日本初のおくすり保険となるメディケア生命「メディフィットEX」。
オプションとして抗がん剤治療を保障するがん保険はこれまでもありましたが、抗がん剤治療を含めた9大疾病までの薬剤費を保障する保険は日本初です。
医療保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。
リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の2点です。
まずはざっと概要を書いておきます。上の2点について、メディケア生命「メディフィットEX」の概要と評価は以下のとおりです。
30歳の月額保険料 (基準給付月額2.5万円、保険料支払期間終身) |
男性:975円 女性:935円 |
評価C |
40歳の月額保険料 (基準給付月額2.5万円、保険料支払期間終身) |
男性:1,557円 女性:1,400円 |
|
基本保障 (取り外しできない保障) |
【薬剤治療保険】 所定の薬剤治療を受けた月に定額が支給されます。 |
評価B |
特約(オプション) (取り外しできる保障) |
【3大疾病保険料払込免除】 3大疾病で所定の条件を満たした場合に、以降の保険料支払いが免除されます。 【先進医療特約】 健康保険が適用されない先進医療の技術料と一時金が支給されます。 |
保障されるのは薬剤治療を受けた場合のみなので、入院・通院を保障する一般的な医療保険の代替とするにはちょっと弱いかなぁという印象です。既に医療保険に加入されている方が、「ちょい足し」するための医療保険ですね。
ただ、日本初の保険だけあって評価は難しいです。
- 診断されただけでは何も保障されない。
- 保障対象となる薬剤治療が公的医療保険制度対象に限定される。
この2点がどうしても気になります。
おくすり保険なので当たり前なんですけど、診断即支給ではありません。薬剤治療があった月に、それなりの書面を提出してようやく支給です。だったら他社の「診断されたら一時金をお支払いします!」という医療保険・がん保険で良いのではないかと。
また、保障対象が公的医療保険制度対象に限定されている点もちょっと残念ですよね。公的医療保険制度対象の薬剤治療だったら自己負担額は3割。高額医療費制度を使えば、青天井に医療費が膨らむということはまずありません。
本当に医療費が膨らむのは全額自己負担となる自由診療です。日本未承認で欧米だけで承認されているような最新の抗がん剤治療です。自由診療が必要となるのは稀かと思いますが、稀な出来事に備えるのが医療保険の役割でもあります。自由診療まで保障対象だったら素晴らしかったんですけどね…。
ちなみにですが、チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」なら自由診療となる抗がん剤治療が保障対象になります。
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メディケア生命「メディフィットEX」の基本情報
まずは基本情報を一覧にしました。他の医療保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。
保険の種類 | 【医療保険】 ・薬剤治療に備える保険です。 ・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。 ・保険料が値上がりすることはありません。 |
入院給付金 | なし |
手術給付金 | なし |
1回の入院で入院給付金が支給される限度日数 | なし |
保障期間通算で入院給付金が支給される限度日数 | なし |
保険料を支払う期間 | 60歳まで・65歳まで・70歳まで・75歳まで・80歳まで、終身払 |
保険料を支払う回数 | 月払・半年払・年払 |
保険料を支払う方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 |
保障される期間 | 終身 |
加入方法 | 対面・ネット |
健康相談サービス | あり |
【メディケア生命「メディフィットEX」】保障内容を評価します。
医療保険は各社趣向を凝らした保障内容をラインナップしてます。それはもうラインナップし過ぎてどれが必要で、どれが不要かわからなくなるほどです。
メディケア生命「メディフィットEX」も様々な特約があります。その特約ひとつひとつを評価していきたいと思います。
【基本保障】抗がん剤治療給付金・特定薬剤治療給付金
基本保障は取り外しできません。必ずつけなければなりません。
給付金 | 支給額 | 支給条件 | 支給間隔 |
特定薬剤治療給付金 | 1万円~15万円の範囲で選択可能。 (1千円単位) |
公的医療保険制度の給付対象となる所定の薬剤治療を受けたとき。 | 月1回 (支給回数60回or120回限度) |
抗がん剤治療給付金 | 特定薬剤治療給付金の2倍 | 公的医療保険制度の給付対象となる所定の抗がん剤治療を受けたとき。 | 月1回 (支給回数無制限) |
冒頭書きましたが、日本初のおくすり保険です。薬剤治療を受けた際、月1回定額が支給されます。
ただし、なんでもかんでも薬代なら保障されるわけではありません。保障対象となる疾病が決まってます。
Ⅰ型 (3大疾病対象) |
①がん(上皮内がんも保障) ②心疾患 ③脳血管疾患 |
Ⅱ型 (9大疾病対象) |
上記3疾病の薬剤治療に加えて以下が保障対象。
④動脈・静脈疾患 |
