三大疾病保険として評価していますが、三大疾病以外の生活習慣病も保障範囲に含まれます。具体的には、↓のがん+7大生活習慣病+臓器移植が保障対象です。
- がん
- 心疾患
- 脳血管疾患
- 肝硬変
- 慢性膵<すい>炎
- 慢性腎不全
- 糖尿病
- 高血圧性疾患
- 臓器移植
保障内容は悪くありません。がんの保障条件も他社同等。
保険料は特に男性が安いです。生活習慣病全般が気になる男性なら候補に入る保険です。
三大疾病保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の3点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記3点について、はなさく生命「はなさく一時金」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
心疾患・脳血管疾患の保障範囲 | 心疾患・脳血管疾患をまるごと保障 | A |
一時金の給付条件 | がん:1回目診断確定、2回目以降は入院or手術・放射線治療・抗がん剤治療のための通院 心疾患:1日以上の入院または手術(Ⅲ型) 脳血管疾患:1日以上の入院または手術(Ⅲ型) 給付間隔:1年に1回 給付回数:がん・心疾患・脳血管疾患は無制限、肝硬変・慢性膵炎・慢性腎不全・糖尿病・高血圧性疾患に関連する動脈疾患・臓器移植は5回まで |
A |
30歳の月額保険料 (一時金100万円・特定8疾病・臓器移植Ⅲ型) |
男性:3,490円 女性:3,200円 |
B |
40歳の月額保険料 (一時金100万円・特定8疾病・臓器移植Ⅲ型) |
男性:5,510円 女性:4,600円 |
心疾患・脳血管疾患の保障範囲は急性心筋梗塞・脳卒中に限定されていません。心臓と脳の病気をまるごと保障です。この点は問題なし。
一時金の給付条件も良いです。
がんの初回が診断確定は他社同等。2回目以降も入院もしくは通院で3大治療(手術・放射線治療・抗がん剤治療)を受けていれば一時金が給付されます。Ⅲ型を選べば心疾患・脳血管疾患も入院即保障である点もメリットでしょう。
給付間隔は1年に1回ですし、三大疾病の給付回数は無制限。三大疾病以外の給付回数は上限5回という制限がありますが、まあ他社もこんなもの。大きな問題ではありません。
保険料も高くはないかと。保障内容に微妙な違いはあるものの、同じ三大疾病保険であるメディケア生命「新メディフィットPlus」と比較して安くなる傾向にあります(このあと比較していきます)。
ちなみに、はなさく生命なんて知らない方がほとんどかと思いますが、得体の知れないあやしい保険会社ではありません。
はなさく生命は日本生命が2019年4月に設立した保険ショップ向けの生命保険会社です。日本生命が様々なしがらみ(たくさんの営業職員や日本全国の支店網を維持するのに経費がかかる等)でできないことをやってます。バックに大手がいるので、安心して加入できる生命保険会社といっていいでしょう。
三大疾病保険の相談は保険クリニックで!
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はなさく生命「はなさく一時金」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他社と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保険の種類 | 【特定疾病一時金保険】 ・がん+7大疾病+臓器移植に備える保険です。 ・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。 ・保険料が値上がりすることはありません。 |
主契約 | 以下の疾病で所定の条件を満たした場合に一時金が給付されます。 【3大疾病Ⅰ型/3大疾病Ⅱ型】 ・がん ・心疾患 ・脳血管疾患 【特定8疾病・臓器移植Ⅰ型/特定8疾病・臓器移植Ⅲ型】 ・がん ・心疾患 ・脳血管疾患 ・肝硬変 ・慢性膵<すい>炎 ・慢性腎不全 ・糖尿病 ・高血圧性疾患 ・臓器移植 |
特約(オプション) |
【先進医療特約】 先進医療を受けた際に、技術料実費を給付。 【特定疾病保険料払込免除特約】 特定の疾病で所定の条件を満たした場合に以降の保険料支払い免除。 【抗がん剤・ホルモン剤治療特約】 抗がん剤・ホルモン剤治療を受けた月に定額給付。 【がん一時給付特約】 がんと診断(2回目以降は入院)された場合に、主契約に上乗せして一時金給付。 |
保険料を支払う期間 | 以下から選択可能。 ・有期 ・終身(一生涯) |
保険料を支払う回数 | 月払・年払から選択可能。 |
