楽天生命には「医療保険1095α」という医療保険があります。「医療保険1095α」はあらゆる病気やケガの長期入院を保障対象としているのに対し、生活習慣病の長期入院に限定して保障対象にしているのが楽天生命「生活習慣病保険」です。
「医療保険1095αに入りたいけど、保険料が高い!ケガの保障はいらないし、生活習慣病だけ保障してくれればいいから、保険料を安くして!」
という方に向いているのが、こちらの生活習慣病保険です。
医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の2点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上の2点について、楽天生命「生活習慣病保険」の概要と評価は以下のとおりです。
30歳の月額保険料 (入院給付金5千円、保険料支払期間終身) |
男性:3,065円 女性:3,570円 |
評価B |
40歳の月額保険料 (入院給付金5千円、保険料支払期間終身) |
男性:4,335円 女性:5,010円 |
|
基本保障 (取り外しできない保障) |
【生活習慣病入院給付金】 入院1日3000円~20,000円から選択。 ※1,000円単位で選べます。 【長期入院給付金】 生活習慣病による1回の入院が180日以上となったとき生活習慣病入院給付金の30倍支給。 【生活習慣病手術給付金】 生活習慣病の手術を受けたとき、入院給付金の10・20・40倍を支給。 【特定疾病治療給付金】 ガン・急性心筋梗塞・脳卒中で入院したとき、入院給付金の100倍を支給。 |
評価C |
特約(オプション) (取り外しできる保障) |
なし |
保障対象は生活習慣病のみに限定されます。具体的には、
- がん(上皮内がんも保障対象)
- 心疾患
- 脳血管疾患
- 糖尿病
- 高血圧性疾患
- 肝疾患
- 腎疾患
の7つの疾病のみです。それ以外の疾病が原因の入院は保障対象外ですし、ケガの入院も保障対象外です。そう考えると、保険料は高くも安くもなく、こんなもんかという感じです。
しかし、特約(オプション)がないんです。他社の医療保険には
- 健康保険適用外となる先進医療の費用を保障する特約。
- 女性特有の疾病(乳房切除術や乳房再建術など)を特別に保障する特約。
- 長引く通院を保障する特約。
- 抗がん剤治療を特別に保障する特約。
といった特約がありますが、楽天生命「生活習慣病保険」には全くありません。
なので、楽天生命「生活習慣病保険」はメインの医療保険の保障を強化するサブ的な位置づけになるでしょう。メインの医療保険を別に契約していて、さらに生活習慣病の長期入院の保障を強化したいという方なら検討の余地がある医療保険です。
しかし、サブの医療保険にしてはちょっと保険料が高く感じてしまいますよね…。10年定期型という保険料が安いタイプを選ぶこともできますが、10年定期型でも本当に保障が必要となる50代・60代の保険料はそれなりになります。
ちなみにですが、現代の医療では入院が短期化しています(その代わりに通院が長期化しています)。生活習慣病の入院日数平均は
胃の悪性新生物:19.2日間
結腸及び直腸の悪性新生物:15.7日間
肝及び肝内胆管の悪性新生物:16.9日間
気管、気管支及び肺の悪性新生物:16.3日間
糖尿病:33.3日間
高血圧性疾患:33.7日間
心疾患:19.3日間
脳血管疾患:78.2日間
肝疾患:22.9日間
です(参考:生命保険文化センター)。意外と短いですよね。
それでも長期の入院になる可能性はゼロでないので、そういった”万が一”に備えるのが医療保険の役割ではありますが、サブの医療保険としてそこまで備える必要があるかよーく検討した方がよいでしょう。
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楽天生命「生活習慣病保険」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他の医療保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保険の種類 | 【医療保険】 ・生活習慣病に備える保険です。 ・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。 ・保険料が値上がりすることはありません。 |
入院給付金 | 入院につき1日3000円~20,000円から選択。 ※1,000円単位で選べます。 |
手術給付金 | 生活習慣病のの手術を受けたとき入院給付金の10・20・40倍を支給。 |
1回の入院で入院給付金が支給される限度日数 | 1,095日間 |
保障期間通算で入院給付金が支給される限度日数 | 1,095日間 |
保険料を支払う期間 | 10年間 or 終身 |
保険料を支払う回数 | 月払 |
