養老保険。
一昔前は利率の良さがあって生命保険各社が競って販売してましたが、いまや「養老保険」というワードを聞くことも少なくなりました。養老保険をラインナップしてない生命保険会社もけっこうあります。
そんななかでも、いまだに養老保険を主力商品としているのがかんぽ生命です。主力商品なんですけど、よくよく評価してみると
「これ、いったい誰におすすめしたらいいんだろう…」
と悩んでしまうような保障内容だったりします。
養老保険と似ている保険に終身保険があります。両者を比較するとこんな感じです(保険金1,000万円で加入した場合の例です)。
終身保険 | 養老保険 | |
亡くなった場合 | 1,000万円受け取れる | 1,000万円受け取れる |
満期を迎えた場合 | 死亡保障が継続する。 | 1,000万円受け取れる(死亡保障は終了) |
途中で解約した場合 | 解約返戻金を受け取れる | 解約返戻金を受け取れる |
貯蓄性 | 〇 | ◎ |
毎月支払う保険料 | 養老保険より安い | 終身保険より高い |
大きな違いは満期を迎えると養老保険は死亡保険金と同額を受け取れる点です。死亡保障と合わせて、生き残った場合の老後の資金も貯めておきたい方に向いている保険ですね(「養老」の名のとおりです)。しかし、月々の保険料は高く、支払った保険料総額が死亡保険金を上回ることもあり得ます。
最近は養老保険の貯蓄性が低くなってしまってます。
この後に書いていきますが、かんぽ生命「養老保険」の貯蓄性は低め。かんぽ生命「養老保険」の加入を検討されている方は、他社の終身保険とじっくり比較してみておいた方がよいでしょう。
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かんぽ生命「養老保険」基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他の終身保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保険の種類 | 【養老保険】 ・死亡、高度障害時に保険金を受け取れます。 ・貯蓄性があります(満期返戻金・解約返戻金を受け取れます)。 |
保険料を支払う期間 | 10年間~50年間 |
保険料を支払う回数 | 月払 |
保険料を支払う方法 | 口座振替 |
かんぽ生命「養老保険」のメリット
かんぽ生命「養老保険」はオプションとして医療保障と先進医療保障をつけられます。保障内容は以下のとおり。
医療特約 | 入院保険金 | 入院1日につき定額(3,000円~15,000円の範囲で選択可能)を支給。 |
入院初期保険金 (Ⅰ型のみ) |
1回の入院につき入院保険金日額の5倍を支給。 | |
手術保険金 | 入院中の手術:入院保険金日額の20倍を支給。 外来の手術:入院保険金日額の5倍を支給。 |
|
放射線治療保険金 | 入院保険金日額の10倍を支給。 | |
先進医療特約 | 先進医療保険金 | 先進医療にかかる技術料と同額を支給(通算300万円まで)。 |
保障内容はシンプルです。その分、他社と比較して保険料も安め。悪くない保障内容です。死亡保障と合わせて、ちょっとした医療保険を付加しておきたい方にとっては、ちょうどいい保障内容ではないでしょうか。
しかし、先進医療特約の保障上限が300万円である点がちょっと気になります。
先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするか評価段階にある治療・手術です。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(診察費や入院費には健康保険が適用される)。
先進医療はその技術料が数百万円となるケースもあります。上限300万円だと技術料全額をカバーできないこともあるでしょう。他社の先進医療保障だと保障額上限が2,000万円が一般的です。かんぽ生命の上限300万円は不安が残ります。
さらに、満期を迎えると医療保障も先進医療保障も消滅します。ほんとに身体が弱って病院にお世話になる機会が増える老後は保障されません。
ということで、メリットとして書きましたがあくまでも「ちょっとした保障」です。しっかり備えたいのなら、他社の医療保険と比較しておいた方がよいでしょう。
かんぽ生命「養老保険」のデメリット
養老保険は貯蓄性がある保険ですが、冒頭書いたとおり最近は貯蓄性が低くなっています。
ちょっと表でやります。保険金額100万円で契約した例です(新フリープラン)。
性別 | 年齢 | 保険期間 | 保険料総額 | 満期返戻金 | 返戻率 |
男性 | 30歳 | 10年 | 1,081,200円 | 100万円 | 92.4% |
15年 | 1,087,200円 | 100万円 | 91.9% | ||
