾病延長入院特約を付加すれば、がん・心疾患・脳血管疾患の入院が無制限保障ですし。八疾病延長入院特約を付加すれば幅広く8大疾病の入院を無制限保障にできます。入院保障は問題ありません。

三疾病治療月払給付特約もしくはガン治療月払給付特約を付加すれば、抗がん剤の副作用が辛くて働けない!なんていう状況もきっちり保障されます。これも良し。

また、三大疾病一時金は幅広くがん・心疾患・脳血管疾患を保障しています。ちょっと古いがん保険だと心疾患・脳血管疾患の保障対象が急性心筋梗塞・脳卒中に限定されることもありますが、メットライフ生命「マイフレキシィ」はそんなことありません。がんの2回目以降給付条件も入院に限定されてないですし、心疾患・脳血管疾患は1日以上の入院で一時金が給付されます。保障条件は良いです。

ただし、先進医療保障は10年更新型です。10年毎に保険料が見直されます(上がることが多いかと)。現在は月100円程度で付加できる先進医療特約ですが、将来的に先進医療が普及すれば保険料が爆上げされる可能性もあります。この点は不安が残ります。

保険料は安く見えますが、これは主契約に手術の保障が含まれておらずオプション化されているため。手術を保障対象に加えれば、保険料はやや高めです。それぞれのオプションも他社と比較すると高めなので、少なくとも業界最安値クラスではないかと。

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生命保険 見直し

目次

メットライフ生命「マイフレキシィ」の保障内容を評価します。

冒頭のところで入院保障・通院保障(がん)・三大疾病一時金・先進医療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。

【主契約】入院給付金

主契約は入院保障のみ。一般的な医療保険は入院と手術の保障が主契約となることが多いのですが、メットライフ生命「マイフレキシィ」は手術保障をオプション化しています。

そして入院保障はちょっと複雑です。

名称 給付額 給付条件
入院給付金 ①入院一時金型:入院給付金日額×20倍
②短期入院一時金型:入院10日以内の入院は入院給付金日額×10倍。11日以上の入院は入院給付金日額×入院日数
③入院日数連動型:入院給付金日額×入院日数
※入院給付金日額は入院1日につき5,000円~15,000円から選択可能(1,000円単位)
※給付限度日数は60日、120日、730日から選択可能。
入院
骨髄ドナー入院給付金 入院給付金の10倍 骨髄ドナー手術を受けるための入院

冒頭書いたとおり入院保障は3タイプから選べます。

①入院一時金型:1日以上の入院で一時金(入院給付金日額×20倍)を受け取れます。たった1日の入院でも、入院が長引いて100日を超えても保障額は同じ。短期入院だと最もお得なのがこれです。

②短期入院一時金型:10日間までの入院は一律入院給付金10日分を給付。10日を超えた場合は入院日数×入院給付金を給付です。短期入院でも10日分受け取れるし、長期入院になると入院日数に比例して給付額が増えていくタイプです。

③入院日数連動型:シンプルに入院日数×入院給付金を給付です。短期入院だと保障は少額ですが、長期入院になると入院日数に比例して給付額が増えていきます。一般的な医療保険はこのタイプ。

入院日数で分けると保障額の大小はこんな感じです。

10日未満の入院:①入院一時金型>②短期入院一時金型>③入院日数連動型
10日以上20日未満の入院:①入院一時金型>②短期入院一時金型=③入院日数連動型
20日以上の入院:②短期入院一時金型=③入院日数連動型>①入院一時金型

20日未満の短期入院の場合に最も給付額が大きくなるのが①入院一時金型、入院が長引いてくると②短期入院一時金型・③入院日数連動型の給付額が大きくなってきます。

一方で、入院日数の平均は以下のとおりです。

全年齢の平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター

働く世代でも入院日数の平均は20日を超えます。

続いて30歳を例に3パターンの保険料を比較してみます(入院給付金10,000円で試算してみます)。

①入院一時金型 ②短期入院一時金型 ③入院日数連動型
30歳男性 1,840円 1,630円 1,300円
30歳女性 1,850円 1,630円 1,310円

最も保険料が安くなるのは③入院日数連動型となりました。

まとめると、

  • 平均入院日数は20日を超える。20日を超える場合に最も給付額が大きいのは②短期入院一時金型と③入院日数連動型。
  • 保険料が最も安いは③入院日数連動型。

ということで、選ぶなら「③入院日数連動型」と感じます。

入院1日あたりの平均費用は約2.3万円というデータもありますが、20日程度の短期入院なら貯蓄の切り崩しでなんとかなることが多いでしょう。有給休暇を消化すれば、収入が減ることもないはずです。

医療保険で短期から長期の入院までがっちり備えると保険料は高くなりがちです。短期入院は貯蓄で備えて(貯蓄が少ない場合は貯蓄に励んで)、発生したら貯蓄でカバーするのが難しい長期入院を民間の医療保険で備えるのがコスパのよい医療保険の入り方です。

【重要ではありません】入院開始一時金特約

特約名 給付額 給付条件
入院開始一時金特約 10万円(他の金額も選択可能) 入院したとき。

入院すると必ず給付される一時金です。

主契約に①入院一時金型を選択した場合は付加できません。②短期入院一時金型、③入院日数連動型を選択した場合に付加できます。

繰り返しますが、発生したら貯蓄でカバーするのが難しい長期入院を民間の医療保険で備えるのがコスパのよい医療保険の入り方。手持ちの現金が極端に少ない方なら有効な特約ですが、そうでないなら不要でしょう。

