2023年10月に発売されたはなさく生命「はなさくがん保険」ですが、がん保険の後発組にしては目立った特徴が見当たらないという印象です。
保障内容はまあふつう。保険料も決して安いとは言えず。
他社のがん保険と比較しておいて損はないでしょう。
がん保険は大きく3つのタイプに分けることができます。
①入院ベースで保障するがん保険。よくある「入院1日1万円!」といった保障内容のがん保険です。入院日数×入院給付金を受け取ることができます。
②一時金ベースで保障するがん保険。がんと診断されたらまとまった金額(100万円とか)がドンっと給付されるがん保険です。
③治療ベースで保障するがん保険。手術・抗がん剤・放射線といったがんの治療を受けた月に定額(10万円とか)が給付されるがん保険です。
はなさく生命「はなさくがん保険」の主契約は
- お手頃プラン(Ⅰ型)
- 標準プラン(Ⅱ型)
- 保障充実プラン(Ⅲ型)
の3つのプランから選べるのですが、お手頃プランが②の一時金ベース保障(一時金が1回だけ給付されて契約終了)、標準プランと保障充実プランが②と③のハイブリッド型。
「①の入院ベースはどうしたんだ!」
と思われるかもしれませんが、がんの入院は短期化していて平均20日程度で退院できるので、①は時代遅れになりつつあります。現在のがん保険の主流は②と③です。
がん保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の3点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記3点について、はなさく生命「はなさくがん保険」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
先進医療特約の保障内容 | タイプ:終身型 保障額上限:2,000万円 一時金:なし |
A |
がん診断一時金の給付条件 | 給付回数:保障充実プランは無制限、お手頃プラン・標準プランは1回のみ。 給付間隔:1年に1回(保障充実プラン) 1回目の給付条件:診断確定 2回目以降の給付条件:入院・通院 |
A |
抗がん剤治療の保障範囲 | 給付回数:無制限 自由診療の抗がん剤治療は含まない。 |
B |
30歳の月額保険料 (標準プラン・一時金50万円・治療給付金10万円) |
男性:1,635円 女性:1,970円 |
B |
40歳の月額保険料 (標準プラン・一時金50万円・治療給付金10万円) |
男性:2,385円 女性:2,520円 |
先進医療の保障額は2,000万円上限で終身型。交通費や宿泊費なんかに使える一時金はありませんが、大きな問題ではないでしょう。悪くありません。
お手頃プラン・標準プランは一時金が初回の1回しか給付されません。再発や転移があり得るがんで1回しか給付されないのは不安が残ります。保障充実プランは1年に1回の間隔で回数無制限給付なので、再発や転移で長期闘病になる状況にも備えられます。選ぶなら保障充実プランかなと。
その保障充実プランの一時金給付条件は悪くありません。条件を満たす限り1年に1回、回数無制限で一時金を受け取れます。2回目以降の給付条件も良いです。他社だと2回目以降の給付条件が入院に限定されることもあるのですが、入院でも通院でも治療を受けていれば給付される点は安心です。
抗がん剤治療の保障範囲は公的健康保険が適用される範囲内に限定されています。最近のがん保険は公的健康保険が適用されずに全額自己負担となる自由診療の抗がん剤治療も保障することが増えてきています。この点はややデメリット。
保険料も決して安くはないかと。全般的に他社のがん保険と比較しておいて損はないです。
がん保険の相談は保険クリニックで!
