入院給付金(入院1日あたり定額保障)と、がん診断一時金(がんと診断されればドンっと大きな一時金をお支払い)が主契約のがん保険です。最近は入院保障を主契約から外すがん保険が増えているので、珍しいタイプではあります。
保険料は比較的安め。しかし、保障内容もそれなりに薄め。
保険料を最優先に考えるなら有力な候補となりますが、長期闘病に備えるには不安が残るがん保険です。大手サイトで申込件数No.1となったようですが、他社のがん保険と比較しておいて損はないかなと感じます。
がん保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の3点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記3点について、アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
先進医療特約の保障内容 | タイプ:10年更新型 保障額上限:500万円 一時金:なし |
C |
がん診断一時金の給付条件 | 給付回数:1回 給付間隔:ー 給付条件:がんと診断確定。 |
C |
抗がん剤治療の保障範囲 | 給付回数:60回 健康保険適用範囲内のみ。 |
B |
30歳の月額保険料 (入院給付金1万円) |
男性:1,710円 女性:1,440円 |
A |
40歳の月額保険料 (入院給付金1万円) |
男性:2,550円 女性:1,910円 |
先進医療特約は10年ごとに保険料が見直される10年更新型で保障額の上限は500万円。他社が一生涯保険料が変わらない終身型で、保障額上限2,000万円が主流であることを踏まえれば、残念な保障内容です。
また、がん診断一時金が主契約に含まれていますが、給付回数は1回のみ。他社のがん保険は1年に1回の間隔で、条件を満たす限り回数無制限給付がスタンダード。この点もデメリットでしょう。再発と転移を繰り返し、長い闘病となる可能性を踏まえれば、給付回数がたった1回では不安が残ります。
抗がん剤治療の保障も健康保険が適用される範囲内に限定されます。日本では承認が遅れているものの、欧米では効果が認められて承認されている最新の抗がん剤治療なんかは保障対象外。後述しますが、最近のがん保険は日本未承認・欧米承認の抗がん剤治療も保障することが増えてきています。
また、抗がん剤治療特約の保障上限は60回。抗がん剤を60回も打つ方は極稀ですが、乳がん再発予防のホルモン剤治療は5年から10年に渡ることもあります。60回では治療の途中で保障が途切れることもあるでしょう。他社は120回や回数無制限が主流なので、この点もデメリットですね。
まあでもその分、保険料は安いです。保障内容なりの保険料になっています。
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アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他のがん保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保険の種類 | 【がん保険】 ・がんに備える保険です。 ・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。 ・保険料が値上がりすることはありません。 |
主契約 | 【がん入院給付金】 入院1日あたり定額給。 【がん診断給付金】 初めてがんと診断された場合に一時金給付(1回のみ)。 |
特約(オプション) |
【抗がん剤治療特約】 抗がん剤・ホルモン剤治療を受けた月に定額給付。 【がん手術給付特約】 がんの手術1回あたり定額給付。 【がん先進医療特約】 健康保険が適用されない先進医療の技術料実費と一時金給付。 【がん退院療養特約】 退院時に定額給付。 【女性がん入院特約】 女性特有のがんで入院した場合、入院給付金が倍増。 【がん無事故給付特約】 3年間がんにかからなかった場合、定額給付。 |
保険料を支払う期間 | 終身(一生涯)のみ。 |
保険料を支払う回数 | 月払のみ。 |
保険料を支払う方法 | 口座振替、クレジットカード払から選択可能。 |
保障される期間 | 終身(一生涯) |
加入方法 | ネット |
アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」の保障内容を評価します。
冒頭のところで先進医療特約・がん一時金・抗がん剤治療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。
【主契約】がん入院給付金
名称 | 給付額 | 給付条件 | 給付間隔 |
がん入院給付金 | 入院1日あたり5,000円~20,000円の範囲から選択可能(5,000円単位)。 | がんの治療で入院したとき。 | 支払い日数無制限 |
