FWD生命は「FWD医療」という医療保険を発売していたのですが、2025年3月にリニューアルされたのがこちらの「FWD医療Ⅱ」。
リニューアルされて保険料割引の条件が増えました。リニューアル前は血圧と肝機能検査の2つが割引条件だったのですが、リニューアル後は
- BMIが18.0~27.0の範囲内(BMI=体重(kg)÷{身長(m)}²)
- 血圧値が最大140未満/最小90未満の範囲内
- 過去1年以内に喫煙歴がない
の3つに増えています(他にも健康状態・身体状態が良好という謎条件あり)。
しかし、割引の条件を満たせば保険料は引き続き業界最安値クラス。割引されれば「FWD医療」よりも安くなることが多いです。
また、保障内容もだいぶ良いです。そもそも「FWD医療」の保障内容は業界トップクラスでしたが、その保障内容を引き継ぎつつ他社には見られない新しいこともやってます。
医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の4点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上記4点について、FWD生命「FWD医療Ⅱ」の概要と評価は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 評価 |
入院保障 | がん・心疾患・脳血管疾患が無制限保障(特定3大疾病・骨折入院延長特則) | A |
通院保障(がん) | 抗がん剤治療特約あり(抗がん剤治療給付金特約Ⅱ) | A |
三大疾病一時金 | 【対象となる疾病・給付条件】 がん:がんと診断確定、または入院・通院 心疾患:手術もしくは1日以上の入院 脳血管疾患:手術もしくは1日以上の入院 ※特定3大疾病給付金特約Ⅲ<2型> 【給付間隔・上限】 1年に1回、回数無制限 |
A |
先進医療保障 | 通算2,000万円上限・終身型 | A |
30歳の月額保険料 (入院給付金1万円、保険料支払期間終身、手術2型) |
男性:1,993円 女性:2,156円 ※優良体料率 |
A |
40歳の月額保険料 (入院給付金1万円、保険料支払期間終身) |
男性:2,599円 女性:2,372円 ※優良体料率 |
入院保障に大きな問題はありません。オプションの特定3大疾病・骨折入院延長特則を付加すれば、がん・心疾患・脳血管疾患の入院が無制限保障となります(特定8大疾病・骨折入院延長特則もあります)。まずこの点は安心。
抗がん剤治療給付金特約Ⅱを付加すれば、抗がん剤治療を受けた月に10万円給付です。通院で抗がん剤治療を受けてるけど、副作用が辛くて働けない!なんていう状況もきっちり保障されます。この点も安心。
また、三大疾病一時金の保障対象は幅広くがん・心疾患・脳血管疾患です。ちょっと古い医療保険だと心疾患・脳血管疾患の保障範囲が急性心筋梗塞・脳卒中に限定されることもありますが、FWD生命「FWD医療Ⅱ」は心疾患・脳血管疾患をまるごと保障です。給付間隔も1年に1回ですし、がんの給付条件に通院が含まれます。条件は良いです。
先進医療保障も終身型です。問題ありません。
冒頭書いたとおり、割引条件を満たせば保険料は業界最安値クラス。上述した割引条件を満たせば優良体保険料率が適用されるのですが、この場合は他社よりもググっと安くなることが多いかと。
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FWD生命「FWD医療Ⅱ」の保障内容を評価します。
冒頭のところで入院保障・通院保障(がん)・三大疾病一時金・先進医療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。
【主契約】入院給付金・手術給付金・放射線治療給付金・移植術給付金・骨髄ドナー給付金
FWD生命「FWD医療Ⅱ」は入院・手術保障を主契約とするオーソドックスなタイプの医療保険です。
まずは入院保障から。
名称 | 給付額 | 給付条件 |
入院給付金 | 入院1日につき1,000円~20,000円から選択可能。 ※1,000円単位で選択可能。 ※1回の入院の支払限度日数を30日型・60日型・120日型から選択可能。 |
入院1日につき給付 |
入院保障は「入院給付金×入院日数」が支払われるのですが、入院1回に対する入院日数の保障上限を30日間・60日間・120日間から選択できます。
最近は入院が短期化しています。入院日数平均は以下のとおり。
全体平均:32.3日
35歳~64歳の平均:24.4日
(参考:生命保険文化センター)
「これなら保障上限30日間でもまあまあ十分じゃん!」
と思ってしまいますが、あくまでこれは平均。脳血管疾患は平均からしても入院が長引きますし、平均では短期間で退院できるがんも部位や症状によっては長引きます。
ということで、FWD生命「FWD医療Ⅱ」は以下の特則を付加することにより、3大疾病もしくは8大疾病と骨折の入院を延長保障することもできます。
特定3大疾病・骨折入院延長特則 | ・がん、心疾患、脳血管疾患の入院保障を無制限に延長する。 ・骨折の入院保障を1回1,095日まで延長する。 |
特定8大疾病・骨折入院延長特則 | ・がん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病、高血圧性疾患および大動脈瘤等、腎疾患、肝疾患、膵疾患の入院保障を無制限に延長する。 ・骨折の入院保障を1回1,095日まで延長する。 |
医療保険の役割が万が一の壊滅的な状況を救うことにあると考えれば、入院日数の無制限保障は重要だと考えています。特約保険料もそこまで高くはないので、少なくとも特定3大疾病・骨折入院延長特則は付加しておいた方が安心でしょう。
ちなみに、他社でも3大疾病もしくは8大疾病の入院を延長保障することはできるのですが、骨折の入院も延長保障する点は画期的です。骨折の入院期間平均は35.4日(生命保険文化センター)で、平均からするとけっこう長め。激しいスポーツを趣味にしている方にとっては、他社にないメリットでしょう。骨が弱る老後に備えるという意味でも有効です。
続いて手術保障。
手術保障は「1型」「2型」「3型」の3タイプから選択できます。
タイプ | 給付額 |
1型 | 保障なし |
2型 | 入院中手術:入院給付金の10倍 外来手術:入院給付金の5倍 放射線治療:入院給付金の10倍 移植術:入院給付金の10倍 骨髄ドナー:入院給付金の10倍 |
3型 | 入院中手術:入院給付金の10倍・20倍・60倍 外来手術:入院給付金の5倍 放射線治療:入院給付金の20倍 移植術:入院給付金の60倍 骨髄ドナー:入院給付金の10倍 |
1型は手術保障なしで、2型は定額保障。
3型だと手術の程度によって保障額が変動して、開頭・開腹・開胸といったきつい手術の保障が手厚くなります。