【重要ですが…】先進医療特約

特約名 給付額 給付条件
先進医療特約 ・保障期間通算で2,000万円までの技術料。
・1回につき、技術料の20%給付。
先進医療を受けた場合。

先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(入院費や診察費等は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円上限で保障してくれるのが先進医療特約です。

例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の一部。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。

重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。

しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。

先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。

また、一時金として技術料の20%が給付されますが、これは交通費・宿泊費を目的とした保障です。先進医療を受けられる病院は限られているため、遠方に移動することもあります(上述した重粒子線治療を受けられる病院は2023年10月時点で全国7ヶ所のみ)。

ここまでは問題ありません。他社同等です。注意が必要なのはメットライフ生命「マイフレキシィ」の先進医療特約は終身型ではなく10年更新型である点。

終身型は一生涯保険料が変わりませんが、10年更新型は10年ごとに保険料が見直されます(上がることが多いかと)。他社の先進医療特約は終身型が主流です。

現状は月100円程度の特約保険料で先進医療特約を付加できますが、将来的に先進医療が普及して保険会社の保険金支払いが膨らんだ場合、特約保険料が爆上げされる可能性もあります。一生涯保険料が変わらない終身型の方が安心感はあります。

【不要です】健康サポート特則

特約名 給付額 給付条件
健康サポート特則 入院給付金の10倍。 3年間or5年間で所定の入院給付金の支払いがないとき。

せっかく医療保険に加入したのに健康過ぎて全く保障を受けられなかったら悔しい思いをします。そんな思いを慰めてくれるのが健康サポート特則。

3年間or5年間で継続10日以上の入院(入院日数連動型)、もしくは一時金給付がない場合(入院一時金型、短期入院一時金型)に入院給付金の10倍を受け取れますが、不要でしょう。

例えば、30歳男性が入院給付金5,000円(入院日数連動型)で健康サポート特則3年型を付加すると、保険料は1,275円上がります。

3年間払い続けると、

1,275円×12ヶ月×3年=45,900円。

45,900円払って、3年間入院がなければ50,000円を受け取れます。利益は4,100円。仮に入院があった場合は45,900円がパーです。これはギャンブルです。

それでも健康な若いうちには勝負に勝つことも多いでしょう。しかし、歳を取るに連れて勝負に負ける(入院する)可能性は高くなりますが、健康サポート特則は「特則」なので、契約途中でオプション解約することができません。歳を取ってからも安くない保険料を払い続け、そして入院してしまったら保険会社の総取りです。

【重要です】八疾病入院延長特約・三疾病入院延長特約

特約名 給付額 給付条件
八疾病入院延長特約 入院給付金の支払い限度日数が無制限に延長される。 下記8疾病のいずれかの治療を目的として入院したとき。
①ガン(悪性新生物・上皮内新生物)
②糖尿病
③心疾患
④高血圧性疾患
⑤脳血管疾患
⑥肝疾患
⑦腎疾患
⑧膵疾患
三疾病入院延長特約 入院給付金の支払い限度日数が無制限に延長される。 下記8疾病のいずれかの治療を目的として入院したとき。
①ガン(悪性新生物・上皮内新生物)
②心疾患
③脳血管疾患

主契約に短期入院一時金型もしくは入院日数連動型を選択した場合は

入院日数×入院給付金

が保障されるのですが、入院日数を無制限に保障するわけではありません。保障限度日数を60日・120日・730日から選ぶことになります。

その保障限度日数を特定の疾病に限定して無制限にするオプションが八疾病入院延長特約・三疾病入院延長特約です。

繰り返しになりますが、入院日数の平均は以下のとおりです。

全年齢の平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター

上記のリンク先を参照頂けるとわかるのですが、入院日数の平均は短縮化されているものの、脳血管疾患はまだまだ入院が長引きます。平均では20日程度で退院できるがんも、部位や症状によっては入院が長引きます(水泳の池江璃花子さんは10か月入院されたそうです)。

医療保険の役割が

「発生する確率は高くないけど、発生したら壊滅的なダメージになるリスクに備える」

にあると考えれば、入院日数の無制限保障は重要です。特約保険料もそこまで高くはないので、少なくとも三疾病入院延長特約、余裕があれば八疾病入院延長特約を付加しておいた方が安心です。

【重要です】手術総合特約

特約名 給付額 給付条件
手術総合特約 【Ⅰ型】
入院中手術:手術給付金の20倍
外来手術:手術給付金の5倍
放射線治療:手術給付金の20倍
骨髄ドナー手術:手術給付金の10倍
【Ⅱ型】
入院中手術:手術給付金の10倍
外来手術:手術給付金の5倍
放射線治療:手術給付金の10倍
骨髄ドナー手術:手術給付金の10倍
所定の手術、放射線治療、骨髄ドナー手術を受けたとき。

一般的な医療保険だと手術保障は主契約が含まれてますが、メットライフ生命「マイフレキシィ」はオプション化されてます。

2週間程度入院して手術を受けてといったよくある治療の場合、主契約の入院給付金だけだとそれほど大きな保障額になりません(けっこうがっかりします)。こんなケースは手術保障がググっと保障額を上げてくれます。