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はなさく生命「はなさくがん保険」の保障内容を評価します。
冒頭のところで先進医療特約・がん一時金・抗がん剤治療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。
【主契約】がん一時給付金
名称 | 給付額 | 給付条件 |
がん一時給付金 | 100万円等 | 1回目の給付条件:がんと診断確定 2回目以降の給付条件:入院または手術・放射線治療・抗がん剤治療のための通院 |
がん一時給付金は、所定の条件を満たせばまとまった金額(100万円とか)がドカッと給付されるといった保障です。
「がん保険、入っておいたよかった…」
と分かりやすく実感できるのが、がん一時給付金。働けなくなった場合の収入補填、医療費、入院中の諸費用等、様々な用途に使える便利な一時金です。
特にがん一時給付金が役立つのは、がんが失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方。
東京女子医大の調査ではがんと診断されてから、フルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。
そんなときに100万円を銀行口座に振り込んでくれるのが、がん一時給付金です。生活を破綻させないためにも必要な保障です。
以下、ポイントです。
- 【GOOD!】2回目以降の給付条件に通院が含まれている。
- 【GOOD!】上皮内がんも給付対象。給付額が減額されることもない。
- 【BAD!】お手頃プラン・標準プランは給付が1回のみ。
保障充実プランの2回目以降の給付条件は入院またはがんの3大治療(手術・放射線治療・抗がん剤治療)を受けるための通院です。他社のがん保険だと2回目以降の給付条件が入院に限定され、通院治療のみの場合は給付対象外となることがあります。
がんの3大治療も手術を除けば通院で受けることが増えてきています。放射線治療は通院が当たり前ですし、抗がん剤治療も抗がん剤を打つ時に通院してその後は自宅療養となるケースもあります。入院でも通院でも一時金給付される点はメリットでしょう。
上皮内がんが保障される点もメリットです。他社は上皮内がんが保障対象外だったり、一時金が減額されることもあります。
上皮内がんとは、がん細胞が血管やリンパ管に到達していない初期のがんを指します。がん細胞は血管やリンパ管で運ばれて転移していくので、上皮内がんの段階でサッと手術で切り取れば再発や転移する可能性は低いと言われてます。
「早めに見つかって良かったですね」
と言われるのが上皮内がん。大腸がんだと2割、子宮頸がんだと半数以上が上皮内がんで発見されたというデータもあり、珍しいがんではありません。
上皮内がんを気にする必要があるのは、特に女性です。乳がんは上皮内がんであっても通常のがんと同程度の治療が必要になるケースがあります。
一方で、お手頃プラン・標準プランは初回の1回だけしか給付されません。
手術で無事にがん細胞を切り取れて、再発予防のために2、3ヶ月抗がん剤治療か放射線治療を受けて、その後はがんが再発することもなく亡くなったといったといったハッピーエンドなら1回給付はデメリットではありません。
しかし、実際は再発と転移を繰り返し、長期闘病となるケースは少なくありません。長期闘病となれば働くことも難しくなり、収入減もあり得ます。一時金が1回で終了は心許ない…。
保障充実プランは1年に1回の間隔で回数無制限給付ですが、他社のがん保険はこれが当たり前です。あえてお手頃プラン・標準プランを選ぶ理由もないかなと感じます。
【主契約】がん治療給付金
名称 | 給付額 | 給付条件 | 給付間隔 |
がん治療給付金 | 月額10万円等 | がんの治療を目的として、以下のいずれかに該当したとき。 ①入院 ②手術のための通院 ③放射線治療のための通院 ④抗がん剤治療・ホルモン剤治療のための通院 |
月1回/回数無制限 |
入院またはがんの3大治療(手術・放射線治療・抗がん剤治療)を受けるための通院をした際に、毎月定額が給付されます。
給付回数は無制限です。入院が何百ヶ月も続いたり、がんの3大治療を一生涯で何百回と受けることはありませんが、乳がん再発予防のためのホルモン剤治療は5年から10年と長期に渡ることがあります。他社だと60回とか120回といった上限が設けられていることもありますが、はなさく生命「はなさくがん保険」は再発予防のためのホルモン剤治療も無制限保障。この点は女性にとって安心でしょう。
全体的に悪くはありませんが、最近発売されたがん保険は
- 自由診療の抗がん剤治療
- 在宅医療による緩和ケア
も保障することが多いです。
はなさく生命「はなさくがん保険」が保障する抗がん剤は健康保険が適用される範囲に限定されますが、最近は
欧米では承認されて使用が進んでるけど、日本では承認が遅れている抗がん剤
といった自由診療の抗がん剤(全額自己負担)まで保障するがん保険が増えてきています。
国立がん研究センターが2021年10月時点の未承認・適応外の医薬品を下記リンク先にまとめてますが、どれもかなりの高額です。これが全額自己負担はつらい…。