20年 | 1,094,400円 | 100万円 | 91.3% | ||
40歳 | 10年 | 1,084,800円 | 100万円 | 92.1% | |
15年 | 1,092,600円 | 100万円 | 91.5% | ||
20年 | 1,104,000円 | 100万円 | 90.5% | ||
女性 | 30歳 | 10年 | 1,080,000円 | 100万円 | 92.5% |
15年 | 1,085,400円 | 100万円 | 92.1% | ||
20年 | 1,092,000円 | 100万円 | 91.5% | ||
40歳 | 10年 | 1,082,400円 | 100万円 | 92.3% | |
15年 | 1,089,000円 | 100万円 | 91.8% | ||
20年 | 1,096,800円 | 100万円 | 91.1% |
Oh…。
満期返戻金の返戻率(支払った保険料に対して、いくら戻ってくるかの割合)は90%強。支払った保険料総額の方が受け取れる保険金よりも高くなってます。
つまり、赤字です。加入者が損する計算です。100%を超えれば黒字となりますが、かなり下回ってます…。
ちなみにですが、かんぽ生命「養老保険」は契約者配当金があります。契約者配当金とは以下のとおり。
毎年の決算で生じる剰余金に応じて、ご契約ごとに分配される金額です。分配された金額は、お支払時に備えて積み立てておき、ご契約が消滅したときに保険金または返戻金と併せてお支払いします。ただし、契約日から1年を経過したご契約については、保険契約者様からのご請求によってお支払いできる場合があります。また、当社の収支等の状況によっては、分配されない年度もあります。
引用:かんぽ生命
なので、契約者が最終的に受け取れる金額は
満期返戻金+契約者配当金
です。
満期返戻金は契約時に決定される固定額なのですが、契約者配当金は毎年変わります。これまでの契約者配当金の実績は下記リンク先に掲載されています。
これを見ると、2019年9月に満期を迎えた40歳男性(保険金100万円・保険期間15年)が満期時に受け取れる契約者配当金が52,570円。
配当金は景気に左右される部分があるので、今日契約した養老保険の契約者配当金が満期時にどれくらいになるのかはわかりません。それでも、黒字にするのはけっこうな金額の契約者配当金が必要となる点には要注意です。
かんぽ生命「養老保険」の評価
評価:C(S、A~C)
冒頭書いたことが結論です。
「これ、いったい誰におすすめしたらいいんだろう…」
と悩んでしまうような保障内容です。
よって評価は「C」としました。かんぽ生命「養老保険」を検討されている方は、他社の終身保険と比較してみることをおすすめします。
かんぽ生命「養老保険」の相談をするなら。
かんぽ生命「養老保険」は全国の郵便局で取り扱っていますが、上述のとおり、他社の終身保険と比較してみた方がよいでしょう。最寄の保険ショップで、
「かんぽ生命の養老保険を考えているんですけど、他に良さそうな保険ありませんか?」
と聞いてみるといいです。いろいろな終身保険と比較してくれますよ。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
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保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、終身保険にはこれが稀にあります。
告知事項の誤りの主な原因は契約者の勘違いです。なので、保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
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もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。
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と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止になってしまいます。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:かんぽ生命「養老保険」
おすすめポイントが見つからず…。
他社の終身保険と比較しておいて損はないでしょう。現在発売されている終身保険ではオリックス生命「ライズ」、もしくは「アフラックの終身保険「未来の自分が決める保険WAYS」」が保険料・解約返戻金の返戻率ともにトップクラスです。このあたりが候補となります。
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