【評価B】メットライフ生命のがん保険「ガードエックス」デメリットと評価

メットライフ生命「ガードエックス」は2023年12月に販売終了しました。後継商品として「ガードネクスト」が発売されています。

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2,000人のがん経験者とその家族の声に耳を傾けて開発されたメットライフ生命「ガードエックス」。

ちょっと前までは「さすが2,000人!」と思わせるところもありましたが、現状はそうでもなくなってきたなあと感じます。保障内容・保険料ともに他社のがん保険と比較しておいて損はないでしょう。

メットライフ生命「ガードエックス」ここがポイント
  • 一時金ベースで保障するがん保険です。
  • オプションの種類が少ないです。抗がん剤治療特約がありません。
  • 保険料も決して安いとは言えないかと…。

がん保険は大きく3つのタイプに分けることができます。

①入院ベースで保障するがん保険。よくある「入院1日1万円!」といった保障内容のがん保険です。入院日数×入院給付金が保障されます。

②一時金ベースで保障するがん保険。がんと診断されたらまとまった金額(100万円とか)がドンっと給付されるがん保険です。

③治療ベースで保障するがん保険。手術・抗がん剤・放射線といったがんの治療を受けた月に定額(10万円とか)が給付されるがん保険です。

メットライフ生命「ガードエックス」は「②一時金ベースで保障するがん保険」です。最近のがん治療は入院が短期化しているので、①は時代遅れになりつつあります。現在のがん保険は②と③が主流。メットライフ生命「ガードエックス」は現在の医療に沿ったがん保険です。

がん保険の選び方のポイントは↓のリンク先に書いています。

がん保険の選び方

リンク先の内容を要約すると、選び方で大切なのは以下の3点です。

  1. 先進医療特約の保障内容。保険料が一生涯変わらない終身型であること、保障額上限が2,000万円であること。できれば一時金を受け取れることの3点が重要です。
  2. がん診断一時金の給付条件。がん診断一時金の給付条件は生命保険各社バラバラです。差が出るのは一時金の2回目以降の給付条件です。2回目以降の給付間隔が1年に1回で、給付条件に通院が含まれているのがベストです。
  3. 抗がん剤治療の保障範囲。保障回数上限が120回もしくは無制限で、健康保険が適用されない自由診療の抗がん剤治療も保障対象となっていればベストです。

まずはざっと概要を書いておきます。上記3点について、メットライフ生命「ガードエックス」の概要と評価は以下のとおりです。

項目 内容 評価
先進医療特約の保障内容 タイプ:10年更新型
保障額上限:2,000万円
一時金:技術料実費の20%
B
がん診断一時金の給付条件 給付回数:5回or10回
給付間隔:1年に1回
給付条件:下記①②のいずれか。
①公的医療保険制度の給付対象となる所定の手術・放射線治療・抗がん剤治療のいずれかを受けたとき。
②「最上位の進行度を示す病期」と診断され、その日以後に入院または通院したとき。
B
抗がん剤治療の保障範囲 抗がん剤治療特約なし C
30歳の月額保険料
(がん治療保障100万円)
男性:1,633円
女性:2,452円
B
40歳の月額保険料
(がん治療保障100万円)
男性:2,485円
女性:3,226円

先進医療特約は10年更新型です。10年ごとに保険料が更新されます(上がることが多いでしょう)。他社は一生涯保険料が変わらない終身型が標準であることを踏まえれば、この点はデメリットです。

また、一時金の給付回数は5回もしくは10回が限度。一生涯に5回も10回も一時金を受け取ることも稀ですが、他社は回数無制限給付が主流なので、回数に制限があるのはやや不安が残ります。

ただし、一時金の給付条件は良いです。他社だと2回目以降の給付条件が入院に限定されてしまうこともありますが、メットライフ生命「ガードエックス」はがんの3大治療(手術・抗がん剤・放射線)を受ければ入院でも通院でも給付対象です。さらに、ステージⅣの末期となれば3大治療のない入院・通院も保障対象なので、

「末期になったらなにがなんでも一時金を払ってやる!」

という意気込みを感じさせます。

抗がん剤治療特約はありません。他社だと抗がん剤治療を受けた月に10万円給付!といった特約を付加できることが多いのですが、メットライフ生命「ガードエックス」にはありません。