主契約には入院保障が含まれます。入院保障は入院給付金×入院日数が支払われるのですが、入院日数の制限はありません。どれだけ入院が長引いても、日数無制限で保障されます。
ちなみにですが、がん保険は大きく3つのタイプに分けることができます。
①入院ベースで保障するがん保険。「入院1日1万円!」といったがん保険です。入院日数×入院給付金(5千円とか1万円)を受け取ることができます。
②一時金ベースで保障するがん保険。がんと診断されたらまとまった金額(100万円とか)がドンっと給付されるがん保険です。
③治療ベースで保障するがん保険。手術・抗がん剤・放射線といったがんの治療を受けた月ごとに定額(10万円とか)が給付されるがん保険です。
最近のがん保険は②と③が主流です。①の入院ベースで保障するがん保険は時代遅れになりつつあります。
その理由はがんの入院が短期化しているから。入院日数の平均は以下のとおりです。
胃の悪性新生物:22.3日
結腸及び直腸の悪性新生物:16.4日
肝及び肝内胆管の悪性新生物:20.8日
気管、気管支及び肺の悪性新生物:21.1日
(参考:生命保険文化センター)
がん系の入院は平均20日程度で退院できます。入院は短期化していて、代わりに通院が増えているのががん治療の現状です。入院保障は保障額が大きくなりくく、通院治療が長引いた場合に不安が残ります。
とはいえ、がんの入院が長期化する可能性はゼロではなく、そして長期入院となった場合には壊滅的なダメージを受けます。
がん保険の役割がレアケースでも壊滅的な状況をカバーすることにあるとすれば、入院保障が無用になったということはありません。アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」ががんの入院を無制限保障する点は決して悪くありません。
しかし、やっぱり安定して保障されるのは入院でも通院でも一定額を受け取れる一時金保障と治療保障です。入院でも通院でも治療を受けていれば、一時金保障は年1回100万円、治療保障は毎月1回10万円といった定額が保障されます。長期入院にも、入院と通院を繰り返すような状況にも耐えられるのが一時金保障と治療保障です。
【主契約】がん診断給付金
給付額 | 給付条件 | 給付間隔 | 上皮内がん |
がん入院給付金の100倍 | 初めてがん・上皮内がんと診断された場合。 | 1回のみ | 給付対象 |
アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」は主契約に一時金保障も含まれます。
以下、ポイントです。
- 【BAD】給付回数が1回のみ。
- 【GOOD!】上皮内がんの給付対象。減額されることもない。
一時金給付は1回のみ。他社の一時金保障は1年に1回の間隔で、条件を満たす限り回数無制限給付が標準です。
がんと診断されたとしても、初回はそこまで大事に至らないことが多いです。2~3週間程度入院して手術を受けて退院。その後は再発予防のために2~3ヶ月程度抗がん剤やら放射線で治療して(この期間は働けることも多い)経過観察へ移行。そして5年間再発しなければ寛解。
こういうハッピーエンドなら給付回数1回のみはデメリットになりません。
しかし、実際は治療中に転移が見つかったり、経過観察中や寛解後に再発することもけっこうな頻度であります(転移・再発は初回よりも厳しい状況になることが多いです)。
こんなケースだと
アクサ生命:再発・転移が見つかった際には一時金給付されない。
他社:一時金給付される(入院や通院で治療を受けている限りは1年に1回給付)。
なので、1回給付がデメリットになります。再発と転移を繰り返し、長い闘病となる可能性を踏まえれば、一時金給付が1回だけでは心許ない…。
一方で、上皮内がんも通常のがんと同じ扱いになる点はメリットです。
上皮内がんとは、がん細胞が血管やリンパ管に到達していない初期のがんを指します。手術でサッと切り取ってしまえば転移や再発の可能性が低いと言われていて、
「早めに見つかって良かったですね」
というのが上皮内がんです。ちょっと古いがん保険だと上皮内がんなんて軽過ぎてがん扱いされないこともあるのですが、アクサ生命はきっちり保障対象。この点はメリットでしょう。
上皮内がんを気にする必要があるのは、特に女性です。乳がんは上皮内がんであっても通常のがんと同程度の治療が必要になるケースがあります。
【重要ですが…】がん手術給付特約
名称 | 給付額 | 給付条件 | 上皮内がん |
がん手術給付特約 | 手術1回10万円。 | 手術を受けたとき。 | 給付対象 ※保障期間通じて1回のみ給付。 |
がんの手術を受けた場合に10万円が給付されるオプションです。
上皮内がんが1回しか保障されない点はデメリットですが、その点を除けば他社同等。
ただし、がん手術治療給付特約を付加すると、
- がん先進医療特約
- がん退院療養特約