保険料を支払う方法 | 口座振替、クレジットカード払から選択可能。 |
保障される期間 | 終身(一生涯) |
加入方法 | 対面 |
はなさく生命「はなさく一時金」の保障内容を評価します。
主契約、及び特約(オプション)の保障内容を詳しく見ていきます。
【主契約】特定疾病一時給付金
はなさく生命「はなさく一時金」の主契約はちょっと複雑で、
- 3大疾病Ⅰ型
- 3大疾病Ⅲ型
- 特定8疾病・臓器移植Ⅰ型
- 特定8疾病・臓器移植Ⅲ型
の4つのタイプから選ぶことになります。
ざっくり言うと、
- 「3大疾病」はがん・心疾患・脳血管疾患が保障対象、「特定8疾病・臓器移植」は3大疾病に加えて5つの生活習慣病と臓器移植が保障対象。
- 「Ⅰ型」と「Ⅲ型」は急性心筋梗塞・脳卒中以外の保障条件の入院日数が異なる。Ⅰ型は継続20日以上の入院が条件。Ⅲ型は1日以上の入院が条件(Ⅰ型もⅢ型も手術を受ければ保障される点は同じ)。
です。
「3大疾病」と「特定8疾病・臓器」のどちらを選ぶかはお好みです。もちろん保険料が高くなるのは保障範囲の広い「特定8疾病・臓器移植」。生活習慣病全般に不安を抱えるのなら「特定8疾病・臓器移植」でしょう。
一方で、Ⅰ型とⅢ型ならⅢ型かなと。
というのも、心疾患の入院日数は短くて全体平均は24.6日、35~64歳に限定すると12.6日です(生命保険文化センター)。平均からすると20日間入院するかは微妙。入院しても手術はせずに、血液をサラサラにする薬で治療することもあります。Ⅰ型で保障されるのはほぼ急性心筋梗塞のみでしょう。保険料が多少高くても、安心なのはⅢ型です。
ちなみにですが、脳血管疾患は入院が長引きます(平均77.4日)。Ⅰ型でもⅢ型でも大きな差はありません。
疾病ごとの具体的な保障内容は下表のとおり。
疾病 | 給付条件 | 給付額 | 給付間隔 |
がん | 【1回目】がんと診断された場合。 【2回目以降】がんで入院or手術・放射線治療・抗がん剤治療で通院した場合。 ※上皮内がんも保障対象 |
30万円~200万円の間で選択可能 | 1年(給付回数無制限) |
心疾患 | ■Ⅰ型 入院(急性心筋梗塞は1日以上・その他の心疾患は20日以上)または手術をした場合。 ■Ⅲ型 入院(1日以上)または手術をした場合。 |
||
脳血管疾患 | ■Ⅰ型 入院(脳卒中は1日以上・その他の脳血管疾患は20日以上)または手術をした場合。 ■Ⅲ型 入院(1日以上)または手術をした場合。 |
||
肝硬変 | 入院、もしくは通院。 | 1年 (保障期間通算5回まで) |
|
慢性膵炎 | 手術を受けたとき。 | ||
慢性腎不全 | 人工透析療法を受けたとき。 | ||
糖尿病 | 初回:インシュリン療法 初回・2回目以降:手術、切断術を受けたとき。 |
||
高血圧性疾患 | 手術、大動脈瘤等の破裂、血行再建手術。 | ||
臓器移植 | 移植術を受けたとき。 |
以下、ポイントです。
- 【GOOD!】給付間隔が1年に1回。再発・転移の保障が手厚い。
- 【GOOD!】上皮内がん(初期のがん)も給付対象。一時金が減額されることもない。
- 【GOOD!】がんの2回目以降の一時金給付条件が入院or通院。
保障内容は悪くありません。
ちょっと古い三大疾病保険だと2年に1回しか一時金給付されないことがありますが、がんも心疾患も脳血管疾患も2年以内に再発する可能性も十分あります。再発で苦しんでるのに、
「この前お支払いした日からまだ2年経ってないんで!2年間頑張って生き残ってください!」
って言われたらイラっときます。その点、はなさく生命「はなさく一時金」は1年に1回給付です。ここは他社同等。悪くありません。
また、上皮内がんが保障される点も評価できます。
上皮内がんとは、がん細胞が血管やリンパ管に到達していない初期のがんを指します。がん細胞は血管やリンパ管で運ばれて転移していくので、上皮内がんの段階でサッと手術で切り取れば再発や転移する可能性は低いと言われてます。
ちょっと古い三大疾病保険だと「上皮内がんなんてがんじゃないよ!」と言い張られて保障対象外になることもありますが、大腸がんだと2割、子宮頸がんだと半数以上が上皮内がんで発見されたというデータもあり、決して珍しいがんではありません。上皮内がんがきっちり保障される点もメリットでしょう。
また、がんの2回目以降の保障条件が入院or通院である点も優れています。他社だと2回目以降の保障条件が「入院」に限定されることもあります。
がんの三大治療は手術・抗がん剤治療・放射線治療と言われていますが、放射線治療は通院が当たり前ですし、抗がん剤治療も打つ時だけ通院してその後は自宅でじっと耐えるというのが増えています。給付条件が入院に限定されてしまうと