がん細胞を手術で切り取ることができれば、がんもそこまで怖くはありません。手術を受けるために2週間程度入院して、あとは再発予防として抗がん剤治療を2,3回打つか放射線治療を受ければ治療は終了して経過観察に入ります。退院後に働くことも不可能ではないので、経済的なダメージもそんなに大きくはありません。

本当に怖いのは手術で切り取ることができないケースです。この場合は

短期入院or通院で抗がん剤を打つ→3週間自宅で安静にする

を繰り返す終わりの見えない抗がん剤ドロ沼になります。副作用の強い抗がん剤を用いることが多いので、満足に働くこともできず経済的なダメージも日増しに大きくなっていきます。

こういった「抗がん剤ドロ沼」で強い味方になるのが、抗がん剤治療を受けた月に10万円程度給付される抗がん剤治療特約なのですが、上述のとおりメットライフ生命「ガードエックス」には無いんですよね。

まあ一時金の保障対象に抗がん剤が含まれていますが、他社だと「一時金+抗がん剤保障」といった組み合わせも可能です。この点もさみしいかと。

保険料も決して安くはありません。このあと他社と比較していきますが、少なくとも業界最安値クラスとまではいきません。

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メットライフ生命「ガードエックス」の基本情報

まずは基本情報を一覧にしました。他のがん保険と比較する際の手掛かりにどうぞ。

保険の種類 【がん保険】
・がんに備える保険です。
・貯蓄性はありません。支払った保険料は掛け捨てです。
・保険料が値上がりすることはありません。
主契約 【がん治療保障】
・公的医療保険制度の給付対象となる所定の手術、放射線治療、抗がん剤治療のいずれかを受けたときに一時金給付。
・「最上位の進行度を示す病期」と診断され、その日以後に入院または通院したときに一時金給付。
特約(オプション)
【終身ホルモン剤治療給付特約】
ホルモン剤治療を受けた際に1年に1回定額給付。
【終身ガン通院サポート給付特約】
通院1日につき、定額給付。
【終身ガン診断給付特約】
がんと診断された場合に一時金給付(2回目以降は入院が条件)。
【ガン先進医療給付特約】
先進医療の技術料実費と一時金を給付。
【終身ガン入院給付特約】
入院1日につき、定額給付。
【終身女性特定ケア給付特約】
女性特有のがん手術1日につき、定額給付。
【終身ガン保険料払込免除特約】
がんと診断された場合、以降の保険料支払い免除(保障は継続)。
【健康支援給付金】
5年間生存していたら一時金給付。
保険料を支払う期間 終身(一生涯)のみ
保険料を支払う回数 月払のみ
保険料を支払う方法 口座振替、クレジットカード払から選択可能。
保障される期間 終身(一生涯)
加入方法 対面・ネット・郵送

メットライフ生命「ガードエックス」の保障内容を評価します。

冒頭のところで先進医療特約・がん一時金・抗がん剤治療保障について書きましたが、その他の特約(オプション)を含め、もう少し詳しく見ていきます。

【主契約】ガン治療給付金

給付額 給付条件 給付間隔 上皮内がん
50万円 or 100万円等で選択可能 下記の①②のいずれかを満たした場合。
①公的医療保険制度の給付対象となる所定の手術・放射線治療・抗がん剤治療のいずれかを受けたとき。
②「最上位の進行度を示す病期」と診断され、その日以後に入院または通院したとき。
1年
(5回or10回から選択可能)
給付対象
(ただし給付額は半額)

がんの治療を受けた際に、1年に1回の間隔でまとまった金額の一時金が給付されます。治療の早い段階で大金(100万円とか)が手に入るので、

「がん保険、入っておいて良かった…」

とわかりやすく実感できます。

以下、ポイントです。

  • 【GOOD!】給付間隔が1年。
  • 【GOOD!】2回目以降も治療を受ければ給付対象。
  • 【BAD】給付回数に上限あり。
  • 【BAD】上皮内がんは給付額が半額になる。
  • 【BAD】給付条件が「公的医療保険制度の給付対象」。