国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト(2021年10月31日改訂版)(PDF)
最近のがん保険はここまで保障しています。
「健康保険が適用される治療で治らないならそれも運命!」
という考え方もありますが、自由診療の抗がん剤を保障するがん保険でも保険料はけっこう安くおさまります。同じような保険料なら、自由診療も保障してくれた方がよいでしょう。
また、在宅医療による緩和ケアも保障対象外。
緩和ケアとは痛みを和らげるような治療です。最近は治療の初期から使われることも増えているようですが、末期で手の施しようがなくなり、痛みだけ和らげていくような治療がよくある緩和ケア。モルヒネを打つとかそういう状態です。
入院中の緩和ケアならはなさく生命でも保障されますが、入院がイヤで自宅で最期を迎えたいといった場合は医師が自宅に往診して緩和ケアを行うこともあるでしょう。こんなケースだとはなさく生命は保障しませんが、最近発売されたがん保険は
「緩和ケアを受けたら即保障(入院・通院・往診問わず)!」
が多いです。この2点は後発組にしては残念。
【主契約】保険料払込免除
よくCMでみる「以降の保険料は頂きません!」っていう保障です。
がんと診断された場合に以降の保険料支払いが免除されるのですが、がん保険はそもそも保険料が高くありません。保険料払込免除が必要かどうかは個人の価値観によって分かれるのですが、はなさく生命「はなさくがん保険」は主契約なので外すことができません。
保険料払込免除はもちろん有料です。保険料払込免除が主契約に含まれることで、月々の保険料は2割から3割程度高くなっているかと。他社のようにオプション化した方が良かったのにと感じます。
【重要ではありません】女性がん早期発見サポート特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
女性特定がん診断一時給付金 | 50万円 | 女性特有のがんと診断確定されたとき。 |
女性がん検診支援給付金 | 1万円 | 2年ごとの検診対象期間中に、乳がん検診または子宮頚がん検診を受診し、その結果に異常指摘がなく 、かつ、その検診対象期間満了日の翌日に生存しているとき。 |
こちらは女性特有のがんを保障する特約です。もちろん付加できるのは女性のみ。
女性特定がん診断一時給付金は、以下の女性特有のがんと診断された場合に一時金50万円を給付します。
- 乳がん
- 子宮がん(子宮体がん、子宮頚がん等)
- 外陰(部)のがん
- 卵巣がん
- 卵管がん
- 膣がん
- 胎盤のがん
上記以外のがんは保障対象外。
女性がん検診支援給付金は乳がん検診・子宮頚がん検診で異常が見つからなければ2年に1回1万円給付です。
30歳女性が付加すると特約保険料は661円。2年間の保険料総額は15,864円。これで乳がん検診・子宮頚がん検診で異常が見つからなければ1万円がキャッシュバックですし、異常が見つかれば50万円ゲットなので、まあまあコスパは良いです。
まあでも女性がん検診支援給付金はたったの1万円。お小遣い程度しかならないですし、そのために必要な書類をまとめてはなさく生命に提出するのも手間がかかります(やる気がでない)。
また、女性特定がん診断一時給付金が保障するのは女性特有のがんのみです。2019年の厚生労働省調査によると、女性の部位別がん罹患数ベスト5は
No.1 乳がん 9万7,142人(22.5%)
No.2 大腸がん 6万7,753人(15.7%)
No.3 肺がん 4万2,221人(9.8%)
No.4 胃がん 3万8,994人(9.0%)
No.5 子宮がん 2万9,136人(6.7%)
なので、No.2~No.4を女性特定がん診断一時給付金ではカバーできません。女性がん早期発見サポート特約を付加してたのに胃がんと診断された!となったら悔やんでも悔やみきれません。さらに給付回数は1回のみなので、長期闘病や再発に備えられるわけでもないかと。
本特約を付加するのなら、主契約のがん一時給付金の保障額を上げた方がよいと感じます。がん一時給付金なら全てのがんが保障されますし、保障充実プランなら回数無制限保障なので、長期闘病や再発にも備えられます。
【重要です】がん先進医療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
がん先進医療特約 | 保障期間通算で2,000万円までの技術料。 | 先進医療を受けた場合。 |
先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(入院費や診察費等は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円上限で保障してくれるのが先進医療特約です。
例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の進化版。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。
