※FWD生命「さいふにやさしい医療保険」は現在販売停止しています。後継商品となるFWD生命「FWD医療」をご参照ください。
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」は保障内容がいたってシンプルで、選べるオプションは少なめ。
そして、言うほど財布に優しくないかなぁという印象を持ってしまいます。
医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記の4点について、FWD生命「さいふにやさしい医療保険」の概要と評価は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 | 評価 |
| 入院保障 | 7大生活習慣病の入院を180日間まで保障（7大生活習慣病特約付加時） | B |
| 通院保障（がん） | なし | C |
| 三大疾病一時金 | なし | C |
| 先進医療保障 | 通算2,000万円上限・終身型 | A |
| 30歳の月額保険料 （入院給付金1万円、保険料支払期間終身） |
男性：2,970円 女性：2,850円 |
B |
| 40歳の月額保険料 （入院給付金1万円、保険料支払期間終身） |
男性：3,910円 女性：3,490円 |
他社のようにがん・心疾患・脳血管疾患の入院を無制限保障することはできません。7大生活習慣病特約を付加したとしても180日が上限です。入院が180日を超えた場合は保障がなくなります。
また、通院保障もありません。他社のように通院1日5千円！といった特約もありませんし、抗がん剤治療を受けた月に10万円給付といった特約もありません。
3大疾病一時金もありません。他社のように3大疾病で入院したら一時金100万円給付！といった特約はありません。
といったように、いろいろありません。
先進医療保障は問題ないです。充実してます。
保険料も安い方には入らないかと。言うほど財布に優しくはない保険料です。保険料の観点からも、他社との比較は必須です。
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FWD生命「さいふにやさしい医療保険」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他の医療保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
| 保険の種類 | 【医療保険】 ・病気やケガに備える保険です。 ・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。 ・保険料が値上がりすることはありません。 |
| 基本保障 | 【入院給付金】 入院1日につき2,000円～20,000円の範囲で選択可能。 【手術給付金】 ■手術Ⅰ型 手術の保障なし ■手術Ⅱ型 入院中：入院給付金の5倍 外来：入院給付金の5倍 ■手術Ⅲ型 入院中：入院給付金の10倍 外来：入院給付金の5倍 ■手術Ⅳ型 入院中：入院給付金の20倍 外来：入院給付金の5倍 |
| 特約（オプション） | 【放射線治療特約】 放射線治療を受けた際に、入院給付金の5倍給付。 【先進医療特約】 先進医療の技術料実費を給付。 【無事故給付金特則】 入院給付金・手術給付金が5年間支払われなかった場合に一時金給付。 【7大生活習慣病特約】 7大疾病で入院した場合に、入院給付金の支払限度日数を180日に延長。 【保険料払込免除特約】 3大疾病で所定の状態となった場合に、以降の保険料支払いが免除。 |
| 保険料を支払う期間 | 60歳まで、65歳まで、70歳まで、終身(一生涯)から選択可能。 |
| 保険料を支払う回数 | 月払・半年払・年払 |
| 保険料を支払う方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 |
| 保障される期間 | 終身 |
| 加入方法 | 対面・郵送・ネット |
| 健康相談サービス | あり（ティーペック社と提携） |
【FWD生命「さいふにやさしい医療保険」】保障内容を評価します。
冒頭のところで入院保障・通院保障（がん）・三大疾病一時金・先進医療保障について書きましたが、その他の特約（オプション）を含め、もう少し詳しく見ていきます。
【基本保障】入院給付金・手術給付金
基本保障は取り外しができません。契約したら絶対についてくる保障です。
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」は入院と手術を基本保障とするオーソドックスなタイプの医療保険です。基本保障の入院給付金・手術給付金は以下のとおり。
| 名称 | 給付額 | 給付条件 |
| 入院給付金 | 入院1日につき2,000円～20,000円の範囲で選択可能。 | 入院1日につき給付 |
| 手術給付金 | 【手術Ⅰ型】 手術の保障なし 【手術Ⅱ型】 入院中：入院給付金の5倍 外来：入院給付金の5倍 【手術Ⅲ型】 入院中：入院給付金の10倍 外来：入院給付金の5倍 【手術Ⅳ型】 入院中：入院給付金の20倍 外来：入院給付金の5倍 |
手術を受けたとき。 |
入院・手術の保障は他社の医療保険と同水準です。
医療保険の基本保障は他社と差別化しにくいです。どこも似たり寄ったりですね。
ポイントをあげるなら
- 手術給付金のⅠ型を選択すれば、手術保障を取り外せる。手術の保障を取り外せば、その分保険料は安くなる。
