変額保険のなかでは知名度の高いソニー生命「バリアブルライフ」。
変額保険は終身保険の派生版みたいなものなのですが、その終身保険には貯蓄性があります。契約から一定期間後に解約すると、それまでに支払った保険料の一部、もしくは全額に利息が上乗せされた金額が解約返戻金として戻ってきます。
そして終身保険の解約返戻金は契約時に金額が決まります。
「契約から何年目に解約すると、〇〇〇円の解約返戻金を受け取れます」
というのがよくある終身保険。
一方で、変額保険は解約返戻金の金額が運用結果によって変動します。運用が上手くいけば、それまでに支払った保険料よりドンっと多くの解約返戻金を受け取れることもありますし、運用に失敗すれば元本割れもあり得ます。
ということで、終身保険よりも投資性が強いのが変額保険。言ってみれば、死亡保障付き投資信託です。
ただでさえ仕組みが複雑な変額保険ですが、ソニー生命「バリアブルライフ」は輪をかけて複雑です。ざっと商品構成のポイントを書いておくと、
- 終身型と有期型がある。
- 積立重視のオプションAと保障重視のオプションBがある。
- 運用先を8つの投資先から自分で選択できる。
の3つ。
終身型は死亡保障が一生涯続きます。亡くなったときには死亡保険金を受け取れます。
それに対して、有期型の死亡保障は保険料を支払っている期間(満期前)に限定されます。満期後には死亡保障が消滅してしまいますが、その代わりに満期を迎えた時に満期保険金をドカッと受け取れます。
さらに、ソニー生命「バリアブルライフ」はオプションAとオプションBを選べます。
オプションA:運用実績が3.0%を超えた場合、解約返戻金がオプションBよりも高くなる
オプションB:運用実績が3.0%を超えた場合、死亡保険金がオプションAよりも高くなる
オプションAは運用重視。運用が上手くいくと解約した場合により儲かるのがオプションA。
オプションBは保障重心。死亡保険金も運用結果によって上下するのですが(最低保証額あり)、運用が上手くいって亡くなった場合により儲かるのがオプションB。
「こんなよくわからないの選ばせるなよ!真ん中とって上手くやれよ!」
と、個人的には思います。
最後に、運用先も契約者が選べます。選択肢は以下の8つ。
- 株式型
- 日本成長株式型
- 世界コア株式型
- 世界株式型
- 債権型
- 世界債権型
- 総合型
- 短期金融市場型
詳細はパンフレットに書いてあるので割愛しますが、基本的にはアクティブファンド。ベンチマーク(日経平均とかTOPIXとか)を上回る運用成果を目指すファンドです。
また、投資先をひとつに絞る必要はありません。分散して投資することできます。
例えば、
- 株式型に40%
- 世界株式型に40%
- 債券型に20%
といったように、契約者が投資先の配分割合を決めることができます。
最近は変額保険を発売する生命保険会社が増えてきていますが、ソニー生命「バリアブルライフ」の実績は飛び抜けている感があります。発売が1986年(昭和61年)なので、35年を超えて売れ続けているロングセラー商品です。
また、保険と投資は分けて考えたほうが良いというのが一般的に言われていることであり、本サイトの方針でもあるのですが、その例外となるのがソニー生命「バリアブルライフ」。資産運用を重視する場合でも、十分選択肢になる得る変額保険です。
終身保険は当たりハズレの大きい保険です。
というのも、解約返戻金の返戻率(支払った保険料に対して解約時に戻ってくるお金の割合)に各社大きな差があります。支払った保険料に+αの利息が上乗せされるお得な終身保険もあれば、大きく元本割れしてしまう終身保険もあります。元本割れしてしまう終身保険は選びたくないですよね。
終身保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、終身保険を選ぶ際に大切なのは以下の2点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記2点について、ソニー生命「バリアブルライフ」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
35歳の月額保険料 (保険金額1000万円、保険料払込期間60歳まで) |
男性:26,690円 女性:23,850円 ※終身型 |
A |
解約返戻金の返戻率 | 運用結果によって変動 | ー |
上表の保険料は終身型の保険料なのですが、他社の終身保険と比較しても高くはありません。終身型を死亡保障として考えた場合も悪くありません。