「えっ!がんの治療が続いてるのに一時金給付されない!」
という事態もあり得ます。これはとても悔しい。通院でも治療を受ければ一時金給付される点もメリットでしょう。
他社の三大疾病保険と比較してみる。
ここではなさく生命「はなさく一時金」の良し悪しを評価するために、主要な三大疾病保険であるなないろ生命「なないろセブン」、及びメディケア生命「メディフィットPlus(プラス)」と疾病別に保障内容を比較してみます。
はなさく一時金 | なないろセブン | メディフィットPlus | |
がん | 1回目:がんと診断 2回目以降:がんで入院or通院 |
がんと診断 | 【Ⅰ型】 1回目:がんと診断 2回目以降:がんで入院 【Ⅱ型】 1回目:がんと診断 2回目以降:がんと診断(転移・再発)、がんで入院or通院or緩和ケア |
心疾患 | 【Ⅰ型】 急性心筋梗塞:入院or手術 急性心筋梗塞以外:20日入院or手術 【Ⅲ型】 入院or手術 |
急性心筋梗塞:入院or手術 拡張型心筋症:入院or手術 |
【Ⅰ型】 急性心筋梗塞:入院or手術 急性心筋梗塞以外:20日入院or手術 【Ⅱ型】 入院or手術 |
脳血管疾患 | 【Ⅰ型】 脳卒中:入院or手術 脳卒中以外:20日入院or手術 【Ⅲ型】 入院or手術 |
脳卒中:入院or手術 脳動脈瘤:破裂or手術 |
【Ⅰ型】 脳卒中:入院or手術 脳卒中以外:20日入院or手術 【Ⅱ型】 入院or手術 |
糖尿病 | 初回:インシュリン療法 初回・2回目以降:網膜症手術、壊疽による切断 |
網膜症手術 壊疽による切断 |
初回:インシュリン療法 初回・2回目以降:網膜症手術、壊疽による切断 |
慢性腎不全 | 人工透析療法 | 人工透析療法 | 入院or通院 |
肝硬変 | 入院or通院 | 食道・胃静脈瘤が破裂と診断or手術 | 入院or通院 |
高血圧性疾患 | 大動脈瘤等の手術 大動脈瘤等が破裂と診断 血行再建手術 |
大動脈瘤等の手術 大動脈瘤等が破裂と診断 |
大動脈瘤または大動脈解離の手術 |
慢性膵炎 | 手術 | ー | 入院or通院 |
臓器移植 | 移植術 | 腎移植手術 肝移植手術 |
ー |
まずはがんから。初回が
「あなたはがんです」
と診断されれば一時金を受け取れるのは3社同じ。
2回目以降の給付条件には微妙に違いがあります。
はなさく一時金 | なないろセブン | 新メディフィットPlus | |
診断確定 | ー | 〇 | 〇 |
入院 | 〇 | 〇 | 〇 |
通院 | 手術・抗がん剤治療・放射線治療 | 投薬、手術、放射線治療、その他の治療 | 手術・抗がん剤治療・放射線治療・骨髄移植・先進医療・患者申出療養 |
緩和ケア | ー | 〇 | 〇 |
なないろセブンと新メディフィットPlus(Ⅱ型)の2社は2回目以降も診断確定が条件に含まれるので、
「がんが再発したみたいですね」「がんが転移したみたいですね」
と診断されれば一時金を受け取れますが、はなさく一時金は入通院で何らかの治療を受けなければ一時金給付されません。
また、将来的にがんの三大治療に次ぐ4番目・5番目の治療方法が開発され(免疫療法が4番目とも言われていますが)、それが通院で受けるような治療方法だった場合、はなさく一時金は保障されるか微妙です。一方で、なないろセブンと新メディフィットPlusは診断確定が条件に含まれるので、治療方法に関わらずがんと診断されれば一時金給付。診断が条件に含まれると、汎用性が高くなります。
さらに、はなさく一時金は緩和ケアが条件に含まれないので、手の施しようがなくなり自宅で緩和ケアを受けながら最期を迎えるといったような状況も保障されないかと。大きな差とは言えませんが、がんの2回目以降の一時金を受け取りやすいのは、なないろセブンと新メディフィットPlusの2社でしょう。
脳と心臓はメディフィットPlusとはなさく一時金が同等で、なないろセブンが劣勢。
なないろセブンは心疾患・脳血管疾患をまるごと保障するタイプではなく、心疾患の一部である急性心筋梗塞と拡張型心筋症、脳血管疾患の一部である脳卒中・脳動脈瘤を保障対象としています。メディフィットPlusやはなさく一時金よりも、保障範囲が狭くなってます。
その他の疾病の勝者は
糖尿病:はなさく一時金とメディフィットPlus(インシュリンが保障対象)
慢性腎不全:メディフィットPlus(入通院すれば保障対象)
肝硬変:はなさく一時金とメディフィットPlus(入通院すれば保障対象)
高血圧性疾患:3社ほぼ同等
慢性膵炎:メディフィットPlus(入通院すれば保障対象)
臓器移植:はなさく一時金(幅広い臓器移植が保障対象)