手術総合特約を付加してもそれほど保険料は上がりません。保障内容も悪くないですし、少なくとも保険料の安いⅡ型を付加しておいたほうがよいでしょう。

【重要です】新三疾病一時金特約

特約名 給付額 給付条件
新三疾病一時金特約 50万円or100万円
(他の金額も選択可能)
【がん】
1回目:診断確定
2回目以降:所定の手術・放射線治療・抗がん剤治療
【心疾患・脳血管疾患】
手術もしくは1日以上の入院

3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)で所定の条件を満たしたときに、1年に1回の間隔で大きな金額の一時金を受け取れるオプションです。実際に受け取ってみるとわかるのですが、働くこともできずに医療費が膨らんでいく中で、

「医療保険…入っておいてよかった…」

と分かりやすく実感できるオプションです。

特に新三疾病一時金特約が役立つのは、がんが失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方。

東京女子医大の調査では、がんと診断されてからフルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。

そんなときにドカッと100万円を銀行口座に振り込んでくれるのが新三疾病一時金特約。生活を破綻させないためにも重要な特約です。

ポイントは以下のとおり。

  • 【GOOD!】心疾患・脳血管疾患をまるごと保障対象。しかも1日以上の入院で保障対象。
  • 【GOOD!】がんの2回目以降は通院治療でも保障対象。
  • 【GOOD!】給付間隔が1年に1回。

保障条件は良いです。現在発売されている医療保険のなかでは、最も保障条件が良いやつのひとつです。

ちょっと古い医療保険だと心疾患・脳血管疾患の保障範囲を急性心筋梗塞・脳卒中に限定することがありますが、メットライフ生命「マイフレキシィ」は心疾患・脳血管疾患をまるごとを保障対象としています。

急性心筋梗塞は心疾患の一部です。保障対象が急性心筋梗塞に限定されると、急性心筋梗塞以外の心疾患が保障されません。平成29年の厚生労働省の調査によると心疾患全体の患者数1,732千人のうち、急性心筋梗塞の患者数は47千人。割合にすると2.7%に過ぎません。心疾患をまるごと保障対象にしているメットライフ生命「マイフレキシィ」は安心感があります。

一方で、脳卒中も脳血管疾患の一部ですが、脳卒中には

  • 脳梗塞
  • くも膜下出血
  • 脳出血

が含まれます。平成29年の厚生労働省の調査によると脳血管疾患の患者数1,115千人のうち、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血の患者数合計は973千人。割合にすると87.2%です。

ということで、保障対象が脳血管疾患でも脳卒中でも心疾患ほどの差はありません。まあ脳血管疾患の保障対象にしているほうがちょっと安心かな、くらいです。

ちなみに、最近は心疾患まるごと保障の医療保険が増えてきていますが、急性心筋梗塞以外の心疾患だと

「20日以上の入院or手術」

といった厳しめの条件が設けられていることがあります。

生命保険文化センターによると、心疾患全体の入院日数平均は24.6日。35歳~64歳だと12.6日。20日以上の入院は低いハードルではありません。

例えば狭心症の入院は手術を受けることもなく2~3日程度で退院となるが多く、これだと「20日以上の入院or手術」の条件に合致しません。他社だと保障対象外となることもあるでしょう。

一方で、メットライフ生命「マイフレキシィ」は全ての心疾患が1日以上の入院で保障対象です。上記の狭心症のケースでも一時金がドカッと給付されます。この点はメリット。

また、ちょっと古い医療保険だと一時金が2年に1回給付となることもあります。がんも心疾患も脳血管疾患も2年以内に再発することは珍しくありませんが、再発して凹んでるのに

「あ、前回から2年経過してないので一時金お支払いできませんよ」

って言われたらイラっときます。その点、メットライフ生命「マイフレキシィ」は1年に1回給付。これなら再発にも備えられます。この点もメリットです。

また、がんの2回目以降の給付条件は3大治療(手術・抗がん剤治療・放射線治療)です。3大治療を受けていれば入院のない通院治療であっても一時金が給付されます。

他社の医療保険だと条件が入院に限定されていて、通院で3大治療を受けている場合は一時金が給付されないこともあります。放射線治療なんて通院で受けることが大半ですし、抗がん剤治療も通院で受けることが増えてきています。通院治療でも一時金給付される点もメリットでしょう。

【重要ではありません】ガン一時金特約

特約名 給付額 給付条件
ガン一時金特約 50万円or100万円
(他の金額も選択可能)
【がん】
1回目:診断確定
2回目以降:所定の手術・放射線治療・抗がん剤治療

上述した三大疾病一時金特約は保障内容が良いので保険料も高め。保障対象をがんに絞り、その代わりに保険料を安くしたのがガン一時金特約です。

保障内容は三大疾病一時金特約のがん保障そのままです。悪くありません。

まあでもガン一時金特約を選択して心疾患・脳血管疾患で倒れたときの後悔は想像を絶します。多少保険料が上がったとしても、三大疾病一時金特約を選んだ方が良いとは思いますが、メットライフ生命「マイフレキシィ」は後述する三疾病治療月払給付特約で3大疾病に備えることもできます。

保険料とのバランスで考えれば、

  • 後述する三疾病治療月払給付特約のみ。
  • 三疾病治療月払給付特約にガン一時金特約を追加して、罹患する確率も高くて治療が長引くこともあるがんの保障を強化する。

といった組み合わせで3大疾病に備えるのがコスパ良いかなと感じます。

【重要です】三疾病治療月払給付特約

特約名 給付額 給付条件
三疾病治療月払給付特約 月10万円等 がん:初回は診断確定、2回目以降は入院・三大治療(手術・抗がん剤治療・放射線治療)・在宅医療・ホルモン剤治療・緩和療養を受けたとき
心疾患・脳血管疾患:1日以上入院、または所定の手術、在宅医療を受けたとき