重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。
しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。
先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。
保障内容は悪くありません。2,000万円保障は他社と同水準です。
ただし、一時金はありません。先進医療を対応できる病院は限られているため、遠方に移動することもあり得ます(上述した重粒子線治療を受けられる病院は2023年10月時点で全国7ヶ所のみ)。その場合の交通費や宿泊費をカバーするために、他社のがん保険は一時金として10万円程度給付してくれることが多いです。この点はちょっと残念。
まあでも保障内容に大きな問題はありません。特約保険料も安いですし(月100円くらい)、人生一発レッドカードを避けるためにも優先度高めの特約です。
【シミュレーション】僕がはなさく生命「はなさくがん保険」に入るなら。
僕がはなさく生命「はなさくがん保険」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 主契約:保障充実プラン(がん一時給付金100万円・がん治療給付金10万円)
- 特約: がん先進医療特約
繰り返しますが、一時金が1回しか給付されないお手頃プラン・標準プランは再発・転移に不安が残ります。保険料が高くても保障充実プランを選びます。
特約はがん先進医療特約を付加します。先進医療の技術料(300万円とか)が保障されるのに対して、特約保険料は月100円程度と高くありません。人生一発レッドカードを避けるためにも優先度は高めでしょう。
このシミュレーションで40歳男性の保険料は月々5,280円、40歳女性なら5,910円。他社と比較するとけっこう高いです。
はなさく生命「はなさくがん保険」のデメリット
保険料が高い。
他社と比較して保険料は高いです。
まずは、はなさく生命「はなさくがん保険」の保障充実プランとSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」で月々の保険料を比較してみます。SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」は上の上のがん保険なので、これに勝てれば優秀です。
はなさく生命 | SOMPOひまわり生命 | ||
保障内容 | 【保障充実プラン】 一時金100万円 治療給付金10万円 保険料払込免除 がん先進医療特約 |
【がん治療給付型】 がん治療給付金10万円 自由診療抗がん剤・ホルモン剤治療給付金20万円 自由診療乳房再建給付金10万円 新がん先進医療特約 がん保険料免除特約 がん診断給付特約100万円 |
|
保険料 | 保険料は非喫煙者・喫煙者同じ | 非喫煙者 | 喫煙者 |
30歳男性 | 3,590円 | 2,797円 | 2,907円 |
30歳女性 | 4,510円 | 3,607円 | 4,577円 |
40歳男性 | 5,280円 | 4,170円 | 4,400円 |
40歳女性 | 5,910円 | 4,660円 | 5,960円 |
SOMPOひまわり生命は非喫煙者だと保険料が割引されるのですが、割引されると男女ともにSOMPOひまわり生命が安く収まります。喫煙者でも男性はSOMPOひまわり生命の方が安くなり、女性は互角といったところ。
保障内容もSOMPOひまわり生命が厚いです。
- 自由診療の抗がん剤・ホルモン剤治療を受けた月に20万円保障。
- 自由診療の乳房再建術(美容的な手術)を受けたときに10万円保障。
- 緩和ケアも月10万円保障。
といったように、はなさく生命にはない自由診療と緩和ケアの保障がSOMPOひまわり生命にはあります。がん治療給付金が120回限度という点ははなさく生命より劣ってますが、それでもSOMPOひまわり生命の方が保障は厚いかなと。
続いて、はなさく生命の標準プランと保険料比較してみます。
はなさく生命 | SOMPOひまわり生命 | ||
保障内容 | 【標準プラン】 一時金100万円 治療給付金10万円 保険料払込免除 がん先進医療特約 |
【がん治療給付型】 がん治療給付金10万円 自由診療抗がん剤・ホルモン剤治療給付金20万円 自由診療乳房再建給付金10万円 新がん先進医療特約 がん保険料免除特約 がん診断給付特約100万円 |
|
保険料 | 保険料は非喫煙者・喫煙者同じ | 非喫煙者 | 喫煙者 |
30歳男性 | 2,290円 | 2,797円 | 2,907円 |
30歳女性 | 2,740円 | 3,607円 | 4,577円 |
40歳男性 | 3,290円 | 4,170円 | 4,400円 |
40歳女性 | 3,470円 | 4,660円 | 5,960円 |
さすがにはなさく生命の方が安くなりました。標準プランは一時金が1回のみなので、その分保険料はググっと安くなってます。