余裕があれば3型といったところですが、高額療養費制度を利用すれば月の医療費上限はある程度決まります。定額保障の2型でも十分でしょう。
ちなみに、ちょっとしたメリットが放射線治療の給付間隔が30日に1回である点。他社は60日に1回が多いです。放射線治療は平日毎日通院して34日~39日を1クールとすることが多いので、FWD生命は1クールで保障を2回受けられるかと(他社は1回だけ)。
【重要です】先進医療特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
先進医療特約 | ・保障期間通算で2,000万円までの技術料。 ・技術料の10%給付。 |
先進医療を受けた場合。 |
先進医療とは、厚生労働省が指定した公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険が適用されないので技術料は全額自己負担(入院費や診察費等は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円上限で保障してくれるのが先進医療特約です。
例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の進化版。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。
重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。
しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。
先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。
また、一時金として技術料の10%が給付されますが、先進医療を受けられる病院は限られているため、遠方に移動することもあります(上述した重粒子線治療を受けられる病院は2023年10月時点で全国7ヶ所のみ)。一時金は交通費・宿泊費を目的とした保障です。
保障内容は他社の医療保険と同水準です。悪くありません。基本的には付加しておくべきオプションです。
ちなみにですが、特約保険料が激安です。30歳男性だと先進医療特約の特約保険料は月14円。他社も月100円程度なので高くはありませんが、FWD生命「FWD医療Ⅱ」は驚くほど安くなってます。
【重要ではありません】入院一時金特約Ⅱ
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
入院一時金特約Ⅱ | 1回の入院で5万円から20万円の範囲内で選択可能(1万円単位) | 入院したとき。 |
入院すれば必ず一時金が給付される特約です(日帰り入院でも保障対象)。
短期入院でも、日用品や交通費がそれなりにかかるので、入院で赤字になりたくない方や、手持ちの現金が極端に少なくて医療費破産の可能性がある方にとっては有効な特約ですが、短期入院から長期入院まで民間の医療保険でがっちり備えると、保険料がめちゃくちゃ高くなります。
短期入院は貯蓄で備えて、発生したら貯蓄でカバーするのが難しい長期入院を民間の医療保険で備えるのがコスパのよい医療保険の入り方。入院1日あたりの平均費用は約2.1万円というデータがありますが、まずは1ヶ月程度の入院をカバーできるくらい貯蓄をすることです。
保障額もたいしたことはないですし、必要性はあまり感じられません。
【重要ではありません】通院特約Ⅱ
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
通院特約Ⅱ | 通院1日につき1,000円~10,000円の範囲で選択可能(1,000円単位)。 | 入院した後に通院した場合。 |
入院したあとの通院1日に対して定額給付される特約です(入院のない通院は保障対象外)。
他社の医療保険にも通院特約はありますが、
・退院後180日以内の通院を保障、支払限度日数は30日(退院から180日以内で、30回までの通院が保障される)。
がよくある保障内容です。
ちょっと気の利いた医療保険だと
・退院後180日以内の通院を保障、支払限度日数は30日。ただし、がんは退院から5年間の通院を無制限保障。
といったように、治療が長引くがんの通院が5年間無制限保障になります。
FWD生命「FWD医療Ⅱ」はさらに上を行って
・退院後180日以内の通院を保障、支払限度日数は30日。ただし、がん・心疾患・脳血管疾患は退院から5年間の通院を無制限保障。
です。がんだけでなく、心疾患・脳血管疾患の通院も5年間無制限保障になります。
心疾患・脳血管疾患で血管が詰まってしまうと長期に渡って血管をサラサラにする薬を飲み続けるので、通院が長引くことは少なくありません。心疾患・脳血管疾患の通院も5年間無制限保障である点はメリットでしょう。
特約保険料も30歳男性で月335円と激安(通院1日5,000円・優良体保険料率)。がんの通院のみを無制限保障としている他社の医療保険と比較しても安いくらいです。
まあでも保障額は通院1日5,000円程度。たいした金額ではないので、
「請求手続きするほうがめんどくさい!」
ということもけっこうあります。必要性は薄いかと。
ちなみにですが、通院治療で本当に怖いのは副作用のきつい抗がん剤治療を受けるケースです。この場合は満足に働くこともできず、通院や短期入院で抗がん剤を打つことが多いので入院保障はあまり期待できません。こんなピンチに対応できる特約に、後述する抗がん剤治療給付金特約Ⅱがあります。
抗がん剤治療給付金特約Ⅱの保障額は月10万円程度。月10万円なら手続きする気力も沸きます。優先度は抗がん剤治療給付金特約Ⅱの方が高いと感じます。
【良い保障内容です】女性総合医療特約Ⅱ
特約名 | 給付額 |
女性総合医療特約Ⅱ | 【入院】 入院給付金:入院1日につき1,000円~20,000円の範囲で選択可能。 【手術】 乳房観血切除術:入院給付金×30倍 卵巣観血切除術:入院給付金×30倍 子宮観血切除術:入院給付金×30倍 乳房にかかわる手術:入院給付金×10倍 子宮または子宮附属器にかかわる手術:入院給付金×10倍 甲状腺または副甲状腺にかかわる手術:入院給付金×10倍 【放射線治療】 放射線治療:入院給付金×10倍(30日に1回) 【乳房再建】 乳房再建:入院給付金×100倍 【外見ケア】 外見ケア:入院給付金×5倍 【不妊治療】 不妊治療:入院給付金×10倍(最大6回) |
女性特有の疾病や女性に多い疾病での入院・手術を保障するオプションです。主契約の入院・手術保障に上乗せするといった目的で、もちろん付加できるのは女性のみ。
入院保障は悪くないです。下記の疾病で入院した場合に主契約の入院給付金が増額されます。
- 子宮筋腫や子宮内膜症などの女性特有の病気