がん・心疾患・脳血管疾患の治療を受けた月に10万円といった定額を給付する特約です。

「がんの治療を受けた月に10万円お支払い!」

という特約は他社にもあるのですが、

「がん・心疾患・脳血管疾患の治療を受けた月に10万円お支払い!」

というように、心疾患・脳血管疾患まで保障する特約は珍しいです。

がんの保障条件は悪くありません。

  • 入院
  • 三大治療(手術・抗がん剤治療・放射線治療)
  • 在宅医療
  • ホルモン剤治療
  • 緩和療養

が給付条件なので、何らかのがん治療を受けている限りは毎月定額を受け取れるでしょう。何がなんでも毎月10万円支払ってやろうというメットライフ生命の意気込みが伝わってきます。

心疾患・脳血管疾患の保障条件は

  • 入院
  • 手術
  • 在宅療養

の3つ。

上述のとおり心疾患の入院は長引きません。全体の入院日数平均は24.6日ですし、35歳~64歳だと12.6日。1ヶ月もかからず退院できます。本特約を付加しても保障額があまり膨らまないかなと。

脳血管疾患は入院が長引きますが、それでも入院日数平均は77.4日ですし、35~64歳だと51.8日。入院して治療を受けて、その後にリハビリ病棟へ移ってリハビリして、退院までの入院期間平均はおよそ2~3ヶ月。脳血管疾患も保障額はあまり膨らまないかなと。

3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)に備えるには上述した三大疾病一時金特約か本特約を選ぶことになりますが、保障額が膨らむのは1発100万円の三大疾病一時金特約です。

しかし、三大疾病一時金特約は特約保険料がめちゃくちゃ高いです。

30歳を例に両者の月々の特約保険料を比較してみると、

[30歳男性]
三大疾病一時金特約1回100万円:3,060円
三疾病治療月払給付特約月額10万円:1,200円

[30歳女性]
三大疾病一時金特約100万円:3,470円
三疾病治療月払給付特約月額10万円:1,460円

というように三疾病治療月払給付特約は三大疾病一時金特約の半分以下の保険料で付加できます。

これくらい保険料が違えば三疾病治療月払給付特約の方が魅力的に感じます。治療を受けた月ごとにちょこちょこと保障されるので保障額は膨らみにくいのですが、逆に言えば治療を受けている期間だけ必要十分に保障されます。

カテーテル手術で終わるような心疾患や軽度のがんなら短期間(1ヶ月程度)で社会復帰できます。それなのに1発100万円は過剰保障とも言えます。心疾患なら入院して働けない期間だけ、がんなら治療を受けている期間だけ保障してくれればまあ十分。がんは何らかの治療を受けている限り毎月定額保障なので、長期闘病となっても安心です。

ちょっと気になるのは脳血管疾患です(重症ケース)。

脳血管疾患は病院に入院してリハビリ受けられる期間に発症から最長150日間(高次脳機能障害は180日間)といった制限があり、制限日数を超えると健康保険から介護保険に切り替わって自宅や施設でリハビリを受けることになります。おそらく制限日数を超えた場合は入院扱いではななくなり、保障されなくなるのではと(約款を読む限り)。社会復帰できてないのに、保障がぷすっと途切れることが想定されます。

といった気になる点もあるのですが、それでも三疾病治療月払給付特約の安さは魅力的に感じます。医療保険に加入する目的が治療費のカバーでれば、三疾病治療月払給付特約で十分かと。

一方で、医療保険に生活費のカバーまで求める場合は三大疾病一時金特約でしょう。

東京女子医大の調査では、がんと診断されてからフルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないといった非正規雇用の方やブラック企業にお勤めの場合は、がんが失業に結びつくこともあり得ます(実際多いです)。

そんなときにドカッと100万円を銀行口座に振り込んでくれるのが三大疾病一時金特約。多少保険料が上がったとしても、三大疾病一時金特約の方が安心感はあります。

【重要です】ガン治療月払給付特約

特約名 給付額 給付条件
ガン治療月払給付特約 月10万円等 初回は診断確定、2回目以降は入院・三大治療(手術・抗がん剤治療・放射線治療)・在宅医療・ホルモン剤治療・緩和療養を受けたとき

上述した三疾病治療月払給付特約の保障対象をがんに絞り込んで、その代わりに保険料を安くしたのが本特約です。

保障条件は悪くありません。

  • 入院
  • 三大治療(手術・抗がん剤治療・放射線治療)
  • 在宅医療
  • ホルモン剤治療
  • 緩和療養

が給付条件なので、がんの治療を受けている限りは毎月定額を受け取れるでしょう。何がなんでも毎月10万円支払ってやろうというメットライフ生命の意気込みが伝わってきます(2回目)。

まあでもガン治療月払給付特約を選択して心疾患・脳血管疾患で倒れたときの後悔は想像を絶します。多少保険料が上がったとしても、三疾病治療月払給付特約を選んだ方がよいかと。