ただし、SOMPOひまわり生命の保障内容からがん保険料免除特約を外せば保険料は2割程度安くなります。これで非喫煙者なら両社互角、喫煙者だとSOMPOひまわり生命がやや高めといったところ。それならSOMPOひまわり生命からがん保険料免除特約を外した方が良いというのが個人的な感覚です。保険料払込免除よりも、一時金を複数回受け取れる方が安心でしょう。
はなさく生命なんて聞いたことがないという方が多いと思いますが、はなさく生命は国内大手の日本生命のグループ会社です。バックには日本生命がいるので経営の安定度はピカイチ。日本生命のブランド料として保険料が高めに設定されているのかもしれませんが、それにしても高いなあと感じます。
自由診療の抗がん剤が保障されない。
自由診療の抗がん剤は保障されません。
最近発売されたがん保険は自由診療の抗がん剤を保障することが多くなっています。後発組のはなさく生命「はなさくがん保険」が自由診療の抗がん剤を保障しないのは、ちょっとさみしいかなと。
自由診療の抗がん剤を保障するがん保険はものすごい高いように感じますが、↑で比較したSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」のように保険料はそんなに変わりません(むしろSOMPOひまわり生命の方が安くなるケースもある)。
他社の調査では、がん罹患者・がん罹患経験者の19.8%が自由診療を提案されたというデータもあり(実際に受けた方は11.7%)、自由診療が極々マイナーな治療とは言えなくなってきています。まあ1発100万円を超えることもある抗がん剤に対して、SOMPOひまわり生命が月20万円を保障しても焼け石に水の感がありますが、それでもないよりはマシ。この点はデメリットでしょう。
複数月分の抗がん剤・ホルモン剤をまとめて受け取った場合は保障1回。
主契約のがん治療給付金は、通院で複数月分の抗がん剤・ホルモン剤をまとめて受け取った場合に受け取った月の1ヶ月分しか保障しません。
例えば、乳がん再発予防のために通院してホルモン剤をまとめて3ヶ月分受領した場合、がん治療給付金が保障されるのは1ヶ月分のみ。他社は処方月だけでなく投薬期間が保障されることが多いので、このケースだと3ヶ月分保障を受けられます。
がん保険から保障を受けるために、3ヶ月に1回で済む通院を毎月1回に分割するのもめんどくさいです。地味にこの点はデメリットでしょう。
はなさく生命「はなさくがん保険」のメリット
主契約のがん一時給付金が
1回目:がんと診断確定
2回目:入院or通院
で給付される点は良いです。また、治療給付金が無制限保障である点は女性にとって安心でしょう。繰り返しますが、乳がん再発予防のためのホルモン剤治療は5年から10年の長期に及ぶことがあります。
この2点はメリットですが、最近発売されたがん保険はこの2点が標準的です(どちらか欠けるがん保険もあります)。はなさく生命「はなさくがん保険」独自のメリットとは言えないかなと。
はなさく生命「はなさくがん保険」の評価
評価:B(S、A~Cで判定)
保障内容はまあふつう。目立った特色が見当たらないというのが正直なところです。
そして保険料は安くありません。保険料払込免除がデフォルトでセットされる自由度の低さも気になります。
全般的には他社のがん保険と比較しておいて損はないでしょう。よって評価は「B」としました。繰り返しますが、ふつうのがん保険です。
比較対象として下記を挙げておきます。
●ネオファースト生命「ネオdeがんちりょう」。非喫煙者なら保険料は激安。自由診療の抗がん剤も保障対象にできる。先進医療特約が10年更新型なのがちょっと残念ですが、それ以外はきれいにまとまってるがん保険です。ちなみに、ネオファースト生命は国内大手の第一生命のグループ会社です。
●SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」。こちらも非喫煙者の保険料が激安。自由診療の抗がん剤も保障対象にできます。喫煙者でも保険料がけっこう安い。
●メディケア生命「メディフィットがん保険」。↑の2つで保険料が割引されない喫煙者の受け皿になるがん保険。非喫煙者も喫煙者も保険料は同じです。保障内容にも目立った欠点は見当たらず、最近のがん保険のスタンダード。ちなみに、メディケア生命は国内大手の住友生命のグループ会社です。
がん保険の比較は下記リンク先でやってます。こちらもご参考に。
はなさく生命「はなさくがん保険」の相談をするなら。
はなさく生命「はなさくがん保険」は全国の保険ショップで取り扱っています。みなさんのご自宅近くの保険ショップでも取り扱ってる可能性が高いです。
けれども、フラッと保険ショップに立ち寄ってみて、
「うち、はなさく生命取り扱ってないんですよ」
なんて言われたら悲しいですよね。そんなことがないように事前に調べておきましょう。
手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックなら、はなさく生命はもちろんのこと、比較対象に挙げたネオファースト生命・SOMPOひまわり生命・メディケア生命とも提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
【保険の相談なら!】保険クリニック
保険クリニックの予約は↓をクリック!