また、上述したとおり運用先を契約者が選択できるので、選択した結果によって解約返戻金の返戻率は大きく変わります。
他社の終身保険は返戻率が高くても110%程度。
「30年かけて保険料を支払い続けたのに10%しか増えない…」
というのが現状なので、それじゃあつまんない!という方ならソニー生命「バリアブルライフ」はアリでしょう。
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ソニー生命「バリアブルライフ」のデメリット
有期型を選ぶなら、自前で資産運用することも検討を(ただし、これまでのリターンは凄まじい)。
繰り返しますが、有期型の死亡保障は満期まで。満期以降に亡くなった場合は死亡保障が消滅しますが、その代わりに満期時に満期保険金を受け取れます。
ということで、有期型の死亡保障は定期保険で代替できます。
ここで、死亡保障を定期保険で代替し、別途自前で資産運用したケースと損得を比較してみます。
パンフレットの例だと、35歳男性がソニー生命「バリアブルライフ」の有期型を保険金額1,000万円・保険料払込期間60歳までで契約した場合の保険料は月27,960円。この契約だと60歳まで死亡保障1,000万円が続きます。
同じく35歳男性が保険金額1,000万円、保険期間60歳までを条件にオリックス生命の定期保険「Bridge(ブリッジ)」を契約した場合、保険料は2,308円。
月額保険料の差は25,682円です(27,960円‐2,308円)。
この差額2.5万円を25年間毎月積み立てて自前で資産運用した場合と、契約から25年後にソニー生命「バリアブルライフ」から受け取れる満期保険金を比較してみます。
運用実績 | ソニー生命の満期保険金 | 自前で運用 |
0% | 675 | 750 |
3% | 1,000 | 1,115 |
6%(オプションA) | 1,529 | 1,732 |
(単位:万円)
同じ運用実績を得られるのであれば、自前で運用した方がリターンは大きくなります。
けっこうな差が開いてますが、この差が保険で資産運用するときの手数料です。自前で運用した場合も手数料がかかるので、その差は上表より小さくなると考えられますが、その額はわずかなもの。同じ運用実績(利回り)なら、自前で運用した方がお得になることが多いでしょう。
ただし、自前で運用してソニー生命と同等の運用実績を残せるのかは微妙です。
世の中の投資信託は大きく以下の2つに分けられます。
インデックスファンド:市場平均(日経平均とかS&P500)と同じくらいのリターンを目指すファンド。手数料が安い。
アクティブファンド:市場平均を上回るリターンを目指すファンド。手数料が高い。
「市場平均を上回る方がいいじゃん!アクティブファンド一択でしょ!」
と思ってしまいますが、投資のプロが運用しても長期に渡って市場平均を上回るのは難しいと言われています。結局はアクティブファンドのリターンも市場平均に収束するけど、手数料が高いのでインデックスファンドに負けるというのが通説。
ウォーレン・バフェット氏も
私のアドバイスはこの上なくシンプルだ。現金の10%を米国の短期国債に、残る90%を超低コストのS&P500のインデックスファンドに投資しなさい。ヴァンガードのファンドがいいだろう。この方針なら、高い報酬のファンドマネージャーを雇うどの年金基金、機関、個人の出す結果よりも長期にわたって良い成績を上げられると思う。
と、言ってます。投資のプロでない普通の人ならインデックスファンドがベターな選択です。
冒頭書いたとおり、ソニー生命「バリアブルライフ」は主にアクティブファンドで運用しています。原則どおりであればネット証券に口座を開き、自前でインデックスファンドに投資した方がリターンは高いはずなのですが、その原則を破って市場平均より高いリターンを叩き出し続けているのがソニー生命。
ソニー生命「バリアブルライフ」の運用レポートはこちらに開示されているのですが、特に世界株式型のリターンが異様に高い。2023年5月末現在では、設定来からの年換算リターンがベンチマーク(市場平均)よりも5%程度上回っています。
このリターンを投資のプロでない人が(投資のプロでも)叩き出し続けるのは非常に難しいと感じます。ソニー生命「バリアブルライフ」は1999年から世界株式型を組み入れていますが、現在に至るまでベンチマークを上回り続けているのは驚異的。これくらいのリターンを上げ続けているのであれば、高い手数料を払う価値はあると言えます。