保険料を支払う方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 |
保障される期間 | 10年間 or 終身 |
加入方法 | 対面 |
健康相談サービス | あり |
楽天生命「生活習慣病保険」保障内容を評価します。
医療保険を選ぶ際には大切なのは、当たり前ですが保障内容です。
特に重要なのが特約(オプション)の種類。基本保障は生命保険各社同じような内容になるんですけど、特色が出るのが特約です。どんな特約があるか、自分の好み(?)に合う特約があるかっていうのが医療保険を選ぶ大きなポイントです。
【基本保障】生活習慣病入院給付金
基本保障は取り外しができません。契約したら絶対についてくる保障です。
名称 | 支給額 | 支給条件 |
生活習慣病入院給付金 | 入院1日3000円~20,000円から選択。 ※1,000円単位で選べます。 |
入院1日につき支給 |
入院1回あたりの支給限度日数は1,095日間。他社が60日間・120日間程度であることを踏まえると、圧倒的に長期間の入院を保障します。
しかし、冒頭書いたとおり、現代は入院が短期化しています。本商品の保障対象となる生活習慣病の入院日数平均は以下のとおりです。
胃の悪性新生物:19.2日間
結腸及び直腸の悪性新生物:15.7日間
肝及び肝内胆管の悪性新生物:16.9日間
気管、気管支及び肺の悪性新生物:16.3日間
糖尿病:33.3日間
高血圧性疾患:33.7日間
心疾患:19.3日間
脳血管疾患:78.2日間
肝疾患:22.9日間
(参考:生命保険文化センター)
もちろん入院が長期になる可能性は否定できませんが、それなりの保険料を支払って長期入院に備える必要があるかは要検討です。
ちなみにですが、長期の入院に備えられる保険は医療保険だけではありません。世の中には就業不能保険といって、働けなくなるリスクに備える保険があります。この就業不能保険が
- 入院していて働けない期間は毎月一定額を支給する。
といった保障になっていることが多いです。
さらに退院後の在宅治療や、後遺障害を負ってしまって障害等級に認定された場合も保障が継続されるため、現役世代の方で長期の入院に備えたいのであれば、就業不能保険の方がおすすめできます。下記リンク先もご参考に。
就業不能保険の保障対象は生活習慣病に限定されません。幅広くケガや病気が保障対象となります。
【基本保障】長期入院給付金
こちらも基本保障です。契約したら絶対についてくる保障です。
名称 | 支給額 | 支給条件 |
長期入院給付金 | 生活習慣病入院給付金の30倍 | 1回の入院が180日以上となったとき(以後210日、240日、270日、300日、330日となったとき) |
入院1日あたりの生活習慣病入院給付金に上乗せされるボーナスです。
生活習慣病入院給付金を5,000円で契約してたら、180日以上の入院となった場合に30日ごとに15万円受け取れ、入金給付金が倍増されることになります。これは嬉しいですよね。確かに入院が長期に及ぶと
「貯金が尽きてしまった…」
と言うこともあり得るので、この点は安心です。
【基本保障】生活習慣病手術給付金
名称 | 支給額 | 支給条件 |
生活習慣病手術給付金 | 生活習慣病入院給付金の10・20・40倍 | 手術1回につき支給 |
こちらも対象は生活習慣病の手術のみ。基本保障なので必ずついてくる保障です。
【基本保障】特定疾病治療給付金
特約名 | 支給額 | 支給条件 |
特定疾病治療給付金 | 入院給付金の100倍 | 【がん】 がん(上皮内がんを含む)で入院。 【急性心筋梗塞・脳卒中】 急性心筋梗塞・脳卒中による1回の入院が20日になったとき。 |
他社の医療保険では「三大疾病一時金特約」といった名称で特約化されていることの多い一時金保障ですが、楽天生命「生活習慣病保険」では基本保障になってます。
しかし、条件はイマイチです。
- 【BAD】支給間隔が2年に1回。他社は1年に1回の場合あり。
- 【BAD】支給回数が10回限度。他社は無制限支給が多い。
- 【BAD】心疾患・脳血管疾患の保障対象が急性心筋梗塞・脳卒中に限定されている。
- 【BAD】急性心筋梗塞・脳卒中の支給条件が入院20日間継続。
例えば、SOMPOひまわり生命「健康をサポートする医療保険 健康のお守り」医療用新三大疾病入院一時金特約は
- 支給間隔が1年に1回。
- 支給回数は無制限。
- 保障対象はがん・心疾患・脳血管疾患。心筋梗塞・脳卒中は急性心筋梗塞・脳卒中に限定されていない。
- 入院すれば即一時金支給。
です。明確に楽天生命「生活習慣病保険」の条件は劣っています。楽天生命「生活習慣病保険」の特定疾病治療給付金はデメリット多過ぎかと。
まぁでも楽天生命「生活習慣病保険」は長期入院を保障することが目的なので、入院給付金と長期入院給付金が強力なことを踏まえれば、これくらいでも十分でしょう。
【補足】上皮内がんってなに?