【良い保障内容です】女性疾病入院特約

特約名 給付額 給付条件
女性疾病入院特約 入院1日5,000円等 所定の女性疾病で入院したとき。

女性特有疾病での入院を手厚く保障するオプションです。もちろん付加できるのは女性のみ。主契約の入院保障に保障額が上乗せされます。

他社にも同じような女性疾病を保障するオプションがあるのですが、その他社と比較して保障内容は悪くありません。他社だと女性に多い甲状腺障害や貧血、リウマチといった疾病を保障対象外とすることもあるのですが、メットライフ生命「マイフレキシィ」はきっちり保障です。これが必要!と感じるのであれば、付加しても良いオプションでしょう。

ちなみに、通常の入院は複数人が同居する大部屋です。カーテン1枚で仕切られたプライベートを保つのは難しい空間です。

プライベートな空間を保つには、差額ベッド代を払って個室や少人数部屋を利用しなければなりません。その差額ベッド代に使えるのが女性疾病入院特約。プライベートが守られる病室で他人を気にすることなく入院できます。

【良い保障内容です】女性特定部位手術・形成サポート特約

特約名 給付額 給付条件
女性特定部位手術・形成サポート特約 【Ⅰ型】
入院中手術:20倍
外来手術:5倍
乳房再建術:100倍
乳輪・乳頭再建術:20倍
脱毛時サポート:10倍
瘢痕形成:20倍
【Ⅱ型】
入院中手術:10倍
外来手術:5倍
乳房再建術:50倍
乳輪・乳頭再建術:10倍
脱毛時サポート:5倍
瘢痕形成サポート給付金:10倍
※それぞれ女性疾病手術給付金の倍数
乳房や子宮、子宮附属器(卵巣や卵管)、甲状腺、副甲状腺など所定の女性特定部位に対する手術や乳房再建や瘢痕形成などの所定の治療を受けたとき。

こちらは女性特有の手術を保障するオプションです。もちろん付加できるのは女性のみ。

保障内容は良いです。乳房や子宮、子宮附属器(卵巣や卵管)の手術を保障対象とするのは他社同等ですが、さらに甲状腺、副甲状腺の手術や脱毛時のウィッグ代や瘢痕(傷跡)を消すような手術まで保障対象としています。かなり攻めてます。

このような女性特有の手術に対して保障額を上乗せしても意味がない(かかる医療費は通常の手術と同じ)という意見もあります。確かに平均からすると、女性疾病の手術が他の疾病より飛び抜けて高くなるということはありませんし、高額療養費制度を利用すれば月々の医療費上限はある程度決まります。最近は乳房再建術にも健康保険が適用されます。

しかし、乳房切除・子宮摘出・卵巣摘出といった手術は他の手術よりも精神的ダメージが大きいです。手術を受けて凹んでいるところに、ドンっと一時金が給付されれば、

「退院したら旅行へ行こう」

「美味しいものを食べにいこう」

「欲しかったバッグを買ってみよう」

といったように、ほんの少しだけ前向きな気持ちになれる方もいらっしゃいます。保険料も高くないので、必要性を感じるのなら付加しても良い特約です。

【重要ではありません】退院後・外来手術通院特約

特約名 給付額 給付条件
退院後・外来手術通院特約 通院1日5,000円など 入院して退院した後180日以内の通院。入院1回につき30日まで。

退院後の通院1日に対して定額保障するオプションです(入院のない通院は保障対象外)。

保障内容は他社同等。悪くはありませんが、通院治療だと働けることも多いですし、保障額もたいしたことはないので

「仕事が忙しいのに5,000円のために手続きするほうがめんどくさい!」

といったこともあります。優先度は低いかなと。

ちなみにですが、本当に怖いのは副作用のきつい抗がん剤治療を通院で受けるケースです。こんなピンチに対応できるのが上述した三疾病治療月払給付特約とガン治療月払給付特約。優先度は三疾病治療月払給付特約、もしくはガン治療月払給付特約の方が高めかと。

【重要ではありません】ガン通院充実特約

特約名 給付額 給付条件
ガン通院充実特約 通院1日5,000円など
(他の金額も選択可能)
がんの通院。年間60日まで。

こちらはがんの通院に限定して保障するオプションです。上述した退院後・外来手術通院特約とセットで付加できるのですが、

  • 退院後・外来手術通院特約では保障されない入院前の通院
  • 退院後・外来手術通院特約の保障上限30日を超えたときの通院

を保障するオプションです(退院後・外来手術通院特約と二重保障はされない)。

がんの放射線治療は1~2ヶ月程度通院が続く(平日毎日で36~39回)こともあります。そんなときはドカッと保障額が膨らみますが、放射線治療は副作用が軽いので時短勤務できることもありますし、良心的な病院だと22時まで治療してくれることもあるので、(体力と気力が許せば)フルタイムで働くことも不可能ではありません。

一方で、抗がん剤治療だと通院は月1~2回程度なので通院保障の保障額は微々たるもの。そして抗がん剤治療は副作用がきついので働くことが難しい…。

抗がん剤治療と放射線治療を定額保障する三疾病治療月払給付特約、もしくはガン治療月払給付特約を付加しておけば、ガン通院充実特約は不要でよいかと感じます。

【重要ではありません】在宅医療特約

特約名 給付額 給付条件
在宅医療特約 月5万円など 在宅医療を受けたとき。

在宅医療とは、寝たきり状態で病院へ行くことができず、自宅で医療を受けるといったことを指します。頸椎損傷で歩けなくなくった場合や、全身麻痺となった場合がそうですね。

