【評価A】アフラックの終身保険「未来の自分が決める保険WAYS」デメリットと評価

2022年11月に料率改定があり、保険料も貯蓄性も円建て終身保険のなかではトップクラスに追いついたという印象。

現状であればオリックス生命「ライズ(RISE)」と並んで候補になり得る終身保険です。

アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」ここがポイント
  • 死亡保障のある終身保険です。
  • 貯蓄性があります。解約返戻金の返戻率(利率)は業界トップクラス。
  • 保険料も業界内最安値クラスです。
  • 満期を迎えた後、医療保障、介護保障、年金保障に保障内容を変更できます。

終身保険は当たりハズレの大きい保険です。

というのも、解約返戻金の返戻率(支払った保険料に対して解約時に戻ってくるお金の割合)に各社大きな差があります。支払った保険料に+αの利息が上乗せされるお得な終身保険もあれば、大きく元本割れしてしまう終身保険もあります。元本割れしてしまう終身保険は選びたくないですよね。

終身保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。

終身保険の選び方

リンク先の内容を要約すると、終身保険を選ぶ際に大切なのは以下の2点です。

  1. 月々の保険料。保険金額と保険料を支払う期間(満期)を決めて、生命保険各社の保険料を比較する。同条件でも生命保険会社の経営努力によって保険料はピンキリ。
  2. 解約返戻金の返戻率。解約返戻金の返戻率も各社バラバラ。より高い返戻率である終身保険を選ぶ。

まずはざっと概要を書いておきます。上記2点について、アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」の概要と評価は以下のとおりです。

項目 内容 評価
30歳の月額保険料
(保険金額500万円、保険料払込期間60歳まで)
男性:10,235円
女性:9,645円
A
40歳の月額保険料
(保険金額500万円、保険料払込期間60歳まで)
男性:16,315円
女性:15,365円
解約返戻金の返戻率
(30歳男性、保険金額500万円、保険料払込期間60歳まで)
満期を迎えた直後:110.3% A

冒頭書いたとおり2022年11月に料率改定があり、保険料がググっと安くなりました。業界最安値クラスの保険料と言っていいでしょう。

また、保険料が安くなったことに伴い、解約返戻金の返戻率も上がっています。冒頭書いたオリックス生命と比較しても、まあまあ負けてない(けど勝ってもいない)といった返戻率かと。決して悪くはありません。

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アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」の基本情報

まずはアフラック「未来の自分が決める保険WAYS」の基本情報を一覧にしました。他の終身保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。

保険の種類 【終身保険】
・死亡、高度障害を保障する保険です。
・保障は一生涯続きます。
・保険料は一生涯同じです。
・貯蓄性があります(解約返戻金があります)
【低解約返戻金型】
・満期前(保険料を支払っている期間中)に解約した場合、解約返戻金は7割程度に減額されます。
・満期を迎えると解約返戻金はドバっと上がります。
選択できる保険金額
(死亡・高度障害時に受け取れる金額)
45歳以下:200万円~2,000万円
46歳~65歳:200万円~1,200万円
※100万円単位で選択可能。
※上記の限度額を超える場合は医師の診断が必要(最大5億円まで)
保険料を支払う期間 10年間、60歳まで、65歳まで、70歳まで、75歳まで、80歳までから選択可能。
保険料を支払う回数 月払、半年払、年払
保険料を支払う方法 ・口座振替
・クレジットカード払
保障される期間 一生涯(終身)

アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」のデメリット

アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」ここにご注意!
  • 【check】保険料払込免除特約がない。

ささいなデメリットです。他社の終身保険だと保険料払込免除特約を付加できることが多いのですが、アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」は付加できません。

保険料払込免除特約とは、がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の条件を満たした場合、以降の保険料支払いが免除されるオプションです(保障は継続します)。同じ円建て終身保険のSOMPOひまわり生命「一生のお守り」で保険料払込免除特約を付加すると、以下の条件を満たした場合に以降の保険料支払いが免除されます。

疾病 条件
がん 初めてがんと診断されたとき(上皮内がんは含みません)。
急性心筋梗塞 60日以上、労働を制限する状態が続いたと医師が診断したとき。
または
手術をうけたとき。
脳卒中 60日以上、神経学的な後遺症が継続したと医師が診断したとき。
または
手術をうけたとき。

例えば、

「あなたはがんです」

と医師に診断されれば、以降の保険料支払いが免除されます。がんで満足に働くことができなくなり、収入が激減しているのに終身保険の高い保険料を支払い続けるのもなかなかつらい…。