ところで、これまで度々登場した「上皮内がん」ですが、こんなの聞いたことないですよね。引用します。
上皮内新生物は、がん細胞が、上皮と間質を隔てる膜(基底膜[きていまく])を破って広がっていない状態です。そのため、基本的には手術でとることが可能で、転移がほとんどないと考えられています。上皮内新生物が悪性化し、基底膜を越えて浸潤した場合に、一般的な「がん」になります。
引用:国立がん研究センター
引用してもよくわかりませんでした。
つまり、転移する可能性が低く、手術で完治が見込めるガンのことです。初期で軽度のがんなので、基本的にはサッと切れば完治するケースが大半です。治療期間も短く、治療費がそこまで膨らむこともほぼありません。
古い医療保険だと、上皮内がんが保障対象外となる場合もあります。楽天生命「生活習慣病」は上皮内がんも通常のがんと同じ扱いになっているので、この点は安心ですね。
ちなみにですが、上皮内がんを特に気にする必要があるのは女性です。乳がんだと上皮内がんであっても、通常のがんと同じ治療が必要となるケースがあります。
まとめます。
僕が楽天生命「生活習慣病保険」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 基本保障:生活習慣病入院給付金5,000円
シンプルに基本保障しかありません。このあと書きますが、特約(オプション)ない点はデメリットと言えます。
楽天生命「生活習慣病保険」のメリット
メリットは楽天生命「医療保険1095α」と同じです。入院1回1,095日間まで保障対象となるのは業界最長不倒でしょう。
しかし、繰り返しますが入院が短期化している現在で、そこまでの保障が必要かはよーく検討した方がよいです。まぁ可能性は低いけれど、もしも発生したら大惨事であることに備えるのが保険の役割ではありますが…。
ちなみにですが、長期の入院に備えられる保険は医療保険だけでなく、就業不能保険もあることをお忘れなく。
楽天生命「生活習慣病保険」のデメリット
他社の医療保険には当たり前のようにある(そして重要な)以下の特約がありません。
- 先進医療特約:健康保険適用外となる先進医療の費用を保障する特約。
- 女性疾病特約:女性特有の疾病(乳房切除術や乳房再建術など)を特別に保障する特約。
- 通院特約:通院1日あたりに定額を給付する特約。
- 抗がん剤治療特約:抗がん剤治療を受けた月に定額を給付する特約。
特に、先進医療特約が無いのは痛いです。先進医療とは、健康保険が効かずに全額自己負担となる医療なのですが、治療によっては数百万円かかることもあります。
先進医療特約をつけていれば、治療費全額を医療保険が保障してくれるのですが、その先進医療特約が楽天生命「生活習慣病保険」にはありません。これは大きなデメリットです。
なので、どうしても楽天生命「生活習慣病保険」はメインの医療保険を契約した上での、サブといった位置づけになります。遺伝的な要因等で生活習慣病に対して不安を感じている方が、メインの医療保険の保障を強化するためであるなら、楽天生命「生活習慣病保険」は選択肢になり得ます。
【楽天生命「生活習慣病保険」の評価】最も重要なのは生命保険の相談を誰にするのかということ。
評価:「C」(S、A~Cで判定)。
必要となる方がかなり限定される医療保険です。
入院1回1,095日間保障といった超長期の入院を保障対象にできるメリットはありますが、入院が短期化している現在で、そこまでの保障が必要かといった疑問が残ります。保障対象は生活習慣病に限定されますし、平均からすると生活習慣病の入院はそこまで長期になりません。
また、選べる特約(オプション)もありません。一般的な医療保険なら当たり前のように選べる特約が全くないんです。
よって評価は「C」としました。生活習慣病に大きな不安を抱える方が、超長期の入院に備える目的であれば、サブの医療保険として加入するのはアリですが、メインの医療保険に楽天生命「生活習慣病保険」を据えるのは保障が弱すぎるかなぁという印象です。
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けれども、ふらっと保険ショップに立ち寄ってみて、
「すいません。うち、楽天生命取り扱ってないんですよー」
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生命保険の相談は気軽な気持ちで。重く考える必要はありません!
まとめ
公式サイト:楽天生命「生活習慣病保険」
生活習慣病の長期入院にフォーカスした医療保険ですが、平均からすると生活習慣病の入院はそこまで長引きません。もちろん長引く可能性はゼロではないので、生活習慣病に不安を抱える方なら選択肢になる医療保険です。
しかし、長期の入院に備えられる保険は医療保険だけではありません。就業不能保険もあります。就業不能保険は働けなくなるリスクに備える保険なのですが、退院後の在宅治療や後遺障害を負った場合も保障対象になることが多いです。長期の入院に備えたいのなら就業不能保険とも比較してみましょう。
それでも、楽天生命「生活習慣病保険」を選ぶなら、メインの医療保険に据えるのは不安が残ります(特約の少なさが理由です)。あくまでも楽天生命「生活習慣病保険」はサブという位置づけにしておいて、メインには王道の医療保険(SOMPOひまわり生命「健康をサポートする医療保険 健康のお守り」あたりが良いです)を申し込みした上で、楽天生命「生活習慣病保険」を検討してみましょう。
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