の2つの特約が抱き合わせでついてきます。
後述しますが、がん先進医療特約は保障内容がイマイチ、がん退院療養特約は優先度高めというわけでもないので、
「手術の保障は必要だけど、先進医療特約は要らない!」
「手術の保障は必要だけど、退院療養特約は要らない!」
ということがありそうですが、抱き合わせにして契約者の自由を奪っています。謎の構成です。
【重要ですが…】抗がん剤治療特約
名称 | 給付額 | 給付条件 | 上皮内がん |
抗がん剤治療特約 | 月10万円(60回限度) | 抗がん剤治療を受けた月に給付。 | 給付対象 |
抗がん剤治療を受けた月に定額が給付される特約です。
抗がん剤治療が必要になるケースは大きく2パターンあります。
- 手術でがんを切除できて、再発予防するための抗がん剤治療。
- 手術でがんを切除できず、進行を遅らせるための抗がん剤治療。
1のケースはあっさりと抗がん剤治療は終了します。働きながら抗がん剤治療を受けることも不可能ではありません。本当に怖いのは2のケースです。
2のケースは、
短期入院or通院で抗がん剤を打つ→3週間程度自宅療養
を繰り返す「抗がん剤ドロ沼」にハマります。こうなると治療に終わりが見えなくなりますし、副作用が辛くて満足に働くことも難しい…。
こういった悲惨な状況で毎月定額(10万円とか)を給付してくれるのが、抗がん剤治療特約です。優先度は高めです。
しかし、保障内容はちょっと厳しい。以下、ポイントです。
- 【BAD】10年更新型。
- 【BAD】保障対象は健康保険が適用される範囲内に限定される。
- 【BAD】給付回数が60回限度。
抗がん剤治療特約は10年更新型です。10年毎に保険料が更新されます(上がる可能性が高いかと)。他社のがん保険は保険料が一生涯上がらない終身型であることが多く、この点はデメリットでしょう。
また、保障対象は健康保険が適用される範囲内に限定されます。全額自己負担の自由診療は保障対象外。
欧米では承認されて使用が進んでいるものの、日本では承認が遅れている最新の抗がん剤
なんかが自由診療に含まれますが、こういう抗がん剤は保障されません。
国立がん研究センターが2021年10月時点の未承認・適応外の医薬品を下記リンク先にまとめてますが、月100万円かかる抗がん剤なんてざらにあります。これが全額自己負担はかなり辛い…。
→国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト(2021年10月31日改訂版)(PDF)
他社の調査では、がん罹患者・がん罹患経験者の19.8%が自由診療を提案されたというデータもあり、自由診療が極々マイナーな治療方法とは言えなくなってきています(実際に受けた方は11.7%)。
「最悪の場合は自由診療に頼ることも辞さない!」
という方は他社のがん保険を検討した方がよいでしょう。
最近発売されたがん保険は自由診療の抗がん剤治療も保障することが増えてきています。メットライフ生命「ガードネクスト」は自由診療の抗がん剤治療・ホルモン剤治療を通算1億円まで保障ですし、SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」も自由診療の抗がん剤治療を保障対象にできます(こちらは保険料が激安)。
最後に、給付回数は60回限度。まあ一生涯で60回も抗がん剤治療を受けることは多くありませんが、乳がん再発予防のためのホルモン剤治療は5年から10年の長期に渡ることがあります。60回限度だと、治療の途中で保障が切れることもあるでしょう。
最近のがん保険は回数無制限、もしくは120回限度が主流です。この点もデメリットです。
【重要ですが…】がん先進医療特約
給付額 | 給付条件 |
先進医療の技術料実費(保障期間通算で500万円まで保障) | 先進医療を受けた場合。 |
先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(入院費や診察費等は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を保障するのが先進医療特約です。
例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の進化版。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。
重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。
しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。
先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。
以下、ポイントです。
- 【BAD】保障期間通算で500万円までしか保障されない。他社は2,000万円が主流。