といったところでしょうか。がんの保障条件ははなさく生命が若干劣勢で、がん以外だとはなさく一時金とメディフィットPlusが競り合ってる感じですね。
気になる保険料はこのあと比較していきます。
【重要です】先進医療特約
給付額 | 給付条件 |
先進医療の技術料実費(保障期間通算で2,000万円まで保障) | 先進医療を受けた場合。 |
先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(入院費や診察費等は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円上限で保障してくれるのが先進医療特約です。
例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の一種。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。
重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。
しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。
先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。
保障内容は悪くありません。通算2,000万円まで保障は他社同等。ただし、他社には技術料実費に加え、一時金が10万円程度給付されるタイプがあります。
先進医療を受けられる病院は限られているため、遠方に移動することもあります(上述した重粒子線治療を受けられる病院は2023年10月時点で全国7ヶ所のみ)。一時金は交通費・宿泊費等に使うことを想定したお金ですが、はなさく生命「はなさく一時金」にはそんな一時金がありません。この点はちょっと残念ですが、まあ大きな問題とは言えないでしょう。
特約保険料も月100円程度と高くありません。人生一発レッドカードを避けるためにも、優先度高めの特約です。
【重要です】抗がん剤・ホルモン剤治療特約
給付額 | 給付条件 | 上皮内がん |
1万円~20万円/月の範囲で選択可能。 | 抗がん剤治療を受けた場合(回数無制限) | 給付対象 |
抗がん剤・ホルモン剤治療を受けた月に定額給付される特約です。
抗がん剤治療が必要となるケースは大きく2パターンあります。
- 手術でがんを切除できて、再発予防するための抗がん剤治療。
- 手術でがんを切除できず、進行を遅らせるための抗がん剤治療。
1のケースはあっさりと抗がん剤治療は終了します。働きながらの治療も不可能ではないので、経済的なピンチに陥ることもそんなにありません。
本当に怖いのは2のケースです。この場合は副作用が辛くて満足に働くことも難しく、収入減もあり得ます。治療の終わりも見えなくなり、銀行口座の残高が徐々に減っていく抗がん剤ドロ沼にハマります。
ベッドの上で虚空を見上げながら
「あ、これ、やばいかも…」
と、メンタルを削られまくるのがこのケース。
そんなケースに備えられるのが、抗ガン剤・ホルモン剤治療特約です。抗ガン剤・ホルモン剤治療特約を付加すれば、抗がん剤治療を受けた月に10万円とかが銀行口座に振り込まれるので、
「まあお金はなんとかなるか…」
と、多少は不安が和らぎます。優先度高めです。
保障内容は悪くありません。回数無制限保障なので、5年から10年の長期に渡ることもある乳がん再発予防のためのホルモン剤治療にも耐えられます。この点は女性にとって安心でしょう。
ただし、保障されるのは健康保険が適用される抗がん剤に限ります。他社の三大疾病保険は健康保険が適用されない自由診療の抗がん剤治療まで保障することもあるので、保障範囲はやや狭くなってます。
自由診療の抗がん剤治療には
欧米では承認されて使用が進んでいるのに、日本では承認が遅れている最新の抗がん剤治療
なんかが含まれます。厚生労働省が↓のリンク先に未承認・適応外の抗がん剤をまとめてますが、その治療費は1発100万円を超えることもざらにあります。これを全額自腹で支払うのはかなり厳しい…。
→国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト(2021年10月31日改訂版)(PDF)
上述したメディケア生命「メディフィットPlus(プラス)」、及びなないろ生命「なないろセブン」の抗がん剤治療特約は自由診療の抗がん剤治療も保障されます。気になる方はこちらも要チェックです。
【重要ではありません】特定疾病保険料払込免除特約
よくCMでみる「以降の保険料は頂きません!」という特約です。主契約と同じ
- 3大疾病Ⅰ型
- 3大疾病Ⅲ型
