変額保険のなかでは人気のあるアクサ生命「アクサの「資産形成」の変額保険ユニット・リンク」。
変額保険は終身保険の派生版みたいなものなのですが、その終身保険には貯蓄性があります。契約から一定期間後に解約すると、それまでに支払った保険料の一部、もしくは全額に利息が上乗せされた金額が解約返戻金として戻ってきます。
そして終身保険の解約返戻金は契約時に金額が決まります。
「契約から何年目に解約すると、〇〇〇円の解約返戻金を受け取れます」
というのがよくある終身保険。
一方で、変額保険は解約返戻金(満期保険金)の金額が運用結果によって変動します。運用が上手くいけば、それまでに支払った保険料よりドンっと多くの解約返戻金を受け取れることもありますし、運用に失敗すれば元本割れもあり得ます。
ということで、終身保険よりも投資性が強いのが変額保険。言ってみれば、死亡保障付き投資信託です。
アクサ生命「ユニット・リンク」の死亡保障は保険料を支払っている期間(満期前)に限定されます(有期型)。満期後には死亡保障が消滅してしまいますが、その代わりに満期を迎えた時に満期保険金をドカッと受け取れます。
ここらへんはよくある変額保険と同じ。
また、運用先は契約者が選べます。選択肢は以下の12ファンド。
- 安定成長バランス型
- 積極運用バランス型
- 日本株式型
- 日本株式プラス型
- 外国株式型
- 外国株式プラス型
- 世界株式プラス型
- 新興国株式型
- 外国債券型
- 世界債券プラス型
- オーストラリア債券型
- 金融市場型
詳細はパンフレットに書いてあるので割愛しますが、他社の変額保険は8つ程度のファンドしか選べないので、選択肢はやや広め。オーストラリア債券型は他社にない珍しい選択肢ではあります。
そして、運用先をひとつに絞る必要はありません。分散して投資することできます。
例えば、
- 日本株式型に40%
- 外国株式プラスに40%
- 新興国株式型に20%
といったように、契約者が運用先の配分割合を決めることができます。ここもよくある変額保険と同じ。
保険と投資は分けて考えた方がよいというのが一般的に言われていることですが、アクサ生命「ユニット・リンク」もそれに該当するかなと。投資は自前でやることを検討したみた方がよいですし、変額保険を選ぶにしても他社と比較しておいて損はないでしょう。
終身保険は当たりハズレの大きい保険です。
というのも、解約返戻金の返戻率(支払った保険料に対して解約時に戻ってくるお金の割合)に各社大きな差があります。支払った保険料に+αの利息が上乗せされるお得な終身保険もあれば、大きく元本割れしてしまう終身保険もあります。元本割れしてしまう終身保険は選びたくないですよね。
終身保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、終身保険を選ぶ際に大切なのは以下の2点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記2点について、アクサ生命「ユニット・リンク」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
30歳の月額保険料 (保険金額900万円、保険料払込期間30年) |
男性:20,000円 | ー |
解約返戻金の返戻率 | 運用結果によって変動 | ー |
変額保険は支払った保険料の大部分が運用に回るのですが、何割が死亡保障に充てられて、何割が運用に回るのかは未開示です。なので、死亡保障部分の保険料の評価は難しい…。↑の保険料が高いか安いかはハッキリ言えません。
また、解約返戻金の返戻率も選んだ運用先によって大きく変わります。こちらも評価は困難。
ということで他社比較での評価は難しいのですが、アクサ生命「ユニット・リンク」を選ぶ前に保険は掛け捨てで保険料が安い定期保険(または収入保障保険)、資産運用はネット証券に口座を開いて自分でやってみることを検討した方がよいでしょう。詳細は後述します。
生命保険の相談は保険クリニックで!