- 【BAD】一時金がない。
- 【BAD】10年更新型。
他社の先進医療特約より大きく見劣りします。
保障額上限は500万円です。他社のがん保険は2,000万円上限が当たり前。まあ上述した重粒子線治療の治療費は300万円程度ですし、治療費が500万円を超えるような先進医療も珍しいのですが、他社と比較すればこの点はデメリットでしょう。
また、一時金はありません。
先進医療を対応できる病院は限られているため、遠方に移動することもあり得ます(上述した重粒子線治療を受けられる病院は2023年10月時点で全国7ヶ所のみ)。その場合の宿泊費・交通費として一時金10万円程度を給付してくれるがん保険もあるのですが、アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」は一時金がありません。
最後に、抗がん剤治療特約と同じく、がん先進医療特約も10年更新型です。10年ごとに保険料が更新されます(上がることが多いかと)。他社は終身型(一生涯保険料が同じ)であることが多く、この点もアクサ生命「アクサのネット完結がん終身」のデメリットです。
【重要ではありません】がん退院療養特約
名称 | 給付額 | 給付条件 | 上皮内がん |
がん退院療養特約 | 10万円(回数無制限) | 入院後に退院したとき。 | 給付対象 |
入院して退院した際に一時金10万円が給付される特約です。
保障内容は悪くありません。他社だと「20日以上入院した場合」といった条件が設けられていることもあるのですが、アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」は入院日数に関わらず保障されます。
退院して10万円もらえたら嬉しくはありますが、働ける状況の10万円なら無くても困らないですし、働けない状況の10万円は全然足りてないので中途半端に感じます。必要性は薄いかと。
【必要なら…】女性がん入院特約
名称 | 給付額 | 給付条件 | 上皮内がん |
女性がん入院特約 | 入院1日につき入院給付金と同額 | 入院したとき。 | 給付対象 |
乳房・子宮・卵巣等の女性特有のがんで入院した際に、主契約の入院給付金が倍増されるオプションです。もちろん付加できるのは女性のみ。
倍増された分の用途は差額ベッド代でしょう。大部屋の入院なら差額ベッド代は不要ですが、プライベートが確保できる個室入院だと差額ベッド代がかかります。女性がん入院特約を付加しておけば、躊躇することなく個室入院を選べるかと。
ちなみにですが、他社だと入院給付金の増額に加えて、乳房切除や乳房再建といった女性特有の手術を特別に保障するオプションがあります。例えば、メディケア生命「メディフィットがん保険」には、
- 乳房手術
- 子宮摘出術
- 卵巣摘出術
- 乳房再建術
といった手術を受けた場合に一時金を給付するオプションがあります。
【重要ではありません】がん無事故給付特約
がんと診断されていないことを条件に、3年ごとに一時金5万円or10万円が給付される特約です。
例えば、40歳男性ががん無事故給付特約(5万円)を付加すると、月々の保険料が1,290円上がります。3年間で支払う保険料総額は46,440円。46,440円支払って、3年間がんと診断されなければ5万円受け取れます。利益はたったの3,560円。
もちろんがんと診断されたら46,440円は戻ってきません。これはギャンブルです。
他社にもこういった「健康なら保険料をキャッシュバック!」といった特約がありますが、往々にして胴元(保険会社)が儲かる仕組みになってます。全く意味のない特約といっていいでしょう。
【使えます】無料セカンドオピニオンサービス
がんで絶望的な状況に陥ると、主治医以外の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞きたくなります。しかし、一般人には医師の知り合いなんていないですよね。そんなときに、無料で医師を紹介してくれるサービスはかなり役に立ちます。
アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」はティーペック社と提携してセカンドオピニオンサービスを無料で提供してます。
ちなみに、ティーペック社の医療相談サービスを個人で利用する場合は月額1万円程度の利用料がかかります。それを無料で利用できるのはメリットです。
【シミュレーション】僕がアクサ生命「アクサのネット完結がん終身」に入るなら。
僕がアクサ生命「アクサのネット完結がん終身」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 主契約:入院給付金10,000円。診断給付金100万円
- 特約:抗がん剤治療特約
上記のシミュレーションで40歳男性の保険料は月2,770円、40歳女性は月2,680円。