まあでも保障額も5万円程度ですし、保障期間も最大60ヶ月なのでちょっと中途半端かなと。

どうせなら、多少保険料が高くなっても在宅医療に関わらず働けない状態(障害や介護状態)を丸ごと保障する就業不能保険の方が安心感はあります。就業不能保険なら、入院はもちろん在宅医療で働けない状態になれば、けっこうな金額を長期間(老齢年金が給付されるまで)受け取ることができます。

【重要ではありません】骨折診断特約

特約名 給付額 給付条件
骨折診断特約 5万円など 骨折したとき

骨折したときに一時金が給付されるオプションです。

若い頃は趣味のスポーツで骨折することもあるでしょう。高齢者になれば、ちょっと転倒しただけで骨折することもあるでしょう。

しかし、骨折したとしても受け取れるのは5万程度。ただのお小遣いです。必要性は薄いでしょう。

【重要ではありません】介護年金特約・認知症診断特約

特約名 給付額 給付条件
介護年金特約 介護年金を毎年給付(5回まで)。保障額は年100万円など。 ・要介護2以上に認定されたとき。
・所定の認知症、寝たきりの状態が180日以上継続したとき。
認知症診断特約 認知症診断一時金:100万円等
軽度認知障害診断給付金:5万円等
・認知症と診断確定したとき。
・軽度認知障害と診断確定したとき

要介護状態・認知症を保障するオプションです。

介護年金特約は要介護2から保障ですが、これは介護保障の平均。要介護2は一人暮らしも辛くなってくる状態なので、これくらいから保障されればまあ安心でしょう。

また、認知症診断特約は軽度認知障害から保障されます。

軽度認知障害はちょっと物忘れが増えてきたかなという状態。軽度認知障害から適切に対処すれば、認知症の発症を遅らせることができると言われてます。医療保険のオプションで軽度認知障害で一時金給付するのは珍しい。

保障内容は悪くないのですが、そもそも介護保険・認知症保障が必要かを考えてみた方がよいです。民間の介護保険で保障を受けられる人の割合はそれほど多くはありません。詳細は↓のリンク先に記載しています。

介護保険・認知症保険は必要か

また、将来的に、医療技術の進歩や社会情勢によって医療保険を見直したくなったとき、

「医療保険は解約したいけど、介護の保障は残しておきたい!」

ということはもちろんできません。メットライフ生命「マイフレキシィ」を解約すると介護保障も消滅してしまいます。そして新たに介護保険に加入すれば、年齢が上がっているので保険料も上がります。

介護保障が必要と感じる場合でも、医療保障と介護保障は分けて備えておいた方が無難です。介護保障はそれ専門の介護保険で備えておいたほうが良いでしょう。

【重要ではありません】新三疾病保険料払込免除特約

特約名 給付額 給付条件
新三疾病保険料払込免除特約 保険料支払いが免除される。(保障は継続) がん:診断確定
心疾患:手術もしくは1日以上の入院
脳血管疾患:手術もしくは1日以上の入院

よくCMで見る「以降の保険料は頂きません!」という特約です。条件を満たせば、以降の保険料支払いが免除される特約です。

保険料の支払いが免除されると確かに嬉しいのですが、新三疾病保険料払込免除特約は有料オプションです。付加すると毎月支払う保険料がググっとあがります。保険料を上げてまで付加するかは微妙なところ。医療保険の保険料はそこまで高くないので、不要かなと。

保障内容は悪くありません。他社と差が出るのは心疾患・脳血管疾患の保障ですが、急性心筋梗塞・脳卒中に限定せず、幅広い心疾患・脳血管疾患を保障対象としていますし、1日以上の入院で免除です(他社は20日以上の入院が多い)。

【重要ではありません】生活サポート特約

特約名 給付額 給付条件
生活サポート特約 生活サポート年金:年50万円など
死亡保険金:責任準備金相当額(変動制)
無事故生存給付金:生活サポート年金と同額
無事故継続死亡保険金:生活サポート年金と同額
【生活サポート年金】
手帳基準で障害等級3級以上
【死亡保険金】
亡くなった場合
【無事故生存給付金】
生活サポート保障期間満了時に生存していた場合
【無事故継続死亡保険金】
生活サポート保障期間満了後に亡くなった場合

働けなくなるリスクに備える特約です。

保障内容は複雑です。保険期間を70歳までとしていた場合、ケガや病気で障害者手帳3級以上が交付されれば、70歳まで生活サポート年金が毎年給付されます。生活サポート年金を受け取ることなく70歳までに亡くなった場合は死亡保険金を受け取れます。

まあでも統計的に見れば70歳まで健康に過ごす方が大半です。

「せっかく生活サポート特約を付加したのに何もなかったじゃないか!」

というのも悔しいので(むしろそれは幸福)、

  • 70歳まで生存していたら生活サポート年金と同額を受け取れる無事故時生存給付金型
  • 保険期間満了後に亡くなったら生活サポート年金と同額を受け取れる無事故時継続死亡保険金型

のどちらかを選択できます(少なくとも生活サポート年金と同額を受け取れる)。

働けない状況を保障するするオプションと考えれば、保障条件は悪くありません。年金基準ではなく、割と認定されやすい手帳基準の3級以上で生活サポート年金が給付される点は良心的。

しかし、死亡保障だとか生存保障だとかごちゃごちゃ複雑なので、保険料は高くなりがちです。働けないリスクに備えるのであれば、それ専門の就業不能保険に加入した方が保障内容・保険料の観点からしてもメリットがあるかと。就業不能保険は↓にまとめてますので、こちらもご参考に(年金基準と手帳基準の違いについても書いてます)。