- 帝王切開や切迫早産などの妊娠・出産にかかわる症状
- がん全般
- 甲状腺障害、貧血、パセドウ病などの女性に多い疾病
他社だと4点目の女性に多い疾病が保障対象外となることもあるのですが、FWD生命はきっちり保障対象です。
手術保障も悪くありません。
他社だと乳房切除・乳房再建・子宮摘出・卵巣摘出といった4種類の手術に限定されることがあるのですが、FWD生命「FWD医療Ⅱ」はそれに加えて乳房・子宮・子宮附属器・甲状腺・副甲状腺に関わる手術まで保障しています。他社よりも保障範囲は広く、この点は安心かと。
さらに、外見ケアも保障対象です。具体的には抗がん剤の副作用で脱毛してしまったケースですね。ウィッグも良質なものだと10万円くらいしちゃうので、医療保険からウィッグ代が給付されるのは助かります。ウィッグ代まで保障するのは珍しい。
さらにさらに、不妊治療まで保障されます。契約から2年経過後に保障スタートなので、1人目作るぞ!には間に合わないかもしれませんが、この点は他社も同じようなもの。
そもそも不妊治療を保障する女性疾病特約は多くないのですが、そのなかでも際立っているのが最大6回まで保障される点です(他社は1回のみが多い)。40歳未満の女性は子ども1人に対して最大6回まで公的健康保険が適用されるのですが、その6回の費用をカバーできるかなと。これから妊娠・出産を考えている方にとっては大きなメリットでしょう。
以上、保障内容は良いです。他社でやってることを全部詰め込みましたという感があります。
保険料も比較的安くおさまります。30歳女性が入院給付金5,000円で女性総合医療特約を付加した場合、特約保険料は月646円(優良体保険料率)。この保障内容でこの保険料であればけっこうお手頃。必要と感じるのであれば付加して良い特約です。
生命保険各社の女性向け保障は下記リンク先で比較しています。こちらもご参考に。
ちなみに。
リスク低減のために乳房を切除&再建した場合も、FWD生命は保障します。遺伝性乳がんを発症した場合、がん細胞に侵された乳房だけでなく健康な方の乳房も切除することがあるのですが、こんなケースの乳房切除&再建もFWD生命は保障します。
他社はがん細胞を摘出するための乳房切除&再建しか保障しないことが多いので、この点は画期的です。血縁者に乳がん経験者がいて、遺伝性乳がんに不安を抱える方にとっては有力な選択肢となります。
【重要ではありません】特定3大疾病保険料払込免除特約Ⅲ
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
特定3大疾病保険料払込免除特約Ⅲ | 保険料支払いが免除される。 | 【1型】 ■がん ・診断確定(上皮内がんも対象) ■心疾患 ・手術 ・急性心筋梗塞の場合は1日以上の入院 ・急性心筋梗塞以外の場合は15日以上の入院 ■脳血管疾患 ・手術 ・脳卒中の場合は1日以上の入院 ・脳卒中以外の場合は15日以上の入院 【2型】 ■がん ・診断確定(上皮内がんも対象) ■心疾患 ・手術 ・1日以上の入院 ■脳血管疾患 ・手術 ・1日以上の入院 |
「以降の保険料は頂きません!」
という特約です。条件を満たせば、以降の保険料支払いが免除されます。
保険料の支払いが免除されると確かに嬉しいのですが、保険料払込免除特約はもちろん有料オプションです。付加すれば月々の保険料がググっと上がります。FWD生命「FWD医療Ⅱ」はそもそもの保険料が高くないので、必要かどうかは微妙なところ。
保険料が払込免除となる条件はゆるいです。他社と差が出るのは心疾患・脳血管疾患ですが、急性心筋梗塞・脳卒中に限定せず、心疾患・脳血管疾患をまるごと条件としています。2型であれば心疾患・脳血管疾患が手術or1日以上の入院が条件なので、他社と比較して保険料支払い免除の条件はゆるめです。
まあでも、必要性は薄いでしょう。
【重要です】特定3大疾病給付金特約Ⅲ
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
特定3大疾病給付金特約Ⅲ | 10万円~300万円の間で10万円単位で選択可能。一時金として給付される。 | 【1型】 ■がん ・診断確定、入院、通院 ■心疾患 ・手術 ・急性心筋梗塞の場合は1日以上の入院 ・急性心筋梗塞以外の場合は15日以上の入院 ■脳血管疾患 ・手術 ・脳卒中の場合は1日以上の入院 ・脳卒中以外の場合は15日以上の入院 【2型】 ■がん ・診断確定、入院、通院 ■心疾患 ・手術または1日以上の入院 ■脳血管疾患 ・手術または1日以上の入院 |
がん・心疾患・脳血管疾患に罹り、所定の条件を満たせば大きな金額の一時金を受け取れるオプションです。実際に受け取ってみるとわかるのですが、働くこともできずに医療費が膨らんでいく中で、
「医療保険…入っておいてよかった…」
と分かりやすく実感できるオプションです。
特に特定3大疾病給付金特約が役立つのは、がんが失業につながりやすい非正規雇用の方やブラック企業に勤務されている方。
東京女子医大の調査ではがんと診断されてから、フルタイムで復職できるまでの期間平均が205日(時短勤務を含めると80日)だそうですが、時短勤務制度もないし、205日も勤務先が待ってくれないという場合は、がんと失業のWパンチを食らうこともあるでしょう(実際多いです)。
そんなときに100万円を銀行口座に振り込んでくれるのが特定3大疾病給付金特約Ⅲです。生活を破綻させないために必要な特約です。
ポイントは以下の5点。
- 【GOOD】給付間隔が1年に1回。
- 【GOOD】上皮内がんも保障対象。
- 【GOOD】がんの2回目以降の給付条件に通院が含まれる。
- 【GOOD】心疾患・脳血管疾患をまるごと保障対象にしている。
- 【GOOD】脳血管疾患にリハビリ給付金あり。
保障内容はほぼ完璧です。
ちょっと古い医療保険だと一時金が2年に1回しか一時金が給付されないことありますが、がんも心疾患も脳血管疾患も2年以内に再発することは珍しくありません。再発して凹んでるのに、
「あっl前回から2年経過してないんで一時金お支払いできませんよ!」
ってあっさり言われたらイラっとします。その点、FWD生命「FWD医療Ⅱ」は1年1回給付です。悪くありません。
また、上皮内がんが保障される点も評価できます。
上皮内がんとはがん細胞がリンパ管や血管に到達していない初期のがんで、サッと手術で切り取ってしまえば完治する可能性が高いと言われてます(がん細胞はリンパ管や血管で運ばれて全身に転移していく)。
他社の医療保険だと、
「上皮内がんなんてがんじゃないから!」
と言い張って上皮内がんを保障対象外とすることもあるのですが、乳がんは上皮内がんであっても通常のがんと同程度の治療が必要となることもあります。特に女性にとって、この点は安心でしょう。
さらに、がんの給付条件は「診断・入院・通院」です。
他社だと