本当は先進医療特約も付加しておきたいところですが、保障内容がイマイチだし、ごちゃごちゃと他の特約も抱き合わせで付加されるので不要かなと。
ここで他社のがん保険と保険料を比較してみます。比較対象は業界最安値クラスのSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」とします。保障内容は極力合わせてますが、ぴったり一致とはなってないので、ここはご参考程度に。
アクサ生命 | SOMPOひまわり生命 | ||
保障内容 | がん診断一時金100万円(1回のみ) 入院給付金1万円/1日 抗がん剤10万円/月 |
がん診断一時金100万円(回数無制限) 入院給付金1万円/1日 抗がん剤・手術・放射線・緩和療養・入院10万円/月 自由診療抗がん剤治療20万円/月(12回限度) |
|
非喫煙者も喫煙者も保険料は同じ | 非喫煙者 | 喫煙者 | |
30歳男性 | 1,860円 | 2,580円 | 2,890円 |
30歳女性 | 1,700円 | 3,020円 | 3,880円 |
40歳男性 | 2,770円 | 3,860円 | 4,360円 |
40歳女性 | 2,680円 | 4,040円 | 5,310円 |
SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」はタバコを1年間吸っていないと保険料が割引されるのですが、割引適用有無に関わらず、保険料は圧倒的にアクサ生命「アクサのネット完結がん終身」が安くなってます。
ちなみに、両社の保障内容の大きな違いは
- SOMPOひまわり生命は1年に1回間隔、条件を満たす限り回数無制限で一時金100万円給付。アクサ生命は一時金100万円を1回だけ給付。
- SOMPOひまわり生命は抗がん剤・手術・放射線・緩和療養を受けた月、もしくは入院していれば月10万円給付。アクサ生命は抗がん剤のみ月10万円給付。
- SOMPOひまわり生命は抗がん剤・ホルモン剤治療を上限120回保障。アクサ生命は上限60回。
- SOMPOひまわり生命は自由診療の抗がん剤治療を受けた月に20万円給付。アクサ生命は自由診療の抗がん剤治療が保障対象外。
です。保障が手厚いのはSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」です。
SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」の1年に1回、回数無制限で一時金100万円は長期闘病に備えられる安心感があります。「勇気のお守り」から入院保障を外せば、保険料はアクサ生命「アクサのネット完結がん終身」とほぼ互角。
上述のとおりがんの入院は短期化しているので、入院保障を外してSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」を選んでしまうかなあという感じですね。
アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」のデメリット
主契約のがん診断給付金は1回しか給付されません。他社のがん保険だと1年に1回間隔で、条件を満たす限り回数無制限給付が標準です。もちろん、再発と転移に備えられるのは回数無制限。この点はデメリットでしょう。
また、がん手術給付特約・がん先進医療特約・がん退院療養特約がワンセットなので、
「手術の保障はほしいけど、がん退院療養特約は不要!」
といったことはできません。なぜか契約者の自由度が狭くなってます。不要な保障まで抱き合わせされ、保険料が必要以上に高くなるのはデメリットでしょう。
がん先進医療特約の保障内容は他社と比較すると大きく劣りますし、10年更新型。抗がん剤治療特約も10年更新型です。10年ごとに保険料が上がると予想されます。
最後に、保険料の支払い方法は終身払のみ選択可能です。終身払は生きている限り保険料を払い続けます。
他社のがん保険は
・定年退職を迎える60歳までで保険料の支払いは終了。保障は一生涯継続する。
といった支払い方法も選択できます。
アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」は一生涯保険料を支払い続けるしかありません。選択肢の狭さもデメリットでしょう。
アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」のメリット
上述のとおり保障が薄いので、業界最安値クラスのSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」と比較しても保険料は安く収まります。
「がん診断一時金は一生涯で1回受け取れれば十分!」
という割り切りができれば、保険料の安いアクサ生命「アクサのネット完結がん終身」は選択肢に入るかと。