- 8大疾病+臓器移植Ⅰ型
- 8大疾病+臓器移植Ⅲ型
の4パターンの一時金給付条件、及び要介護や障害等級に認定された場合に、以降の保険料支払いが免除されます(もちろん保障は継続)。
保険料の支払いが免除されると確かに嬉しいのですが、保険料払込免除特約は有料オプションです。付加すると月々の保険料がググっとあがります。そもそもはなさく生命「はなさく一時金」の保険料は高くないので、毎月の保険料支払いが免除されてもそこまで家計に影響はないかと。
必要性は薄いでしょう。
【そんなに重要ではありません】がん一時給付特約
給付額 | 給付条件 | 給付間隔 | 上皮内がん |
10万円~100万円の間で選択可能 | 【1回目】がんと診断された場合。 【2回目以降】がんで入院or手術・放射線治療・抗がん剤治療で通院した場合。 ※上皮内がんも保障対象 |
1年に1回(給付回数無制限) | 給付対象 |
がんで所定の条件を満たした場合に一時金が給付される特約です。主契約の特定疾病一時給付金でもがんが保障されますが、それを増額する特約ですね。
給付条件・給付間隔は主契約と同じ。上皮内がんが給付対象となる点も主契約と同じです。保障内容は悪くありません。
はなさく生命「はなさく一時金」の主契約は全ての疾病で保障額が同じです。しかし、罹患する確率がそれなり高く、再発や転移で治療が長引いて医療費が嵩んでいくのはやっぱりがんです。がんに罹れば思うように働けない(もしくは失業してしまう)こともあるでしょう。
ということで、主契約の保障額は低額に抑えておき、がんは本特約で保障を手厚くして、月々の保険料を安くするというのはアリです。
主契約(特定疾病一時給付金):100万円
よりも
主契約(特定疾病一時給付金):50万円
がん一時給付特約:50万円
の方が保険料は安くなります。
【シミュレーション】僕がはなさく生命「はなさく一時金」に入るなら。
僕がはなさく生命「はなさく一時金」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 主契約:3大疾病Ⅲ型(一時金100万円・同額型)
- 特約:先進医療特約、抗がん剤・ホルモン剤治療特約10万円
上記のシミュレーションで40歳男性の月々の保険料は5,489円、40歳女性なら5,319円です。
この保障内容で、
- がんで入院・通院していれば1年に1回100万円(回数無制限)。
- 心疾患・脳血管疾患で所定の条件を満たせば1年に1回100万円(回数無制限)。
- 抗がん剤治療・ホルモン剤治療を受けた月に10万円(回数無制限)。
- 先進医療の実費を保障。
です。上述した抗がん剤ドロ沼にハマったとしても年1回100万円+月10万円受け取れるので、ある程度は耐えられる保障内容になっているかと。
心疾患・脳血管疾患の保障はⅢ型を選びます。保険料が安いのはⅠ型ですが、心疾患で継続20日入院は多くありません。多少保険料が高くなったとしても、安心なのは入院即保障のⅢ型です。
あとは8疾病+臓器移植型を選択するかですが、ここは個人の価値観でしょう。日々の生活が乱れがちで、生活習慣病が気になる方は8疾病+臓器移植型を選択しても良いかと。
ここで月々の保険料を比較してみます。
比較対象は先ほど保障内容を比較したなないろ生命「なないろセブン」、及びメディケア生命「メディフィットPlus(プラス)」とします。
はなさく一時金 | メディフィットPlus | なないろセブン | ||||
保障内容 | 3疾病Ⅲ型100万円 先進医療 |
8疾病Ⅲ型100万円 先進医療 |
3疾病Ⅱ型100万円 先進医療 |
8疾病Ⅱ型100万円 先進医療 |
7疾病100万円 先進医療 |
|
月額保険料 | 30歳男性 | 2,819円 | 3,599円 | 2,960円 | 4,060円 | 2,270円 |
30歳女性 | 2,679円 | 3,309円 | 2,670円 | 3,390円 | 2,038円 | |
40歳男性 | 4,389円 | 5,619円 | 4,650円 | 6,410円 | 3,364円 | |
40歳女性 | 3,779円 | 4,709円 | 3,710円 | 4,820円 | 2,643円 |
保険料がダントツで安くなるのはなないろ生命「なないろセブン」です。
がん以外の保障が比較的弱いなないろ生命「なないろセブン」ですが、その代わりに保険料は激安。がん保障を重視するならなないろ生命「なないろセブン」が最有力でしょう。
はなさく生命「はなさく一時金」はメディケア生命「新メディフィットPlus」と競り合っていますが、全般的にははなさく生命「はなさく一時金」の方が安くなることが多いかと。がん以外の生活習慣病も重視するのなら、両社を比較です。