給付間隔が1年に1回である点は最近の標準です。悪くありません。ちょっと古いがん保険だと2年に1回給付となることもあるのですが、がんなんて2年以内に再発することも珍しくありません。1年に1回給付は安心です。

また、給付条件もなかなか良いです。

①公的医療保険制度の給付対象となる所定の手術・放射線治療・抗がん剤治療のいずれかを受けたとき。
②「最上位の進行度を示す病期」と診断され、その日以後に入院または通院したとき。

のどちらかを満たせば一時金が給付されますが、①が効いてるので2回目以降もがんの3大治療(手術・放射線治療・抗がん剤治療)を受ければ入院・通院に関わらず一時金給付されます。

ここもちょっと古いがん保険だと2回目以降の給付条件が入院に限定されることがあります。入院に限定されてしまうと、通院のみでがん治療を受けている場合は一時金給付されません。

放射線治療なんて通院で受けることが大半ですし、抗がん剤も通院で打つこと増えてきています。入院・通院に関わらず、がんの3大治療を受けていれば一時金給付される点はメットライフ生命「ガードエックス」のメリットでしょう。

さらに、②の条件もあるので、3大治療もやり尽くして手の打ちようがなくなった末期でも入院か通院してれば保障対象です。緩和病棟に入院し、モルヒネを打って痛みだけ和らげていくような状況でも一時金給付。この点も安心でしょう。

一方で、給付回数には5回もしくは10回という上限があります。一生涯で一時金を5回も10回も給付されるケースは稀ですが、他社は回数無制限給付が標準なので、この点はややデメリットかなと。まあ注意点といったところでしょう。

上皮内がんの給付額が半額となる点はデメリットです。

上皮内がんとはがん細胞が血管やリンパ管に到達していない初期のがんで、サッと手術で切り取ってしまえば完治することが多いと言われています。

「早めに見つかって良かったですね」

と言われるのが上皮内がん。通常のがんと比較して医療費は安く済むことが多いのですが、乳がんの場合は通常のがんと同様の治療となることもあります。特に女性は要注意ですね。最近のがん保険は上皮内がんも通常のがんと同じ扱いをしていることが多いです。

そして、メリットに挙げた給付条件にも微妙な注意点があります。

繰り返しますが給付条件の①は

「公的医療保険制度の給付対象となる所定の手術・放射線治療・抗がん剤治療」

です。がんと診断されれば一時金が給付されるわけではありません。

例えば、

  1. 公的医療保険制度の対象となる治療に有効な方法が見つからず、自由診療を受けることになった。
  2. 日本の医療に不信を抱いていて、がんの治療は民間療法に頼ると決めている。

といった場合は一時金の給付対象外となります。

まあでも、こういったケースはかなりレアでしょう。私の経験上、がんと診断されたのに公的医療保険制度が対象とする治療を受けなかった方はいないです(上記2は個人の価値観なのでなんとも言えません…)。そこまで気にする必要はありませんが、ちょっと注意が必要ですね。

まとめると、些細なデメリットは見られますが、全体的には平均的な保障内容かなと。決して悪くはありません。

【重要です】終身ホルモン剤治療給付特約

給付額 給付条件 給付間隔
10万円 or 30万円等 ホルモン剤治療を受けたとき 1年に1回(10回まで)

男性だと前立腺がん、女性だと乳がんの治療に利用されることが多いホルモン剤治療に特化した保障です。よくあるがん保険だと抗がん剤治療特約にホルモン剤保障が含まれるのですが、メットライフ生命「ガードエックス」はホルモン剤治療を単独で保障です。珍しい構成です。

特に乳がんに罹る可能性が高い女性とっては重要な保障です。

乳がんの5年生存率・10年生存率は他の部位のがんと比較すると良好です。国立がん研究センターが公表している統計によると、

5年生存率:92.3%
10年生存率:79.3%

です(ステージ別の生存率はこちら(PDF))。

しかし、再発する可能性は低くありません。

例えば、胃がんは5年生存率64.6%に対して10年生存率は58.2%。5年生存率と10年生存率の差は6.4%であり、10年後の生存率はそれほど低下していません。5年間生き残れば、その先の5年間もまあまあ生き残れます。