Ⅰ型とⅡ型のどちらかを選べます。毎月支払う保険料が高いのは、もちろん保障範囲の広いⅡ型です。
じゃあⅠ型とⅡ型どっちがいいの?となりますが、薬剤費が高く、長期間の治療が必要なるのは、やはり抗がん剤治療なんですよね。そう考えるとがんが保障対象となっているⅠ型で十分ではないかというのが個人的な見解です。
ちなみにですが、冒頭書いたとおり気になるのは以下の2点です。
- 診断されただけでは何も保障されない。
- 保障対象となる薬剤治療が公的医療保険制度対象に限定される。
この2点については後述するデメリットでもう少し書きます。
【重要じゃありません】3大疾病保険料払込免除特約
特約名 | 支給額 | 支給条件 |
3大疾病保険料払込免除特約 | 保険料の支払いが免除される。 (保障は継続する) |
・がんと診断されたとき。 ・心筋梗塞が原因で手術、もしくは60日以上の労働制限が生じたとき。 ・脳卒中が原因で手術、もしくは60日以上の後遺症が生じたとき。 |
保険料払込免除特約は、よくCMで見る「以降の保険料は頂きません!」っていう特約です。
保険料の支払いが免除されると確かに嬉しいのですが、保険料払込免除特約は有料です。つければ毎月支払う保険料があがります。
そもそもメディケア生命「メディフィットEX」は保険料が高くないので、必要性は薄いでしょう。
【重要】先進医療特約
特約名 | 支給額 | 支給条件 |
先進医療特約 | ・先進医療の技術料実費(保障期間通算で2,000万円まで保障) ・一時金5万円 |
先進医療を受けた場合。 |
先進医療は健康保険適用外です。
なので、先進医療を受けるためには、けっこうな大金が必要となることもありますが、その医療費実費を保障してくれるのが先進医療特約です。基本的には医療保険に入るならつけておいた方がいい特約です(2,000万円まで保障してくれます)。
以下、ポイントです。
- 【GOOD!】保障期間通算で2,000万円まで保障。
- 【GOOD!】一時金5万円の支給あり。
他社の先進医療特約は保障期間通算500万円とか1,000万円までの保障もあり、2,000万円は手厚い保障です。
また、先進医療を対応できる病院は限られているため、遠方に移動することもあり得ます。一時金はその場合の宿泊費・交通費に使われることを想定しています(一時金が支給されないがん保険もあります)。5万円支給されたら助かりますよね。
先進医療特約は他社と比較して悪い点はありません。なかなか良いです。既に他社の医療保険で先進医療特約をつけているなら不要ですが、基本的に医療保険に入るならつけておくべきオプションです。
ちなみにですが、先進医療特約はお薬代だけ保障するわけではありません。手術等の医療費実費を保障します。
まとめます。
僕がメディケア生命「メディフィットEX」に入るなら、以下の保障内容にします。
- 基本保障:基準給付金額5万円(Ⅰ型)
- 特約:なし
これで40歳男性の保険料は月3,115円、40歳女性は月2,800円です。
この保障内容で抗がん剤治療を受けたときは月10万円支給です(基準給付金の2倍)。抗がん剤治療で月10万円なら安心ですが、それにしてもちょっと保険料が高いかなぁと思います。
ちょっと面倒な計算をします。
メディケア生命「メディフィットEX」のパンフレットによると、3大疾病の薬剤費自己負担額(月額)は以下のとおり。
がん:64,147円
心疾患:22,442円
脳血管疾患:16,819円
後述しますが、チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」なら抗がん剤治療を月10万円保障するとして、保険料は40歳男性で1,060円(放射線治療の保障もついてこの価格!)。
メディケア生命「メディフィットEX」の40歳男性保険料3,115円とチューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」の40歳男性保険料の差額となる2,055円(3,115円‐1,060円)が、概ね心疾患・脳血管疾患の薬剤治療保障に充てられることなります。しかし、心疾患・脳血管疾患の薬剤費って上述のとおりそんなに高くないんですよね。
そう考えると、チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」に2,055円上乗せして、心疾患・脳血管疾患を保障対象とする価値はあるのかなぁと疑問が残ります。保障対象はがんだけに限定されますが、チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」で十分ではないかと。
メディケア生命「メディフィットEX」のメリット
がんの薬剤費(抗がん剤治療)を保障対象とする医療保険・がん保険は数多くありますが、がん以外の8大疾病の薬剤費を保障対象とする保険は初です。この点はメリットとしていいでしょう。
ただ、がん以外の薬剤費ってそこまで高額にならないんですよね…。
メディケア生命「メディフィットEX」のデメリット
冒頭から書いてますが、デメリットの2点がちょっと気になります。
診断されただけでは何も保障されない。
メディケア生命「メディフィットEX」は薬剤治療を保障する保険なので、
- 診断
- 入院
- 手術
- 通院
だけでは何も保障されません。3大疾病もしくは9大疾病で薬剤治療を受けて始めて保障されます。
「あなたはがんです」
と診断されただけでは何も保障されないんですよね。