就業不能保険の比較

繰り返しになりますが、医療保険に医療保障以外のオプションを付加すると保険見直しの足かせになってしまいます。ひとつの保険にまとめると手続きが楽になりますが、医療保険を解約すると全てのオプションも解約されることに注意です。

【シミュレーション】僕が「マイフレキシィ」に加入するなら。

僕がメットライフ生命「マイフレキシィ」に加入するなら、以下の保障内容にします。

  • 主契約:入院給付金5,000円(入院日数連動型60日)
  • 特約:先進医療特約、八疾病延長入院特約、手術総合特約、新三疾病一時金特約100万円

このシミュレーションで月々の保険料は男性6,366円、女性6,215円です。

他社と比較すると、保険料は高いかなと。

ここで他社の医療保険と月々の保険料を比較してみます。比較対象は最近の医療保険のスタンダートであるメディケア生命「新メディフィットA」。メディケア生命に勝てれば上の上の医療保険です。保障内容は極力あわせますが、ぴったり一致はできないので、ご参考程度に。

メットライフ生命 メディケア生命
保障内容 入院給付金:5,000円(60日間)
先進医療特約
八疾病延長入院特約
手術総合特約
新三疾病一時金特約100万円
入院給付金:5,000円(60日間)
先進医療・患者申出療養特約
8大生活習慣病入院無制限給付特則
手術給付金Ⅰ型
特定疾病一時給付特約100万円(特定3疾病保障型/Ⅱ型)
30歳男性 4,441円 4,185円
30歳女性 4,899円 3,940円
40歳男性 6,366円 6,365円
40歳女性 6,215円 5,130円

上表の例ではメディケア生命の方が安くなりました。特に女性はけっこうな違いがあります。

保険料差の大きな要因は三大疾病一時金特約です。三大疾病一時金特約の保障内容は両社ほぼ同じですが、保険料はメットライフ生命の方がけっこう高め。

ちなみにですが、新三疾病一時金特約100万円ではなく三疾病治療月払給付特約10万円を付加した場合の保険料は

30歳男性:2,581円
30歳女性:2,889円
40歳男性:3,686円
40歳女性:3,700円

なので、だいぶ安くなります。

メットライフ生命「マイフレキシィ」のメリット

メットライフ生命「マイフレキシィ」ここがポイント!
  • 【check】新三疾病一時金特約の保障内容は良い。
  • 【check】三疾病治療月払給付特約が必要十分に保障。

新三疾病一時金特約の保障内容は良い。

上述のとおり新三疾病一時金特約の保障内容は良いです。

がんの2回目以降の給付条件が三大治療(手術・抗がん剤治療・放射線治療)なので入院でも通院でも治療を受けていれば給付対象になりますし、心疾患・脳血管疾患は1日以上の入院で一時金給付です。

しかし、新三疾病一時金特約は保険料が高め。他社にも同じような一時金保障がありますが、それと比較するとけっこう高い。

以前から特約保険料の高さが新三疾病一時金特約のデメリットだったのですが、(おそらく)そこをカバーするためにメットライフ生命が満を持して発売したのが三疾病治療月払給付特約です。

三疾病治療月払給付特約が必要十分に保障。

三疾病治療月払給付特約はがん・心疾患・脳血管疾患の治療を受けた月に回数無制限で10万円といった金額が給付されるので、細く長く治療を受けた期間を保障してくれます。1ヶ月程度で退院できる心疾患も、治療が長引く重いがんも、必要十分に保障されます。

重度の脳血管疾患でリハビリが長引くのケースにはちょっと気になる点もありますが、それでも新三疾病一時金特約の半分以下の保険料で付加できる点を加味すれば、新三疾病一時金特約よりも三疾病治療月払給付特約の方がコスパは良いかなと感じます。

他社には三疾病治療月払給付特約のようはオプションは見られません。他社の医療保険で3大疾病一時金を付加したケースと比較しても、メットライフ生命の三疾病治療月払給付特約の方が保険料は安くなるでしょう。今後他社も追随してくるかもしれないですね。

メットライフ生命「マイフレキシィ」のデメリット

メットライフ生命「マイフレキシィ」ここにご注意!
  • 【check】先進医療特約が10年更新型。
  • 【check】全般的に保険料は高め。
  • 【check】入院1回のカウント方法に注意。

先進医療特約が10年更新型。

繰り返しになりますが、メットライフ生命「マイフレキシィ」の先進医療特約は10年更新型です。

終身型…保険料は一生涯上がらない。
10年更新型…10年ごとに保険料が見直される(上がる可能性が高い)。

メットライフ生命「マイフレキシィ」の先進医療特約は10年毎に保険料が見直されます。現状は月100円程度で先進医療特約を付加できますが、今後先進医療が普及して保険会社の保険金支払いが膨らめば、保険料が爆上げされる可能性もあるでしょう。

他社は一生涯保険料が変わらない終身型が主流です。終身型の方が安心感はあります。

全般的に保険料は高め。

保険料は全般的に高め。

保障内容をシンプルに絞った場合でも、オプションを付加しまくって豪華な保障内容にした場合でも、少なくとも業界最安値クラスにはならないと感じます。下記リンク先で各社の医療保険を比較してますが、保険料を重視するなら(誰しもが重視すると思いますが)他社と比較しておいて損はありません。