一方で、乳がんの5年生存率と10年生存率の違いは13.0%。他の部位のがんと比較しても、その差は小さくありません。

「がんは5年経過すれば寛解!」

とよく言われてますが、残念ながら当てはまらないのが乳がん。乳がんを指して「いつまでも再発するがん」と言う医師もいます。

ホルモン剤治療は乳がん再発予防のために用いられることがあるのですが、その治療期間は5年から10年に渡ることもあります。そのホルモン剤治療を長期に渡って保障するのが本特約。女性によっては重要な保障でしょう。

保障は必要十分です。ホルモン剤治療を受けたら1年に1回、最大10回(10年間)に渡って一時金が給付されます。ホルモン剤治療の自己負担額は年間10~15万円程度で済むことが多いので、まあ年間10万円保障されればちょうどいいくらいかなと。悪くありません。

【重要ではありません】終身ガン通院サポート給付特約

給付額 給付条件 保障期間
通院1日あたり5,000円等。 がんによる通院をした場合。 1年間で60日間が限度。

がんの通院1日あたり定額給付する保障です。保障上限は年間60日。

最近の医療は入院から通院にシフトしつつありますが、通院保障の保障額は1日5,000円とたいしたことはないので、

「保険金請求の手続きする方がめんどくさい!」

ということもけっこうあります。優先度は低いかなと。

【重要ではありません】終身ガン保険料払込免除特約

よくCMでみる「以降の保険料は頂きません!」という保障です。

がんと診断された場合に、以降の保険料支払いが免除されるのですが、がん保険はそもそも保険料がそこまで高くありません。

保険料払込免除は有料オプションです。付加するとググっと保険料が上がります。必要性は低いでしょう。

【重要です】ガン先進医療給付特約

給付額 給付条件
・先進医療の技術料実費(保障期間通算で2,000万円まで保障)
・一時金として技術料実費の20%(1回100万円限度)
先進医療を受けた場合。

先進医療とは、公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術を指します。健康保険適用がされないので技術料は全額自己負担(入院費や診察費等は健康保険が適用されて3割負担)。なので、先進医療を受けると高額な医療費を請求されることもありますが、その技術料実費を2,000万円上限で保障してくれるのが先進医療特約です。

例えば、先進医療のひとつである重粒子線治療は放射線治療の進化版。がん細胞に対する効果が通常の放射線治療の2~3倍ほど高く、治療期間も短くすることができると言われています。

重粒子線治療はその効果が認められ、保険適用となる疾患が順次拡大されています。2016年には小児がん、2018年には前立腺がんと頭頚部がん、そして2022年4月には肝細胞がん(長径4㎝以上)・肝内胆管がん・膵がん・大腸がんの骨盤内再発・子宮がんに保険が適用されるようになりました。

しかし、それ以外のがん治療に用いる場合はまだ先進医療扱い。治療費は約300万円かかるのですが、この300万円を保障するのが先進医療特約です。

先進医療には重粒子線治療以外にも様々な治療があります。先進医療特約を付加しておけば、保険適用を待つこともなく(お金を気にせず)治療を受けることができます。保険適用を待ってる間に手遅れになってしまった!なんていう最悪の事態を避けられます。

以下、ポイントです。

  • 【BAD】終身型ではなく、10年更新型。

先進医療保障は終身型ではなく、10年更新型です。10年ごとに契約が更新されます(10年ごとに保険料が上がる可能性が高い)。

現在は月100円程度の特約保険料で先進医療特約を付加できますが、将来的に先進医療が普及し、保険会社の保険金支払いが膨らめば、特約保険料が上がることも想定されます。他社の終身型(一生涯保険料が変わらない)の方が安心感はあります。

【重要ではありませんが…】終身ガン入院給付特約

がんでの入院1日につき、定額給付される特約です。

入院60日目までは「入院給付金×入院日数」を給付。61日目以降は「入院給付金×入院日数×2倍」を給付です。60日を超えるような長期入院になると保障が手厚くなります。長期入院となれば有給休暇も使い果たし、銀行口座の預金残高もみるみると減っていくことになるでしょう。ここらへんも工夫されてます。

ちなみにですが、がんの入院は短期化しています。入院日数平均は以下のとおりです。

胃の悪性新生物:22.3日
結腸及び直腸の悪性新生物:16.4日
肝及び肝内胆管の悪性新生物:20.8日
気管、気管支及び肺の悪性新生物:21.1日
(参考:生命保険文化センター