ちなみに、直近で発売されたネオファースト生命「 ネオde3疾病サポート」、およびなないろ生命「なないろスリー」は
非喫煙者は保険料が割引される(なないろスリーは血圧とBMIの条件もあり)
といった特徴があります。商品名にあるとおり保障範囲は三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)に限定されるのですが、三大疾病だけ保障されれば良い非喫煙者の方なら有力な候補になる三大疾病保険です。
はなさく生命「はなさく一時金」のデメリット
自由診療の抗がん剤治療が保障対象外(抗がん剤・ホルモン剤治療特約)
繰り返しますが、抗がん剤・ホルモン剤治療特約の保障範囲は公的な健康保険が適用される治療に限定されます。自由診療の抗がん剤治療は保障対象外です。
欧米では承認されて使用が進んでいるものの、日本では承認が遅れている最新の抗がん剤治療なんかが自由診療となりますが、こういうのは保障対象外。他社の調査ではがん罹患者・がん罹患経験者の19.8%が自由診療を提案されたというアンケート結果もあり(実際に受けた方は11.7%)、自由診療が極々マイナーな治療とは言えなくなってきています。
そして自由診療の抗がん剤は1発100万円かかることもざらにあり、これが全額自己負担はかなり厳しい…。
この記事で何度か比較しているなないろ生命「なないろセブン」、及びメディケア生命「メディフィットPlus(プラス)」の抗がん剤治療特約は自由診療の抗がん剤治療も保障対象です。この点は両社に劣ります。
複数月分の抗がん剤・ホルモン剤をまとめて受け取った場合は保障1回。
こちらも抗がん剤・ホルモン剤治療特約です。抗がん剤・ホルモン剤治療特約は、複数月分の抗がん剤・ホルモン剤をまとめて受け取った場合に受け取った月の1ヶ月分しか保障しません。
例えば、乳がん再発予防のために通院してホルモン剤をまとめて3ヶ月分処方された場合、給付金は1ヶ月分しか受け取れません。他社は処方月だけでなく投薬期間が保障されることが多いので、このケースだと3ヶ月分の給付金を受け取れます。
がん保険から保障を受けるために、3ヶ月に1回で済む通院を毎月1回に分割するのもめんどくさいです。地味にこの点はデメリットでしょう。
はなさく生命「はなさく一時金」のメリット
上述のとおりメディケア生命「メディフィットPlus(プラス)」と比較すると、保険料は安くおさまる傾向にあります。8疾病まで保障範囲を広げたい、もしくは喫煙者の方にとっては有力な候補となります。
一方で、3疾病だけ保障されれば良い非喫煙者の方はネオファースト生命「 ネオde3疾病サポート」、およびなないろ生命「なないろスリー」の方が保険料は安くなる傾向にあります。この2社との比較は必須です。
はなさく生命「はなさく一時金」の評価
評価:A(S、A~Cで判定)
全般的に悪くありません。保障内容はライバルとほぼ同等ですし、保険料も高くはありません。
現状で三大疾病保険を検討するのであれば、
- 非喫煙者で三大疾病が保障されればOKなら、ネオファースト生命「 ネオde3疾病サポート」、及びなないろ生命「なないろスリー」が有力。
- 喫煙者で三大疾病が保障されればOK、もしくは保障範囲を8疾病まで広げるのなら、はなさく生命「はなさく一時金」、及びメディケア生命「メディフィットPlus(プラス)」を比較。
といった選び方が良いのではないかと。
ただし、最近流行の自由診療の抗がん剤治療を保障するタイプではありません。この点はメディフィットPlusと比較するとデメリット。まあでも評価はメディケア生命と同じ「A」が妥当かなと感じます。
三大疾病保険は下記リンク先で比較しています。こちらもご参考に。
はなさく生命「はなさく一時金」の相談をするなら。
はなさく生命は設立間もないのですが、取り扱っている保険ショップは増えつつあります。ご近所の保険ショップでもおそらく相談できるはず。
しかし、実際行ってみたら
「あー、すいません、うちはなさく生命やってないんですよ」
なんて言われることは十分にあり得ます。
そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがはなさく生命を取り扱っているか確認しておきましょう。手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックなら、はなさく生命はもちろんのこと、この記事で比較対象としたネオファースト生命・なないろ生命・メディケア生命とも提携しています。