- 日帰り入院でも保障対象となる。
の2点です。
さすがに手術の保障を外して、入院保障だけにするのは勇気が必要ですが、保険料を抑える選択肢としてはアリでしょう。
【重要ではありませんが…】放射線治療特約
| 特約名 | 給付額 | 給付条件 |
| 放射線治療特約 | 入院給付金5日分 （60日間に1回の間隔で回数無制限） |
放射線治療を受けた時。 |
他社の医療保険では放射線治療に対する保障を基本保障に含めていることも多いんですけど、FWD生命「さいふにやさしい医療保険」はオプションにしてます。保険料を少しでも下げるための工夫でしょう。
がんの保障を手厚くしておきたいなら、放射線治療特約は追加しても良い特約です。放射線治療特約をつけると40歳男性で230円、40歳女性で240円保険料が上がります。高くはありません。
【重要です】先進医療特約
| 特約名 | 給付額 | 給付条件 |
| 先進医療特約 | 保障期間通算で2,000万円までの技術料。 | 先進医療を受けた場合。 |
先進医療の保障は他社の医療保険と同等です。
先進医療は健康保険適用外です。
なので、先進医療を受けるためには、けっこうな大金が必要となることもありますが、その医療費実費を保障してくれるのが先進医療特約です。基本的には医療保険に入るならつけておいた方がいい特約です（2,000万円まで保障してくれます）。
保障期間通算2,000万円は他社と同水準です。しかし、ちょっと残念なのは一時金の給付がない点です。
先進医療を受けられる病院は限られているため、遠方に移動することもあります。交通費・宿泊費等が必要になるケースも多く、他社は一時金5万円～10万円、もしくは実費を給付することが多いです。その点、一時金給付がないFWD生命「さいふにやさしい医療保険」は若干他社より保障が薄いと言えます。
しかし、これも「保険料を安く抑える」というコンセプトに基づいた保障内容なのでしょう。確かに他社と比較すると先進医療特約の保険料は最安値クラスです（とはいっても、毎月数十円程度の差ですが）。
【重要ではありません】無事故給付金特則
| 特約名 | 給付額 | 給付条件 |
| 無事故給付金特則 | 入院給付金の20倍。 | 入院給付金・手術給付金の支払いが5年間ないとき。 |
「5年間健康で保険金支払いがなければ、悔しい思いをされるでしょうからお金あげますよ」
という特約です。必要性はかなり薄いです。
計算してみると、40歳男性で入院給付金を10,000円とすると、無事故給付金特則にかかる保険料は2,580円です（無事故給付金特則は無料ではありません）。
5年間払い続けると、2,580円×12ヶ月×5年＝154,800円になります。
154,800円払って、5年間入院も手術もなければ200,000円受け取れます。利益は45,200円。5年間で1回でも入院・手術があれば154,800円はパーになります。これはギャンブルです。
それでも、若いうちは5年間入院がないことも多いでしょう。しかし、歳を重ねるに連れて5年間入院なしが難しくなってきます。
となると、
「そろそろ無事故給付金特則を無しにしてもらうか」
と考えたくなりますが、無事故給付金特則は「特則」なので、途中で外すといったことができないんです。契約時につけてしまうと、解約するまでずっとついてきます。
他社の医療保険も同じですが、無事故給付金特則はどっちに転んでも生命保険会社が勝つギャンブルです。全く必要のない特約です。
【重要ですが…】7大生活習慣病特約
| 特約名 | 給付額 | 給付条件 |
| 7大生活習慣病特約 | 入院給付金の支払い限度日数が180日になる。 | 以下の7大生活習慣病で入院したとき。 ・悪性新生物（がん） ・糖尿病 ・心疾患 ・高血圧性疾患 ・脳血管疾患 ・腎疾患 ・肝疾患 |
現代の医療は入院は短期化していて、代わりに通院しながらの治療が長期化する傾向にあります。入院期間の平均は以下のとおりです。
日本人の平均：29.3日
35歳～64歳の平均：21.9日
参考にしたのは生命保険文化センターです。
上記のリンク先を参照頂けるとわかるのですが、入院日数は意外と短いです。脳血管疾患は長引くこともありますが、がんとか心疾患は意外と入院期間は短めですよね。
とはいえ、これは平均です。特にがんは症状によっては入院が長引きます（水泳の池江璃花子さんは10か月入院されたそうです）。医療保険の役割が万が一の壊滅的な状況を救うことにあると考えれば、入院の延長保障は重要だと考えていますが、FWD生命「さいふにやさしい医療保険」は180日までしか延長されません。
他社だと3大疾病もしくは7大疾病の入院が無制限保障される特約があります。180日まで延長ではなく、何年でも何十年でも無制限保障です。もちろん無制限保障の方が安心感はあります。そして無制限保障としても、保険料は月数百円しか変わらないんですよね。
ということで、入院保障を充実させたいのであれば、他社の医療保険との比較は必須でしょう。
【重要ではありません】保険料払込免除特約
| 特約名 | 給付額 | 給付条件 |
| 保険料払込免除特約 | 保険料の支払いが免除される。 | 悪性新生物（がん）、心筋梗塞、脳卒中により所定の状態に該当したとき。 |
よくCMで見る「以降の保険料は頂きません！」っていう特約です。条件を満たせば、以降の保険料支払いが免除される特約です（もちろん保障は継続）。
医療保険は保険料が安いので、保険料払込免除特約は不要でしょう。有料のオプションなので、付加すると毎月支払う保険料が上がります。
まとめます。