がん系の入院は平均20日程度で退院できます。意外と短いですよね。

とはいってもこれは平均です。入院が長期化する可能性はゼロではありません(水泳の池江璃花子さんは10ヶ月入院されたそうです)。発生する確率は低いものの、発生したら致命的なリスクに備えることが保険の役割だとすれば、余裕があれば付加しても良い特約です。

【重要ではありません】終身ガン診断給付特約

給付額 給付条件 給付間隔 上皮内がん
50万円or100万円 【初回】がんと診断された場合。
【2回目以降】がんで入院
2年に1回 給付対象(給付額は半額)

主契約の一時金を上乗せする特約です。

保障内容はイマイチ。以下、ポイントです。

  • 【BAD】2回目以降の給付条件が入院。
  • 【BAD】給付間隔が2年に1回。
  • 【BAD】上皮内がんは給付額が半額になる。

給付条件・給付間隔ともに残念な感じです。主契約のがん治療保障のところで書いた「ちょっと古いがん保険」そのまんまです。

終身ガン診断給付特約を付加するのなら、主契約の保障額を上げた方がよいと感じます。

【良い保障内容です】終身女性特定ケア給付特約

女性特有の手術を特別に保障する特約です。

  • 乳房観血切除術
  • 子宮観血切除術
  • 卵巣観血切除術
  • 乳房再建術

といった手術を受けた際に、一時金が給付されます。

このような女性特有の手術に対して保障額を上乗せさせても意味がない(かかる医療費は通常のがん手術と同じ)という意見もあります。確かに平均からすると、女性特有がんの治療費が、他のがんより高くなるということはありませんし、高額療養費制度を利用すれば月々の医療費上限はある程度決まります。

しかし、↑の4つの手術は他の手術よりも精神的ダメージが大きいです。手術を受けて凹んでいるところに、がん保険から一時金が給付されることで、

「完治したら美味しいものを食べにいこう」

「退院したら欲しかったバッグを買ってみよう」

といったように、ほんの少しだけ前向きな気持ちになれる方もいらっしゃいます。

保険料も高くないですし、保障内容も悪くはないので、必要性を感じるのなら付加しても良い特約です。

【重要ではありません】健康支援給付金

生存していれば5年ごとに一時金を受け取れます。

例えば、40歳男性が健康支援給付金5万円を付加すると保険料が月815円上がります。

健康支援給付金5万円を付加したことによる5年間の保険料増額分は

815円×12ヶ月×5年=48,900円

なので、無事に5年間生存して5万円を受け取れれば1,100円の儲けになります。亡くなってしまえば48,900円の損です。

あえて儲けの薄いギャンブルをすることもないかと。必要性は薄いでしょう。

【使えます】無料セカンドオピニオンサービス

がんで絶望的な状況に陥ると、主治医以外の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞きたくなります。しかし、一般人には医師の知り合いなんていないですよね。そんなときに、無料で医師を紹介してくれるサービスはかなり役に立ちます。

メットライフ生命「ガードエックス」はティーペック社と提携してセカンドオピニオンサービスを無料で提供してます。

ちなみに、個人で加入した場合のティーペック社の月額利用料は1万円を超えます。月額1万円を超えるサービスを無料で利用できるのは大きなメリットですよね。

【シミュレーション】僕がメットライフ生命「ガードエックス」に入るなら。

僕がメットライフ生命「ガードエックス」に入るなら、以下の保障内容にします。

  • 主契約:がん治療保障(100万円)
  • 特約:ガン先進医療給付特約

上記のシミュレーションで月々の保険料は40歳男性は2,485円、40歳女性なら3,266円です。このあと比較しますが、保険料は決して安くありません。

全額自己負担の先進医療に備えるためにも、ガン先進医療給付特約は必須。10年更新型である点は気になりますが、メットライフ生命「ガードエックス」に加入するなら付加しておくべきでしょう。

