個人年金保険のカテゴリに含めていますが、明治安田生命「じぶんの積立」は積立保険です。
積立保険とは、その名のとおりコツコツと保険料を積み立てて、満期を迎えると積み立てた保険料にちょっぴり利息が上乗せされて戻ってくるという保険です。
ざっくり仕組みを説明すると、
・毎月定額を5年間積み立てる。
・10年後に利息5%が上乗せされて戻ってくる。
といったかんじ。保険というよりも貯蓄です。途中解約しても元本割れはあり得ません。
新社会人の方が貯蓄する習慣を身につけるにはちょうど良い保険ですし、生命保険に未加入で年末調整の生命保険料控除を使い切れていない場合にも検討する余地があります。
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明治安田生命「じぶんの積立」の基本情報
まずは基本情報の一覧です。
保険の種類 | 【積立保険】 ・毎月定額の保険料を積み立てます。 ・満期後に積み立てた保険料に利息が上乗せされた金額が戻ってきます。 ・途中解約も可能です。解約した場合、積み立てた保険料がそのまま戻ってきます(元本割れはありません)。 |
選択できる保険料(掛け金) |
以下の4パターンから選択可能。 ・5,000円/月 ・10,000円/月 ・15,000円/月 ・20,000円/月 |
保険料を支払う期間 | 5年間 |
保険料を支払う回数 | 月払 |
保険料を支払う方法 | 口座振替 |
保障される期間 | 10年間 |
明治安田生命「じぶんの積立」のメリット
生命保険料控除を受けられる。
まだ生命保険に加入していない方にとってのメリットがこれです。
明治安田生命「じぶんの積立」では、5,000円・10,000円・15,000円・20,000円から毎月積み立てる保険料を選択し、5年間払い続けます。そしてさらに5年後(契約してから10年後)に満期を迎えると、利息5%が上乗せされて支払った保険料が戻ってきます。
例えば月々の保険料を10,000円とした場合、
年間保険料:120,000円(10,000円×12ヶ月)
保険料総額:600,000円(120,000円×5年)
満期後の返戻金:630,000円(600,000円×5%の利息が上乗せ)
です。
保険料を支払っている5年目までに解約すれば支払った保険料がそのまま戻ってきます(元本割れしない)。6年目以降に解約するとちょっとづつ利息が上乗せされ、最終的には10年で5%の利息になります。
10年で5%なので、シンプルに年利に換算にすると約0.49%。
2024年1月現在で10年満期の定期預金の年利が0.2%程度なので、少なくとも定期預金よりはお得です。
さらに、明治安田生命「じぶんの積立」は生命保険です。生命保険料控除の対象になります。
年末調整をご経験されている方ならご存知かと思いますが、生命保険の保険料を支払っている場合、一定額の所得控除を受けることができます。年末調整でその年に支払った生命保険料を申告すれば、所得税・住民税の負担が軽減されます(前払いした税金が戻ってくる)。
生命保険料控除には3つの枠があります。
- 一般生命保険料控除:生存または死亡に関わる保険。死亡保険、養老保険、学資保険等。
- 介護医療保険料控除:入院・通院に関わる保険。医療保険、がん保険、介護保険等。
- 個人年金保険料控除:そのものズバリ個人年金保険
明治安田生命「じぶんの積立」で支払った保険料は一般生命保険料控除の枠内で所得控除を受けることができます。生命保険に未加入で、一般生命保険料控除の枠を使い切れていない場合は、実質的な年利がさらに上がります。
年間保険料に対する所得控除額は下表のとおり。
所得税の生命保険料控除額
年間保険料 | 控除額 |
---|---|
20,000円以下 | 保険料の全額 |
20,000円〜40,000円 | 保険料×0.5+10,000円 |
40,000円〜80,000円 | 保険料×0.25+20,000円 |
80,000円超 | 40,000円 |
住民税の生命保険料控除額
年間保険料 | 控除額 |
---|---|
12,000円以下 | 保険料の全額 |
12,000円〜32,000円 | 保険料×0.5+6,000円 |
32,000円〜56,000円 | 保険料×0.25+14,000円 |
56,000円超 | 28,000円 |
例えば、月々の保険料を10,000円で契約した場合、上述のとおり年間の保険料は120,000円。上表から、控除額は
所得税:40,000円(年間保険料80,000円超の控除額)
住民税:28,000円(年間保険料56,000円超の控除額)
です。課税所得額500万円の方なら税率は所得税20%、住民税10%なので、
所得税:8,000円(40,000円×20%)
住民税:2,800円(28,000円×10%)
の合計10,800円が年末調整で戻ってきます。
生命保険料控除は保険料を支払っている5年間のみ有効なので、10,800円×5年で54,000円。先述の月々の保険料10,000円のケースであれば、生命保険料控除を差し引いた保険料総額は546,000円なので、実質的な利率は約15.3%。年利に換算すると約1.44%。
さらに定期預金よりも有利になります。
微妙な死亡保障あり。
明治安田生命「じぶんの積立」にはオマケ程度の死亡保障があります。
死亡給付金:返戻金と同額。
災害死亡給付金:支払った保険料の1.1倍
災害死亡給付金は不慮の事故や所定の感染症で亡くなった場合に支払われます。