1回目:「あなたはがんです」と診断されたら一時金給付
2回目以降:がんで入院したら一時金給付
といったように、2回目以降は入院してないと一時金給付されないことがあります。がんの3大治療は手術・抗がん剤治療・放射線治療と言われていますが、手術を除けば通院で受けることが増えています。条件が入院に限定されると、がんの治療を受けているのに一時金給付されないこともあり得ます。
FWD生命「FWD医療Ⅱ」は2回目以降も入院もしくは通院で治療を受けていれば保障されますす。給付条件が入院に限定されていません。この点も安心です。
心疾患・脳血管疾患をまるごと保障対象としている点もメリットです。他社の医療保険だと、心疾患・脳血管疾患の保障対象を急性心筋梗塞・脳卒中に限定していることがあります。
急性心筋梗塞は心疾患の一部です。保障対象が急性心筋梗塞に限定されると、急性心筋梗塞以外の心疾患は保障対象外。平成29年の厚生労働省の調査によると心疾患全体の患者数1,732千人のうち、急性心筋梗塞の患者数は47千人。割合にすると2.7%に過ぎません。心疾患まるごと保障している点はメリットでしょう。
ただし、1型の心疾患の条件は
「15日以上の入院、もしくは手術」
です。
生命保険文化センターによると、心疾患全体の入院日数平均は24.6日。35歳~64歳に限ると12.6日。
例えば狭心症は2,3日程度入院して手術も受けずに退院することも少なくありません。これだと「手術、もしくは15日以上の入院」の条件に合致せずに保障対象外。
2型は全ての心疾患で1日以上の入院すれば一時金給付です。心臓の病気に不安を抱える方は、2型の方が安心でしょう。
また、脳卒中も脳血管疾患の一部ですが、脳卒中には
- 脳梗塞
- くも膜下出血
- 脳出血
が含まれます。平成29年の厚生労働省の調査によると脳血管疾患の患者数1,115千人のうち、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血の患者数合計は973千人。割合にすると87.2%です。
ということで、脳血管疾患でも脳卒中でも大きな差はありませんが、脳血管疾患の方がちょっと安心かな、とは感じます。
ちなみに、脳血管疾患にはリハビリ給付金があります。
脳血管疾患は発症すると手術・治療を経て、リハビリを受けることが一般的ですが、現在の制度では公的健康保険が適用されて病院でリハビリを受けられるのは発症から180日間まで(高次脳機能障害の場合)。上限を超えた場合は介護保険に切り替わり、介護施設でリハビリを受けることになります。
介護保険に切り替わると入院ではなくなるので、医療保険の入院保障はストップします。リハビリが続いて辛い状況なのに、医療保険から保障を受けられなくなりますが、そのタイミングで一時金50%給付です。これはかなり良心的。他社には見られない保障です。
いろいろ書きましたが、保障内容を他社と比較すると、
- がんは手厚い(2回目以降の給付条件に通院が含まれる)
- 2型は心疾患も手厚い(手術or1日以上の入院で保障される)
- 脳血管疾患も手厚い(リハビリ給付金あり)
といったところです。保障内容は良いです。
ちなみに、30歳男性が2型・保障額50万円で付加すると、特約保険料は1,259円(優良体保険料率)。他社と比較しても高くはありません。
【重要です】がん診断給付金特約Ⅱ
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
がん診断給付金特約Ⅱ | 10万円~300万円の間で10万円単位で選択可能。一時金として給付される。 | ■がん ・診断確定、入院、通院 |
上述した特定3大疾病給付金特約Ⅲの保障範囲をがんに絞り込んだのが本特約です。保障範囲を絞り込んでるので、特約保険料も特定3大疾病給付金特約Ⅲより安くおさまります。30歳男性が一時金50万円で契約すると特約保険料は712円(優良体保険料率)で、こちらも他社と比較して安価。
ポイントは特定3大疾病給付金特約Ⅲと同じです。上皮内がんが保障対象である点、2回目以降の給付条件に通院が含まれている点はメリットでしょう。保障内容は悪くありません。
まあでも特定3大疾病給付金特約Ⅲではなくがん診断給付金特約Ⅱで契約し、そして心疾患・脳血管疾患で倒れた場合の後悔は想像を絶します。多少保険料が高くなったとしても、特定3大疾病給付金特約Ⅲが良いかなと感じます。
【重要です】抗がん剤治療給付金特約Ⅱ
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
抗がん剤治療給付金特約Ⅱ | 5万円~30万円/月の範囲で選択可能(1万円単位) | 抗がん剤治療・ホルモン剤治療を受けるために入院・通院したとき |
公的医療保険制度の対象となる抗がん剤治療・ホルモン剤治療を受けた月に一時金が給付される特約です。
抗がん剤治療が必要になるケースは大きく2パターンあります。
- 手術でがん細胞を切除できて、再発予防するための抗がん剤治療。
- 手術でがん細胞を切除できず、進行を遅らせるための抗がん剤治療。
1のケースは割とあっさり終了します。働きながらの治療も不可能ではないので、経済的なピンチに陥ることもそんなにありません。
本当に怖いのは2のケースです。この場合は副作用が辛くて満足に働くことも難しく、収入減もあり得ます。治療の終わりも見えなくなり、銀行口座の残高が徐々に減っていく抗がん剤ドロ沼にハマります。
ベッドの上で虚空を見上げながら
「あ、これ、やばいかも…」
と、メンタルが削られまくるなかで、毎月定額を銀行口座に振り込んでくれるのが抗がん剤治療給付金特約です。
保障内容は他社同等。回数無制限保障なので長期間のホルモン剤治療にも耐えられます。乳がん再発予防のためのホルモン剤治療は5年から10年といった長期に及ぶこともあるので、この点は女性にとって安心でしょう。
そして保険料も他社と比較して安め。保障内容も悪くはありませんし、優先度高めのオプションです。
【重要です】自由診療抗がん剤治療特約(医療)Ⅱ
給付額 | 給付条件 | 上皮内がん |
薬剤料実費 (通算1億円) |
保険診療および先進医療の対象外となる所定の抗がん剤治療・ホルモン剤治療を受けたとき。 | 給付対象 |
上述した抗がん剤治療給付金特約Ⅱは健康保険が適用される抗がん剤を保障対象としているのに対し、こちらは健康保険が適用されない自由診療・患者申出療養の抗がん剤治療を保障する特約です。
欧米では効果が認められて使用が進んでいるけど、日本では承認が遅れている抗がん剤
なんかがそれです。
こんな抗がん剤治療を受けることになると、
- 製薬会社の治験
- 先進医療
- 患者申出療養
- 自由診療
のどれかを選択することになります。
運良く治験を受けられれば薬剤費は無料。その他の医療費も健康保険が適用されるので、医療費はググっと抑えられます。