ただし、個人的には再発と転移を繰り返してにっちもさっちもいかない長期闘病に備えることが、がん保険の役割だと考えています。繰り返しになりますが、がん診断一時金が一生涯で1回だけは不安が残ります。
アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」の評価。
評価:C(S、A~Cで判定)
冒頭に書いたように、保険料は比較的安く収まりますが、保障もお値段なりに薄くなってます。特にがん診断一時金が1回だけ給付は再発・転移に耐えられるか不安が残ります。
先進医療特約も保障限度が少額だったり10年更新型だったりと、保障内容は全般的に他社より遅れつつあるかなと。よって評価は「C」としました。アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」を検討されている方は、他社のがん保険との比較は必須と感じます。
比較対象として以下のがん保険を挙げておきます。
●メディケア生命「メディフィットがん保険」。一時金は無制限給付で、自由診療の抗がん剤治療を保障対象にできます。保険料もかなり安い水準なので、多くの方にとっては候補に入るがん保険です。
●SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」。男性、もしくはタバコを吸わない女性であれば保険料は業界最安値クラスです。こちらも一時金は回数無制限給付ですし、自由診療の抗がん剤治療も保障対象にできます。こちらも多くの方にとって比較対象となるがん保険です。
●メットライフ生命「ガードネクスト」。保障内容はトップクラス。自由診療を1億円上限で保障するオプションも付加できます。非喫煙者は保険料が割引される仕組みあり。
がん保険全般の比較は下記リンク先でやってます。こちらもご参考に。
アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」に申し込むなら。
アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」はアクサ生命の公式サイトから申し込みができます。
公式サイト:アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」
「ネット完結」とありますが、保険ショップでも相談可能です。
保険クリニックならアクサ生命とも提携してますし、この記事で比較対象としたメディケア生命・SOMPOひまわり生命・メットライフ生命とも提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
【保険の相談なら!】保険クリニック
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保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
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生命保険の相談はもちろん無料です。
しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:アクサ生命「アクサのネット完結がん終身」
がん診断一時金は1回しか給付されません。再発・転移を繰り返す地獄の長期闘病に備えるには不安が残る保障内容かと…。
一方で、保険料はかなり安いです。
「がん診断一時金は一生涯で1回受け取れれば十分!」
という割り切りができれば、保険料の安いアクサ生命「アクサのネット完結がん終身」は選択肢に入ります。まあでも保険料だけで決めるのではなく、他社のがん保険との比較はしておいて損はないでしょう。
●メディケア生命「メディフィットがん保険」。一時金は無制限給付で、自由診療の抗がん剤治療を保障対象にできます。保険料もかなり安い水準なので、多くの方にとっては候補に入るがん保険です。
●SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」。男性、もしくはタバコを吸わない女性であれば保険料は業界最安値クラスです。こちらも一時金は回数無制限給付ですし、自由診療の抗がん剤治療も保障対象にできます。こちらも多くの方にとって比較対象となるがん保険です。
●メットライフ生命「ガードネクスト」。保障内容はトップクラス。自由診療を1億円上限で保障するオプションも付加できます。非喫煙者は保険料が割引される仕組みあり。
あたりと比較しておくと良いかと感じます。
とはいえ、他社のがん保険との比較は自分でやると、とっても面倒です。面倒なことは専門家に相談してみましょう。
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※2024年5月更新 アクサダイレクト生命とアクサ生命が合併されたため、商品名を変更。