非喫煙者であれば保険料が割引されるのですが、割引されれば保険料はそこそこ安くおさまります。そして、解約返戻金の返戻率（利率みたいなもの）も悪くありません。
オプションの保険料払込免除特約は
がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の条件を満たせば一気に解約返戻金が増額される！
というタイプなので、亡くなった場合だけでなく、若いうちのがん・急性心筋梗塞・脳卒中に備えるという目的にも使えます。非喫煙者の方で保険料払込免除特約に魅力を感じるのであれば、有力な選択肢になり得る終身保険でしょう。
終身保険は当たりハズレの大きい保険です。
というのも、解約返戻金の返戻率（支払った保険料に対して解約時に戻ってくるお金の割合）に各社大きな差があります。支払った保険料に＋αの利息が上乗せされるお得な終身保険もあれば、大きく元本割れしてしまう終身保険もあります。元本割れしてしまう終身保険は選びたくないですよね。
終身保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、終身保険を選ぶ際に大切なのは以下の2点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記2点について、マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」の概要と評価は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 | 評価 |
| 30歳の月額保険料 （保険金額500万円、保険料払込期間60歳まで） |
男性：10,405円 女性：10,115円 ※非喫煙者割引あり |
A |
| 40歳の月額保険料 （保険金額500万円、保険料払込期間60歳まで） |
男性：16,540円 女性：16,090円 ※非喫煙者割引あり |
|
| 解約返戻金の返戻率 （30歳男性・保険金額1000万円・保険料払込期間60歳まで・保険料払込免除特約あり） |
満期直後：108.8％ | A |
非喫煙者であれば保険料が割引されます。具体的には過去1年間喫煙していない場合に保険料が割引されるのですが、割引されれば保険料はググっと安くなります。
また、解約返戻金の返戻率も悪くありません。冒頭書いたとおり、非喫煙者の方で保険料払込免除特約に魅力を感じるのであれば選択肢に入る終身保険です。
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マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他の終身保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
| 保険の種類 | 【終身保険】 ・死亡、高度障害を保障する保険です。 ・保障は一生涯続きます。 ・保険料は一生涯同じです。 ・貯蓄性があります（解約返戻金があります） |
| 【低解約返戻金型】 ・満期前（保険料を支払っている期間中）に解約した場合、解約返戻金は7割程度に減額されます。 ・満期を迎えると解約返戻金はドバっと上がります。 |
|
| 選択できる保険金額 （死亡・高度障害時に受け取れる金額） |
200万円～7億円 ※10万円単位で選択可能。 |
| 保険料を支払う期間 | 下記から選択可能（選択肢は幅広いです）。 年満了：20年間、30年間 歳満了：35歳まで、40歳まで、45歳まで、50歳まで、55歳まで、60歳まで、65歳まで、70歳まで、80歳まで、90歳まで、終身（一生涯） |
| 保険料を支払う回数 | 月払、半年払、年払 |
| 保険料を支払う方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 ・団体扱い（給与天引き） |
| 保障される期間 | 一生涯（終身） |
マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」のメリット
非喫煙者割引あり。
直近1年間で喫煙習慣がない場合は非喫煙者割引が適用されます。
ここで同じ円建て終身保険のオリックス生命「ライズ（RISE）」と月々の保険料を比較してみます。オリックス生命「ライス（RISE）」には非喫煙者割引がないのですが、保険料は業界最安値クラス。オリックス生命に勝てれば上の上の円建て終身保険です。
比較条件は保険金額500万円・保険料払込期間60歳までとします。
| オリックス生命 「ライズ」 |
マニュライフ生命 「こだわり終身保険V2」 |
||
| 非喫煙者割引あり | 非喫煙者割引なし | ||
| 30歳男性 | 9,700円 | 10,405円 | 11,050円 |
| 30歳女性 | 9,185円 | 10,115円 | 10,725円 |
| 40歳男性 | 15,640円 | 16,540円 | 17,605円 |
| 40歳女性 | 14,805円 | 16,090円 | 17,015円 |
非喫煙者割引ありでもオリックス生命の方が安くおさまります。割引されない喫煙者の方なら、その差はけっこう開いてますね。
ということで、非喫煙者が割引される点をメリットとして挙げましたが、割引されても保険料は業界最安値クラスに届かないことが多いでしょう。非喫煙者も喫煙者もオリックス生命「ライズ（RISE）」と比較しておいて損はありません。
解約返戻金の返戻率が高い。
終身保険には貯蓄性があります。
解約時にそれまで積み立てた保険料が解約返戻金として戻ってくるのですが、その解約返戻金の良し悪しを計る指標が返戻率です。
マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」は満期直後の返戻率が110％が超えることもあります。平均的な終身保険と比較しても、返戻率は悪くありません。
ただし、返戻率も先ほど比較したオリックス生命「ライズ（RISE）」の方が高くなることが多いかと。
30歳男性・保険金額1,000万円・保険料払込期間60歳までで契約した場合、満期直後の返戻率はオリックス生命が116.0％なのに対して、マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」は113％程度（非喫煙者割引あり）。返戻率もオリックス生命の方が有利になることが多いでしょう。
保険料払込免除特約が強力。
保険料払込免除特約とは、がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の条件を満たした場合、以降の保険料支払いが免除されるオプションです（保障は継続します）。
有料オプションなので付加すると保険料は上がってしまいますが、保険料が高い終身保険なら検討の余地があります。三大疾病が原因で働くことが難しくなったのに、高い保険料を払い続けるのはちょっとつらいですよね。
保険料支払いが免除される条件は以下のとおり。
| 疾病 | 条件 |
| がん | 初めてがんと診断されたとき（上皮内がんは含みません）。 |