2の先進医療は上記の先進医療特約で説明したとおり、健康保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。
先進医療には健康保険が適用されません。診察料・入院料といった技術料以外の医療費は健康保険が適用されるものの、先進医療の技術料は全額自己負担。
しかし、このケースは上述した先進医療特約を付加しておけば救われます。治療費の実費が2,000万円まで保障されるので、
「医療保険…入っておいてよかった…」
と、心の底から実感できるでしょう。
3の患者申出療養は患者が国に
「未承認薬の抗がん剤だけど、他に手段がないので受けさせてください!」
と申請する制度です。
申請が認められれば先進医療と同じく診察料・入院料といった技術料以外の医療費は健康保険が適用されますが、こちらも技術料は全額自己負担。
ただし、患者申出療養はまだまだ黎明期です。患者申出療養を利用した方は令和2年7月1日から令和3年6月30日までの1年間で208人(参考:厚生労働省)。患者申出療養を利用することになれば本特約で治療費実費をカバーできますが、現状ではレアケースです。
実際は4の自由診療で受けるケースが多いでしょう。
自由診療は先進医療・患者申出療養とは異なり、治療費全額が自己負担です。本来であれば健康保険が適用されて3割負担となる診察料・入院料といった費用も10割負担。もちろん高額療養費制度も利用できないので、治療費は青天井に膨らみます。
国立がん研究センターが2021年10月時点の未承認・適応外の医薬品を下記リンク先にまとめてますが、月100万円かかる抗がん剤なんてざらにあります。
→国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト(2021年10月31日改訂版)(PDF)
経済アナリストの森永卓郎さんがステージ4のすい臓がんであることを2023年12月に公表されましたが、原発不明がんと診断されたため抗がん剤を打つことができず、自由診療のオプジーボを投与したというニュースが報じられました。この治療費が1ヶ月半で400万円。2024年現在では、すい臓がんへのオプジーボは健康保険が適用されません。
この400万円は全額自己負担ですが、本特約の保障額上限は1億円。本特約を付加しておけば、400万円が全額保障されます。
「最悪の場合は自由診療を受けることも辞さない!」
という方にとっては重要な特約です。
ちなみに、他社にも自由診療の抗がん剤治療を保障する特約はありますが、
- 月20万円保障
- 最大24か月
といった条件が多いです。これだと保障額上限は480万円(20万円×24ヶ月)。上述した森永卓郎さんのケースだと40万円(20万円×2ヶ月)しか保障されません。FWD生命「FWD医療Ⅱ」の通算1億円保障が桁違いであることがわかります。
ただし注意点があります。本特約は5年更新。契約から5年ごとに特約保険料が更新されます。現在は現役世代なら男女ともに月350円(安い!)で付加できますが、将来的には特約保険料が上がる可能性もあります。
とは言え、自由診療抗がん剤治療特約(医療)Ⅱはお金があれば救われる命を救う特約です。FWD生命「FWD医療Ⅱ」のパンフレットには
先進医療に該当しない「自由診療」による治療を受けた方が3.4%
といった記載がありますが、他社の調査ではもう少し高め。がん罹患者・がん罹患経験者の19.8%が医師から自由診療を提案され、実際に受けた方は11.7%というデータもあります。自由診療が極々マイナーな治療とは言えなくなってきた現状では、付加しておきべきオプションでしょう。
【良い保障内容です】生活支援特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
生活支援特約 | 5万円~15万円/月の範囲で選択可能(5万円単位) | 障害:手帳基準で1級~4級または年金基準で1級~2級 介護:要介護1以上 |
障害もしくは要介護になってしまった際に、毎月定額が給付される特約です。
働けなくなるリスクに備える保障ですが、保障条件は良いです。働けなくなるリスク専門の保険に就業不能保険がありますが、就業不能保険だと
障害:障害年金で2級以上
介護:要介護2以上
といった条件になることが多いです。
障害等級には「障害年金」と「障害者手帳」の2種類があります。ざっくり両者を説明すると、
①障害者手帳の等級:地方自治体が提供している公的サービスの一環。身体障害の場合は1級から7級、精神障害の場合は1級から3級まであり、障害の程度によって等級が決まる(数値が低いほど程度が重い)。認定されると医療費助成や各種税金の軽減措置、公共交通機関での料金割引などを受けることができる(詳しくは厚生労働省のサイトを参照)。
②障害年金の等級:国の年金制度。1級から3級まであり、障害の程度によって等級が決まる(数値が低いほど程度が重い)。認定されると国から障害年金が給付される(詳しくは年金機構のサイトを参照)。
です。
障害者手帳と障害年金は連動していません。申請も別々に行う必要がありますし、認定基準も異なります。障害者手帳だと3級で、障害年金だと2級といったこともあり得ます。
就業不能保険では「年金2級」基準が多数派ですが、年金2級はざっくり手帳3級と同程度の状態かなと。FWD生命「FWD医療Ⅱ」それよりもやや程度の軽い手帳4級から保障対象です。年金2級も条件に含まれるので、保障範囲はかなり広め。
また、障害年金は認定まで時間がかかるし(初診から1年半経過後)、思うように認定を受けられずに年金機構とモメることもあります。障害者手帳は申請から3~4ヶ月で結果が通知されることもあり、手帳基準が含まれるFWD生命「FWD医療Ⅱ」の保障条件は良いです。
介護も要介護2より程度の軽い要介護1から保障対象です。なので条件は良好。
まあでも、そもそも40歳未満は国の要介護認定を受けることはできないですし、40歳~64歳の方も国が指定する特定16疾病が原因の場合のみ要介護認定を受けることができます。本特約の保障期間は60歳まで・65歳まで・70歳までの3パターンから選べるのですが、それまでに要介護認定を受ける可能性は極めて低いでしょう。
ちなみに、特定16疾病には脳血管疾患が含まれます。脳卒中で半身麻痺が残ってしまって介護が必要となるような状態ですね。特定3大疾病給付金特約Ⅲのところで脳血管疾患の入院が180日を超えたら介護保険に切り替わると書きましたが、そこを保障するのが生活支援特約です。
【重要ではありません】メンタル障害支援特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
メンタル障害支援特約 | 5万円~15万円/月の範囲で選択可能(5万円単位) | 年金:手帳1級~2級または年金1級~2級(2年間給付) 一時金:手帳1級~3級または年金1級~2級 |