女性なら終身ホルモン剤治療給付特約は優先度高めです。お好みで終身女性特定ケア給付特約を付加してもよいかなと。

あとは男女ともに余裕があれば終身ガン入院給付特約を付加といったところでしょう。

メットライフ生命「ガードエックス」のデメリット

メットライフ生命「ガードエックス」ここにご注意!
  • 【check】先進医療保障が10年更新型。
  • 【check】上皮内がんだとがん治療保障が半額保障。
  • 【check】保険料は安くない。
  • 【check】抗がん剤治療特約がない。

1点目と2点目は上述のとおりです。

以下、3点目と4点目について説明します。

保険料は安くない。

保険料は決して安くありません。

同じく一時金保障タイプのがん保険であるSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」と保険料を比較してみます。

まずはシンプルな保障内容のケース。

ガードエックス 勇気のお守り(がん診断給付型)
保障内容 がん治療保障100万円
がん先進医療保障
がん診断給付金100万円
新がん先進医療特約
非喫煙者も喫煙者も保険料は同じ 非喫煙者 喫煙者
40歳男性 2,584円 2,171円 2,281円
40歳女性 3,365円 2,051円 2,511円

SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」はタバコを1年間吸ってないと保険料が割引されるのですが、割引適用有無に関わらず男女ともに「勇気のお守り」の方がかなり安くなってますね。40歳を例に比較してみましたが、その他の年齢でも「勇気のお守り」の方が安くなることが多いと推測されます。

続いてホルモン剤治療も保障対象とするケース。女性にはこれがおすすめ。

ガードエックス 勇気のお守り(がん診断給付型)
保障内容 がん治療保障100万円
ガン先進医療給付特約
終身ホルモン剤治療給付特約(年10万円)
がん診断給付金100万円
新がん先進医療特約
抗がん剤・ホルモン剤治療給付特約 (月10万円)
非喫煙者も喫煙者も保険料は同じ 非喫煙者 喫煙者
40歳男性 2,651円 2,901円 3,051円
40歳女性 3,703円 3,321円 4,131円

男性はガードエックスの方が安くなりました。女性は非喫煙者であれば勇気のお守り、喫煙者ならガードエックスの方が安くなってますね。

ただし、両者の保障内容には大きな違いがあります。

ガードエックスの終身ホルモン剤治療給付特約はホルモン剤治療のみを保障対象としているのに対し、勇気のお守りの抗がん剤・ホルモン剤治療給付特約は抗がん剤治療も保障対象としています。

また、保障額にも違いあります。ガードエックスの終身ホルモン剤治療給付特約は年10万円保障なのに対し、勇気のお守りの抗がん剤・ホルモン剤治療給付特約は月10万円(年120万円)。

保障が手厚いのは勇気のお守りですが、保険料はそこまで変わらず。むしろ、非喫煙者の女性だとガードエックスの方が高くなってます。

保障内容が必要十分に絞り込まれているガードエックスですが、それが保険料に反映されているかは微妙です。必要十分な保障内容ながん保険と、保障内容にちょっと余裕のあるがん保険で、両者の保険料が大きく変わらない(むしろ必要十分な方が高い)のであれば、保障内容に余裕のあるがん保険を選んでしまうかなと。

抗がん剤治療特約がない。

抗がん剤治療特約がないこともデメリットでしょう。

冒頭書いたとおり、がん治療で本当に怖いのは、手術で切り取ることができずに抗がん剤治療に頼らざるを得なくなった場合です。抗がん剤を月1回打ち、きつい副作用で外出することままならず、自宅でじっと耐えるしかない状態は地獄です。

そんな「抗がん剤ドロ沼」となった場合に備え、他社だと抗がん剤を打った月に10万円給付される抗がん剤治療特約がありますが、メットライフ生命「ガードエックス」にはありません。

また、最近の抗がん剤治療特約は健康保険が適用されない自由診療も保障対象にしています。

欧米では承認されて使用が進んでいるものの、日本では承認が遅れていて、治療費が全額自己負担となるような抗がん剤が自由診療に分類されるのですが、これがめちゃくちゃ高い。月100万円程度かかることもあります。庶民に手が届く治療ではありません。

そんな自由診療の抗がん剤治療に対して、

・治療費通算3,000万円保障。
・自由診療の抗がん剤治療を受けた月に20万円給付。

といったがん保険が最近は発売されているのですが、メットライフ生命「ガードエックス」は自由診療が保障対象外(そもそも抗がん剤治療特約がない)。

抗がん剤治療の保障を重視される方は、FWD生命「がんベスト・ゴールド」、もしくは上述したSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」あたりと比較してみてください。どちらも自由診療の抗がん剤治療も保障対象にできます。