不慮の事故とは主に交通事故です。また、所定の感染症はペストとかコレラとかエボラ出血熱とか、日本に住む限りはまず感染することがない感染症です(インフルエンザで亡くなったとかは保障対象外)。
ということで、保険期間中に亡くなったとしても災害死亡給付金を受け取れることは極々稀でしょう。不慮の事故や所定の感染症以外で亡くなった場合は、解約した場合と同額が戻ってくるだけです。
死亡保障がある点をメリットとして挙げていますが、ほんとにおまけ程度です。大きなメリットとは言えないでしょう。
明治安田生命「じぶんの積立」のデメリット
ちょっと面倒な営業される可能性あり。
明治安田生命「じぶんの積立」はドアノック商品と呼ばれていて、保険会社の利益よりも新しい顧客と結びつくきっかけを目的とした保険です。
明治安田生命の営業がドアをコンコンとノックして
「こんなにお得な保険があるんですよ」
と顧客を引き込むためにあるのが明治安田生命「じぶんの積立」です。スーパーで言えば特売品です。
ということで、明治安田生命「じぶんの積立」は対面相談のみ可能です。告知不要でシンプルな仕組みの保険ですが、ネットからの申し込みはできません。
対面で相談すれば、明治安田生命が発売する他の保険も提案されるでしょう。提案される保険のなかに心を動かされるやつがあればいいのですが、そうでない場合は
「あ!じぶんの積立以外は大丈夫なんで!」
と、断る強い意思が必要です(ちなみに、明治安田生命は学資保険がとても優れています)。
まあでも断る方はけっこういますし、断ることは全く悪いことではありません。法的にしつこい勧誘は不可能なので、一度断ってしまえば定期的にダイレクトメールが送られてくるくらいかなと。
そして、次に営業されるのは満期を迎える10年後。明治安田生命「じぶんの積立」が満期を迎えて、積み立てた保険料が戻ってくるときです。
「そのお金は使い道をもう決まっていますか?」
の一言から、次の生命保険を提案されますが、このときも保険に加入する必要性を感じていない場合は
「あ!大丈夫なんで!」
と、断る強い意思が必要です。
押しに弱い方ならこの点はやや注意です。家庭状況や経済状況の変化で保険が必要と感じるのであれば提案を聞いてみるのも良いのですが、そうでない場合はハッキリと意思表示しましょう。
迷っている場合は、まずは資料で確認を。資料請求だけなら対面で営業されることはありません。
明治安田生命「じぶんの積立」の資料請求は↓
インフレに弱い。
上述のとおり、生命保険料控除を加味した明治安田生命「じぶんの積立」の年利は約1.44%。
現在は銀行預金よりも良い年利ですが、今後10年間がインフレ傾向であった場合、銀行預金の年利が跳ね上がる可能性もあります。明治安田生命「じぶんの積立」の年利(満期保険金)は契約時に決まります。契約後の経済状況に左右されないので、銀行預金の年利に負けることもあるでしょう。
しかし、明治安田生命「じぶんの積立」はいつ解約しても元本割れはしません。もしも銀行預金の年利が跳ね上がったら、そのときに「じぶんの積立」を解約して、銀行預金に移し替えればいいだけ。
基準は1.44%です。銀行預金の年利が1.44%を超えるようなら、移し替えを検討した方が良いかと。
明治安田生命「じぶんの積立」の評価
評価:A(S、A~C)
まだまだ生命保険なんて不要な新社会人の方が貯蓄する習慣を身につけるためだったり、生命保険に未加入で年末調整の生命保険料控除が余っている方なら検討する余地のある積立保険です。
満期後の利率は105%(年利約0.49%)ですが、生命保険料控除を加味すれば実質的な年利は約1.44%。銀行預金を利用するのなら、明治安田生命「じぶんの積立」を利用した方が現状ではお得でしょう。
ということで評価は「A」としました。
明治安田生命「じぶんの積立」の相談をするなら。
繰り返しますが、明治安田生命「じぶんの積立」を明治安田生命の営業を通じてのみ相談可能です。ネット申し込みは不可なのでご注意を。
ちなみにですが、生命保険は保険ショップで相談するのが賢いです。理由は↓に書いています。
複数の生命保険を比較できるのは保険ショップのみ。複雑な保障内容もしっかり説明してくれます。
もちろん相談は無料ですし、相談したからといって提案された保険に加入しなければいけないということもありません。提案に納得できなければ、何もしないで帰宅してしまってOKです。
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保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
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予約は簡単です。
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まとめ
公式サイト:明治安田生命「じぶんの積立」
生命保険に加入しておらず、年末調整の生命保険料控除を使い切っていない方なら検討の余地があります。また、新社会人の方が貯蓄の習慣を身につけるにもちょうど良いかと。
満期を迎えたあとの利率は現時点の銀行預金の年利を超えていますし、生命保険料控除を組み合わせればさらにお得です。満期前に解約しても元本割れすることはない点も安心です。
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※2024年2月更新(利率改定)