うつ病を含むメンタル疾患で条件を満たした場合に、一時金や年金が給付される特約です。
保障対象は障害等級認定されるような重症です。ちょっと仕事に疲れて
「自宅でゆっくりしましょうか」
と医師に診断される程度の軽症で保障されることはまずないかと。
まあでも他社のメンタル疾患保障もそんなものです。入院が必要だったり、障害等級認定されるような重症でないと保障されません。保障条件は他社並みです。
保険料は激安です。30歳男性なら月額10万円保障で月々54円。それだけ保障されるケースは少ないということですが、気になる方は付加しておいてよいでしょう。
【重要ではありません】特定損傷特約Ⅱ
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
特定損傷特約Ⅱ | 5万円(熱中症は1万円) | ケガによる所定の骨折で治療を受けたとき。 熱中症で所定の点滴治療を受けたとき |
交通事故やスポーツでの事故によるケガ、及び熱中症を保障する特約です。
ケガと隣り合わせの激しいスポーツをする人にとっては重要かもしれませんが、そうでなければ必要性は薄いでしょう。保障期間も最長70歳までなので、骨が弱ってちょっと転んだだけで骨折する頃には保障が切れます。保障額も5万円とお小遣い程度。
主契約に特定3大疾病・骨折入院延長特則を付加しておけば骨折の長期入院は保障されるので、あえて特定損傷特約Ⅱを付加する必要もないかと。
また、熱中症は立ちくらみ軽度であれば涼しいところでゆっくり休めば回復しますが、頭痛や吐き気を伴うような重症となれば病院直行です。病院では水分補給のために点滴することが多く、点滴を受ければ熱中症給付金として1万円が保障されます。
まあでも、熱中症で病院に担ぎ込まれて点滴を受けても治療費は数千円。特定損傷特約Ⅱを付加して保障受けなくても、家計への大きなダメージとはならないでしょう。入院するほどの重症であれば治療費は膨らみますが、その場合は主契約の入院給付金が保障されます。
【重要ではありません】終身死亡保障特約
特約名 | 給付額 | 給付条件 |
終身死亡保障特約 | 10万円~200万円の範囲で選択可能。 ※10万円単位 |
死亡・高度障害時 |
医療保険に死亡保障を追加できるというのがこちらの特約。
いろいろな保障をひとつの医療保険にまとめることで、手続きが楽になるメリットはありますが、医療保険はそのときどきの状況に合わせて進化していくので、将来的に見直したくなることがあります。
「医療保険は解約したいけど、死亡保障は残しておきたい!」
ということはできません。FWD生命「FWD医療Ⅱ」を解約すると、もちろん死亡保障も消滅です。
終身死亡保障には貯蓄性があります。せっせと積み立てた保険料も途中で解約してしまうと、中途半端な解約返戻金が戻ってくるだけ(元本割れ)。
ということで、あえて死亡保障を医療保険とセットにする必要性は薄いでしょう。死亡保障なら、それ専門の終身保険・定期保険・収入保障保険に分けて加入した方が無難です。
【重要ではありません】健康給付金特則
5年間以内に継続10日以上の入院がなければ入院給付金×10倍を受け取れるというオプションです。結論から言うと全く不要です。
例えば、30歳男性が入院給付金5,000円で健康給付金特則を付加すると月々の保険料は809円上がります。
5年間に支払った保険料総額は
809円×12ヶ月×5年=48,540円
です。これで入院がなければ5万円を受け取れるので、1,460円の得です。入院してしまえば48,540円がパァです。割に合わないギャンブルです。
それでも若いうちにはギャンブルに勝つ可能性が高いのですが、歳を取るに連れて可能性は低くなっていきます。健康給付金特則は「特則」なので、契約途中でオプション解約することができません。歳をとってからも安くない保険料を払い続け、そして入院してしまったら胴元(保険会社)の総取りです。
全くもって不要でしょう。他社にも同じような健康給付特則がありますが、結局は胴元が大きく儲かる仕組みになっています。
【シミュレーション】僕がFWD生命「FWD医療Ⅱ」に加入するなら
僕がFWD生命「FWD医療Ⅱ」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 入院保障:5,000円(60日型、特定3大疾病・骨折入院延長特則)
- 手術保障:2型
- 特約:先進医療特約、特定3大疾病給付金特約Ⅲ50万円、抗がん剤治療給付金特約Ⅱ10万円
このシミュレーションで月々の保険料は40歳男性3,775円、40歳女性3,531円(優良体保険料率)。優良体保険料率が適用されれば、保険料は業界最安値クラスです。
最近は入院が短期化していますが、それでも長期入院となる可能性はゼロではありません。長期入院への備えは医療保険の重要な役割と考えているので、特定3大疾病・骨折入院延長特則は付加しておきます。
また、先進医療特約は必須。がんを含む三大疾病に備えるため、特定3大疾病給付金特約Ⅲ・抗がん剤治療給付金特約Ⅱも付加しておきます。女性は保障内容が良い女性総合医療特約Ⅱを付加しても良いかと。
あとは自由診療抗がん剤治療特約(医療)Ⅱですね。
「助かるためには自由診療も辞さない!」
という考え方であれば、もちろん必要性は高くなります。
「自由診療は不要!健康保険が適用される治療で完治しなければ、運命だと思ってあきらめる!」
という考え方でも、いざ絶望的な状況になるとコロッと考えが変わる方もいますし、自由診療抗がん剤治療特約(医療)Ⅱを付加してもそこまで保険料は上がらないので、現状であれば付加したほうがよいかなと。
FWD生命「FWD医療Ⅱ」のメリット
条件を満たせば保険料が割引される(割引されれば業界最安値クラス)。
冒頭書いたとおり、下記3つ条件を両方満たせば優良体保険料率が適用され、保険料が割引されます(他にも健康状態・身体状態が良好という謎条件あり)。
- BMIが18.0~27.0の範囲内(BMI=体重(kg)÷{身長(m)}²)
- 血圧値が最大140未満/最小90未満の範囲内
- 過去1年以内に喫煙歴がない
優良体保険料率が適用されば、保険料は業界最安値クラスです。医療保険の保険料は保障内容別に下記リンク先で比較していますが、FWD生命「FWD医療Ⅱ」は多くのケースで業界最安値クラスか、それに準ずる保険料です。
割引の条件を満たすのなら、かなり有力な候補となる医療保険です。
先進医療特約が終身タイプ。
先進医療特約が終身タイプの場合、先進医療特約の保険料が一生涯上がりません(同じ保険料で一生涯保障)。
「あれ、だって医療保険が終身タイプなんだから、先進医療特約だって終身タイプでしょ?」
と思ってしまいがちですが、他社は先進医療特約のみ保険料が10年ごとに更新される10年更新型だったりすることもあります。