医療保険の保険料比較

メットライフ生命「マイフレキシィ」が候補に入るのは

「がん・心疾患・脳血管疾患の3大疾病に備えておきたいけど、オプションで一時金保障を付加すると、どこの医療保険も保険料がめちゃくちゃ高くなるんだよなあ…」

という方でしょう。こんな場合に三疾病治療月払給付特約が効いてきます。

入院1回のカウント方法に注意。

入院日数連動型および短期入院一時金型の入院1回のカウント方法は、最近増えてきている

「〇〇日以内の再入院は同一の原因であるかを問わず1回の入院とみなす」

方式です。

一般的な医療保険は異なる原因で再入院した場合を別々の入院として扱います。例えば、

1回目の入院:肺炎で20日入院した。
2回目の入院:1回目の入院を退院してから30日後に大腸がんで60日入院した。

といった場合、1回目と2回目の原因が異なるので別々の入院として扱います。入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、

1回目の入院:20日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:60日分の入院給付金をお支払い

なので、合計80日分の入院給付金を受け取れます。

一方で、メットライフは異なる原因でも60日以内の再入院は同じ入院とカウントします。↑と同じケースで入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、

1回目の入院:20日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:1回目に20日支払っているので、未消化の40日分の入院給付金をお支払い

ということで、合計60日分の入院給付金しか支払われません。若いうちに異なる原因で連続して入院することは稀だと思いますが、特に歳を重ねて身体が弱くなってからはあり得ます。致命的なデメリットとは言えませんが、この点はやや注意です。

ちなみに、同様のルールを設けている他社は「180日以内の再入院」を同一の入院として扱うことが多いのですが、メットライフ生命は「60日以内の再入院」なので期間が短縮されています。割と良心的です。

メットライフ生命「マイフレキシィ」の評価

評価:A(S、A~Cで判定)

よくできた医療保険だと感じます。

オプションの種類が豊富で、他社のあるやつはひととおり揃ってます。それぞれのオプションも悪くなく、新三疾病一時金特約や女性疾病を保障する女性疾病入院特約、女性特定部位手術・形成サポート特約は、現代の医療保険では最も良い保障内容と言っていいでしょう。

ただし、保険料は全般的に高め。少なくとも業界最安値クラスにはならないかと。

繰り返しますが、

「がん・心疾患・脳血管疾患の3大疾病に備えておきたいけど、オプションで一時金保障を付加すると、どこの医療保険も保険料がめちゃくちゃ高くなるんだよなあ…」

という方なら候補に入る医療保険です。三疾病治療月払給付特約が安い保険料で必要十分に3大疾病を保障してくれます。よって評価は「A」としました。

比較対象として以下を挙げておきます。

チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」
こちらも保険料は激安。自由診療の抗がん剤治療を保障対象にできたり、女性特有の疾病に対する保障を厚くできたりで、保障内容も良好です。

メディケア生命「新メディフィットA」
保険料はそこそこ安め。住友生命のグループ会社という点も安心感があります。保障内容は現在の医療保険のスタンダート。

医療保険の保険料は下記リンクで比較しているので、ご参考までに。本サイトでおすすめしている保障内容を中心に比較しています。

医療保険の保険料比較

メットライフ生命「マイフレキシィ」の相談をするなら。

メットライフ生命「マイフレキシィ」は全国の保険ショップで取り扱ってます。ご近所の保険ショップでも取り扱っているはず。

しかし、いざ保険ショップに行ってみて、

「あー、すいません、うちメットライフ生命やってないんですよ」

なんて言われたら立ち直れないですよね。そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがメットライフ生命を取り扱っているか確認しておきましょう。手堅いのは保険クリニックです。

保険クリニックなら、この記事でご紹介したメットライフ生命・チューリッヒ生命・メディケア生命の3社と提携しています。

注意!保険ショップは予約しましょう!
保険ショップへの飛び込み相談も可能ですが、スタッフが事前準備できないため最適なプランにたどり着けないことがあります(事前準備にはけっこう時間がかかります)。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。

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保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。

わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。

保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。

保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは

  1. 契約時の告知事項に不備があった。
  2. 契約上、保険会社に支払う責任がない。

の2点。

1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。

また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。

そんなときに、

「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」

といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。

保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。

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④以下を入力して予約完了。

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50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。繰り返しますが、メットライフ生命・チューリッヒ生命・メディケア生命の3社と提携しているので、各社の比較もかんたんにやってくれますよ。

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しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、

「うーん、よく考えてみます…」

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生命保険の相談は気軽な気持ちで。重く考える必要はありません!

まとめ

公式サイト:メットライフ生命「マイフレキシィ」

保障内容はだいぶ良いです。現在発売されている医療保険のなかでは最先端。

一方で保険料が高いというデメリットがあります。保障内容が良いので仕方ない面もありますが、それでもほぼ同じ保障内容で他社と比較してみると、

「高い!」

と感じることもあるでしょう。

特に三大疾病一時金が高め(そしてけっこう重要なオプション)だったのですが、2022年11月に三疾病治療月払給付特約を付加できるようになり、お手頃な保険料で必要十分に3大疾病に備えられるようになりました。

メットライフ生命「マイフレキシィ」を選ぶかどうかは三疾病治療月払給付特約の要否に集約されます。

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という方なら候補に入る医療保険です。

メットライフ生命「マイフレキシィ」は全国の保険ショップで相談できます。保険クリニックならメットライフ生命はもちろんのこと、この記事でご紹介したチューリッヒ生命・メディケア生命とも提携しています。3社で比較するなら保険クリニックが楽ちんですよ。

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