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の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険や三大疾病保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」
という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。
予約は簡単です。
①保険クリニックのサイトにアクセスする。
②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。
③予約日時を選択する。
④以下を入力して予約完了。
- 相談方法(来店or訪問)
- 名前
- 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
- 電話番号
- メールアドレス
- 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
- 要望等(任意入力)
これで予約は完了。1分もあれば予約できます。
50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。はなさく生命はもちろんのこと、比較対象としたネオファースト生命・なないろ生命・メディケア生命とも提携しているので、比較もかんたんにやってくれます。
もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫ですよ。
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【保険ショップの検索・予約なら】保険相談ニアエル
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近所に保険クリニックがない場合は、保険相談ニアエルで最寄りの保険ショップを検索してみてください。保険ショップには複数回相談に訪問することもあるので、自宅との距離のは割と重要です。
保険相談ニアエルは全国1,500店舗の保険ショップを区市町村単位で検索できます。保険ショップに関する
- 取り扱っている保険会社
- 実際に利用した人の口コミ
- 営業時間、交通アクセス等の基本情報
といった情報も掲載されています。取り扱っている保険会社が事前にわかるので、希望していた保険を提案されなかった!といった悲劇もないですし、厳しい口コミもそのまま掲載されているので、ちゃんと選べば安心して相談ができるかなと。
また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で
- 相談希望日時
- 氏名
- 生年月日
- 電話番号
- 相談内容(保険見直しor新規加入orその他)
だけ入力すれば完了。1分程度で終わる作業です。
予約した後には店舗から電話で予約確認があります。電話の際にざっくりと相談したい内容だとか、その他の要望(女性スタッフ希望等)を伝えておけば、相談もスムーズに進みます。
もちろん予約は無料です。気軽に予約して大丈夫です。
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生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。
生命保険の相談はもちろん無料です。
しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:はなさく生命「はなさく一時金」
全般的に悪くありません。保障条件は主要な三大疾病保険とほぼ同等ですし、保険料も決して高くはないかと。
繰り返しますが、現状で三大疾病保険を検討するのであれば、
- 非喫煙者で三大疾病が保障されればOKなら、ネオファースト生命「 ネオde3疾病サポート」、及びなないろ生命「なないろスリー」が有力。
- 喫煙者で三大疾病が保障されればOK、もしくは保障範囲を8疾病まで広げるのなら、はなさく生命「はなさく一時金」、及びメディケア生命「メディフィットPlus(プラス)」を比較。
といった選び方が良いのではないかと。
とはいえ、保険の比較なんて面倒でやってられません。そんなときは保険ショップに相談です。保険クリニックなら、はなさく生命・ネオファースト生命・なないろ生命・メディケア生命の4社と提携しているので、各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
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※2022年8月更新