メットライフ生命「ガードエックス」のメリット

メットライフ生命「ガードエックス」ここがポイント!
  • 【check】がん治療保障の給付条件が良い。

上述のとおり、がん治療保障は入院でも通院でもがんの3大治療を受けていれば給付対象になります。2回目以降の給付条件が入院に限定されておらず、通院でも3大治療を受けていれば保障対象となる点はメリットでしょう。

ただし、最近のがん保険は2回目以降も「入院or通院」で保障対象とすることが多いです。例えばSOMPOひまわり生命「勇気のお守り」の給付条件は以下のとおり。

  • 初めてがんと医師により診断確定されたとき
  • 前回のがん診断給付金の支払事由に該当した日から1年経過後に、新たにがんと医師により診断確定されたとき(再発・転移を含む)
  • 前回のがん診断給付金の支払事由に該当した日から1年経過後に、がんの継続治療(入院・外来治療)を受けたとき
  • 前回のがん診断給付金の支払事由に該当した日から1年経過後に、がん治療のための在宅医療による緩和療養を受けたとき

1回目はがんと診断されれば給付。2回目以降は入院でも外来治療(通院)でも在宅の緩和療養でも給付ですし、再発や転移したと診断されただけでも給付です。なにがなんでも支払ってやろうという意気込みが伝わってくる条件です。

ということで、この点はメットライフ生命「ガードエックス」独自のメリットとは言えません。

メットライフ生命「ガードエックス」の評価。

評価:B(S、A~Cで判定)。

保障内容が必要十分に絞り込まれている点は評価できます。がん経験者2,000人の声を取り入れた結果なんだろうなと納得できます。

じゃあ保険料も安くなっているかと思ったら、そうでもないです。保障内容にちょっと余裕のある他社のがん保険よりも安くなることは少ないかと。ちょっと前までは男性の保険料が激安だったのですが、そのメリットも消えてしまいました。

また、一時金の給付条件は悪くありませんが、オプションの種類が少ない。抗がん剤治療特約がないのは、がん保険としては厳しいと感じます。

よって評価は「B」としました。悪くはありませんが、他社のがん保険との比較は必須でしょう。

比較対象として下記を挙げておきます。

SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」。保険料が激安で、一時金の給付条件も悪くありません。自由診療となる抗がん剤治療を保障対象とすることもできます。現在発売されているがん保険のなかでは保険料・保障内容ともにトップクラスです。

FWD生命「がんベスト・ゴールド」。保険料はやや高めですが、自由診療の抗がん剤治療が通算3,000万円保障は画期的です。その他の保障にも大きな欠点はなく、バランスの良いがん保険です。

がん保険全般の比較は下記リンク先でやってます。こちらもご参考に。

がん保険の保険料比較

メットライフ生命「ガードエックス」の相談をするなら。

メットライフ生命「ガードエックス」は幅広い保険ショップで取り扱っています。みなさんのご自宅近くの保険ショップでも取り扱ってる可能性が高いです。

けれども、フラッと保険ショップに立ち寄ってみて、

「うち、メットライフ生命取り扱ってないですよ」

なんて言われてら悲しいですよね。そんなことがないように事前に調べておきましょう。手堅いのは保険クリニックです。保険クリニックなら、この記事でご紹介したメットライフ生命はもちろんのこと、比較対象としたSOMPOひまわり生命・FWD生命とも提携しています。

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保険クリニック

保険を検討されているのなら、まずは近所に保険クリニックがあるかを確認してみてください。 生命保険は世の中にたくさんありますが、生命保険を相談する窓口は保険クリニック一択でよいと感じます。

わかりやすく実績を確認できるのが、オリコン社が毎年行っている保険ショップの顧客満足度調査です。利用者5,826人に対し、保険ショップ全28社に関するアンケート調査を実施。見事に3年連続顧客満足度No.1を獲得しています。