(↓をクリックすると保険クリニックへ移動します)
アクサ生命「ユニット・リンク」のデメリット
自前で資産運用することも検討を。
冒頭書いたとおり、アクサ生命「ユニット・リンク」は死亡保障が満期までで終了です。満期以降に亡くなった場合は死亡保障が消滅しますが、その代わりに満期時に満期保険金を受け取れます。
ということで、死亡保障は保障期間が限定される定期保険で代替できます。
ここで、死亡保障を定期保険で代替し、別途自前で資産運用したケースと損得を比較してみます。
パンフレットの例だと、30歳男性がアクサ生命「ユニット・リンク」を保険金額900万円・保険料払込期間60歳までで契約した場合の保険料はちょうど月20,000円。この契約だと60歳まで死亡保障900万円が続きます。
同じく30歳男性が保険金額900万円、保険期間60歳までを条件にオリックス生命の定期保険「Bridge(ブリッジ)」を契約した場合、保険料は月1,717円。
月額保険料の差は18,283円です(20,000円‐1,717円)。
この差額1.8万円を自前で30年間毎月積み立てて資産運用した場合と、契約から30年後にアクサ生命「ユニット・リンク」から受け取れる満期保険金を比較してみます。
運用実績 | ユニットリンクの満期保険金 | 自前で運用 |
0% | 593 | 648 |
3% | 957 | 1,048 |
6% | 1,633 | 1,808 |
(単位:万円)
同じ運用実績を得られるのであれば、自前で運用した方がリターンは大きくなります。
けっこうな差が開いてますが、この差が保険で資産運用するときの手数料です。自前で運用した場合も手数料がかかるので、その差は上表より小さくなると考えられますが、その額はわずかなもの。同じ運用実績(利回り)なら、自前で運用した方がお得になることが多いでしょう。
ちなみに、
「投資のプロと同じ運用実績なんて難しいんじゃないの?」
と思ってしまいますが、そうでもありません。
世の中の投資信託は大きく以下の2つに分けられます。
アクティブファンド:市場平均を上回るリターンを目指すファンド。手数料が高い。
インデックスファンド:市場平均(日経平均とかS&P500)と同じくらいのリターンを目指すファンド。手数料が安い。
アクサ生命「ユニット・リンク」で選べる12のファンドはアクティブファンドとインデックスファンドが入り乱れています。
■アクティブファンド
日本株式プラス型、外国株式プラス型、世界株式プラス型、世界債券プラス型、
■インデックスファンド
日本株式型、外国株式型、新興国株式型、外国債券型、オーストラリア債券型、金融市場型
■混在
安定成長バランス型、積極運用バランス型
インデックスファンドであれば、自前でやっても同程度のリターンを得ることは難しくありません。ネット証券に口座を開き、手数料の安いインデックスファンド(eMAXIS Slimシリーズとか)をコツコツ買い続ければ、アクサ生命「ユニット・リンク」と同じ運用実績をかなり高い確率で挙げることができます。
一方で、上述のとおりアクティブファンドは市場平均を上回るリターンを目指すファンドですが、2023年5月時点の運用レポートを見る限り上記4ファンドのリターンは市場平均とほぼ同じ。今後市場平均を超えるリターンを挙げる可能性も否定できませんが、現状であれば高い手数料を払うほどのリターンを挙げられてないかなと感じます。
ということで、アクサ生命「ユニット・リンク」を選ぶ前に、死亡保障は定期保険(もしくは収入保障保険)で代替し、資産運用は自分でやることを検討した方がよいでしょう。多少の手間はかかりますが、将来的には手数料の高いアクサ生命「ユニット・リンク」より良いリターンを得られる可能性があります。
以下、割と重要な余談です。
ソニー生命が発売している変額保険「バリアブルライフ」は主にアクティブファンドで運用しています。
上述のとおり、アクティブファンドは市場平均を上回るリターンを目指すファンドです。これだけ聞くと、
「市場平均を上回る方がいいじゃん!アクティブファンド一択でしょ!」
と思ってしまいますが、投資のプロが運用しても長期に渡って市場平均を上回るのは難しいとい言われています。結局はアクティブファンドのリターンも市場平均に収束するけど、手数料が高いのでインデックスファンドに負けるというのが通説。
ウォーレン・バフェット氏も
私のアドバイスはこの上なくシンプルだ。現金の10%を米国の短期国債に、残る90%を超低コストのS&P500のインデックスファンドに投資しなさい。ヴァンガードのファンドがいいだろう。この方針なら、高い報酬のファンドマネージャーを雇うどの年金基金、機関、個人の出す結果よりも長期にわたって良い成績を上げられると思う。
と、言ってます。投資のプロでない普通の人ならインデックスファンドがベターな選択です。
しかし、その通説をぶち破ってるのがソニー生命「バリアブルライフ」。通説どおりであればネット証券に口座を開き、自前でインデックスファンドに投資した方がリターンは高いはずなのですが、ソニー生命のアクティブファンドは市場平均より高いリターンを叩き出し続けています。
ソニー生命「バリアブルライフ」の運用レポートはこちらに開示されているのですが、特に世界株式型のリターンが異様に高い。2023年5月末現在では、設定来からの年換算リターンがベンチマーク(市場平均)よりも5%程度上回っています。
このリターンを投資のプロでない人が(投資のプロでも)叩き出し続けるのは非常に難しいと感じます。ソニー生命「バリアブルライフ」は1999年から世界株式型を組み入れていますが、現在に至るまでベンチマークを上回り続けているのは驚異的。これくらいのリターンを上げ続けているのであれば、高い手数料を払う価値はあると言えます。
もちろん、これまでの運用実績が今後も続くとは限りません。通説どおり、将来的にはリターンが市場平均に収束してしまい、手数料が高いために自前でインデックスファンドを購入した場合に負ける可能性もあるでしょう。
まあでも、これまでの実績を加味すればソニー生命「バリアブルライフ」を資産運用に使うのは十分アリです。将来のことはわからないので断定的なことは言えませんが、今後も同程度のリターンを継続できると考えるのであれば、自前で運用するよりもソニー生命「バリアブルライフ」を選んだ方がよいと感じます。
アクサ生命「ユニット・リンク」のメリット
保険料をクレジットカードで支払うことができる。