もちろん、これまでの運用実績が今後も続くとは限りません。原則どおり、将来的にはリターンが市場平均に収束してしまい、手数料が高いために自前でインデックスファンドを購入した場合に負ける可能性もあるでしょう。
将来のことはわからないので断定的なことは言えませんが、今後も同程度のリターンを継続できると考えるのであれば、自前で運用するよりもソニー生命「バリアブルライフ」を選んだ方がよいかと。繰り返しますが、投資のプロでない普通の人がこれまでのソニー生命「バリアブルライフ」と同程度のリターンを叩き出し続けるのは無理ゲーです。
一方で、今後のソニー生命のリターンが市場平均程度に収束すると考えるのであれば、自前で運用した方がよいかと。自前でやった方が手数料は安いので、ソニー生命「バリアブルライフ」よりも高いリターンを得られる可能性が高いです。
ここらへんの感想を述べる人はたくさんいますが、断定できる人はいません(断定する人は信用できません)。自分で判断するしかない部分です。
保険料をクレジットカードで支払うことができない。
保険料をクレジットカードで支払うことができません。主な保険料支払い方法は口座振替です。
変額保険の保険料は高いです。クレジットカードで保険料を支払えば、それなりのポイント還元を受けられます。
まあ返戻率と比べればクレカのポイント還元率はたいした数字ではありませんが、この点は地味にデメリットでしょう。
ソニー生命「バリアブルライフ」のメリット
終身型の保険料は安い。
終身型の保険料は安いです。
現状、円建て終身保険はオリックス生命「ライズ(RISE)」が最安値クラスなのですが、35歳男性が保険金額1,000万円・保険料払込期間60歳までで契約した場合の月額保険料は
ソニー生命:26,690円
オリックス生命:26,760円
ということで、ほぼ同じ。ソニー生命「バリアブルライフ」の終身型は保険料が安いです。一生涯の死亡保障を目的として使うにも十分アリでしょう。
ちなみに、終身保険で保険料と同じく大切なのは解約返戻金の返戻率。
↑の条件でオリックス生命の満期直後の返戻率は107.1%です。支払った保険料総額は約802万円に対し、満期直後に解約すると約860万円を解約返戻金として受け取れます。
一方で、ソニー生命は運用実績によって解約返戻金が変動します。パンフレットによると、満期直後の解約返戻金は
運用実績0%:475万円
運用実績3%:707万円
運用実績6%:1085万円(オプションA)
です(保険料総額は約800万円)。運用実績4%くらいであれば、オリックス生命と同程度の解約返戻金を受け取れるかと。
デメリットに書いたとおり、ソニー生命「バリアブルライフ」のこれまでの運用実績はなかなかのものです。これまでの運用実績が今後も続くのであれば、オリックス生命を上回る解約返戻金を受け取ることも可能でしょう。
ただし、こればっかりは誰にも予測できません。資産運用ではなく、手堅くお金を貯める貯蓄が目的であればオリックス生命の方が安心です。
ソニー生命「バリアブルライフ」の評価。
評価:A(S、A~C)
実績のある変額保険です。
そして長期に渡って市場平均を上回るリターンを叩き出し続けているのが驚異的。保険と資産運用は分けて考えるというのが原則ですが、これまでの実績はその原則をぶち破っています。これまでのリターンを継続できるのであれば、資産運用としても十分使えます。
もちろん、今後も同程度のリターンを継続できるかは誰にもわかりません。今後は市場平均程度のリターンしか上げられないと予測するのであれば、資産運用は自前でやった方がよいでしょう(特に定期型)。
とはいえ、現状の変額保険のなかでは頭一つ抜けてるかなと感じます。よって評価は「A」としました。
ソニー生命「バリアブルライフ」の相談をするなら。
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まとめ
公式サイト:ソニー生命「バリアブルライフ」
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ということで、これから資産運用を始める場合にも十分選択肢なり得る変額保険です。
ただし、ソニー生命「バリアブルライフ」は商品が複雑です。しっかり対面で説明を聞いて、疑問点を解消してから契約したほうがよいかなと。
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