保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」
という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
①保険クリニックのサイトにアクセスする。
②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。
③予約日時を選択する。
④以下を入力して予約完了。
- 相談方法(来店or訪問)
- 名前
- 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
- 電話番号
- メールアドレス
- 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
- 要望等(任意入力)
これで予約は完了。1分もあれば予約できます。
50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。はなさく生命はもちろんのこと、比較対象に挙げたネオファースト生命・SOMPOひまわり生命・メディケア生命とも提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれます。
もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫ですよ。
保険クリニックの予約は↓をクリック!
【保険ショップの検索・予約なら】保険相談ニアエル
保険ショップの検索・予約は↓をクリック!
近所に保険クリニックがない場合は、保険相談ニアエルで最寄りの保険ショップを検索してみてください。保険ショップには複数回相談に訪問することもあるので、自宅との距離のは割と重要です。
保険相談ニアエルは全国1,500店舗の保険ショップを区市町村単位で検索できます。保険ショップに関する
- 取り扱っている保険会社
- 実際に利用した人の口コミ
- 営業時間、交通アクセス等の基本情報
といった情報も掲載されています。取り扱っている保険会社が事前にわかるので、希望していた保険を提案されなかった!といった悲劇もないですし、厳しい口コミもそのまま掲載されているので、ちゃんと選べば安心して相談ができるかなと。
また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で
- 相談希望日時
- 氏名
- 生年月日
- 電話番号
- 相談内容(保険見直しor新規加入orその他)
だけ入力すれば完了。1分程度で終わる作業です。
予約した後には店舗から電話で予約確認があります。電話の際にざっくりと相談したい内容だとか、その他の要望(女性スタッフ希望等)を伝えておけば、相談もスムーズに進みます。
もちろん予約は無料です。気軽に予約して大丈夫です。
保険ショップの検索・予約は↓をクリック!
生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。
生命保険の相談はもちろん無料です。
しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:はなさく生命「はなさくがん保険」
保障内容はまあふつう。保険料も安くないかと。
後発組のがん保険にしては、パンチが効いてないなという印象です。他社のがん保険と比較しておいて損はないでしょう。
比較対象として下記を挙げておきます。
●ネオファースト生命「ネオdeがんちりょう」。非喫煙者なら保険料は激安。自由診療の抗がん剤も保障対象にできる。先進医療特約が10年更新型なのがちょっと残念ですが、それ以外はきれいにまとまってるがん保険です。ちなみに、ネオファースト生命は国内大手の第一生命のグループ会社です。
●SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」。こちらも非喫煙者の保険料が激安。自由診療の抗がん剤も保障対象にできます。喫煙者でも保険料がけっこう安い。
●メディケア生命「メディフィットがん保険」。↑の2つで保険料が割引されない喫煙者の受け皿になるがん保険。非喫煙者も喫煙者も保険料は同じです。保障内容にも目立った欠点は見当たらず、最近のがん保険のスタンダード。ちなみに、メディケア生命は国内大手の住友生命のグループ会社です。
とはいえ、がん保険の比較なんて一人でやってもおもしろくもなんともないので、専門家の意見を聞きつつ進めましょう。保険クリニックならはなさく生命はもちろんのこと、↑の3社とも提携しています。無料できっちり比較してくれますよ。
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※2023年10月更新