変額保険にしては珍しく、保険料をクレジットカードで支払うことができます。
変額保険の保険料は高いです。クレジットカードで保険料を支払えば、それなりのポイント還元を受けられます。
まあ返戻率と比べればクレカのポイント還元率はたいした数字ではありませんが、この点は地味にメリットでしょう。
アクサ生命「ユニット・リンク」の評価。
評価:B(S、A~C)
運用先の選択肢が広かったり、保険料をクレカ払いできるので評価は「B」としましたが、原則的には保険と投資は分けて考えたほうがよいでしょう。保険は定期保険(もしくは収入保障保険)で、投資は自分でネット証券に口座を開いてインデックスファンドをコツコツ購入していくことも検討を。
ただし、同じ変額保険のソニー生命「バリアブルライフ」はこれまで驚異的なリターンを叩き出しています。保険と投資を分けて考える原則をぶち破ってるのがソニー生命。もちろん、これまでの運用実績が今後も続くとは限りませんが、現状であれば高い手数料を払う価値があるリターンを残しています。こちらもあわせて検討を。
アクサ生命「ユニット・リンク」の相談をするなら。
アクサ生命「ユニット・リンク」は全国の保険ショップで相談できます。取り扱っている保険ショップは多めです。きっとご近所の保険ショップでも相談できます。
しかし、ふらっと入った保険ショップで
「うち、アクサ生命取り扱ってないですよ!」
なんて言われたら絶望です。
手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックならアクサ生命はもちろんのこと、本記事で比較したソニー生命とも提携しています。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
【オリコン顧客満足度3年連続No.1!】保険クリニック
保険クリニックの予約は↓をクリック!
保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが、オリコン社が毎年行っている保険ショップの顧客満足度調査です。利用者5,826人に対し、保険ショップ全28社に関するアンケート調査を実施。見事に3年連続顧客満足度No.1を獲得しています。
(引用:https://life.oricon.co.jp/rank_hokenshop/)
アフターフォローの満足度もNo.1です。
万が一の場合には契約者の味方になってくれますし、子供が生まれた!転職することになった!子供が独立した!といったようなイベントが発生した際には保険の見直し相談にも乗ってくれます。契約した後はほったらかしみたいな保険ショップが多い中、保険クリニックならきめ細やかなアフターフォローが期待できます。この点もメリットですね。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」
という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
①保険クリニックのサイトにアクセスする。
②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。
③予約日時を選択する。
④以下を入力して予約完了。
- 相談方法(来店or訪問)
- 名前
- 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
- 電話番号
- メールアドレス
- 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
- 要望等(任意入力)
これで予約は完了。1分もあれば予約できます。
50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。もちろん、アクサ生命とも提携していますし、比較対象に挙げたソニー生命とも提携しています。両者の比較もかんたんにやってくれます。
もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。
保険クリニックの予約は↓をクリック!
【相談場所を選びません!】マネードクター
マネードクターの予約は↓をクリック!
最寄りに保険クリニックがない場合は、マネードクターを検討してみてください。マネードクターも全国の店舗でも相談できますが、予約をすれば自宅でも職場でも近所の喫茶店にでも訪問して相談を受けてくれます。
相談場所を選ばないので、
「自宅の近くに保険ショップがない…」
「わざわざ保険ショップまで行くの面倒くさい!」
「子供が小さくて、保険ショップまで行けない…」
そんな方にはぴったりのサービスです。
ちなみにですが、マネードクターを実際に利用した人の口コミは以下のとおり。
もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。
マネードクターは30社以上の保険会社と提携しています。マネードクターもアクサ生命と提携しています。ソニー生命とも提携しているので、両者の比較もかんたんにやってくれますよ。
マネードクターの予約は↓をクリック!
生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。
生命保険の相談はもちろん無料です。
しかも、無料で相談したからといって、生命保険に必ず入らなければならないということはありません。
おすすめされた生命保険に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止になってしまいます。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:アクサ生命「ユニット・リンク」
アクサ生命「ユニット・リンク」を選ぶ前に、保険は定期保険(もしくは収入保障保険)で、投資は自分でネット証券に口座を開いてインデックスファンドをコツコツ購入していくことを検討した方がよいでしょう。保険と投資は分けて考えるのが原則です。
ただし、その原則をこれまでぶち破ってきたのがソニー生命「バリアブルライフ」。自前では難しいリターンを上げ続けています。ソニー生命もあわせて検討を。
保険クリニックはアクサ生命と提携しています。比較対象に挙げたソニー生命とも提携しています。終身保険選びに迷ったら、手っ取り早いのは保険クリニックです。
保険クリニックの予約は↓をクリック!
※2023年7月更新