| 急性心筋梗塞 | 60日以上、労働を制限する状態が続いたと医師が診断したとき。 |
| 脳卒中 | 60日以上、神経学的な後遺症が継続したと医師が診断したとき。 |
がんは
「あなたはがんです」
と医師に診断されれば免除されます。この点は他社同様。
しかし、急性心筋梗塞・脳卒中の条件はやや注意。条件に手術が含まれていません。同じ終身保険のSOMPOひまわり生命「一生のお守り」でも保険料払込免除特約を付加できますが、その条件は下表のとおりです。
| 疾病 | 条件 |
| がん | 初めてがんと診断されたとき（上皮内がんは含みません）。 |
| 急性心筋梗塞 | 60日以上、労働を制限する状態が続いたと医師が診断したとき。 または 手術をうけたとき。 |
| 脳卒中 | 60日以上、神経学的な後遺症が継続したと医師が診断したとき。 または 手術をうけたとき。 |
急性心筋梗塞・脳卒中の条件に手術が含まれています。
脳卒中は後遺症が60日以上続くことも珍しくありません。手術が条件に含まれなくても、条件に合致することは多いでしょう。
ただし、急性心筋梗塞は意外と早く社会復帰できます。急性心筋梗塞を含む心疾患全体の入院日数平均は24.6日（参考：生命保険文化センター）。女優の天海祐希さんは2013年5月6日に軽度の急性心筋梗塞を発症して入院。そして5月13日に退院し、6月上旬にはドラマ撮影で復帰されてます。こんなケースだとマニュライフ生命は保険料の支払いを免除しないでしょう。
ということで保障条件はイマイチですが、マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」の大きなメリットは、条件を満たした場合に保険料支払いが免除されるだけでなく、解約返戻金が一気に増額されるという点。
マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」は、その時点で一括で保険料を支払った場合と同額まで解約返戻金が増額されます（支払ってない保険料の分まで解約返戻金として受け取れる）。
例えば、不幸にも若いうちにがんと診断され、その後すぐに解約すれば、まとまった金額の解約返戻金を受け取ることができます。受け取った解約返戻金を治療費に充てることもできますし、生活費の補填に使うこともできます。
この点は先ほどから比較しているオリックス生命にはないメリットです。若いうちのがん・急性心筋梗塞・脳卒中に備えるという目的にもマニュライフ生命「こだわり終身保険V2」は使えます。
マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」のデメリット
喫煙者は保険料が割高。
デメリットはメリットの裏返しです。上述しましたが、喫煙者の方は保険料が割高です。
喫煙者の方は、非喫煙者割引のない終身保険を検討した方がよいでしょう。先ほどから比較しているオリックス生命「ライズ（RISE）」、もしくはアフラック「未来の自分が決める保険WAYS」は非喫煙者割引がなく、喫煙者と非喫煙の保険料が同じです（相対的に喫煙者の保険料が安い）。
行政処分を受けてしまった…。
2022年7月14日に金融庁からマニュライフ生命に対して行政処分が下されました。
端的に言うと、金融庁から注意喚起されていたにも関わらず、法人向けの節税保険を積極的に売り過ぎたという処分内容。今回問題になった点は「こだわり終身保険V2」と直接の関係はありませんが、
●営業優先の企業文化やコンプライアンス、リスク管理を軽視する企業風土
といった点も問題に挙げられています。
また、マニュライフ生命はカナダ資本の生命保険会社です。1999年に日本に進出しているので、それなりに歴史はありますが、将来的に日本から撤退する可能性も否定できません。まあ撤退しても既契約は他の生命保険会社に引き継がれることが多いので、契約者が不利になる可能性は低いのですが、この点もやや注意でしょう。
終身保険はそれこそ一生涯のおつきあいになることもあるので、会社の信用力は割と重要です。
マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」の評価
評価：A（S、A~C）
非喫煙者であれば保険料はそこそこ安くおさまりますし、解約返戻金の返戻率も悪くはありません。業界トップクラスには一歩及びませんが、平均的な終身保険よりは良い感じです。
また、保険料払込免除特約は条件を満たせば解約返戻金が一気に増額されるタイプなので、若いうちのがん・急性心筋梗塞・脳卒中に備えるといった目的にも使える終身保険です。
冒頭書いたとおり、保険料が割引される非喫煙者で保険料払込免除特約に魅力を感じるのであれば選択肢に入る終身保険かなと。よって評価は「A」としました。
マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」の取扱店について。
マニュライフ生命を取り扱っている保険ショップは多くありません。ふらっと保険ショップに立ち寄ってみて、
「うち、マニュライフ生命の生命保険取り扱ってないんですよ！」
なんて言われたら立ち直れないですよね。ということで、保険ショップを選ぶ際には慎重に。
手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックならマニュライフ生命はもちろんのこと、本記事で比較したオリックス生命、及びアフラックとも提携しています。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
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わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項（過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等）に誤りがあったケースで、終身保険にはこれが稀にあります。
告知事項の誤りの主な原因は契約者の勘違いです。なので、保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
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まとめ
公式サイト：マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」
非喫煙者であれば保険料は安くおさまりますし、解約返戻金の返戻率も悪くありません。
保険料払込免除特約が条件を満たせば解約返戻金が一気に増額されるタイプなので、終身保険で若いうちのがん・急性心筋梗塞・脳卒中に備えるという目的にも使えます。非喫煙者で保険料払込免除特約に魅力を感じるのであれば、候補に入る終身保険です。
マニュライフ生命「こだわり終身保険V2」は保険クリニックで相談できます。保険クリニックは本記事で比較対象に挙げたオリックス生命・アフラックとも提携しているので、3社の比較もかんたんにやってくれますよ。
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※2023年6月更新