さらに、薬剤治療が必要となったとしても必ず保障を受けられるわけではありません。メディケア生命「メディフィットEX」のパンフレットによると、支給対象となる薬剤治療を行った割合は以下のとおり。
がん:28.7%
心疾患:24.8%
脳血管疾患:32.2%
母数の定義が不明なのですが、この数字だけみると「高い確率で保障を受けられる」とは言い切れないでしょう。対象の疾病にかかっても、何ら保障を受けられないことも度々ありそうです。
ところで、世の中には診断・入院・手術・通院でまとまった一時金(100万円とか)が支給される医療保険・がん保険があります。
例えば、朝日生命「スマイルセブンSuper」です。
がんの場合は診断されれば即時に一時金支給。がん以外の6大疾病も診断や治療を条件に一時金が支給されます。一時金は条件を満たせば1年に1回を限度に無制限支給ですので、長期の闘病にも耐えられます。
それでいて保険料も高くありません。一時金100万円で40歳男性が月3,630円、40歳女性が月2,760円。先ほど例示したメディケア生命「メディフィットEX」の保険料よりも、男性は500円高い程度、女性は安いくらいになってます。
メディケア生命「メディフィットEX」と朝日生命「スマイルセブンSuper」のどちらが良いかは一概に言えませんが、がんの場合に診断即100万円支給はかなり助かるのではと。メディケア生命「メディフィットEX」を検討されている方は、両者を比較してみるとよいですよ。
保障対象となる薬剤治療が公的医療保険制度対象に限定される
公的医療保険制度対象となる薬剤治療はそれほど高額にはならないんです。
健康保険が適用されるので自己負担額は3割。さらに高額医療費制度を使えば、青天井に医療費が膨らむということはありません。
本当に医療費が膨らむのは、日本では未承認であるものの、欧米では承認されている最新の抗がん剤治療といった健康保険が適用されない薬剤治療です。こういった健康保険が適用されない薬剤治療がメディケア生命「メディフィットEX」では保障対象外になってしまうんですよね。
これは「おくすり保険」としてはちょっと辛い…。
そんな公的医療保険制度対象外の抗がん剤治療を保障対象としてくれるがん保険が存在します。チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」です。
チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」は基本保障に自由診療抗がん剤・自由診療ホルモン剤治療給付金が含まれています。その名の通り、公的医療保険制度対象外の自由診療となる抗がん剤・ホルモン剤治療まで保障対象となります。
チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」は保険料もさほど高くありません。自由診療抗がん剤・自由診療ホルモン剤治療給付金20万円の保障内容で40歳男性は月1,060円、40歳女性が820円です。
正直なところ、「ちょい足し」で薬剤治療に備えるなら、チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」かなぁと思います(保障対象はがんに限定されますが)。
メディケア生命「メディフィットEX」の評価。最も重要なのは生命保険の相談を誰にするのかということ。
評価:「C」(S、A~Cで判定)。
どういう人におすすめできるのか悩んでしまう医療保険です。
これで保険料が激安であれば用途があるのですが、そうでもなく…。日本初のおくすり保険ではありますが、現在発売されている医療保険・がん保険で代替できるなぁというのが率直な感想です。
- 診断されただけでは何も保障されない。
- 保障対象となる薬剤治療が公的医療保険制度対象に限定される。
冒頭書いたとおり、この2点がひっかかります。
繰り返しますが、メディケア生命「メディフィットEX」をご検討されている方は、
・朝日生命「スマイルセブンSuper」。がんを含む7大疾病に罹った場合に一時金を支給。
・チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」。自由診療となる抗がん剤治療も保障対象。それでいて保険料は激安。
あたりと比較しておいて損はありません。
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まとめ
公式サイト:メディケア生命「メディフィットEX」
日本初のおくすり保険メディケア生命「メディフィットEX」。
新しい試みではありますが、
- 診断されただけでは何も保障されない。
- 保障対象となる薬剤治療が公的医療保険制度対象に限定される。
の2点がデメリットです。このデメリットをカバーできるのが
・朝日生命「スマイルセブンSuper」。がんを含む7大疾病に罹った場合に一時金を支給。
・チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」。自由診療となる抗がん剤治療も保障対象。それでいて保険料は激安。
の2つ。この2つにメディケア生命「メディフィットEX」の三つどもえで比較してみると良いですよ。
とはいえ、医療保険の比較なんて面倒だし、よくわかりません。よくわからないことは専門家の意見を聞きながら進めるのが近道です。3社の医療保険はは全国の保険ショップで加入できます。保険ショップの検索は↓をクリック!