保険料払込免除特約は有料オプションなので付加すると保険料は上がってしまいますが、保険料が高い終身保険なら検討の余地があります。選択肢が狭いという意味で、この点はアフラック「未来の自分が決める保険WAYS」のデメリットでしょう。

アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」のメリット

アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」ここがポイント!
  • 【check】保険料が安い。
  • 【check】解約返戻金の返戻率が高い。
  • 【check】満期を迎えた後、医療保障、介護保障、年金保障に保障を変更できる。
  • 【check】保険金の受取人に同性パートナーを指定可能。

保険料が安い。

冒頭書いたとおり、2022年11月に料率改定があり、保険料がググっと安くなりました。

ここで冒頭挙げたオリックス生命「ライズ(RISE)」と月々の保険料を比較してみます。比較条件は保険金額500万円・保険料払込期間60歳までとします。

アフラック「WAYS」 オリックス生命「ライズ」
30歳男性 10,235円 9,700円
30歳女性 9,645円 9,185円
40歳男性 16,315円 15,640円
40歳女性 15,365円 14,805円

オリックス生命の方が安くなりました。

オリックス生命は2023年11月に料率改定をしたのですが、だいぶアフラックを意識した保険料になっています。多くの年齢でアフラックの方が高くなるかなという印象です。

とはいえ、これは円建て終身保険の頂上決戦。アフラックの保険料が高いわけではありません。終身保険選びで迷ったら、この2社で比較しておけばまず間違いないかと。

解約返戻金の返戻率が高い。

終身保険には貯蓄性があります。

解約時にそれまで積み立てた保険料が解約返戻金として戻ってくるのですが、その解約返戻金の良し悪しを計る指標が返戻率です。

解約返戻金の返戻率とは、支払った保険料総額に対して、解約した時に戻ってくる解約返戻金の割合です。100%を超えれば、支払った保険料よりも多くの解約返戻金が戻ってくることになります(100%を下回れば元本割れ)。

返戻率も2022年11月の料率改定に伴いググっと高くなりました。

30歳男性・保険金額500万円・保険料払込期間60歳までで契約した場合の満期直後の返戻率は110.3%。他社と比較しても悪くはありません。

ただし、返戻率もオリックス生命「ライズ(RISE)」が強い。↑と同条件の返戻率が115.8%なので、アフラックよりも高めです。返戻率の観点からもオリックス生命「ライズ(RISE)」と比較しておいて損はないでしょう。

ちなみに、アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」でググると返戻率130%!だとか、140%!といった表記をしているサイトが見つかりますが、これは過去の話です。現状の円建て終身保険で、満期直後の返戻率130%や140%は望めません。

満期を迎えた後、医療保障・介護保障・年金保障に保障を変更できる。

アフラック「WAYS」は満期を迎えた後に、解約返戻金を原資に医療保障、介護保障、年金保障に保障を変更することができます(変更は無料)。また、そのまま死亡保障を継続することもできます。

複数のコースを選択することも可能です。例えば、

・医療保障コースに保障の一部
・介護保障コースに保障の一部
・残りは死亡保障を継続

といったこともできます。

医療保障コース、介護保障コース、年金コースの保障内容を説明していきます。

①医療保障コース

医療保障コースの保障内容は以下のとおり。

入院給付金 入院1日につき定額保障。
手術給付金 重大手術は入院給付金の40倍保障。
入院中手術は入金給付金の10倍保障。
外来手術は入金給付金の5倍保障。
※入院1回60日、通算1,095日まで保障。
放射線治療給付金 放射線治療1回につき入金給付金の10倍保障。
先進医療一時金 先進治療1回につき入金給付金の10倍保障。
健康祝金 生存している、または5年間で10日以上の入院がなかった場合、5年ごとに入金給付金の20倍保障。
死亡保険金 死亡した場合に入金給付金の30倍保障。

医療コースで元の契約の解約返戻金を上回るには、かなりの長期入院をしないと難しいかなと感じます。

ちなみに、最近の医療は入院から通院へとシフトしています(医療費を抑えるための国策)。平均入院期間は↓にまとめられていますが、65歳を過ぎても入院1回の平均日数は40日程度です。

生命保険文化センター

長期入院する可能性は高くありません。

②介護保障コース

介護保障コースの保障内容は以下のとおりです。

介護保障 ・公的介護保険の要介護認定、もしくは要支援認定を受けた場合に、介護年金を5年間受け取れる。
・介護年金を一度も受け取らずに亡くなった時は払戻金あり。

一般的な介護保険は要介護2から保障されることが多いのですが、介護保障コースは程度の軽い要支援から保障されます。要支援1なんて立ち上がりや起き上がりにちょっとした支援が必要な程度。要支援から保障される点はメリットでしょう。