なぜ先進医療特約だけ10年更新型にするのか。それは将来的に先進医療が普及して保険金の支払い額が大きくなった場合、加入者が支払う保険料を上げないと生命保険会社が赤字になるからです。
現状は他社なら月100円程度、FWD生命「FWD医療Ⅱ」だと月10円程度の保険料で先進医療特約を付加できますが、将来的に上がる可能性も否めません。保険料は一生涯変わらない終身型の方が安心です。
自由診療の抗がん剤治療が1億円まで保障される。
繰り返しますが、自由診療抗がん剤治療特約(医療)Ⅱを付加すれば、自由診療の抗がん剤治療が通算1億円まで保障されます。
他社の医療保険は
月20万円×24ヶ月=240万円
程度が限度であることが多いので、通算1億円はズバ抜けてます。
ただし。
上述のとおり自由診療抗がん剤治療特約(医療)Ⅱの保障期間は5年間です。5年が経過すると契約更新され、その時点の保険料が適用されます。
自由診療を受ける患者が増加して保険金支払いが想定より膨らめば、保険会社は契約者が支払う保険料を上げざるを得ません。FWD生命はここらへんを加味して保障期間を5年間に限定し、
「思ったより保険金支払い増えちゃった!次回更新時に保険料上げます!」
といった事態に備えているのだと思われますが、そんなことを一切気にせず自由診療のがん治療を上限1億円(1診療計画3,000万円)で終身保障にしたのがメディケア生命「新メディフィットA」です。メディケア生命は一生涯同じ保険料でがんの自由診療を保障します。
現状では両社の保険料はほぼ同じです。30歳男性を例に特約保険料を比較してみると、
FWD生命:350円/月
メディケア生命:348円/月
です。
FWD生命は↑の保険料が5年後に改定される可能性がありますが(もちろん安くなる可能性もあります)、メディケア生命は↑の保険料が一生涯続きます。がんの自由診療が↑の保険料で一生涯保障されるのであれば、確固たる安心感があるかと。
ということで、自由診療抗がん剤治療特約(医療)Ⅱに魅力を感じる方はメディケア生命との比較は必須でしょう。
FWD生命「FWD医療Ⅱ」のデメリット
割引が適用されなければ保険料は割高
優良体保険料率が適用されなければ保険料は割高です。
割引の条件を満たさないのなら、他社の医療保険を検討した方がよいでしょう。
入院1回のカウント方法に注意
入院給付金の入院1回のカウント方法は、最近増えてきている
「〇〇日以内の再入院は同一の原因であるかを問わず1回の入院とみなす」
方式です。
一般的な医療保険の入院給付金は、異なる原因で再入院した場合を別々の入院として扱います。例えば、
1回目の入院:肺炎で20日入院した。
2回目の入院:1回目の入院を退院してから30日後に大腸がんで60日入院した。
といった場合、1回目と2回目の原因が異なるので別々の入院として扱います。入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、
1回目の入院:20日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:60日分の入院給付金をお支払い
なので、合計80日分の入院給付金を受け取れます。
一方で、FWD生命は異なる原因でも90日以内の再入院は同じ入院とカウントします(ケガと病気は別カウント)。↑と同じケースで入院1回の保障限度日数を60日で契約していれば、
1回目の入院:20日分の入院給付金をお支払い
2回目の入院:1回目に20日支払っているので、未消化の40日分の入院給付金をお支払い
ということで、合計60日分の入院給付金しか支払われません。若いうちに異なる原因で連続して入院することは稀だと思いますが、特に歳を重ねて身体が弱くなってからはあり得ます。致命的なデメリットとは言えませんが、この点はやや注意です。
ちなみに、同様のルールを設けている他社は「60日以内の再入院」を同一の入院として扱うことが多いのですが、FWD生命は「90日以内の再入院」なので期間がやや長めです。
まあでもデメリットはこれくらいです。良くできた医療保険だと感じます。
FWD生命「FWD医療Ⅱ」の評価
評価:S(S、A~Cで判定)
保障内容は現状の医療保険のなかではトップクラスです。
一時金の給付条件はゆるい(がんは通院治療でも保障対象)ですし、自由診療の抗がん剤治療も通算1億円まで保障。長期闘病を含むがんの保障に強いと感じます。女性疾病特約の保障内容も、他社でやってること全部やってます感があります。
優良体保険料率が適用されれば保険料は最安値クラス。保険料の面でも十分競争力があります。
よって評価は「S」が妥当かなと。
比較対象として以下の医療保険を挙げておきます。
●ネオファースト生命「ネオdeいりょう」
割引の条件を満たせば、FWD生命と保険料最安値を競い合う医療保険。保障内容も良好です。
●チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」
保険料が激安。自由診療の抗がん剤治療を保障対象にできたり、女性特有の疾病に対する保障を厚くできたりで、保障内容も良好です。
●メディケア生命「新メディフィットA」
保険料はそこそこ安め。住友生命のグループ会社という点も安心感があります。保障内容は現在の医療保険のスタンダート。がんの自由診療を上限1億円で終身保障するオプションは強力です。
医療保険の保険料は下記リンクで比較しているので、ご参考までに。本サイトでおすすめしている保障内容を中心に比較しています。
FWD生命「FWD医療Ⅱ」の相談をするなら。
FWD生命「FWD医療Ⅱ」は全国の保険ショップで取り扱ってます。
しかし、いざ保険ショップに行ってみて、
「あー、すいません、うちFWD生命やってないんですよ」
なんて言われたら立ち直れないですよね。そんなことにならないためにも、事前に最寄の保険ショップがFWD生命を取り扱っているか確認しておきましょう。
手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックならFWD生命はもちろんのこと、比較対象に挙げたネオファースト生命・チューリッヒ生命・メディケア生命とも提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
サイト上の予約フォームに相談したい内容をざっくり入力し、予約してから訪問した方が効率的に最適なプランへたどり着けます。
【保険の相談なら!】保険クリニック
保険クリニックの予約は↓をクリック!
保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。
わかりやすく実績を確認できるのが第三者機関による顧客満足度調査。オリコン社が実施した保険ショップの顧客満足度調査にて2021年から2023年までの3年連続No.1、2023年10月に実施した株式会社DRCによるインターネット調査にて総合1位を獲得しています。