(引用:https://life.oricon.co.jp/rank_hokenshop/

注目すべきはアフターフォローです。

亡くなったら保障対象になる死亡保険に生命保険会社と揉める要素はありません。一方で、微妙なグレーゾーンが存在するがん保険は、医師が書く診断書の表現ひとつで保障対象にならないことがあります。

そんなときに、

「こういうふうに診断書を書いてもらうと保障されやすいですよ」

といったアドバイスをできるのは保険ショップのスタッフだけ。生命保険会社のコールセンターに問い合わせても、わざわざ自分たちの不利になるアドバイスはしてくれません。

保険ショップ全28社のなかで、保険クリニックはアフターフォローの満足度もNo.1です。契約後のコミュニケーションを密にしておくことで、万が一の場合には腹を割った相談がしやすくなります。こういう裏情報的なアドバイスは信頼関係がないとできないことなので。

実際に利用した方の口コミは以下のとおり。

「たまたま優秀な人が担当になっただけじゃないの?」

という疑惑も沸いてきますが、保険クリニックはデジタル化が進んでいて独自に開発した提案システムを使ってます。スタッフのクオリティに偏りができにくい点もメリットでしょう。

予約は簡単です。

①保険クリニックのサイトにアクセスする。

保険クリニック

②最寄りの店舗を検索する。
オレンジ色のボタンから店舗検索できます。オンライン相談も可能です。

③予約日時を選択する。

④以下を入力して予約完了。

  • 相談方法(来店or訪問)
  • 名前
  • 連絡方法(電話・メールor電話のみ)
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 保険クリニックを知ったきっかけ(リストから選択)
  • 要望等(任意入力)

これで予約は完了。1分もあれば予約できます。

50社以上の保険会社と提携している点も評価できます。メットライフ生命はもちろんのこと、比較対象としたFWD生命・SOMPOひまわり生命とも提携しているので、比較もかんたんにやってくれます。

もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫ですよ。

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保険クリニック

【相談場所を選びません!】マネードクター

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マネードクター

最寄りに保険クリニックがない場合は、マネードクターを検討してみてください。マネードクターも全国の店舗でも相談できますが、予約をすれば自宅でも職場でも近所の喫茶店にでも訪問して相談を受けてくれます。

相談場所を選ばないので、

「自宅の近くに保険ショップがない…」

「わざわざ保険ショップまで行くの面倒くさい!」

「子供が小さくて、保険ショップまで行けない…」

そんな方にはぴったりのサービスです。

ちなみにですが、マネードクターを実際に利用した人の口コミは以下のとおり。

もちろん相談は無料です。気軽な気持ちで相談して大丈夫です。

マネードクターは30社以上の保険会社と提携しています。マネードクターもメットライフ生命はもちろんのこと、比較対象としたFWD生命・SOMPOひまわり生命とも提携してます。各社の比較もかんたんにやってくれますよ。

マネードクターの予約は↓をクリック!

マネードクター

生命保険の相談は無料でできるし、相談したからって生命保険に入る必要はない。

生命保険の相談はもちろん無料です。

しかも、無料で相談したからといって、提案された保険に必ず入らなければならないということはありません。提案内容に納得できなければ、

「うーん、よく考えてみます…」

と、やんわりお断りしてOKです(お断りする人はかなりいます)。

相談しているときに過度な勧誘もなければ、お断りした後にしつこい電話攻勢というのもありません。最近は過度な勧誘やしつこい電話は法律で禁止されています。そんなことしたら業務停止です。

生命保険の相談は気軽な気持ちで。過度に重く考える必要はありません!

まとめ

公式サイト:メットライフ生命「ガードエックス」

保障内容・保険料どちらも「これだ!」というメリットは見当たりません。一時金の給付条件は悪くありませんが他社と比較して抜群に優れているわけでもなく、そして特約の種類が少ない。特に、がん保険なのに抗がん剤治療特約がないのはちょっと寂しいかと。

他社のがん保険と比較しておいて損はないでしょう。SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」、もしくはFWD生命「がんベスト・ゴールド」あたりが比較対象となります。

保険クリニックなら、メットライフ生命・SOMPOひまわり生命・FWD生命と提携しています。3社の比較なら保険クリニックが効率的です。もちろん無料で比較してくれますよ。

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保険クリニック

※2022年10月更新

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