ただし、要介護・要支援認定されることなく亡くなれば、元の契約の解約返戻金を上回る保障額は受け取れないかと。この場合は払戻金がありますが、元の契約の解約返戻金を上回ることはないでしょう。

③年金コース

年金コースは以下のとおり。

年金保険 ・5年間年金が受け取れる。

満期を迎えた後なら、年金コースへの変更はいつでも可能です。

解約返戻金を分割するだけなので、受け取れる金額もほぼ確定しています。最終的な受取額がわからない医療保障・介護保障コースよりも安心して選べるでしょう。

また、元の契約の解約返戻金より大きな金額になりやすいのもメリットです。

④結局どのコースがいいの?

パンフレットに以下の文言があります。

「コース変更後の保障内容・金額などは、保険金額・性別・保障移行可能年齢・保険料払込期間・契約年齢などにより異なります。また、コース変更時の特約条項・基礎率などにもとづいて決まるため、保険のご契約時点で定まるものではありません」

つまり、変更時の利率によって保障額が変わるということ。そのときになってみないと、保障額がどれくらいになるのかわかりません。

なので一概にどれがお得ということは言えないのですが、長期入院しないとお得になりにくい医療保障コースと、要支援・要介護認定を受けなければ損する可能性の高い介護保障コースは選択肢になりにくいと感じます。

無難な選択肢は

一旦死亡保障を継続しておいて、必要になったときに年金コースへ切り替える

になるかと。医療・介護でお金が必要になったときは、年金コースに変更して受け取った年金で医療費・介護費をカバーできます。まとまったお金が必要になったら、解約して解約返戻金を受け取ることもできます。

ただし、大病を経験していたり持病があったりで医療保険に入れないような状況であれば医療保障コースが選択肢に入ります。

通常の医療保険は大病を経験していたり、持病がある方は加入できません。満期を迎える頃は60歳を過ぎていますが、その年齢だと通常の健康保険に加入できないこともあるでしょう。緩和型医療保険に加入できることもありますが、月々の保険料はけっこう高め。損得で考えれば、加入しないほうが良いこともあります。

まあ若くて健康なうちに医療保険に加入していれば良いのですが、何らかの理由で加入しそびれてしまった場合は、この点が大きなメリットになります。医療保障コースは無審査で選択できます。

保険金の受取人に同性パートナーを指定可能。

一般的な終身保険で保険金の受取人に指定できるのは

  • 配偶者
  • 2親等以内の血族(祖父母、父母、兄弟姉妹、子、孫)

です。原則的には同性パートナーを保険金の受取人に指定できません。

しかし、アフラック「WAYS」は同性パートナーも保険金の受取人に指定できます。加入する際に自治体が発行するパートナーシップ証明書等を提出すれば指定OK。

先ほどから比較しているオリックス生命「ライズ(RISE)」も同性パートナーを保険金の受取人に指定できます。該当する方は両社で比較を。

アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」の評価

評価:A(S、A~C)

保険料の安さも解約返戻金の返戻金の高さも業界トップクラスです。保険料払込免除特約を選べないというささいなデメリットはありますが、多くの方にとっては気にすることのほどでもないでしょう。

現状の円建て終身保険で考えると、間違いなく比較対象に入ります。よって評価は「A」としました。

比較対象としてオリックス生命「ライズ」を挙げておきます。本記事でも比較していますが、保険料・返戻率ともにアフラックより有利になることが多いかなと。国内資本の生命保険会社という点も安心感があります。

アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」の相談をするなら。

アフラックの生命保険は多くの保険ショップで取り扱っています。むしろ、アフラックを取り扱っていない保険ショップを探すのが難しいくらいです。

ただし、比較対象に挙げたオリックス生命も取り扱ってる保険ショップとなると難易度は上がります。

手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックならアフラックはもちろんのこと、オリックス生命も取り扱っています。両社の比較もかんたんにやってくれます。

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1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、終身保険にはこれが稀にあります。

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まとめ

公式サイト:アフラック「未来の自分が決める保険WAYS」

2022年11月に料率改定があり、保険料・返戻率(貯蓄性)ともにトップクラスに成り上がりました。十分候補に入る終身保険です。大きなデメリットも見つからず、現状の円建て終身保険を選ぶならオリックス生命「ライズ」と比較しながら決めるのが良いかなと。

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※2023年6月更新

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