保険クリニックは契約手続きとアフターフォローにも定評があります。
保険金の不払い率をこちらにまとめていますが、不払いとなる理由の多くは
- 契約時の告知事項に不備があった。
- 契約上、保険会社に支払う責任がない。
の2点。
1点目は保険を契約する際に生命保険会社へ知らせた告知事項(過去の病歴とか現在の健康状況とか職業等)に誤りがあったケースで、これは保険ショップのスタッフが契約時にしっかり説明すれば回避できます。保険クリニックでしっかり説明を受けて契約すれば、まず該当することはないかと。
また、2点目はそもそも保険会社に保険金を支払う責任がないケースですが、医療保険やがん保険には責任分界点が微妙なグレーゾーンが存在します。微妙なグレーゾーンでキーになるのが医師が書く診断書。診断書の表現ひとつで保障されないこともあります。
そんなときに、
「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」
といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけです。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。
保険クリニックはアフターフォローの評価も高めです。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。
実際に利用した方の口コミは以下のとおり。
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予約は簡単です。
①保険クリニックのサイトにアクセスする。
②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。
③予約日時を選択する。
④以下を入力して予約完了。
- 相談方法(来店or訪問)
- 名前
- 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
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- メールアドレス
- 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
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これで予約は完了。1分もあれば予約できます。
50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。FWD生命はもちろんのこと、比較対象に挙げたネオファースト生命・チューリッヒ生命・メディケア生命とも提携しています。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。
もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫ですよ。
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保険ショップには複数回相談に訪問することもあるので、自宅との距離のは割と重要です。最寄りの保険ショップを検索・予約するなら、保険相談ニアエルが便利です。
保険相談ニアエルは全国1,500店舗の保険ショップを区市町村単位で検索できます。保険ショップに関する
- 取り扱っている保険会社
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といった情報も掲載されています。取り扱っている保険会社が事前にわかるので、希望していた保険を提案されなかった!といった悲劇もないですし、厳しい口コミもそのまま掲載されているので、ちゃんと選べば安心して相談ができるかなと。
また、保険相談ニアエルでは相談予約もできます。予約は簡単で
- 相談希望日時
- 氏名
- 生年月日
- 電話番号
- 相談内容(保険見直しor新規加入orその他)
だけ入力すれば完了。1分程度で終わる作業です。
予約した後には店舗から電話で予約確認があります。電話の際にざっくりと相談したい内容だとか、その他の要望(女性スタッフ希望等)を伝えておけば、相談もスムーズに進みます。
もちろん予約は無料です。気軽に予約して大丈夫です。
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生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。
生命保険の相談はもちろん無料です。
しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、
「うーん、よく考えてみます…」
と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。
相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。
生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:FWD生命「FWD医療Ⅱ」
保障内容に目立つ欠点はありませんし、優良体料率が適用されれば保険料は業界最安値クラスです。
自由診療の抗がん剤治療を通算1億円保障する点もメリットです。一時金の給付条件もゆるい(通院治療でも保障対象)ので、がんの長期闘病にも十分備えられるでしょう。
比較対象となる医療保険として以下を挙げておきます。
●ネオファースト生命「ネオdeいりょう」
割引の条件を満たせば、FWD生命と保険料最安値を競い合う医療保険。保障内容も良好です。
●チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」
保険料が激安。自由診療の抗がん剤治療を保障対象にできたり、女性特有の疾病に対する保障を厚くできたりで、保障内容も良好です。
●メディケア生命「新メディフィットA」
保険料はそこそこ安め。住友生命のグループ会社という点も安心感があります。保障内容は現在の医療保険のスタンダート。がんの自由診療を上限1億円で終身保障するオプションは強力です。
ここらへんと比較しておけば、後々後悔する可能性も低いかなと。
FWD生命「FWD医療Ⅱ」は全国の保険ショップで相談できます。保険クリニックならFWD生命はもちろんこと、↑のネオファースト生命・チューリッヒ生命・メディケア生命と提携しているので、4社間の比較もかんたんにやってくれますよ。
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