僕がFWD生命「さいふにやさしい医療保険」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 基本保障：入院給付金10,000円、手術給付金Ⅲ型
- 特約：先進医療特約
この保障内容で40歳男性の保険料は4,024円、40歳女性の保険料は3,604円です。決して安くはない保険料です。
保障内容にも物足りなさを感じます。本来であれば、
- 3大疾病の入院を無制限保障するオプション。
- 3大疾病に罹り、所定の条件を満たしたら一時金給付されるオプション。
- 抗がん剤治療を受けた月に10万円給付されるオプション。
を付加しておきたいのですが、FWD生命「さいふにやさしい医療保険」にはどれもありません…。シンプルな医療保険ですが、選択肢が狭い医療保険とも言えます。
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」のメリット
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」は無料で利用できる健康相談サービスがある。
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」はティーペック社と提携して、以下のサービスを無料で加入者に提供しています。
- 日本の名医（総合相談医）のセカンドオピニオンや優秀専門臨床医をご紹介。
- 医師・看護師などに24時間365日電話で健康相談。
セカンドオピニオンっていうのは主治医以外のお医者さんから意見を聞くことです。患者が主治医を選ぶってなかなか難しいですよね。たまたま手が空いていたお医者さんが主治医になり、私たちを診断するケースが多いでしょう。
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」は日本の名医を紹介し、セカンドオピニオンを聞く機会をつくってくれます。セカンドオピニオンで助かる命があることも事実です。
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」のデメリット
繰り返しになりますが、シンプル過ぎて本来あってほしい特約がFWD生命「さいふにやさしい医療保険」にはありません。
- 3大疾病入院無制限保障特約：なし
- 通院特約：なし
- 3大疾病一時金特約：なし
- 抗がん剤治療特約：なし
- 女性疾病特約：なし
選択肢が狭いです。特に、3大疾病入院無制限保障と3大疾病一時金がないので、がんの長期闘病に備えられるか不安が残ります。
また、保険料も最安値クラスとは言えません。メディケア生命「新メディフィットA」と毎月支払う保険料を比較してみます。
| FWD生命 「さいふにやさしい医療保険」 |
メディケア生命 「新メディフィットA」 |
|
| 保障内容 | 入院：1日10,000円 手術：入院10万円、通院5万円 放射線治療：1回5万円 先進医療特約あり |
入院：1日10,000円 手術：入院10万円、通院5万円 放射線治療：1回10万円 先進医療特約あり |
| 30歳男性 | 3,244円 | 2,210円 |
| 30歳女性 | 3,134円 | 2,340円 |
| 40歳男性 | 4,254円 | 3,000円 |
| 40歳女性 | 3,844円 | 2,460円 |
保障内容はほぼ合わせてますが、メディケア生命「新メディフィットA」の方がかなり安くなってますよね。
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」の評価
評価：C（S、A～Cで判定）。
シンプルな保障内容ですが、あってほしい特約がなく、それでいて保険料も最安値クラスではありません。ちょっと選ぶポイントが見つからないなぁというのが正直なところです。
よって評価は「C」です。
比較対象として以下の医療保険を挙げておきます。
●ネオファースト生命「ネオdeいりょう」。健康保険料率が適用されれば業界最安値クラスの保険料となります。入院無制限保障、3大疾病一時金、抗がん剤治療特約、女性疾病特約も揃ってます。ただし、先進医療特約が10年更新型なのがちょっと残念。
●メディケア生命「新メディフィットA」。ネオファースト生命の健康保険料率が適用されない場合は、メディケア生命が業界最安値クラスです。こちらも入院無制限保障、3大疾病一時金、抗がん剤治療特約、女性疾病特約も揃ってます。先進医療特約も終身型なので安心。
医療保険の保険料は下記リンクで比較しているので、ご参考までに。本サイトでおすすめしている保障内容を中心に比較しています。
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」の相談をするなら。
FWD生命「さいふにやさしい医療保険」は全国の保険ショップで取り扱ってます。ご近所の保険ショップでも取り扱っているはず。
しかし、いざ保険ショップに行ってみて、
「あー、すいません、うちFWD生命やってないんですよ」
なんて言われたら立ち直れないですよね。そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがFWD生命を取り扱っているか確認しておきましょう。
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まとめ
公式サイト：FWD生命「さいふにやさしい医療保険」
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